バージョン 4.2.5
 —  TP モニタインターフェイス  —

TSO 環境の Natural

このドキュメントでは、Natural TSO インターフェイス(製品コード NTI)の機能、および z/OS オペレーティングシステムの TSO 環境での Natural の操作および個別のコンポーネントについて説明します。

次のトピックについて説明します。

以下の項目も参照してください。


Natural TSO インターフェイスに関する全般的な情報

Natural TSO インターフェイス(NATTSO)は、z/OS オペレーティングシステムとのインターフェイスとなるいくつかのサービスルーチンで構成されています。

NATTSO はソースモジュールとして提供されており、要件に対応するためにカスタマイズできます。Natural の『インストール』ドキュメントの「Natural TSO インターフェイスのインストール」も参照してください。 NATTSO をアセンブルして Natural ニュークリアスにリンクすることも、NATTSO を共有ニュークリアスで接続して個別に実行することもできます。

NATTSO は完全にリエントラントであり、16 MB 境界より上で実行できます。 1 つの TSO リージョンで複数の Natural セッションを並行して開始したり、SWAPKEY(以下を参照)によりセッション間で切り替えを行ったりすることができます。

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Natural TSO インターフェイスの生成パラメータ

NTTSO マクロには、Natural TSO インターフェイスの内部デフォルトを変更する複数の生成パラメータがあります。

これらのパラメータは次のとおりです。

ABEXIT | ALTSCRN | LBPNAME | LE370 | NDBFSRV | SUBPOOL | SWAPKEY | TIOBSZ | TTYTYPE

ABEXIT - アベンド処理モード

このパラメータは、Natural 内でのアベンド処理のモードを指定します。

可能な値は次のとおりです。

説明
ESTAE

Natural はすべてのアベンドをインターセプトし、適切なエラーメッセージを発行します。

これはデフォルト値です。

SPIE Natural バージョン 2.1 の場合と同様に、プログラムチェック(S0Cx アベンド)のみがインターセプトされます。
NONE

Natural はアベンドまたはプログラムチェックを一切インターセプトしません。 この値は、Natural プロファイルパラメータ DU=FORCE に対応します。

設定 ABEXIT=NONE は、アベンドインターセプトを必要とする一部の機能が動作しなくなるためお勧めしません。 プロファイルパラメータ MT の使用によって、CPU 時間制限に到達したときに、エラー NAT0953 の代わりにアベンド U0322 が発生します。

ALTSCRN - セッション画面モード

このパラメータは、3270 の代替画面サイズを使用するかどうかを指定します。 端末には、デフォルトと代替の画面サイズとして、画面の高さと幅を定義した 2 種類の VTAM LOGMODE 定義があります。 通常、デフォルトの画面サイズは 24 行、80 列です。 代替の画面サイズは、3270 端末モデル(2、3、4 または 5)に応じて異なります。

可能な値は次のとおりです。

説明
YES

代替の画面サイズを使用します。

これはデフォルト値です。

NO デフォルトの画面サイズを使用します。

Natural プロファイルパラメータ TMODEL では、画面サイズを上書きすることができます。

LBPNAME - ローカルバッファプールの共有

このパラメータは、ローカルバッファプールの共有を制御します。 共有ローカルバッファプール環境の name を定義し、ローカルバッファプールを検索および同期するために使用します。

可能な値は次のとおりです。

説明
name name の長さは 1~8 文字です。
LBPNAME= デフォルト値は "なし" で、ローカルバッファプールは共有されません。

バッチの z/OS 環境または TSO 環境で、複数の Natural セッションを同時に実行する場合、例えば、Natural RPC サーバーを実行する場合、各セッションでそれぞれのローカルバッファプールに対してストレージが割り当てられます。 Natural z/OS バッチサーバーは例外ですが、ローカルバッファプールはデフォルトでは共有されません。つまり、異なるセッションで同じ Natural オブジェクトを使用する場合、セッションごとにこれらのオブジェクトを個別にロードする必要があります。 name を指定した場合は、すべてのローカルバッファプールが異なる Natural セッションで共有されます。

LE370 - IBM 言語環境の使用

このパラメータは、Natural を IBM 言語環境(LE)で実行するかどうかを指定します。

可能な値は次のとおりです。

説明
YES LE の呼び出し規則に従って、外部のサブプログラムを呼び出すことができます。
NO

言語環境のメインプログラムのみを呼び出すことができます。

これはデフォルト値です。 つまり、CALL ステートメントごとに新しい LE エンクレーブが作成され、個別に終了されます。

LE370=POSIX POSIX セマンティクスの LE 呼び出し規則に従って外部サブプログラムを呼び出すことができます。LE はランタイムオプション POSIX(ON) で初期化されます。
LE370=AMODE24 アドレッシングモード 24 でリンクされる外部サブプログラムのサポート。 LE はオプション ALL31=(OFF) および STACK=(,,BELOW) で初期化されます。
LE370=NOHDLR LE サブプログラムの呼び出し時に、Natural は LE エラーハンドラの設定を行いません。 つまり、LE サブプログラムの実行時に対応不能なエラーが発生すると、LE エンクレーブが終了されて、Natual セッションが失われることになります。

