ファイルのロードや削除などのデータベースサービスは、オンラインおよびバッチモードのユーティリティの統合セットにより処理されます。 ほとんどのユーティリティは、通常のデータベースアクティビティと並行して実行できるため、毎日の運用を中断することはありません。 詳しくは Adabas ユーティリティ のドキュメントを参照してください。
Adabas ユーティリティは、初期設計およびロード操作、バックアップ/リストア/リカバリルーチン、データベース更新ルーチン、および監査/制御/チューニング処理の各機能を提供します。
注意:
このメニュー操作のインタラクティブな DBA ツールの詳細は、「Adabas Online
System」を参照してください。
このドキュメントでは、次のトピックについて説明します。
ADACMP COMPRESS は、ADALOD を使用してデータベースにロードするデータレコードの編集および圧縮に使用します。また、ADACMP DECOMPRESS は、データ構造またはフィールド定義を変更するために、個別のファイルを圧縮解除するときに使用するか、または非 Adabas プログラムの入力用に使用します。
ADACMP に入力するデータは、シーケンシャルデータセット/ファイル内になければなりません。 インデックス付きのシーケンシャル入力や VSAM の入力は使用できません。 レコード長は固定、可変、あるいは不定長でもかまいません。 最大入力レコード長は、オペレーティングシステムによって決定されます。 最大圧縮レコード長は、使用しているデータストレージのブロックサイズおよびそのファイルに設定された最大圧縮レコード長によって制限されます(ADALOD ユーティリティの MAXRECL パラメータを参照)。 入力レコードの形式は、ブロック形式か非ブロック形式のいずれかです。
パラメータ NUMREC=0 が指定されている場合は、入力データセットを省略できます。
COMPRESS への入力データの論理構造と特性は、フィールド定義ステートメントで記述します。FNDEF はフィールドまたはフィールドのグループを定義します。SUBFN および SUPFN はそれぞれサブフィールドとスーパーフィールドを定義します。COLDE、HYPDE、PHONDE、SUBDE、および SUPDE は、さまざまななタイプのディスクリプタを定義します。 フィールド定義は、Adabas フィールド定義テーブル(FDT)の作成に使用されます。
デフォルトでは、入力データレコードはフィールド定義ステートメントの順で処理されます。 FORMAT パラメータにより、フィールドの処理順を変更したり、フィールドをスキップできます。
ユニバーサルエンコーディングサポート(UES)に対応するために、パラメータを使用して、入力および必要なファイルのデータアーキテクチャおよびユーザーエンコードの指定、および圧縮中に使用するユーザーエンコードの指定が可能です。
ADACMP COMPRESS は、データレコードを編集および圧縮します。
編集では、フィールドごとにパック形式(P)なのかアンパック形式(U)なのかがチェックされ、フィールド値が数値であり、形式に従っているかどうかが検査されます。 誤ったデータが検出されると、そのデータを含むレコードはすべて ADACMP エラーデータセットに書き出され、圧縮データセットには書かれません。 ADACMP COMPRESS の処理中に実行する追加の編集を指定するために、Adabas ユーザー出口 6 が使用されます。 ユーザー出口の詳細は、Adabas ユーザー出口 のドキュメントを参照してください。
圧縮では、英数字フィールドからの末尾の空白の除去、数値フィールドからの先行ゼロの除去、浮動小数点フォーマットフィールドからの末尾のゼロの除去、およびアンパック形式の数字フィールドのパック形式化が行われます。 固定(FI)オプションが指定されたフィールドは圧縮されません。また、レコードの終わりにある空白のフィールドは格納も圧縮もされません。 空値フィールドは、使用されているオプションによって処理方法が異なります。 SQL 空値処理がサポートされています。
ユニバーサルエンコーディングサポート(UES)パラメータが指定されている状態で圧縮が実行されると、ファイル圧縮時の指定エンコードに入力データが変換されます。
処理対象のデータレコードは、ファイル定義情報とともに、可変長ブロック式のレコードフォーマットのシーケンシャルデータセットに書き込まれます。 このデータセット、または複数の ADACMP を実行した結果の複数データセットは、ADALOD ユーティリティへの入力として使用できます。 このデータセットは、レコードが 1 件もなくても、ADALOD への入力として使用できます。つまり、入力データセットにレコードが 1 つも入力されなくても、または編集処理でレコードがすべて排除されていてもかまいません。
ADACMP 処理レポートには、圧縮レコードに必要なデータストレージ内の概算スペース量がデバイスタイプ(DEVICE パラメータで指定)別に示されます。また、5 %~30 %の間のデータストレージパディングファクタに必要な概算スペース量も表示されます。 圧縮率は、圧縮ルーチンに実際に入力されたデータ量に基づいて計算されます。
ADACMP DECOMPRESS は既存の Adabas ファイルのレコードを入力データとして受け付けますが、個別のファイルをアンロードせずに直接受け付けることも、ADAULD ユーティリティを使用してすでにアンロードされているファイルを受け付けることもできます。 ファイルを直接、圧縮解除する場合、ファイルは、FDT 情報がない状態で圧縮解除処理の一部としてアンロードされるため、大きなファイルの圧縮解除時に時間を節約できます。
マルチクライアントファイルを直接、圧縮解除する場合、有効なオーナー ID(ETID パラメータ)が指定された場合にのみ、特定のユーザー向けのレコードに制限できます。
