Adabas ユーティリティでは、リターン/コンディションコードを発行します。また、このとき、エラーメッセージを表示することもあります。 このドキュメントでは、エラーメッセージをユーティリティのアルファベット順に示し、ユーティリティのゼロ以外のリターンコードについて説明します。
ユーティリティメッセージは、ユーティリティ名を示すタイトル行の後に表示されます。 メッセージ行の後に、この章で示すのと同じ説明や対処情報が英語で出力されます。
メッセージ行内または実際のメッセージに続くテキスト内には、ジョブ名、データセット名、リターンコード、アベンドコード、ニュークリアスレスポンスコードなどの可変情報が表示されます。 このような可変情報(変数)は、xxx...xxx、reason、nucleus-response、job-name、ret-code などの小文字で表されています。 実際のメッセージでは、変数は実際の値に置き換えられます。 一般的に、かっこ付きの変数は 16 進であり、かっこ付きでない変数は 10 進数です。
メッセージにニュークリアスレスポンスまたはアベンドコードが含まれているる場合は、そのコードの詳細な説明を調べると、原因を突き止めることができます。 ニュークリアスレスポンスコードおよびアベンドコードの説明を参照してください。
次のユーティリティのエラーメッセージについて説明します。
Adabas ユーティリティでは、オペレーティングシステムに制御を返すとき、異常終了が発生していない場合は、汎用レジスタ 15 の右端に次のようなリターンコードを書き込みます。
コード | ユーティリティの処理結果 |
---|---|
0 | 正常終了しました。 |
4 | 正常終了しましたが、警告状態になりました。 |
8 | エラー状態になりましたが、処理は継続されました。 |
16 | メイン機能は正常終了しましたが、エラー状態になりました。 |
20 | 完了できませんでした。 処理はエラー状態になりましたが、NOUSERABEND が指定されていたので、異常終了はしませんでした。 |
注意:
ユーティリティがリターンコード 4 で終了する場合は、最終メッセージとして ...terminated with
warning(警告で終了しました)と書き込みます。
このことは、ユーティリティ機能は完了したものの、機能の結果が予期されていたものとは異なる状況になったことを示しています。 ジョブプロトコルには、1
つ以上の関連する警告またはエラーメッセージが含まれています。
次の表は、オペレーティングシステムによってどのようにリターンコードがサポートされているかを示しています。
オペレーティングシステム | リターンコードのサポート |
---|---|
z/OS | ジョブステップコンディションコード情報については、ジョブ制御言語のリファレンスマニュアルを参照してください。 |
z/VM | コマンド言語によってリターンコードが追跡されます。 |
VSE | リターンコードがサポートされています。 |
BS2000 | ジョブ変数を使用することによって、リターンコードがサポートされています。 詳細については、『Adabas インストールマニュアル』の環境でのジョブ変数の使用方法に関する説明を参照してください。 |
オペレーティングシステムやユーティリティによっては、ユーティリティジョブ状況がリターンコードから判断できます。
リターンコード 0 は、常に、ユーティリティが正常に完了したことを示します。
リターンコード 4 または 8 は、実行されていたユーティリティによって意味が異なります。
以下に、正常に終了しなかったリターンコード(RC)の意味について、Adabas ユーティリティのアルファベット順に説明します。
Return Code 4 or 8 | |
説明: |
データベースに不整合が発生しています。 |
Return Code 4 | |
説明: |
次のいずれかが発生しました。
|
Return Code 8 | |
説明: |
ユーティリティによって、LOB グループ(基本ファイルとその関連付けられた LOB ファイル)のファイル間の矛盾が検出されました。 |
Return Code 4 | |
説明: |
次のいずれかが発生しました。
|
Return Code 8 | |
説明: |
次のいずれかが発生しました。
|
Return Code 4 | |
説明: |
NEWWORK:RLOG 情報の書き込みまたは RLOG データセットのクローズに失敗しました。 |
Return Code 4 or 8 | |
説明: |
データベースに不整合が発生しています。 |
Return Code 4 | |
説明: |
次のいずれかが発生しました。
|
Return Code 8 | |
説明: |
データベースに不整合が発生しています。 |
Return Code 4 | |
説明: |
次のいずれかが発生しました。
|
Return Code 4 | |
説明: |
次のいずれかが発生しました。
|
Return Code 8 | |
説明: |
次のいずれかが発生しました。
|
Return Code 4 | |
説明: |
次のいずれかが発生しました。
|
Return Code 4 | |
説明: |
ADARAI RECOVER では、ユーティリティの実行時に使用するシーケンシャルファイルに必要なジョブ制御ステートメントを作成できません。 [unknown file element]メッセージが返され、RECOVER 機能がリターンコード 4 で完了します。 この場合、生成したジョブ制御を編集する必要があります。 ADAR78 メッセージを参照してください。 |
Return Code 4 | |
説明: |
次のいずれかが発生しました。
|
Return Code 4 | |
説明: |
次のいずれかが発生しました。
|
Return Code 8 | |
説明: |
次のいずれかが発生しました。
|
Return Code 16 | |
説明: |
PLCOPY/CLCOPY 機能が DD/SIAUS1 または DD/SIAUS2 データセットを正常にクローズした後にエラーが発生しました。 エラーメッセージは DD/DRUCK に出力されます。 |
Return Code 4 | |
説明: |
次のいずれかが発生しました。
|
Return Code 16 | |
説明: |
(Adabas Delta Save Facility)フルまたはデルタセーブ操作が正常に完了した後にエラーが発生しました。 |
Return Code 4 | |
説明: |
選択条件に一致するレコードが見つかりませんでした。 |
Return Code 4 | |
説明: |
次のいずれかが発生しました。
|
Return Code 8 | |
説明: |
ニュークリアスが 0 以外のレスポンスコードを返しました。 ADAULD UNLOAD の ERRLIM パラメータによっては、機能を続行できます。 アンロードされたデータを使用できますが、返された特定のレスポンスコードによっては、レコードが欠如している可能性があります。 |
Return Code 4 | |
説明: |
全ファイルはチェックされませんでした。 |
Return Code 8 | |
説明: |
データベースに不整合が発生しています。 |
Return Code 4 | |
説明: |
WORK パート 1 には自動再スタート情報がありません。 |
Return Code 8 | |
説明: |
自動再スタートは正常に完了しません。 |
Return Code 20 | |
説明: |
NOUSERABEND パラメータを指定すると、異常終了するのではなく、このリターンコードが返されます。 |