バージョン 4.2.5
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Natural パラメータ階層

このドキュメントでは、Natural プロファイルパラメータを設定できるさまざまなレベルの階層構造について説明します。 各種の例が用意されています。

以下のトピックについて説明します。

プロファイルパラメータの詳細については、『パラメータリファレンス』ドキュメントを参照してください。


Natural パラメータ階層の概要

Natural プロファイルパラメータは、Natural ユーザーの操作環境の外観とレスポンスに影響します。 これらのパラメータは、下の表に示されているように、異なる階層構造レベルで設定されます(優先度は上の方が高くなります)。

レベル 簡単な説明/詳細な説明の参照
セッション中
セッション開始時にダイナミック
スタティック

階層構造の各レベルについて、優先度の低い順に参照先セクションで説明します。

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パラメータ使用の一般ルール

以下の一般ルールが適用されます。

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Natural 標準パラメータモジュール

Natural パラメータは、Natural ニュークリアスにリンクする標準(デフォルト)パラメータモジュールで定義されます。 このモジュールは、Natural パラメータ階層の最下位レベルを構成します。

特殊なケース:

Natural 共有ニュークリアスを使用する場合は、このパラメータモジュールを環境依存ニュークリアスモジュールにリンクする必要があります。 これで、このパラメータモジュールは、2 番目の階層レベルを構成し、共有ニュークリアスにリンクするパラメータモジュールのすべてのパラメータを上書きします(存在する場合)。 例外:共有ニュークリアスの CSTATIC サブプログラム。「スタティックにリンクされた Natural 以外のプログラム」を参照してください。

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代替パラメータモジュール

Natural 管理者は、Natural 標準パラメータモジュールに加えて、任意の数の追加(代替)パラメータモジュールを定義できます。 このようなモジュールは TP またはオペレーティングシステムライブラリに保存され、Natural の起動時にパラメータ PARM によって代替パラメータモジュールとして使用できます。

これらのパラメータにより、標準パラメータモジュールのパラメータは完全に上書きされます。

例外:CSTATIC エントリ。「スタティックにリンクされた Natural 以外のプログラム」を参照してください。

重要:
PARM はダイナミックパラメータ文字列の最初のパラメータである必要があります。そうでない場合は、ダイナミックパラメータ文字列に入力済みのすべてのパラメータ設定が代替パラメータモジュールによって上書きされます。

マクロ NTUSER を使用して、代替パラメータモジュールの使用を特定のユーザーまたは複数のユーザーに制限できます。

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事前定義されたダイナミックパラメータ設定

アセンブラマクロ NTSYS を使用して、Natural パラメータモジュールに指定するパラメータセットを事前定義できます。 これらのセットは、対応するパラメータモジュールがアクティブであれば、Natural の呼び出し時にその名前で指定できます。

事前定義されたパラメータセットは、呼び出されると、その位置にダイナミックに入力されたパラメータと同様に動作します。

プロファイルパラメータ SYS も参照してください。

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事前定義されたユーザーパラメータプロファイル

Natural ユーティリティ SYSPARM を使用して、システムファイルに保存される個別のプロファイルを作成できます。 各プロファイルには一意の文字名が付きます。 このプロファイル内の任意のダイナミック Natural パラメータに値を設定できます。

ユーティリティ SYSPARM で作成したプロファイルは、Natural の呼び出し時にパラメータ PROFILE を使用してアクティブにします。

プロファイルパラメータ USER を使用して、プロファイルの使用を特定のユーザーまたは複数のユーザーに制限できます。

事前定義されたパラメータプロファイルは、呼び出されると、その位置にダイナミックに入力されたパラメータと同様に動作します。

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ダイナミックパラメータ入力

ほとんどすべてのパラメータは、Natural の起動時にダイナミックに上書きできます。 ダイナミックパラメータは、厳密に順次に評価されます。

ただし、この一般的な上書き機能は、プロファイルパラメータ DYNPARM を使用して(プロファイル内など、ダイナミックのみ)、全般的にまたは特定のパラメータに制限できます。

パラメータモジュール NATPARM のマクロ NTDYNP を使用して、アナログ設定を行うことができます。 ただし、これにより、プロファイルパラメータ DYNPARM は使用できなくなります。