FDT で指定されたフォーマット以外のフォーマットにレコードを圧縮解除する場合は、FORMAT パラメータを使用できます。 これは、既存のファイルの FDT を変更するときに、特に便利です。
ユニバーサルエンコーディングサポート(UES)が使用されている場合、圧縮解除ファイルのエンコードの特性が、圧縮されたシーケンシャル入力のヘッダーに渡されます。 パラメータを指定することで、これらのエンコードの特性を上書きすることができます。
処理対象のデータレコードは、可変長ブロック式のレコードフォーマットのシーケンシャルデータセットに書き込まれます。 拒否されたデータレコードは、エラーデータセットに書き込まれます。
ADALOD LOAD 機能は、ファイルをデータベースにロードします。 ADACMP または ADAULD ユーティリティで生成された圧縮レコードをこのユーティリティの入力に使用できます。 パラメータにより、ファイルインデックスが圧縮形式または非圧縮形式のどちらでロードされるを指定します。
ADALOD はデータストレージに圧縮レコードをロードし、ファイルのアドレスコンバータを作成し、ファイルのフィールド定義をフィールド定義テーブル(FDT)に格納します。 また、ADALOD はファイルに定義されている全ディスクリプタの値と、その値が存在する全レコードの ISN を抜き出し、中間データセットに書き出します。 その後、このデータセット内の情報は値/ISN の順番にソートされ、アソシエータのインバーテッドリストに書き込まれます。
ADALOD UPDATE 機能は、大量のレコードを Adabas ファイルに追加したり、Adabas ファイルから削除したりする際に使用できます。 UPDATE 機能を使用する場合、Adabas のレコードの追加/削除コマンドを繰り返し実行するのに比べて処理時間を大幅に節約することができます。 追加するレコードは、ADACMP またはADAULD ユーティリティで生成された圧縮レコードを使用します。 削除するレコードの ISN は、入力データセットに用意するか、またはコントロールステートメントに指定することができます。
1 回の ADALOD 実行中に、レコードの追加と、別のレコードの削除を行うことができます。
ADAULD ユーティリティは、Adabas ファイルをデータベースまたはセーブテープからアンロードします。
Adabas ファイルは次の目的のためにデータベースからアンロードされます。
非 Adabas プログラムによるデータの処理を可能にするため。 この場合、ファイルをアンロードした後、ADACMP ユーティリティの DECOMPRESS 機能を用いてファイルを圧縮解除しなければなりません。
同じデータをもつ 1 つまたは複数のテストファイル作成のため。 この手順では、ファイルをアンロードした後、別のファイル番号が付いたテストファイルとして再ロードする必要があります。
フィールド定義テーブル(FDT)を変更するため。 これにはファイルをアンロードし、圧縮解除し、変更したフィールド定義を使用して圧縮し、さらに再ロードしなければなりません。 ADADBS ユーティリティを使ってフィールド定義をファイルに追加する場合は、ファイルを最初にアンロードする必要はありません。
レコードをアンロードする順序は、次のいずれかが可能です。
物理 | レコードをデータストレージ内に物理的に位置している順序でアンロードします。 |
論理 | レコードをユーザーが指定したディスクリプタの値の順序でアンロードします。 |
ISN | レコードを ISN の昇順にアンロードします。 |
アンロードされたレコードは圧縮形式で出力されます。 出力レコードの形式は、ADACMP ユーテイリティで作成されたレコードと同じです。
Adabas ファイルは、次の目的のために、適切なデータベースまたはファイルセーブテープからアンロードできます。
セーブテープからのファイルを、異なるテスト環境に含めるため
相互にブロックサイズの異なるセーブテープからデータベースにファイルを移動するため
ADAPLP ユーティリティは、Adabas WORK データセットまたは Adabas データプロテクションログ内のデータプロテクションレコードを出力します。 次の出力対象を選択することができます。
ALL | 全プロテクションレコード(デフォルト) |
ASSO | アソシエータプロテクションレコードのみ |
DATA | データストレージプロテクションレコードのみ |
C1 | Adabas C1 コマンドによる発生レコード |
C5 | Adabas C5 コマンドによる発生レコード |
EEKZ | ニュークリアスバッファフラッシュの終了時に書かれたレコード |
ET | Adabas ET コマンドによる発生レコード |
REPR | 自動再スタートがインデックスの修復に使用する WORK データセットレコード |
SAVO | オンライン SAVE(データベースまたはファイル)操作による発生レコード |
VEKZ | 更新コマンドの終了時に書かれたレコード |
ファイル、ISN または RABN を指定して、出力されるプロテクションレコードの数をより削減できます。
Adabas Recovery Aid ユーティリティ ADARAI を使用すると、データベースのリカバリを自動化し、最適化できます。 詳細は、「Adabas 再スタート/リカバリ」を参照してください。
ADARAI は、Adabas と互換性があるすべてのテープ管理システムをサポートしています。
ADARAI ユーティリティは、リカバリログファイル(RLOG)を準備します。このファイルは、リカバリジョブの制御ステートメントを構築するために必要なデータセット、ユーティリティのパラメータ、およびプロテクションログに関する情報を記録します。 ADARAI は、RLOG に含まれている情報をリスト化し、データベースをリカバリするためのジョブ制御ステートメントを作成します。また、ADARAI のロギングを無効にします。
