バージョン 8.1.3
 —  メッセージおよびコード  —

ユーティリティメッセージおよびコード

Adabas ユーティリティでは、リターン/コンディションコードを発行します。また、このとき、エラーメッセージを表示することもあります。 このドキュメントでは、エラーメッセージをユーティリティのアルファベット順に示し、ユーティリティのゼロ以外のリターンコードについて説明します。


ユーティリティエラーメッセージ

ユーティリティメッセージは、ユーティリティ名を示すタイトル行の後に表示されます。 メッセージ行の後に、この章で示すのと同じ説明や対処情報が英語で出力されます。

メッセージ行内または実際のメッセージに続くテキスト内には、ジョブ名、データセット名、リターンコード、アベンドコード、ニュークリアスレスポンスコードなどの可変情報が表示されます。 このような可変情報(変数)は、xxx...xxx、reason、nucleus-response、job-name、ret-code などの小文字で表されています。 実際のメッセージでは、変数は実際の値に置き換えられます。 一般的に、かっこ付きの変数は 16 進であり、かっこ付きでない変数は 10 進数です。

メッセージにニュークリアスレスポンスまたはアベンドコードが含まれているる場合は、そのコードの詳細な説明を調べると、原因を突き止めることができます。 ニュークリアスレスポンスコードおよびアベンドコードの説明を参照してください。

次のユーティリティのエラーメッセージについて説明します。

一般的なエラーメッセージ(ERROR-001~ERROR-120)
ADAACK ADADEF ADAORD ADASAV
ADACDC ADAFRM ADAPLP ADASEL
ADACMP ADAICK ADAPRI ADAULD
ADACNV ADAINV ADARAI ADAVAL
ADADBS ADALOD ADAREP ADAWRK
ADADCK ADAMER ADARES ADAZAP

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ユーティリティリターンコード

Adabas ユーティリティでは、オペレーティングシステムに制御を返すとき、異常終了が発生していない場合は、汎用レジスタ 15 の右端に次のようなリターンコードを書き込みます。

コード ユーティリティの処理結果
0 正常終了しました。
4 正常終了しましたが、警告状態になりました。
8 エラー状態になりましたが、処理は継続されました。
16 メイン機能は正常終了しましたが、エラー状態になりました。
20 完了できませんでした。 処理はエラー状態になりましたが、NOUSERABEND が指定されていたので、異常終了はしませんでした。

注意:
ユーティリティがリターンコード 4 で終了する場合は、最終メッセージとして ...terminated with warning(警告で終了しました)と書き込みます。 このことは、ユーティリティ機能は完了したものの、機能の結果が予期されていたものとは異なる状況になったことを示しています。 ジョブプロトコルには、1 つ以上の関連する警告またはエラーメッセージが含まれています。

次の表は、オペレーティングシステムによってどのようにリターンコードがサポートされているかを示しています。

オペレーティングシステム リターンコードのサポート
z/OS ジョブステップコンディションコード情報については、ジョブ制御言語のリファレンスマニュアルを参照してください。
z/VM コマンド言語によってリターンコードが追跡されます。
VSE リターンコードがサポートされています。
BS2000 ジョブ変数を使用することによって、リターンコードがサポートされています。 詳細については、『Adabas インストールマニュアル』の環境でのジョブ変数の使用方法に関する説明を参照してください。

オペレーティングシステムやユーティリティによっては、ユーティリティジョブ状況がリターンコードから判断できます。

以下に、正常に終了しなかったリターンコード(RC)の意味について、Adabas ユーティリティのアルファベット順に説明します。

ADAACK リターンコード

Return Code 4 or 8
説明:

データベースに不整合が発生しています。


ADACMP リターンコード

Return Code 4
説明:

次のいずれかが発生しました。

  • 処理中にレコードが 1 つ以上拒否されました。

  • ユーティリティは、関連付けられた LOB ファイルなしで LOB グループ(基本ファイルとその関連付けられた LOB ファイル)の基本ファイルのみを処理しました。


Return Code 8
説明:

ユーティリティによって、LOB グループ(基本ファイルとその関連付けられた LOB ファイル)のファイル間の矛盾が検出されました。


ADADBS リターンコード

Return Code 4
説明:

次のいずれかが発生しました。

  • CHANGE、NEWFIELD、または RELEASE:処理が、拡張ファイルのコンポーネントファイルで行われました。 他のコンポーネントファイルは明示的に処理する必要があります。

