バージョン 4.2.5
 —  TP モニタインターフェイス  —

Com-plete/SMARTS 環境の Natural

このドキュメントでは、Natural Com-plete/SMARTS インターフェイス(製品コード NCF)の機能、および Com-plete 環境での Natural の操作および個別のコンポーネントについて説明します。

次のトピックについて説明します。

以下の項目も参照してください。


NFMPRM マクロのパラメータ

Natural Com-plete 環境をカスタマイズするために、NFMPRM マクロの次のパラメータを変更することができます。

EXIT | HCDTID | INITID | LC | LE370 | MSGHDR | NTHSIZE | SERVER | SPIEA | THABOVE | TTYxx | UCTRAN | U2PRINT |

EXIT - ユーザー出口のモジュール名

このパラメータは、Natural が初期化される前に、セッションの初期化時に呼び出すことができるユーザー出口のモジュール名を定義します。 可能な値は次のとおりです。

説明:
name ユーザー出口の名前。

デフォルト値はありません。

HCDTID - ハードコピー出力先の初期化

このパラメータは、ハードコピーの出力先の初期化を制御します。

可能な値は次のとおりです。

説明:
YES ハードコピーの出力先は端末 ID で初期化されます。
NO

ハードコピーの出力先は論理端末名に対応しています。

これはデフォルト値です。

INITID - *INIT-ID の内容

このパラメータは、システム変数 *INIT-ID の内容を制御します。

可能な値は次のとおりです。

説明:
TIBNAM *INIT-ID には、ユーザー端末の論理ユニット名が含まれています。
TID

*INIT-ID には文字列 lbnnnnnn が含まれています。l はセッションが実行されているスタックレベル、b は空白、nnnnnn は先頭にゼロなしで右詰めされた TID 番号を示します。

これはデフォルト値です(Natural 端末 ID)。

CPATCH *INIT-ID には INITID=TID と同じ文字列が含まれていていますが、b は空白ではなく Com-plete のパッチ文字です。

LC - 小文字モードの有効化

このパラメータは端末を小文字モードに設定します。

可能な値は次のとおりです。

説明:
YES

小文字モード。

これはデフォルト値です。

NO 大文字モード。

LE 370 - LE/370 環境の使用

このパラメータは、Complete/SMARTS 環境において、あらかじめ初期化されている環境(CEEPIPI インターフェイス)として LE/370 を使用する方法を指定します。

可能な値は次のとおりです。

説明:
YES

すべての 3GL 呼び出しは、あらかじめ初期化された LE/370 エンクレーブで処理されます。

NO これはデフォルト値です。

MSGHDR - メッセージヘッダーのアクティブ化

このパラメータは、Com-plete のメッセージ交換機能を非同期 Natural トランザクションに使用して、Natural のエラーおよび終了メッセージのメッセージヘッダーをアクティブまたは非アクティブにします。

可能な値は次のとおりです。

説明:
YES

メッセージヘッダーがアクティブになります。

これはデフォルト値です。

NO メッセージヘッダーが非アクティブになります。

NTHSIZE - Natural のスレッドサイズ

このパラメータは、Natural のバッファ、データエリア、およびスレッドに使用されるストレージエリアのサイズを指定します。

可能な値は次のとおりです。

説明:
nnnn

サイズ(KB 単位)。

1024 これはデフォルト値です。

このストレージエリアは、Com-plete の物理的なスレッド内に割り当てられます。 残りのエリア(Natural トランザクションの Com-plete リージョンサイズ RG から NTHSIZE を引いたサイズ)は、例えば非 Natural サブルーチンのダイナミックなロード、変更可能な Natural スレッドバッファの増加、または Natural ワークプールなどに利用できます。

SERVER - Natural サーバーの名前

このパラメータは、Com-plete 起動時に初期化される Natural サーバーの名前を定義します。 このパラメータは、ローカルバッファプールなど Natural セッションで共通のストレージおよびテーブルを保持するために使用します。 サーバーは Com-plete 起動時に定義する必要があります。

可能な値は次のとおりです。

説明:
name

Natural サーバーの名前。

NCFNAT42 これはデフォルト値です。

提供されたサーバーモジュール NCFNAT42 を異なる名前でコピーして、異なる Com-plete インターフェイスを異なるサーバーで、つまり同じ Com-plete で異なるローカルバッファプールを使用してリンクおよび実行することができます。