情報は、世代ごとに RLOG に保存されます。 世代には、一連の ADASAV SAVE/RESTORE(データベース)または RESTORE GCB のオペレーション間のすべてのアクティビティが含まれます。 第 1 世代には、最初の ADASAV SAVE/RESTORE(データベース)または RESTORE GCB オペレーションが含まれ、第 2 世代へ拡張されますが、第 1 世代には第 2 世代の情報は含まれません。
RLOG には、ADARAI PREPARE 手順の間に MINGENS パラメータで指定された最小数の世代が保持されます。 ただし、スペースが十分にある場合は、最大 32 世代が RLOG に保存されます。
Recovery Aid 機能を使用しているシステムには、リカバリログ(RLOG)データセットの DD/RLOGR1 が必要です。このデータセットには、最初に ADAFRM ユーティリティによるフォーマット、次に ADARAI ユーティリティによる定義が必要です。
ADARES ユーティリティは、データベースリカバリに関する次の機能を実行します。
BACKOUT は、2 つのチェックポイント間に適用されたすべての更新を取り消します。 使用されるチェックポイントは、通常は非同期チェックポイントコマンド(C1)の結果生じたものですが、同期チェックポイントの場合もあります。 データベース全体をバックアウト処理の対象にすることもできます。または、バックアウト対象を選択したファイルに限定することもできます。
CLCOPY は、ディスクからシーケンシャルデータセットにコマンドログデータセットをコピーします。 この機能は、Adabas セッションでデュアルまたはマルチコマンドロギングが有効な場合にのみ必要となります。
COPY は、Adabas のシーケンシャルプロテクションログデータセットをコピーします。 シーケンシャルプロテクションログデータセットが作成された Adabas セッションが異常終了した場合、この機能を実行する必要があります。
MERGE CLOG は、それぞれのニュークリアス CLCOPY の実行により生じたコマンドログデータセットを、ニュークリアスのクラスタ用の単体のコマンドログに手動でマージします。
PLCOPY は、ディスクからシーケンシャルデータセットにプロテクションログデータセットをコピーします。 この機能は、Adabas セッションでデュアルまたはマルチプロテクションロギングをが有効な場合にのみ必要となります。
REGENERATE は、2 つのユーザー指定チェックポイント間に行われたすべての更新を再適用します。 指定されたチェックポイントは、通常は非同期チェックポイントコマンド(C1)の結果生じたものですが、同期チェックポイントの場合もあります。 REGENERATE 機能は、処理対象をすべてのファイルにすることも、1 つ以上のファイルに限定することも可能です。 この機能は、データベース(または 1 つ以上のファイル)が、ADASAV ユーティリティの RESTORE または RESTONL 機能を使用して以前の状態にリストアされた後に、最も多く使用されます。
REPAIR は、いかなる理由であれ使用不可能となったデータストレージ内の 1 つ以上のブロックを修復します。 データベースの最新のセーブテープ、およびそれ以降に作成されたすべてのプロテクションログテープが、この機能への入力として使用されます。
システム障害から復帰するために必要な時間を最小限に抑えるため、ADARES の BACKOUT、BACKOUT DPLOG または MPLOG、および REGENERATE 機能を、同時に複数のコマンドがアクティブな元の更新環境をシミュレートする複数のスレッドで実行できます。
ADASAV ユーティリティは、データベースまたは 1 つ以上のファイルの内容を、順次データセットに保存、またはシーケンシャルデータセットからリストアします。 ADASAV の実行が必要な頻度は、データベース内のファイルの数やサイズ、および更新の量とタイプによって決まります。 データベースの規模が大きい場合、ADASAV 機能はデータベースが構成されているいくつかのディスクパックに並行して実行することができます。
Adabas Delta Save Facility で使用するには、専用の ADASAV 機能を使います。 詳細については、Adabas Delta Save 機能のドキュメントを参照してください。
RESTONL 機能は、Adabas ニュークリアスがアクティブ(つまりオンライン)であった期間に作成された 1 つ以上の SAVE データセットからリストアします。RESTORE 機能は、Adabas ニュークリアスが非アクティブ(つまりオフライン)であった期間に作成された 1 つ以上の SAVE データセットからリストアします。
RESTONL および RESTORE には副機能(GCB、FILES、FMOVE)があります。
副機能を指定しないと、RESTONL および RESTORE はデータベース全体をリストアします。
GCB 副機能を指定すると、RESTONL および RESTORE 機能は、ジェネラルコントロールブロック、データベースのアソシエータ RABN 3~30、および指定ファイルをリストアします。
FILES 副機能を指定すると、RESTONL および RESTORE は、1 つ以上のファイルを既存のデータベースの元の RABN にリストアします。
FMOVE 副機能を指定すると、RESTONL および RESTORE は、既存データベースのエクステントサイズを変更できるフリースペースに 1 つ以上のファイルをリストアします。
オンライン SAVE 中に変更が生じると、RESTONL 機能に続き、RESTPLOG 機能が自動的に実行されます。 RESTPLOG は、オンライン SAVE 処理中に生じたためにオンライン SAVE に含まれていない更新を適用します。
