次のトピックについて説明します。
Adabas がインストールされているすべてのメインフレームプラットフォームには、有効なライセンスファイルをインストールする必要があります。 各製品のライセンスは、インストールテープに州力されています。 必要があれば、電子メールで配布することも可能です。
ライセンスファイルを受け取ったら、このファイルをインストールで使用する前に、メインフレームホストに FTP で送信する必要があります。
ライセンスファイルは XML ドキュメント(エンコーディングは US-ASCII)として提供されます。 このドキュメントは、PC のブラウザツールまたはテキストエディタを使用して表示できます。 ドキュメントには、ライセンス情報、デジタル署名、ライセンスキーを表すテキストが含まれています。 製品ライセンスには、環境情報が含まれています。
重要:
ライセンスファイルは、メインフレーム上であっても ASCII 形式のままにしてください。 これは変更しないでください。 ライセンスファイルを変更すると、デジタル署名が無効になり、ライセンスのチェックに失敗します。 チェックに失敗すると、製品を起動できなくなります。
チェックに失敗した場合は、Software AG 技術サポートに連絡してください。
Adabas のインストール中に、ライセンスファイルはロードされ、オペレーティングシステムおよびユーザー要求によっては、Adabas ニュークリアスによってロードされるオブジェクトモジュールに変換される場合があります。 インストール方法はオペレーティングシステムにより異なります。プラットフォームに固有のインストール手順の該当する手順を参照してください。
Adabas ニュークリアスを指定した MODE=MULTI(マルチユーザーモード)で起動するたびに、ライセンスオブジェクトモジュールまたはライセンスファイルのライセンス情報が確認され、ライセンスキーの有効性がチェックされます。 このチェックに失敗すると、製品を起動できません。 ただし、CPU ID が定義されていなかったり CPU の容量を超えたなど特定の失敗については、システムコンソールにメッセージが表示されるだけで、特に通知されることもなく、Adabas ニュークリアスが起動されます。 ライセンスのチェックに失敗した場合は、Software AG 技術サポートにお問い合わせください。
なぜ Adabas のメインフレームでのライセンスチェック機能が導入されたのですか。
有効で十分な製品ライセンスを持つメインフレームマシンでのみ Adabas を実行していただくためです。 これにより、弊社はソフトウェア製品を制御しやすくなります。 他のプラットフォーム(UNIX、Windows)では、以前から製品ライセンスが導入されています。
製品ライセンスにはどのような情報が含まれていますか。
製品ライセンスは、次の項目を含む XML 形式の US-ASCII テキストのシーケンシャルファイルです。
Software AG ヘッダー
顧客情報(名前、ID)
暗号化ライセンスキー
ライセンスの有効期限(または無期限)
製品情報(製品コード、バージョン、製品名)
環境情報(オペレーティングシステムの種類、CPU ID、システム名、容量)
注意: ライセンスキーファイルを変更すると、デジタル署名が無効になり、ライセンスキーのチェックに失敗します。 チェックに失敗すると、製品を起動できなくなります。 チェックに失敗した場合は、Software AG 技術サポートに連絡してください。 |
CPU ID とは何ですか。
IBM では、CPU ID を "中央演算処理複合ノード記述子のシーケンス番号" として定義しています。 これは、ユニークな 16 進で示されたマシンのシリアル番号です(マシンのモデル番号は含まれません)。
z/OS システムでは、次のコマンドを入力して CPU に関する情報をオペレータコンソールに表示できます。
D M=CPU
例えば、このコマンドからのコンソール出力に次の行が含まれているとします。
EE174I 16.38.50 DISPLAY M 951 PROCESSOR STATUS ID CPU SERIAL 00 + 0FA10E2096 01 + 0FA10E2096 CPC ND = 002096.S07.IBM.83.00000007A20K CPC SI = 2096.V03.IBM.83.000000000007A20K ....
この例では、CPU ID は 上記の例で強調表示されているように "7A20K" です。
z/VSE システムでは、次のオペレータコマンドを入力して CPU に関する情報をオペレータコンソールに表示できます。
sir
例えば、このコマンドからの出力に次の行が含まれているとします。
... AR 0015 PROCESSOR = IBM 2096-V03 83 (7A20K83) LPAR = DAEX No. = 0007 ....
例では CPU ID が強調表示されています。
BS2000/OSD システムでは、CPU ID(8 バイトの 16 進数)はマシンのシリアル番号、プロセッサ ID、およびマシンのモデル番号で構成されています。 CPU ID の 2 番目のバイトのプロセッサ ID は、ライセンスチェックでは無視されます。 次の BS2000/OSD コマンドを入力して、CPU に関する情報を表示できます。
/SHOW-SYSTEM-INFORMATION INFORMATION=*CPU-ID-LIST
例えば、このコマンドからの出力に次の行が含まれているとします。
... %CONFIGURATION = 7.500- S140-20A « %CPU-ID-LIST : ADR 0 = 1D02301375000000 « ...