SPIEA - ABEXIT 出口のアクティブ化

このパラメータは、ABEXIT 出口をアクティブまたは非アクティブにします。

可能な値は次のとおりです。

説明:
YES

ABEXIT 出口をアクティブにします。

これはデフォルト値です。

NO ABEXIT 出口を非アクティブにします。 テスト目的にのみ使用してください。

THABOVE - Natural スレッドの場所

このパラメータは、Natural スレッドの場所を決定します(NTHSIZE パラメータを参照)。

可能な値は次のとおりです。

説明:
YES

Natural スレッドは 16 MB 境界より上の Com-plete スレッドエクステンションに割り当てられます。

これはデフォルト値です(Com-plete スレッドエクステンションを使用)。

NO Natural スレッドは、16 MB 境界より下の Com-plete の物理的なスレッドに割り当てられます。

TTY xx - TTY デバイス制御文字

このパラメータは、テレタイプライタ(TTY)デバイス制御文字を設定します。 次の 16 進値を設定することができます。

説明:
TTYCR=0D TTY 改行
TTYLF=15 TTY 改行
TTYIC=00 TTY アイドル文字
TTYNIC=00 TTY アイドル文字数
TTYBS=16 TTY バックスペース
TTYAL=07 TTY アラーム

UCTRAN - Com-plete/SMARTS エラーメッセージの小文字から大文字への変換

このパラメータは、Com-plete/SMARTS エラーメッセージの小文字から大文字への変換を制御します。

可能な値は次のとおりです。

説明:
YES 大文字への変換が有効になります。
NO

大文字への変換が無効になります。

これはデフォルト値です。

U2PRINT - プリンタのダイナミックアロケーション

このパラメータは、ハードコピー要求に対する Com-plete によるプリンタのダイナミックアロケーション機能を制御します。

可能な値は次のとおりです。

説明:
YES Natural は、プリンタの出力先を指定するためにハードコピー要求である Com-plete の U2PRINT ルーチンを呼び出します。
NO

ハードコピープリンタのダイナミックアロケーションを無効にします。 Natural は、Natural プロファイルパラメータ HCDEST からデフォルト値を使用します。

これはデフォルト値です。

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異常終了出口の使用

ABEXIT 出口は、一般的に NCFPARMSPIEA=NO を設定することによって非アクティブにすることができます。

ABEXIT 出口は、プログラムの異常終了処理に対する Com-plete の EOJ 処理時に呼び出されます。

デフォルトでは、0CX 異常終了は ABEXIT 出口ルーチンによって解釈されます。

DU=OFF の場合は、Natural はエラーメッセージ NAT0950NAT0954NAT0955、または NAT0956 を出力し、異常終了 PSW 全体およびレジスタ 0~15 はオフセット x'290' の IOCB に含まれます。

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ストレージの使用

セッションの初期化時に、NCFPARM のパラメータ NTHSIZE で定義されたスペースの合計は、パラメータ THABOVE に基づいて 16 MB 境界の上または下にスレッド GETMAIN として割り当てられ、Natural に使用されます。

Natural プロファイルパラメータ WPSIZE は、ワークプール上下のサイズを決定します。 デフォルトでは、サブプール下のサイズは 32 KB に設定されています。

このため、Natural Com-plete フロント部を Com-plete ユーティリティ ULIB、RG size = 36 KB 以上でカタログする必要があります。

上下の Com-plete スレッド部内の残りのエリア(Com-plete ULIB RG=specification および/または THABOVESIZE=specification)は、Com-plete によって以下の目的で使用されます。

ULIB RG および THABOVESIZE パラメータの詳細については、『Com-plete Utilities』ドキュメントを参照してください。

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バックエンドプログラムのサポート

Natural は、次の文字列をバックエンドプログラムに渡します。

この文字列は NAMBCKP マクロによってマップされます。

XNCFBACK ソースモジュールは、Com-plete 環境における Natural バックエンドプログラムの一例です。 これはリエントラントコードとして記述され、RESIDENTPAGE プログラムとしてロードするか、各ユーザーが一度だけロードすることができます。

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Natural バッチ実行における Com-plete のサポート