プロテクションログ(PLOG)の更新が完全にリストアされる前に終了した RESTONL や RESTONL FILES 機能の後でも、RESTPLOG は実行されます。 RESTPLOG は、RESTONL 機能が正常に実行されなかったために適用されなかったデータベース更新を適用します。
データベースまたは 1 つ以上のファイルをセーブするための SAVE 機能は、Adabas ニュークリアスがアクティブなとき(オンライン)にも、アクティブでないとき(オフライン)にも実行できます。 リカバリエイドのオプションがアクティブな場合は、SAVE データベース処理が新しく RLOG 生成を開始します。
ADASEL ユーティリティは、Adabas シーケンシャル(SIBA)、デュアル、またはマルチ(PLOG)プロテクションログの中の情報を選択します。 ADASEL は、情報を圧縮解除して出力データセット(DD/DRUCK)またはユーザー指定の出力データセットに書き込みます。
プロテクションログの中には、任意の Adabas セッション中にデータベースに適用されたすべての更新の情報が入っています。 ADASEL で選択した情報は、監査に使用したり、Natural や非 Adabas プログラムへの入力として使用することができます。
新規のレコード、更新されたレコード、および削除されたレコードについて、ビフォーイメージ、アフターイメージ、または両方のイメージを選択できます。 また、Adabas C5 コマンドを用いて、データプロテクションログに書き込まれたデータを選択することもできます。
ADACDC は、すべてのデータベース変更情報が含まれるシーケンシャルファイルを生成する、一定間隔で実行される非同期型の大量更新機能です。 この機能は、オープンシステムやデータウェアハウスソリューションでは重要です。
ADACDC は、データの最新のステータスに影響しないように、シーケンシャルファイル内の未加工データを処理します。 ADACDC ユーティリティは、次のように処理を行います。
1 つ以上のシーケンシャルプロテクションログを入力として使用します。
入力プロテクションログがカバーしている期間のすべてのデータベースの変更のデルタを出力として作成します。
変更のデルタとは、ファイルの各 ISN に対するこの期間中の最新の変更を意味し、プライマリ出力ファイルに出力されます。
プライマリ出力ファイルはデータウェアハウスのデータ作成プロシージャの入力として使用され、データベース全体のコピーではなくデータベース変更のデルタがデータウェアハウスデータベースに適用されます。 このことによって、データウエアハウス更新の時間削減と頻度の増加を実現でき、格納される情報の精度を高めることができます。
Adabas バージョン間でデータベースを移動する場合に、オペレーティングシステム依存および非依存のデータベースシステム構造に必要な変換をすべて実行するために ADACNV ユーティリティを使用する必要があります。
ADACNV ユーティリティは、Adabas データベースを下位バージョンから上位バージョンに変換(CONVERT)します。また、このユーティリティは、Adabas データベースを上位バージョンから下位バージョンに逆変換(REVERT)します。 これらの機能には、いくつかの制約が適用されます。
データベースの完全性を確保するために、最初に ADACNV は、変更するブロックを中間ストレージ、すなわちシーケンシャルデータセット DD/FILEA に書き込みます。 すべての変更するブロックが DD/FILEA に書き込まれると、非復帰点に到達して、変更するブロックがデータベースに書き込まれます。 ADACNV が非復帰点以降に異常終了した場合は、RESTART パラメータを指定し ADACNV を実行させると、DD/FILEA の内容を読み取ってデータベースに書き込みます。
TEST パラメータは、変換または逆変換できるか調べるためのパラメータで、変更をデータベースに書き込みません。
すべての ADADBS 機能は Adabas Online System(AOS)を使用して実行することもできます。 Adabas Recovery Aid がアクティブな場合、AOS はリカバリ操作に必要なチェックポイントを書き込むため、ファイル変更操作には AOS の使用をお勧めします。
ADADBS は、さまざまな機能を提供します。1 回のユーティリティの実行中には、それらの機能をいくつ実行してもかまいません。
ADD 機能は、アソシエータまたはデータストレージに新しいデータセットを追加します。データセットはそれぞれ最大 99 個まで追加できます。 ただし、最大数は、最初のアソシエータデータセット(DDASSOR1)のブロックサイズに依存するため、実際の最大数はこれより小さくなります。
DECREASE 機能は、現在アソシエータまたはデータストレージに使用されている最終のデータセットのサイズを縮小します。 解放するスペースは、フリースペーステーブル内で利用可能でなければなりません。
DECREASE 機能は、指定された物理エクステントスペースをすべて割り当て解除するわけではありません。 スペースの割り当てを解除するには、DECREASE 機能を使用してデータベースを縮小し、ADASAV SAVE を使用して保存します。次に、ADAFRM を使用してデータセットを再フォーマットし、ADASAV を使用してデータベースをリストアします。
INCREASE 機能は、現在アソシエータまたはデータストレージに使用されている最終のデータセットのサイズを拡張します。 この機能は、アソシエータに対しては何回でも実行できます。 データストレージスペーステーブル(DSST)が最大数(99)に達すると、すべてのデータストレージエクステントは、ADAORD ユーティリティの REORASSO または REORDB 機能を使用して単体のエクステントに結合する必要があります。
RENAME 機能は、ファイルまたはデータベースに割り当てられた名前を変更します。 ファイルを指定していない場合、またはファイル番号 0 のファイルを指定している場合は、データベースの名前が変更されます。