次に示すように、複数のパラメータ値はカッコで囲みます。

LE370=(YES,POSIX,AMODE24)

IBM 言語環境で実行する Natural の詳細については、Natural の『オペレーション』ドキュメントの「LE サブプログラム」を参照してください。

NDBFSRV - Natural for DB2 ファイルサーバー

このパラメータは、Natural for DB2 ファイルサーバーを使用するかどうかを指定します。

可能な値は次のとおりです。

説明
NO

Natural for DB2 ファイルサーバーは使用しません。

これはデフォルト値です。

YES Natural for DB2 ファイルサーバーは、端末 I/O ごとに呼び出されます。

SUBPOOL - GETMAIN 要求用のストレージサブプール

このパラメータは、GETMAIN 要求用のストレージサブプールを定義します。

可能な値は次のとおりです。

説明
0 - 127 GETMAIN 要求に対して、z/OS サブプール番号を指定します。 問題状況のプログラムに対して任意の有効な z/OS タスク関連のサブプール番号(0~127)を使用することができます。
0 これはデフォルト値です。

SWAPKEY - TSO/ISPF 画面分割機能のサポート

このパラメータでは、Natural の TSO/ISPF 画面分割スワップキーを定義します。Software AG 製品の Natural ISPF(Integrated Structured Programming Facility)に対応したほとんどのパネルで、このキーは PF9 に割り当てられます。

可能な値は次のとおりです。

説明

PFnn

PAnn

次の TSO/ISPF セッションへのスワップに使用する PF または PA キーを定義します。 有効なキーは、PF1PF24PA1PA3 です。

注意:
指定されたキーは、Natural アプリケーションでは使用できません。 通常、TSO/ISPF の SWAP コマンドは、ほとんどの TSO/ISPF パネルで PF9 キーに割り当てられます。 画面分割をサポートするには、ISPF ロードライブラリの TSO/ISPF インターフェイスモジュール ISPLINK を、NATTSO のリンクステップに含める必要があります。

SWAPKEY= デフォルトでは、スワップキーは定義されません。つまり、画面分割機能のサポートは生成されません。

TIOBSZ – 端末 I/O バッファのサイズ

このパラメータでは、端末 I/O バッファのサイズを指定します。 16 MB 境界よりも下に割り当てられます。

TIOBSZ=nnnn nnnn は、端末 I/O バッファのサイズ(バイト単位)です。 使用できる値は 4096~16777216 です。 デフォルト値は 8192 です。

オペレーション』ドキュメントの「Natural z/OS 生成パラメータ」の生成パラメータ TIOBSZ1 および TIOBSZ2 も参照してください。

TTYTYPE - TTY 端末のデフォルトのデバイスタイプ

このパラメータは、テレタイプ端末(TTY または TWX)のデフォルトのデバイスタイプを定義します。

可能な値は次のとおりです。

説明
name テレタイプ端末のデフォルトのデバイスタイプを定義します。 指定するタイプは、NATCONFG(Natural コンフィグレーション)モジュール内で定義する必要があります。
TTY これはデフォルト値です。

TTYTYPE は、セッション中に、プロファイルパラメータ TTYPE または端末コマンド %T= によって上書きできます。

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TSO 環境の Natural で使用されるデータセット

Natural TSO セッションで特定の機能を使用する場合、次のデータセットが必要です。

CMEDIT Software AG Editor ワークファイル
CMHCOPY ハードコピー出力
CMPLOG ダイナミックプロファイルパラメータレポート出力
CMPRMIN ダイナミックプロファイルパラメータ入力
CMPRTnn 追加レポート 01~31
CMTRACE 外部トレース出力
NATRJE ジョブサブミット出力
STEPLIB 外部モジュール用のロードライブラリ
CMWKFnn ワークファイル 01~32

次に、これらのデータセットについて説明します。

特に記述がない限り、デフォルトの DCB RECFM/LRECL 情報は次のとおりです。

シーケンシャル入力データセットの場合は RECFM=FBLRECL=80

シーケンシャル出力データセットの場合は RECFM=FBALRECL=133

CMEDIT - Software AG Editor ワークファイル

ローカルまたはグローバルの Software AG エディタバッファプールを使用する場合は、Software AG Editor のワークファイル VSAM データセットが必要です。 JCL または TSO コマンド ALLOC で定義されていない場合、Natural ではプロファイルパラメータ EDBP のサブパラメータ DSNAME またはパラメータマクロ NTEDBP で指定されたエディタワークファイルの名前を使用して、エディタワークファイルのダイナミックアロケーションを行います。

または、プロファイルパラメータ EDPSIZE を使用して、エディタワークファイルを必要としない補助エディタバッファプールで実行することもできます。 Software AG Editor のインストールの詳細については、Natural の『インストール』ドキュメントの「Software AG Editor のインストール」を参照してください。