Natural バッチ実行において Com-plete サービスを使用すると、バッチ実行の終了時にバッチユーザー ID はログオンされたままになります。

この状況を回避するには、Com-plete 配布ライブラリの COMPBTCH モジュールをバッチ Natural ニュークリアスに含めます。 これにより、モジュール EOJ のエントリポイントが解決されます。このモジュールは、終了時のクリーンアップのために Natural バッチジョブの終了時に呼び出されます。

NCFAM モジュールは Com-plete 出力/ワークファイルにアクセスするために使用されます。 このモジュールは、Com-plete 配布ライブラリの COMPBTCH モジュールとともに Natural ニュークリアスのリンクに含める必要があります。

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Com-plete/SMARTS 環境での Natural の非同期処理

Natural の非同期処理については、Natural の『オペレーション』ドキュメントの「非同期処理」で説明しています。しかし、Natural を Com-plete 環境で実行するときには、いくつか追加の考慮事項があります。

適切な SENDER および OUTDEST の宛先が非同期 Natural セッションに対して指定されていることを確認してください。指定されていないと、出力のために異常終了します。

SENDER および OUTDEST の Com-plete 端末 ID に加えて、Natural Com-plete/SMARTS インターフェイスでは、次のキーワードがサポートされます。

キーワード: 説明:
DUMMY 出力は無視されます。
CONSOLE 出力はオペレータコンソール/Com-plete ログファイルにルーティングされます。

デフォルトでは、3270 データストリームプロトコルが、Com-plete 環境で実行されている非同期 Natural セッションの出力に使用されます。

Com-plete 環境で非同期 Natural トランザクションを開始する例は、SYSEXTP ライブラリの ASYNCOMP プログラムにあります。

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ユーザープログラムからの Natural の起動

Com-plete FETCH 機能を使用して、Com-plete 環境でユーザーのフロントエンドプログラムから Natural を起動することができます。詳細については、『Com-plete Application Programmer's Manual』を参照してください。

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ストレージスレッドキーの処理

Com-plete とアプリケーションプログラムの間で保護モードを使用する場合は、Natural パラメータモジュール NATPARM でプロファイルパラメータ SKEY=OFF を設定する必要があります。 アプリケーションプログラムは、対応するスレッドキーで実行されます。 Natural または Editor のバッファプール呼び出しに対しては、フロントエンドドライバは適切なキーに切り替えて、呼び出し後に元のスレッドキーに切り替えます。

使用しているマシンで Storage-Protection Override 機能をアクティブにすることによって、Com-plete 環境でアプリケーションプログラムのパフォーマンスを大幅に向上させることができます。

Natural サブグループに対して、Com-plete 起動パラメータ THREAD-GROUP でスレッドキー = 9 に設定します。

スレッドキーが 9 の場合、フロントエンドドライバは Natural アプリケーションを自動的に特権モードに設定し、ファンクションコード THRD/TCS で Com-plete 関数 MODIFY を使用する代わりに、キースイッチ処理に SPKA 命令を使用します。

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セッション初期化中のユーザー出口処理のサポート

セッション初期化時に、ユーザー出口のアクティブ化に関するユーザー固有のセッション情報を Natural に渡すことができます。 出口は、ドライバ/IOCB の初期化が完了した後で、Natural が初期化される前に呼び出されます。

ドライバは、パラメータとしてレジスタ 1 の IOCB のアドレスを渡しますが、出口は Com-plete 関数 COLOAD/CODEL によってアクティブ/非アクティブにされます。詳細については、『Com-plete Application Programmer's Manual』を参照してください。

NCFUEXIT ソースモジュールは、ユーザー出口の一例です。 ユーザー出口は、パラメータモジュール NCFPARM で定義することができます。

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SMARTS サーバー環境の使用

SMARTS サーバー環境では、ネイティブファイルシステムのデータセットに加えて、SMARTS ポータブルファイルシステムを入出力ファイルのコンテナとして使用することができます。 環境変数がポータブルファイルシステムを参照するか、ネイティブファイルシステムを参照するかは、SMARTS パラメータ CDI_DRIVER および MOUNT_FS の設定に依存しています。 詳細については、『SMARTS Installation and Operations Manual』を参照してください。

環境変数が定義されていない場合は、Natural の『オペレーション』ドキュメントの「z/OS バッチモードの Natural で使用されるデータセット」に説明されているように、通常のデータセットにアクセスします。