TRANSACTIONS 機能は、更新トランザクション処理を中断および再開します。つまり、リカバリ可能な開始ポイントにできるデータベースの静止状態にします。
ALLOCATE/DEALLOCATE 機能は、特定のサイズの論理エクステント(アドレスコンバータ、データストレージ、ノーマルインデックス、アッパーインデックス)をそれぞれ割り当ておよび割り当て解除するために使用します。 1 回の ADADBS の実行で、1 つのエクステントについてのみ割り当て、または割り当てを解除が可能です。
CHANGE 機能は、Adabas フィールドの標準長を変更しますが、データストレージ内のレコードは変更されません。 したがって、Adabas の定義に基づく新しい標準長とレコード内の実際のバイト数が違うため、ユーザーは、結果が正しくならないフィールドを参照しないようにする必要があります。
DELETE 機能はデータベースから Adabas ファイルを削除します。 カップリングされたファイルは削除できません。 Adabas 拡張ファイルを指定すると、拡張ファイル全体(アンカーおよびコンポーネントファイル)が削除されます。 削除処理により、ファイルに割り当てられたすべての論理エクステントが割り当て解除され、新しいファイルまたは既存のファイルの新しいエクステントが使用できるようにスペースを解放します。
DSREUSE 機能は、指定されたファイルに対して、レコードの削除により空きとなったデータストレージブロックが再使用されるかどうかを決定します。 ブロックの再使用は、本来 ADALOD FILE 機能でデータベース内にファイルをロードするか、あるいは ADADEF DEFINE 機能でシステムファイルが定義される際に決定されるものです。 両方の場合で、デフォルトのブロック再使用は YES に設定されています。
ユニバーサルエンコーディング(UES)をサポートするために、ENCODEF 機能を使用して、すでにロードされているファイルのフィールドに対するエンコードを定義できます。
英数字フィールドには EBCDIC ファイルエンコードが適用されます。
ワイド文字フィールドにはユーザーエンコードが適用されます。 ワイド文字フィールドのファイルエンコードは、この機能では変更できません。
ISNREUSE 機能は、指定されたファイルに対して、Adabas が新しいレコードに削除されたレコードの ISN を再使用するかどうかを決定します。 再使用しない場合は、次の番号の未使用の ISN が割り当てられます。
システムファイル以外の Adabas ファイルが指定された場合、MODFCB 機能は、アソシエータまたはデータストレージのファイルパディングファクタ、データストレージ、ノーマルインデックス、アッパーインデックスの 2 次論理エクステント割り当て最大サイズ、許容最大圧縮レコード長などのパラメータを変更します。また、特別な E1 コマンドの発行によるファイル更新操作をユーザープログラムに許可するかどうかのパラメータを変更します。
NEWFIELD 機能は、1 つ以上のフィールドを指定されたシステムファイル以外の Adabas ファイルに追加します。 新フィールド定義がフィールド定義テーブル(FDT)の末尾に追加されます。 NEWFIELD は、新しいフィールドの実際のデータストレージデータを指定するためには使用できません。データは、後で Adabas の追加または更新コマンド、または Natural コマンドを使用して指定できます。
ONLINVERT 機能により、オンラインアプリケーションがアクティブなときにファイルのインバートが可能になります。これによりファイルに継続的にアクセスできるようになります。 1 回の実行で 1 つのファイルに 1 つのディスクリプタを追加できます。
ONLREORFASSO(アソシエータのリオーダ)、ONLREORFDATA(データストレージのリオーダ)、および ONLREORFILE(アソシエータとデータストレージ両方のリオーダ)機能により、オンラインアプリケーションがアクティブなときにファイルリストのリオーダが可能になります。これによりファイルに継続的にアクセスできるようになります。 ファイルは、既存のエクステント内でリオーダされます。これにより、空きスペースが回復され、処理の必要性に応じてデータレコードのソート順が変更されるため、I/O のパフォーマンスが向上します。
REFRESH 機能は、ファイルにロードされたレコードを "0" 件の状態にセットし、アドレスコンバータ、データストレージ、ノーマルインデックス、およびアッパーインデックスに割り当てられた第 1 エクステントを空の状態にセットし、また他のエクステントの割り当てを解除します。
RELEASE 機能は、ディスクリプタをディスクリプタ状態から解除します。 このディスクリプタに対するインバーテッドリストにより占有されているアソシエータ内のすべてのスペースは解放されます。 ただし、この機能により解放されたスペースは、リオーダまたは ADALOD UPDATE を実行すれば再利用できます。 データストレージには何の変更も行われません。
RENAME 機能は、ファイルまたはデータベースに割り当てられた名前を変更します。 ファイルを指定していない場合、またはファイル番号 0 のファイルを指定している場合は、データベースの名前が変更されます。
RENUMBER 機能は、システムファイル以外の Adabas ファイルの番号を変更します。 新しい番号がすでに別のファイルに割り当てられている場合、RENUMBER 機能は実行されません。
UNCOUPLE 機能は、2 つのファイルの間のカップリング関係を解消します。
CVOLSER 機能は、ボリュームシリアル番号で指定されたディスクボリューム上に含まれている Adabas ファイルエクステントを出力します。
