バージョン 4.2.5
 —  オペレーション  —

CICS 環境のサーバーとしての Natural

このドキュメントは、CICS 環境にのみ適用されます。 以下のトピックについて説明します。

以下の項目も参照してください。


機能

サーバーとしての Natural

Natural は、プログラミング言語である以外に、クライアント/サーバー環境でサーバーとして機能できます。 Natural サブプログラムの実行などのサービスを提供します。 クライアント/サーバー通信の基盤となるプロトコルが多数あり、DB2 のストアドプロシージャの実行やリモートプロシージャコールの実行などがあります。『Natural リモートプロシージャコール(RPC)』ドキュメントを参照してください。

Natural サーバースタブ

サーバーとしての Natural は、独立したリージョン内で動作するか、DB2 ストアドプロシージャのようなサーバーサブシステムリージョン内で動作します。 Natural をサーバーとして実行するには、サービス固有のサーバースタブが必要です。 このサーバースタブは、サーバー製品の一部として提供され、 すべてのサービス要求を制御するとともに、Natural サーバーフロントエンドの唯一のインターフェイスとして機能します。

DB2 用や RPC 用など、他にも異なるサーバースタブがあります。

Top of page

サーバー環境での Natural CICS インターフェイスのインストール

Natural CICS インターフェイスをインストールするときに、Natural サーバー環境として機能させるために定義する必要のある事項は特にありません。 スレッドタイプまたはロールタイプ(CICS ロール機能またはロールサーバー)に要件はありません。

実際には、Natural サーバーセッションでは、端末内の Natural セッションのような "標準" のセッションと、CICS 環境の Natural を共有できます。 違いは、Natural サーバーセッションの場合は、Natural CICS インターフェイスは端末やプリンタなどの基本的な機能には対応しませんが、サーバースタブには対応することです。 CICS に関しては、Natural サーバーセッションは一連の非同期 CICS タスクであり、セッションコンテキスト(セッション再スタートデータ)はサーバースタブによって 8 バイトの一意なセッション ID で管理されます。

Top of page

制限

CICS 環境でサーバーとして Natural を使用する場合は、以下の制限が適用されます。

  1. CICS 環境での Natural サーバーセッションは、擬似会話型モードでのみ実行可能です。 Natural サーバーセッションは会話型モードでは実行できず、Natural CICS インターフェイスは常にサーバースタブに制御を渡す必要があるため、CICS 環境での Natural サーバーセッションには PSEUDO=ON が強制されます。 同様の理由により、TYPE=GETM スレッドを使用している Natural サーバーセッションには RELO=ON が強制されます。

  2. Natural によって呼び出された 3GL プログラムは、Natural サーバーセッションが CICS で非同期に実行されているので CICS 端末(TCTTE)が利用不可であることを認識する必要があります。

  3. プロファイルパラメータ ADAMODE は、1 または 2 に設定する必要があります。そうでないと、Adabas が Natural サーバーセッションのダイアログステップごとに異なる UQE ID を生成します。

  4. プロファイルパラメータ PROGRAM または Natural による同等のバックエンドプログラム設定は適用されません。これは、セッション終了時の Natural CICS インターフェイスからサーバースタブへのロジックフローが、潜在的なバックエンドプログラムによって中断されたり改ざんされたりしないようにするためです。

  5. Natural 出力ファイルおよびワークファイルのファイル名設定で NCIPARM 端末 ID 変数 &TID を使用する場合は注意が必要です。Natural サーバーセッションは非同期に実行されるため、挿入する(一意の)端末 ID またはその他の 4 文字の一意なセッション ID はありません。 CICS/TS 1.3 以降では、このような Natural 出力ファイルおよびワークファイルの CICS 一時ストレージを処理する場合、CICS インターフェイスは内部的に QNAME オプションを使用します。つまり、内部的には 16 バイトの一時的ストレージキュー名が使用されます(8 バイトの一意なサーバーセッション ID がファイルの DEST の指定に追加されます)。 このような CICS 一時ストレージキューは、元のセッションでしかアクセスできません。

Top of page