以下では次のトピックについて説明します。

入力/出力

SMARTS サーバー環境での入出力は、DLL NCF42IO によって実行されます。

NCF42IO は常駐域にロードする必要があります。 NCF42IO がアプリケーションプログラムスレッドにロードされると、Natural セッションは終了して NAT9980 エラーメッセージが表示されます。

サポートされている環境変数:

これらの環境変数について、以下に説明します。

CMPRINT - 主なレポートの出力

構文:

CMPRINT=/pathname/filename[/],[mode]

上記の意味は次に示すとおりです。

pathname

出力ファイルの場所を指定します。

pathname がポータブルファイルシステムを参照している場合は、パスが作成されます。ネイティブデータセットを参照している場合は、ネイティブデータセットを利用できる必要があります。

filename

出力ファイルの名前を指定します。

ファイル名にアスタリスク(*)を指定すると、ファイル名は実際のユーザー ID から生成されます。

pathname がネイティブファイルシステムを参照し、filename がスラッシュ文字(/)で終わっている場合は、シーケンシャルデータセット pathname/filename にアクセスします。"/" で終わっていない場合は、データセット pathname のメンバ filename にアクセスします。

mode fopen() 関数について C ライブラリに文書化されているように、ファイルモードを指定します。 デフォルトは w(書き込み)です。

例えば、/fs/ はネイティブファイルシステムにマップされ、/pfs/ はポータブルファイルシステムにマップされていると想定します。

CMPRINT=/fs/natural/test/print データセット natural.test のメンバ print にアクセスします。
CMPRINT=/fs/natural/test/print/ シーケンシャルデータセット natural.test.print にアクセスします。
CMPRINT=/pfs/natural/test/print ポータブルファイルシステムの /natural/test のメンバ print にアクセスします。

CMSYNIN - 主なコマンド入力

構文:

CMSYNIN=/pathname/filename[/]

適切なコマンド入力ファイルの pathname および filename を指定します。

パス名がネイティブファイルシステムを参照し、ファイル名が "/" 文字で終わっている場合は、シーケンシャルデータセット pathname/filename にアクセスします。スラッシュ(/)で終わっていない場合は、データセット pathname のメンバ filename にアクセスします。

CMOBJIN - Natural INPUT ステートメントの入力

構文:

CMOBJIN=/pathname/filename[/]

適切なデータ入力ファイルの pathname および filename を指定します。

pathname がネイティブファイルシステムを参照し、filename がスラッシュ文字(/)で終わっている場合は、シーケンシャルデータセット pathname/filename にアクセスします。スラッシュ(/)で終わっていない場合は、データセット pathname のメンバ filename にアクセスします。

出力ファイル/ワークファイル

SMARTS サーバー環境での出力ファイルおよびワークファイルへのアクセスは、DLL NCF42APS によって実行されます。

NCF42APS は常駐域にロードする必要があります。 NCF42APS がアプリケーションプログラムスレッドにロードされると、Natural セッションは終了して NAT9980 エラーメッセージが表示されます。

サポートされている環境変数:

構文例:

NAT_WORK_ROOT=/qualifier/path1/path2

上記の意味は次に示すとおりです。

qualifier

SMARTS ポータブルファイルシステムにアクセスするか、ネイティブの OS で管理されているファイルシステムにアクセスするかを決定します。

path1/path2

適切なファイルシステムのファイルの場所へのパスです。

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Com-plete のリカバリ可能なセッション処理のサポート

z/OS 環境で利用できる Com-plete のリカバリ可能なセッション処理を活用するには、モジュール NCFROLLS をフロントエンドモジュールにリンクする必要があります。 NCFROLLS は Natural ロールサーバーへのインターフェイスとして機能します。リカバリ可能セッションをサポートするには、Natural ロールサーバーを開始する必要があります。 さらに、RRS インターフェイスモジュールは Com-plete ルーチン TLOPUSER の一部であるため、モジュール ATRRCSS をフロントエンドモジュールにリンクする必要はありません。 会話型の端末 I/O を実行する場合は、Com-plete の再スタート後に Natural セッションを再開できるようにするため、Natural スレッドは Natural ロールファイルに圧縮形式で書き込まれます。 非会話型の端末 I/O およびスレッドがロックされたアプリケーションについては、Natural スレッドは Natural ロールファイルに書き込まれません。そのため、これらのセッションはリカバリすることができません。

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