DELCP 機能は、指定された日付まで(その日付を含む)に記録されたチェックポイント情報を削除します。指定された日付以降に記録されたチェックポイントは削除されません。 ADADBS DELCP の実行後、残りのレコードには、新しい ISN が割り当てられます。この ISN には、チェックポイントレコードの削除時に使用された ISN も含まれます。 より低い ISN が割り当てられますが、チェックポイントの時間的な順序は保持されます。
OPERCOM 機能は、Adabas ニュークリアスにオペレータコマンドを発行します。 Adabas は、コマンド実行を確認できるように、オペレータにメッセージを発行します。 クラスタ環境では、OPERCOM コマンドのほとんどの発行先は、クラスタ内の別のニュークリアス、または実行対象のクラスタ内のすべてのニュークリアスになります。
PRIORITY 機能は、ユーザーの Adabas プライオリティの設定および変更を行います。 ユーザーのプライオリティは、0(最低)から 255(最高、デフォルト)までの範囲があります。 このプライオリティ値は、リージョン間コミュニケーションメカニズムにより、オペレーティングシステムプライオリティに追加されます。 プライオリティが設定または変更されるユーザーは、Adabas コントロールブロック(OP コマンド、アディション 1 フィールド)で提供されたユーザー ID と同じユーザー ID で識別されます。
RECOVER 機能は、フリースペーステーブル(FST)を再構築することで、割り当てられたスペースを復元します。 RECOVER は、使用可能スペースの合計からファイルエクステントおよび DSST エクステントを差し引きます。
REFRESHSTATS 機能は、現セッションで Adabas ニュークリアスに保守された、統計の値をリセットします。 次のパラメータを使用して、機能の対象を特定の統計値グループに制限することができます。
ALL(デフォルト)は、CMDUSAGE、COUNTERS、FILEUSAGE、POOLUSAGE および THREADUSAGE の値をすべてリセットします。
CMDUSAGE は、Lx、Sx、または A1 などの Adabas ダイレクトコールコマンドのカウンタをリセットします。
COUNTERS パラメータは、ローカルまたはリモートコール、物理または論理コール、フォーマット変換、フォーマット上書き、自動再スタート、プロテクションログスイッチ、バッファフラッシュ、およびコマンドスローバックに対するカウンタフィールドをリセットします。
FILEUSAGE は、各ファイルに対するコマンドのカウントをリセットします。
POOLUSAGE パラメータは、ワークプール、コマンドキュー、ユーザーキューなどのニュークリアスプールの最大値をリセットします。
THREADUSAGE は、各 Adabas スレッドに対するコマンドのカウントをリセットします。
Adabas は、各 Adabas ユーティリティが使用しているファイルのリストをデータ保全ブロック(DIB)に保持します。 DDIB オペレータコマンド(または Adabas Online System)を実行すると、このブロックの内容が表示されるので、どのジョブがどのファイルを使用しているかを判断することができます。 ユーティリティは正常終了時には、DIB からエントリを削除します。 ユーティリティが異常終了した場合(例えば、オペレータによるジョブのキャンセル)、そのユーティリティが使用しているファイルの状態は使用中のままです。 RESETDIB 機能は、このようなすべてのファイルを解放して、指定されたジョブまたは特定のユーティリティの実行、またはその両方に対する DIB のエントリをリセットします。
チェックポイントファイルが含まれる、新しいデータベースを定義する(DEFINE 機能)
新しいデータベースに対するデフォルトのデータベースエンコードを設定するため、または既存のデータベースに対するデフォルトのデータベースエンコードを変更する(MODIFY 機能)
既存のデータベースに対して、新しいワークファイルを定義する(NEWWORK 機能)
データベースは、名前、ID、デバイスタイプおよびサイズが指定されたコンポーネント(アソシエータ、データストレージおよびワーク)、デフォルトエンコードにより定義されます。
Adabas は特定のファイルを使用して、システム情報を格納します。 チェックポイントファイルは、チェックポイントデータの格納に使用されます。また、Adabas CL および ET コマンドに提供されるユーザーデータも格納されます。 このファイルは必須であり、ADADEF DEFINE(データベース)機能で必ず指定してください。
データベースコンポーネント(アソシエータ、データストレージ、およびワーク)を ADADEF で定義できるように、それぞれのコンポーネントを ADAFRM ユーティリティでフォーマットしておく必要があります。
ADAFRM ユーティリティは、Adabas ダイレクトアクセス(DASD)データセット、つまり、アソシエータデータセット、データストレージデータセット、および WORK データセットおよび中間ストレージ(中間、ソート、リカバリログ、およびデュアルまたはマルチコマンド/プロテクションログ)データセットをフォーマットします。
ADAFRM を使用するフォーマットは、次の 2 つの基本操作で構成されます。まず、指定されたトラック/シリンダ上でブロック(RABN)を作成します。次に、作成したブロックをバイナリの 0(空値)で埋めます。
すべての新しいデータセットは、フォーマットしないと Adabas ニュークリアスまたは Adabas ユーティリティにより使用できません。 ADADBS INCREASE または ADD 機能を使用してデータセットを増やした場合には、新しい RABN もフォーマットしなければなりません。
ADAFRM はまた、既存のアソシエータ、データストレージ、またはワークのブロックをバイナリの 0(空値)にリセットする機能も備えています。