これらの行には、最も関連する情報が表示されます。 最初の値はマシンの種類を "7.500- S140-20A" として識別します。2 番目の値は物理 CPU ID を "1D02301375"(末尾のゼロは省略されます)として識別します。
z/VM システムでは、次のコマンドを入力して CPU ID を決定できます。
q cpu
このコマンドからの出力が次のようになるとします。
CPUID = FF07A20K20968000
最初のバイトは常に "FF" で、次に CPU-ID(例では強調表示)となります。
Adabas Online System などの Adabas アドオン製品に製品ライセンスはありますか。
いいえ。 ライセンスファイルは、マルチユーザーモード(ADARUN MODE=MULTI)で稼動している標準 Adabas 製品に対して提供されています。 現時点では、アドオン製品にライセンスを導入する予定はありません。
製品ライセンスファイルはどのようにインストールしたらいいですか。
製品ライセンスファイルは個別のカスタマインストールテープ、または別に送信される電子メールの添付ファイルで提供されます。 ライセンスファイルは、インストール処理中に RECFM=F または FB および LRECL=80 を指定した Adabas
ソースディレクトリ(BS2000 システムの場合、これは SAM ファイルです)にコピーされます。 オペレーティングシステムとユーザー要求によっては、ライセンスファイルはアセンブラ入力ファイルに変換される場合があります。ファイルが変換されると、リンク可能なモジュールにアセンブルされ、Adabas
ニュークリアスによってロードされます。 環境ごとにライセンステキストファイルをアセンブラ入力ファイルおよびリンク可能なロードモジュールに変換できるサンプルジョブが提供されています。 次の表に、これらのサンプルジョブを示します。
サンプルジョブ | 説明 |
---|---|
ADALICA(J) | ライセンスファイルをライブラリにロードしこれをアセンブルする BS/2000 環境用のライセンス変換サンプルジョブ。
Adabas 8 ニュークリアスを起動するには、ライセンスファイルが必要です。 ライセンスファイルはオブジェクト ADALIC(R) または DDLIB/BLSLIB チェーンのライブラリにアセンブルされるか、ライセンスがリンク名 DDLIC から読み込まれます。 どちらにも当てはまらない場合は、リンク名が DDLIC に見つからないため、DMS0A4F エラーを出力してニュークリアスが終了します。 |
ASMLICAL.X | ライセンスファイルがライブラリにロードされている場合は、z/VSE 環境のライセンス変換サンプルジョブ。 |
ASMLICAM | z/OS 環境および z/VM 環境のライセンス変換サンプルジョブ。 |
ASMLICAV.X | ライセンスファイルがデータセットにロードされている場合は、z/VSE 環境のライセンス変換サンプルジョブ。 |
サポートされている各環境にライセンスファイルをインストールする方法の詳細情報については、このドキュメントセットに記載されている環境別のインストール手順を参照してください。
製品ライセンスファイルは、XML エディタ(ファイルタイプ .xml)または PC ベースのテキストエディタを使用して、PC で読むことができます。
変換処理中に、変換プログラムによりライセンスファイルのリストが出力されます。
製品ライセンスはいつチェックされますか。
製品ライセンスは、Adabas ニュークリアスの初期化時に常にチェックされます。 ニュークリアスの初期化を行った後の Adabas セッション中は、ライセンスはチェックされません。
暗号化ライセンスキー
ライセンスの有効期限(ある場合)
オペレーティングシステム(z/OS、z/VSE、z/VM または BS2000)
製品コード(ADA)
製品バージョン(v.r または v.r.s)
マシン CPU ID
マシンの容量(z/OS および z/VM の場合のみ)
製品ライセンスが無効または不十分であったりインストールされていない場合はどうなりますか。
次の 2 つの処理が行われます。
次のいずれかの場合に発生した問題を示すエラーメッセージを出力して Adabas セッションが終了します。
製品ライセンスモジュールがないか変更されている場合
オペレーティングシステム、製品コードまたは製品バージョンが無効である場合
ライセンスの有効期限が切れている場合
セッションは開始されますが、次のいずれかの場合に、システムコンソールに警告メッセージが表示されます。
ライセンスにマシンの CPU ID が定義されていないか、マシンの容量が製品ライセンスに指定された値より大きい場合 注:これは、Adabas の今後のリリースで変更される予定で、セッションは終了するようになります。
製品ライセンスの有効期限が 30 日以内になっている場合
提供されたライセンスファイルが環境に不十分な場合、どのようにして新しい製品ライセンスファイルを取得したらよいのでしょうか。
契約に合った正しい製品ライセンスファイルを取得するには、Software AG 営業部門に連絡してください。 製品ライセンスファイルは、ASCII 形式または変換されたアセンブラ入力フォーマットのいずれかで、電子メールで送信されます。
1 つの Adabas ニュークリアスを別のマシンで使用する場合、ライセンスファイルをどのように扱えばよいでしょうか。
1 つのライセンスファイルに、複数の CPU ID を定義できます。 すべての CPU ID がライセンスファイルに定義されていることを確認してください。 1 つのライセンスモジュールしか持つことはできませんが、これをすべての Adabas ニュークリアスで使用できます。