  • MODFCB DATAPFAC:ファイルにスパンドレコードが含まれている場合、データストレージパディングファクタ(DATAPFAC)設定は無視されます。 データストレージスパニングが有効になっているファイルに DATAPFAC が指定されている場合は、次の警告が表示されます。

      
    
     *****DATAPFAC is ignored for files with spanned data storage enabled****** 
    
    
  • MODFCB MAXRECL:MAXRECL は、すべてのコンポーネントファイルに対して同一である必要があります。

  • OPERCOM ADAEND/CANCEL:Adabas ニュークリアスがアクティブではありませんでした。

  • OPERCOM CLUFREEUSER:UTE がレスポンスコード 9、サブコード 20 となる予定であり、また、FORCE が指定されていないため、これらのこと以外は適格である 1 つ以上の UTE が削除されませんでした。

  • OPERCOM DUQE:特定ユーザー ID のユーザーキューエレメント(UQE)が見つかりませんでした。

  • RESETDIB:IDENT ジョブ名が存在しません。


Return Code 8
説明:

次のいずれかが発生しました。

  • DELETE:削除するファイルが存在しません。

  • OPERCOM STOPU:機能が Adabas レスポンスコードを受け取りました。

  • RELEASE:無効なディスクリプタ名が指定されたか、または機能が Adabas レスポンスコードを受け取りました。


ADADEF リターンコード

Return Code 4
説明:

NEWWORK:RLOG 情報の書き込みまたは RLOG データセットのクローズに失敗しました。


ADADCK リターンコード

Return Code 4 or 8
説明:

データベースに不整合が発生しています。


ADAICK リターンコード

Return Code 4
説明:

次のいずれかが発生しました。

  • GETMAIN が失敗しました。

  • ICHECK によって WARNING-163(使用不可能なインデックスブロック)が検出されました。


Return Code 8
説明:

データベースに不整合が発生しています。


ADAINV リターンコード

Return Code 4
説明:

次のいずれかが発生しました。

  • ADAINV 処理中に他のユーザーがユーティリティの DIB エントリを削除しました。

  • (全機能)RLOG 情報の書き込みまたは RLOG データベースのクローズに失敗しました。

  • ADAINV は再開されましたが、インデックスの中に、インバートするディスクリプタがすでに少なくとも 1 つ存在します。 インデックスは正常です。

  • ADAINV INVERT は、拡張ファイルのコンポーネントファイル上で実行されました。 他のコンポーネントファイルは、明示的にインバートする必要があります。


ADALOD リターンコード

Return Code 4
説明:

次のいずれかが発生しました。

  • NUMREC パラメータによって指定された以外の DDEBAND レコードが存在しました。

  • DDEBAND レコードが ISN よりも多く存在しました。

  • ADALOD 処理中に他のユーザーがユーティリティの DIB エントリを削除しました。

  • ロードするファイルは拡張ファイルチェーンに追加できません。

  • (全機能)RLOG 情報の書き込みまたは RLOG データセットのクローズに失敗しました。

  • UPDATE 機能で、ファイル固有の DLOG 拡張を割り当てることができませんでした。 ADALOD は UPDATE 機能を完了しましたが、ファイル全体が変更されたとマークしたため、実際に変更されたブロックのデータストレージおよびアドレスコンバータ RABN がログに記録されませんでした。

  • ユーティリティにより、無効な相互リンクが設定されているか同期していないファイルとしてマークされた LOB グループ(基本ファイルとそれに対応する LOB ファイル)のファイルが処理されました。

  • ユーティリティでは LOB グループの基本ファイルと LOB ファイルとのリンクを確立するか、または検証しようとしましたが、いずれかのファイルがロックされているか、または他の理由によって利用できなかったため、失敗しました。

  • ユーティリティは LOB グループで基本ファイルと LOB ファイルの整合性をチェックできませんでした。これは、SKIPREC/NUMREC パラメータが使用されていたことによって、一部の入力レコードがロードされなかったためです。、

  • ユーティリティにより、Adabas でグループ内の 2 つのファイルが同期したままになっていたかどうかを追跡できなかった LOB グループ(基本ファイルとそれに対応する LOB ファイル)のファイルが処理されました。


Return Code 8
説明:

次のいずれかが発生しました。

  • LOB グループ(基本ファイルとその関連する LOB ファイル)のファイルにロードされた入力レコードが、他のファイルと同期していないとマークされていたファイルからアンロードされました。

  • ロードまたは更新された LOB グループ(基本ファイルとその関連する LOB ファイル)のファイルが、LOB グループ内の他のファイルと LOB 更新ステータスが異なっていました。