同じジョブの中で複数の ADAFRM 機能(ASSOFRM や DATAFRM など)を実行することができます。 しかし、各機能は個別のステートメントで分けて指定しなければなりません。
ディスクリプタを作成する(INVERT 機能)
2 つのファイルをカップリングする(COUPLE 機能)
INVERT 機能
フィールド定義テーブル(FDT)を変更し、指定したフィールドがディスクリプタであることを示します。
フィールドのすべての値と対応する ISN リストをインバーテッドリストに追加します。
新規に定義したディスクリプタは、他のディスクリプタと同様に使用できます。 この機能はサブディスクリプタ、スーパーディスクリプタ、フォネティックディスクリプタ、ハイパーディスクリプタ、または照合ディスクリプタの作成にも使用することができます。
COUPLE 機能は、2 つのファイルについての共通のディスクリプタを追加します(インバーテッドリストを更新します)。 2 つのファイル間に同一のフォーマットおよび長さで定義してある共通のディスクリプタが存在する場合、その 2 つのファイルはカップリングすることができます。 1 つのファイルは、18 個まで他のファイルとカップリングが可能ですが、2 つのファイル間には同時に 1 個のカップリング関係だけが許されます。 自分自身とのカップリングは行うことはできません。
注意:
ファイル番号が 255 以下のファイルだけがカップリングできます。
カップリングしているファイルのディスクリプタのインバーテッドリストのいずれかに変更が行われると、他のファイルは自動的に変更されます。 カップリングのベースとなるディスクリプタを更新する際や、カップリングがされているいずれかのファイルにレコードを追加したり削除したりする際に、カップリングリストの更新に必要となるオーバーヘッドについて DBA は十分に考慮すべきです。 例えば、カップリングのベースとして使用されているフィールドに大量の空値が含まれていて、NU(空値省略)オプションが指定されていない場合、実行時間が非常に長くなり、カップリングリストを格納するためのディスクスペースが大量に必要となります。
中断された ADAINV オペレーションを再開させる場合には、その前にファイルをリストアしておく必要はありません。
ADAORD ユーティリティでは、3 種類の機能を使用できますが、1 回の ADAORD 実行で実行できる機能は 1 つだけです。
REORASSO 機能は、すべてのファイルの全アソシエータブロックを物理的にリオーダします。REORFASSO は、単一ファイルのアソシエータをリオーダします。 この機能は、アソシエータのスペースフラグメントを解消し、アドレスコンバータ、ノーマルインデックス、アッパーインデックス、およびデータストレージスペーステーブル(DSST)の各コンポーネントの複数のエクステントをコンポーネントごとに 1 つの論理エクステントに結合します。
REORDATA 機能は、データベース内の全ファイルに対してデータストレージをリオーダします。REORFDATA は、1 つのファイルについてデータストレージをリオーダします。 この機能は、空ブロックしか持たないエクステントを圧縮し、またファイル削除によって発生するデータストレージ内のフラグメントを削除します。
REORDB 機能は、1 回の ADAORD 実行で REORASSO と REORDATA 機能の両方を実行します。REORFILE 機能は、1 回の ADAORD 実行で REORFASSO と REORFDATA 機能の両方を実行します。 レコードはディスクリプタ、ISN による論理的な順番、またはレコードが現在格納されている順にリオーダできます。
RESTRUCTURE 機能は、異なる物理デバイスにデータベースや指定されたファイルを再配置するために使用します。
RESTRUCTUREDB 機能は、データベース全体を 1 つのシーケンシャルデータセットにアンロードします。RESTRUCTUREF は、1 つ以上のファイルを 1 つのシーケンシャルデータセットにアンロードします。 このデータセットは、STORE 機能の入力として使用できます。
STORE 機能は、RESTRUCTURE 機能または REORDB 機能の出力を使用して、1 つ以上のファイルを既存データベースにロードします。
ADAZAP ユーティリティは物理データベースブロックの修正に使用されます。 用途は次のとおりです。
データベース更新の監査証跡を提供する各 VER および REP 用のチェックポイントの書き込み。 SYNP 3F チェックポイントは、Adabas Online System および ADAREP の両方により出力されます。また、ADARES はこれを無視します。
標準 Adabas ユーティリティ規則に従ってエラーを処理する。
ADAZAP の実行時には、次の点に注意が必要です。
ADAZAP を実行する前に、現在のセーブテープを用意してください。 ADAZAP の実行中にエラーが発生した場合は、影響を受けたファイルまたはデータベースをリストアする必要があります。
マスタコードは、その使用を制御できる認可された人のみが使用できます。 マスタコードは、文書による請求を受け付けた後に、Software AG から配布されます。
ADAACK は、診断以外の目的では使用できません。 診断する内容は次のとおりです。
アドレスコンバータが、指定されたファイルおよび ISN の範囲内にあるかどうかをチェックします。 ADAICK と組み合わせて使用します。
各アドレスコンバータエレメントを参照して、データストレージ RABN がファイルコントロールブロックで指定されたデータストレージエクステントの使用部分内にあるかどうかをチェックします。
指定した ISN 範囲内に存在する、各データストレージブロック内の各レコードの ISN を参照して、その ISN に対するアドレスコンバータエレメントに正しいデータストレージ RABN が含まれているかどうかをチェックします。