CMHCOPY - ハードコピー出力

ハードコピー出力データセットのデフォルト名は CMHCOPY です。 これは、次のいずれかの方法で変更できます。

出力ファイル 0 用の PRINT プロファイルパラメータのサブパラメータは、ハードコピーデータセットのデフォルト値を変更するために使用することができます。 デフォルトデータセット名 CMHCOPY は、ハードコピー出力データセットに対して CLOSE=FIN の意味を持っています。つまり、出力のためにデータセットを開いた後、それ以降のハードコピー出力データセット名の変更は無視されます。 開いた時点で別の名前が定義されている場合、ハードコピーデータセットは次の端末 I/O で閉じられます。

セッション中に、ハードコピーデータセットの解放とダイナミックアロケーションによる再割り当て(開く前、または閉じた後)を実行できます(Natural アプリケーションプログラミングインターフェイス USR2021N を参照)。

CMPLOG - ダイナミックプロファイルパラメータレポート出力

プロファイルパラメータ PLOG=ON が設定され、データセット CMPLOG が使用可能な場合は、評価されたダイナミックプロファイルパラメータはセッションの初期化時にこのデータセットに書き込まれます。 データセット CMPLOG を使用できない場合、評価されたダイナミックプロファイルパラメータは、行モードで TSO 端末に書き込まれます。

CMPRMIN - ダイナミックプロファイルパラメータ入力

可能である場合、セッションの初期化時にこのデータセットが読み取られ、ダイナミックプロファイルパラメータを取得します。 ダイナミックプロファイルパラメータ文字列の生成には、各レコードの最初の 72 文字のみが使用されます。

Natural ニュークリアス開始のために直接渡されるその他のプロファイルパラメータは、TSO CALL コマンドなどによって、CMPRMIN の入力から生成されたパラメータ文字列の末尾に連結されます。つまり、これらの値は、CMPRMIN のパラメータを上書きするために使用できます。

CMPRTnn - 追加レポート 01~31

これらのデータセットは、WRITE (nn) などの Natural 出力ファイルステートメントで使用できます。 DCB 情報(例えば、RECFMLRECLBLKSIZE)を使用できない場合、デフォルトはプロファイルパラメータ PRINT または Natural パラメータモジュールのマクロ NTPRINT で定義されます。 出力ファイルデータセットの名前はサブパラメータ DEST で上書きできます。

CMTRACE - 外部トレース出力

プロファイルパラメータ ETRACE=ON が設定されているか、等価の端末コマンド %TRE+ が発行された場合は、セッション時のすべての Natural トレース出力が CMTRACE データセットに書き込まれます。 トレース対象の Natural コンポーネントを定義するには、プロファイルパラメータ TRACE が必要です。

データセット CMTRACE が使用できない場合は、以下のようにダイナミックに割り当てられます。

//CMTRACE DD SYSOUT=*

この処理は、最初のトレースレコードの書き込み時に行われます。

NATRJE - ジョブサブミット出力

このデータセットは、Natural ジョブサブミットユーティリティに使用します。 定義されていない場合は、以下のようにダイナミックに割り当てられます。

//NATRJE DD SYSOUT=(A,INTRDR)

この処理は、最初のジョブのサブミット時に行われます。

STEPLIB - 外部モジュール用のロードライブラリ

STEPLIB は、外部モジュールをロードするためのデフォルトロードライブラリ名です。外部モジュールには、共有ニュークリアス(プロファイルパラメータ NUCNAME)、個々の Adabas リンクルーチンモジュール(プロファイルパラメータ ADANAME)、セッションバックエンドプログラム(プロファイルパラメータ PROGRAM)、Natural パラメータモジュールにリンクされていない外部サブプログラムなどがあります。

ロードライブラリ名はプロファイルパラメータ LIBNAM で上書きできます。 指定するロードライブラリ名は、TSO ジョブ制御または ALLOC ステートメント(例えば、Natural セッションを開始する CLIST など)で定義されている必要があります。

CMWKFnn - ワークファイル 01~32

これらのデータセットは、READ WORKnnWRITE WORKnn などの Natural ワークファイルステートメントで使用できます。 JCL またはデータセットの VTOC エントリで DCB 情報(RECFMLRECLBLKSIZE など)を使用できない場合、デフォルトは WORK プロファイルパラメータ、または Natural パラメータモジュールの NTWORK マクロで定義されます。 ワークファイルデータセットの名前はサブパラメータ DEST で上書きできます。

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TSO 環境の Natural からの TSO コマンドの発行

ライブラリ SYSEXTP 内の Natural サンプルプログラム TSO を使用して、次のように TSO コマンドを発行できます。

TSO LISTALC STATUS

パラメータなしで TSO を入力すると、TSO コマンドの入力を指示するメニューが表示されます。 このメニューを閉じるには、最初の位置にピリオド(.)を入力するか、PF3 キーを押します。

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