  • LOB 値を削除する対象の LOB ファイル内に矛盾が検出されました。


ADAORD リターンコード

Return Code 4
説明:

次のいずれかが発生しました。

  • ADAORD 処理中に、他のユーザーがユーティリティの DIB エントリを削除しました。

  • (全機能)RLOG 情報の書き込みまたは RLOG データセットのクローズに失敗しました。

  • RESTRUCTURE 機能:RLOG 処理の初期化に失敗しました。

  • RESTRUCTUREDB:RLOG アクセスの初期化に失敗しました。

  • RESTRUCTUREF:RLOG アクセスの初期化に失敗しました。

  • システムファイルは ADAORD STORE 処理から除外されました。

  • 拡張ファイルのコンポーネントに対して MAXRECL を指定しました。 すべてのコンポーネントに同じ MAXRECL を指定していることを確認してください。

  • DLOG 拡張の割り当てに失敗しました。

  • ADARAC から 0 以外のリターンコードを受け取りました。

  • ユーティリティにより、無効な相互リンクが設定されているか同期していないファイルとしてマークされた LOB グループ(基本ファイルとそれに対応する LOB ファイル)のファイルが処理されました。


ADARAI リターンコード

Return Code 4
説明:

ADARAI RECOVER では、ユーティリティの実行時に使用するシーケンシャルファイルに必要なジョブ制御ステートメントを作成できません。 [unknown file element]メッセージが返され、RECOVER 機能がリターンコード 4 で完了します。 この場合、生成したジョブ制御を編集する必要があります。 ADAR78 メッセージを参照してください。


ADAREP リターンコード

Return Code 4
説明:

次のいずれかが発生しました。

  • ファイルエクステントのオーバーラップまたはファイルエクステントおよびフリースペースエクステントのオーバーラップが検出されました。

  • ファイルエクステント間またはファイルエクステントとフリースペースエクステントの間にギャップが検出されました。

  • チェックポイントに、認識されないチェックポイントタイプまたはフォーマットが含まれています。

  • 既存のファイルコントロールブロック(FCB)に対するフィールド定義テーブル(FDT)が存在しません。

  • FCB に無効なファイル番号が含まれています。

  • FCB で無効な ISN/RABN の長さインジケータが検出されました。

  • FDT 内の少なくとも 1 つの親フィールドに、対応する特殊ディスクリプタテーブル(SDT)フィールドがありません。

  • 無効な FDT/SDT 長が検出されました。

  • カップリングファイル数が 18 を超えています。

  • 拡張ファイルチェーンに矛盾があります。

  • ボリュームシリアル番号を識別できませんでした。

  • オンラインセーブテープからのレポートに対して、プロテクションログを指定されていなかったか、無効なプロテクションログが指定されていたか、またはプロテクションログの処理中にエラーが検出されました。

  • SAVETAPE とともに CPLIST または CPEXLIST が指定されました。

  • FROMDATE、TODATE、FROMSESSION、または TOSESSION とともに、CPLIST や CPEXLIST が指定されていませんでした。

  • SAVETAPE とともに NOCOUNT が指定されていませんでした。

  • ミラーテーブルをバージョン 7 形式に変換中に、エラーが発生しました。

  • 拡張ファイルのコンポーネントの中に MAXRECL が異なるものがありました。

  • ユーティリティにより、無効な相互リンクが設定されているか同期していないファイルとしてマークされた LOB グループ(基本ファイルとそれに対応する LOB ファイル)のファイルが処理されました。


ADARES リターンコード

Return Code 4
説明:

次のいずれかが発生しました。

  • (全機能)RLOG 情報の書き込みまたは RLOG データセットのクローズに失敗しました。

  • COPY:ブロックカウントの不一致が発生しました。

  • PLCOPY:RLOG アクセスの初期化に失敗しました。

  • PLCOPY:Adabas ニュークリアスのオープンが、0 または 148 以外のレスポンスコードで失敗しました。

  • PLCOPY:プロテクションログデータセットはまだ完了していません。 現時点では、データがコピーされることもマージされることもありません。

  • PLCOPY:警告! 指定された入力中間データセットは空です。 このことは、ADARES を初めて実行したときにのみ発生します。 処理は継続します。

  • COPY/CLCOPY/PLCOPY:コピー対象のレコードがありません。

  • COPY/PLCOPY/CLCOPY:アソシエータデータセットをオープンできなかったため、チェックポイントが書き込まれませんでした。

  • TOPLOG/TOBLK/TOCP で示されたポイントが見つかりませんでした。

  • BACKOUT および REGENERATE:処理対象のレコードが見つかりませんでした。

  • REGENERATE は、まず実行すべきバッチユーティリティを検出したため、まだ完了できません。

  • Parallel Participant Table(PPT)は、このクラスタデータベースにはコピー対象の PLOG がないことを示しています。

  • Parallel Participant Table(PPT)は、このクラスタデータベースにはコピー対象の CLOG がないことを示しています。

  • ユーティリティにより、Adabas でグループ内の 2 つのファイルが同期したままになっていたかどうかを追跡できなかった LOB グループ(基本ファイルとそれに対応する LOB ファイル)のファイルが処理されました。


Return Code 8
説明:

次のいずれかが発生しました。

  • (Adabas Delta Save Facility)デルタセーブイメージ(DSIM)データセットを処理しているとき、PLCOPY 機能または COPY 機能でエラーが発生しました。 DSIM データセットの構築が中断しました。 PLCOPY 機能または COPY 機能は正常に継続します。 また、RC 8 は、DSIM データセットが必要であるものの、DSIM データセットがないか、または使用できない状態である場合に発生します。

  • REGENERATE 機能または BACKOUT 機能は、ファイルリスト内の 1 つ以上のファイルが矛盾した状態にあると判断しました。つまり、ロード、リオーダ、リフレッシュ、リストアのいずれかのステータスになっていました。 ファイルリスト内のそれ以外のファイルに対しては処理が続行されます。


Return Code 16
説明:

PLCOPY/CLCOPY 機能が DD/SIAUS1 または DD/SIAUS2 データセットを正常にクローズした後にエラーが発生しました。 エラーメッセージは DD/DRUCK に出力されます。


ADASAV リターンコード

Return Code 4
説明:

次のいずれかが発生しました。

  • (全機能)RLOG 情報の書き込みまたは RLOG データセットのクローズに失敗しました。

  • (Adabas Delta Save Facility)オンラインセーブ処理の終了時に ET 同期を取った後、ニュークリアスがレスポンスコードを返したにもかかわらず、オンラインセーブ処理が正常に終了しました。 ADASAV はレスポンスコードを無視しました。

  • ADASAV 処理中に、他のユーザーがユーティリティの DIB エントリを削除しました。

  • MERGE:RLOG アクセスの初期化に失敗しました。

  • RESTORE(データベース)または RESTORE GCB:RLOG アクセスの初期化に失敗しました。

  • 指定したファイルはすでに存在しますが、OVERWRITE の指定がないため、RESTORE 機能を実行できません。

  • RESTONL(データベース)または RESTONL GCB:RLOG アクセスの初期化に失敗しました。

  • ファイルにアクセスできないため、SAVE 機能を実行できません。 このファイルは、ロード、リフレッシュ、リオーダ、リストアのいずれかのステータスになっています。

  • SAVE FILE:RLOG アクセスの初期化に失敗しました。

  • ユーティリティにより、無効な相互リンクが設定されているか同期していないファイルとしてマークされた LOB グループ(基本ファイルとそれに対応する LOB ファイル)のファイルが処理されました。


Return Code 16
説明:

(Adabas Delta Save Facility)フルまたはデルタセーブ操作が正常に完了した後にエラーが発生しました。


ADASEL リターンコード

Return Code 4
説明:

選択条件に一致するレコードが見つかりませんでした。


ADAULD リターンコード

Return Code 4
説明:

次のいずれかが発生しました。

  • ADAULD 選択条件/値を使用してレコードを見つけることができませんでした。

  • UNLOAD:RLOG アクセスの初期化に失敗しました。


Return Code 8
説明:

ニュークリアスが 0 以外のレスポンスコードを返しました。 ADAULD UNLOAD の ERRLIM パラメータによっては、機能を続行できます。 アンロードされたデータを使用できますが、返された特定のレスポンスコードによっては、レコードが欠如している可能性があります。


ADAVAL リターンコード

Return Code 4
説明:

全ファイルはチェックされませんでした。


Return Code 8
説明:

データベースに不整合が発生しています。


ADAWRK リターンコード

Return Code 4
説明:

WORK パート 1 には自動再スタート情報がありません。


Return Code 8
説明:

自動再スタートは正常に完了しません。


Return Code 20
説明:

NOUSERABEND パラメータを指定すると、異常終了するのではなく、このリターンコードが返されます。


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