ADADCK は、診断以外の目的では使用できません。 ADADCK は、データベース内の特定のファイル(複数ファイルも可)のデータストレージおよびデータストレージスペーステーブル(DSST)をチェックします。
ADADCK は、各使用データストレージブロックをファイルコントロールブロック内のデータストレージエクステントに従って読み込み、次のチェックを行います。
関連する DSST エレメントが正しい値を持っているかどうか。 正しい値を持っていない場合、DSST は修復が必要です(ADADCK の REPAIR パラメータについての説明を参照)。
ADAICK は、診断以外の目的では使用できません。 このユーティリティはアソシエータの物理構造をチェックします。 このチェックでは、ディスクリプタ値の構成と、ジェネラルコントロールブロック(GCB)およびファイルコントロールブロック(FCB)に定義されたアソシエータエクステントに従って、インデックスの整合性チェックが行われます。
ADAICK は次の機能を実行できます。
特定のファイルのインデックスやアドレスコンバータのチェック
データベース内のすべてのアソシエータまたはデータストレージブロックの内容の出力/ダンプ
GCB、FCB、および FDT の内容の、形式付き出力/ダンプの作成
ADAMER ユーティリティは、ADAM ディスクリプタを使ってレコードを検索し、読み込むのに必要なデータストレージのアクセス回数を示す統計表を作成します。 この情報は次のことを判断するのに使用します。
ADAM ディスクリプタを使ってレコードを取得するために必要なアクセス回数が、標準の Adabas アクセス方法より少ないかどうかを判断します。
ADAM ディスクリプタをランダマイジングして、最適レコード分布を行うのに必要なデータストレージスペースを決定します。
ADAMER の入力データは、ADACMP または ADAULD ユーティリティによって生成されたファイルの圧縮レコードを含むデータセットです。
ADAM ディスクリプタとして使用するフィールドは、ADAMDE パラメータで指定します。 マルチプルバリューフィールドやピリオディックグループ内のフィールドは使用できません。 ランダマイジングのベースとして、ディスクリプタの代わりにレコードに割り当てられる ISN を使用することもできます(ADAMDE=ISN)。
ADAM ディスクリプタは各レコードでユニークな値をもたなければなりません。これは、ADAM ディスクリプタに重複した値が存在すると、ADALOD ユーティリティの ADAM オプションでファイルを正常にロードできないからです。 ADAMER ユーティリティには、ユニーク(UQ)に定義されたディスクリプタフィールドが必要ですが、このユーティリティは値がユニークかどうかのチェックを行いません。ディスクリプタ値がユニークかどうかのチェックは、ADALOD ユーティリティが ADAM ファイルとしてファイルをロードするときに行います。
BITRANGE パラメータを用いて、ランダマイジングアルゴリズムの入力として使用する前に、各 ADAM ディスクリプタ値からビット数を切り捨てるように指定できます。 こうすれば、同じ値で始まる ADAM ディスクリプタ値(例えば、40643210、40643220、40643344)をもつレコードをデータストレージ内の同一物理ブロックにロードできます。 この手法により、ADAM ディスクリプタをレコードの読み込み順の制御に使用すると、ファイルの順次読み込みを最適化でき、チェック桁のような意味のない情報を除くこともできます。
ADAREP ユーティリティは、データベースまたは適切なセーブテープの現在の物理レイアウトおよび論理的な内容に関する情報を提供するステータスレポートを作成します。
このレポートには次の情報が含まれます。
データベース概要:データベース名、データベース番号、作成日時、ファイルのステータス、および現在のログ番号。
アソシエータ、データストレージ、およびワーク用スペースの現在のリソース:現在使用されているスペースおよび割り当て済みの未使用スペースの量と位置。
ファイル情報の概要と詳細:ISN、エクステント、パディングファクタ、使用済み/未使用のアソシエータおよびデータストレージ用スペース、およびファイルオプションのファイル別の概要。またオプションとして、すべての概要情報、MINISN/MAXISN 設定、詳細なスペース情報、作成日および最終使用日時、フィールド定義テーブル(FDT)の内容、および一般または拡張チェックポイントファイル情報のファイル別の詳細。
チェックポイント情報:一般および拡張チェックポイントファイルの情報。
物理構造:デバイスタイプ、VOLSER 番号、ファイル番号(該当する場合)、および使用状況(AC、NI/UI、Data Storage、DSST、および未使用)を含む、アソシエータ/データストレージ RABN の情報。
セーブテープレポートは、セーブテープの内容を調べるのに使用します。
ADAVAL(整合性チェック)ユーティリティは、Adabas データベース内の任意のファイルまたは全ファイルの整合性チェックを行いますが、チェックポイントとセキュリティファイルはチェック対象ではありません。
ADAVAL はデータストレージのレコードのディスクリプタ値とアソシエータに格納された対応する値との整合性をチェックします。したがって、アソシエータとデータストレージの同期がとれていることと、アソシエータ内に値の不足がないことが保証されます。
ADAVAL を実行する前に、ADAICK ユーティリティを使用して、インバーテッドリストの整合性をチェックする必要があります。
ADAPRI ユーティリティは、アソシエータ、データストレージ、ワーク、中間、ソート、デュアルまたはマルチコマンドログ(CLOG)、デュアルまたはマルチデータプロテクションログ(PLOG)、リカバリログ(RLOG)、またはデルタセーブイメージ(DSIM)の各データセットに格納されているブロック(またはブロック範囲)の内容を出力します。