ファイル CMPRMIN を使用して、z/OS、BS2000/OSD、および z/VSE 環境でバッチモードで、または TSO、TIAM、CMS や IMS/TM 上の BMP などのバッチ的なシステムで、ダイナミックパラメータを定義できます。

このメソッドの長所は、Natural 設定を変更する場合に JCL を修正する必要がないことです。 また、パラメータ文字列の長さ制限(z/OS で 100 文字など)を超えることができます。

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Natural Security 定義

ライブラリ、ファイル、およびコマンドの保護とは別に、Natural Security を使用して特定のセッション関連のプロファイルパラメータを設定できます。定義はユーザーの現在のライブラリに適用されます。

ユーザーはプライベートまたはデフォルトのライブラリの設定も定義できます。

現在のセキュリティ設定(セッションパラメータ)を表示するには、Natural システムコマンド PROFILE を使用します。

Natural Security パラメータ定義は通常のプロファイルパラメータの後に評価されるので、通常のプロファイルパラメータを上書きできます。

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セッションパラメータ設定

Natural システムコマンド GLOBALS を使用して、またはレポーティングモードで Natural ステートメント SET GLOBALS を使用して、Natural セッション内およびセッション中に特定のセッション関連のプロファイルパラメータを表示および設定(変更)できます。

これらの定義は、コマンドモードに、および現在のセッション中に実行されるすべてのプログラムに適用されます。

パラメータ値のランタイム割り当て用のセッションパラメータ」または「SET GLOBALS」も参照してください。

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プログラム/ステートメントレベル設定

Natural ステートメント FORMAT をプログラムで使用して、そのプログラムに有効なパラメータ値を設定できます。

また、端末コマンドを使用してステートメントレベルで特定のパラメータを設定することもできます。

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開発環境設定

Natural のメインメニューの[Development Environment Settings]オプションを使用して、サブメニューを呼び出し、Natural 開発環境のモニタリングおよび設定に使用可能なツールを選択できます。

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さまざまなパラメータ文字列の例

以下の各例は、次のパラメータ設定に基づいています。

パラメータ

パラメータモジュール、
共有ニュークリアス
(特殊なケース)

パラメータモジュール
フロントエンド

代替
パラメータモジュール
ALTPARM

ユーザープロファイル
MYPROF

DATSIZE 32(デフォルト) 40 50 60
DSIZE 4 6 2(デフォルト) 指定されていない
ESIZE 20 28(デフォルト)

NTSYS A:40
NTSYS B:50

NTSYS A:60 80

以下に、さまざまなダイナミックパラメータ文字列の結果の例を示します。

例 1:ダイナミックパラメータなし

結果値 ソース
DATSIZE 40 フロントエンドモジュール
DSIZE 6 フロントエンドモジュール
ESIZE 28 フロントエンドモジュール
その他:デフォルト フロントエンドモジュール

例 2:PARM=ALTPARM

結果値 ソース
DATSIZE 50 ALTPARM
その他:デフォルト ALTPARM

例 3:SYS=A

結果値 ソース
DATSIZE 40 フロントエンドモジュール
DSIZE 6 フロントエンドモジュール
ESIZE 40 NTSYS フロントエンドモジュール

例 4:PARM=ALTPARM,SYS=A

結果値 ソース
DATSIZE 50 ALTPARM
DSIZE 2 ALTPARM
ESIZE 60 NTSYSALTPARM

例 5:PARM=ALTPARM,SYS=B

結果値 ソース
エラー ALTPARM には NTSYS B 指定は含まれない

例 6:SYS=A,PROFILE=MYPROF

結果値 ソース
DATSIZE 60 MYPROF
DSIZE 6 フロントエンドモジュール
ESIZE 80 MYPROF

例 7:SYS=A,PROFILE=MYPROF,ESIZE=100

結果値 ソース
DATSIZE 60 MYPROF
DSIZE 6 フロントエンドモジュール
ESIZE 100 ダイナミックパラメータ

例 8:PROFILE=MYPROF,SYS=A

結果値 ソース
DATSIZE 60 MYPROF
DSIZE 6 フロントエンドモジュール
ESIZE 40 NTSYS フロントエンドモジュール

例 9:DSIZE=8,SYS=A,PROFILE=MYPROF,PARM=ALTPARM

結果値 ソース
DATSIZE 50 ALTPARM
その他:デフォルト ALTPARM

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