SETUP

SETUP [application-name] [command-name] [I]

このコマンドは、RETURN コマンドで制御を返す先のアプリケーションを定義するために使用します。これにより、Natural セッション中にアプリケーション間を容易に移動できます。

このドキュメントでは、次のトピックについて説明します。


構文説明

SETUP システムコマンドで発行できるコマンド構文とパラメータについて説明します。パラメータを省略する場合は、INPUT 区切り文字を使用して、次のパラメータの先頭をマークできます。

SETUP パラメータを何も指定せずに SETUP を発行すると、コマンド情報の入力のためのメニューが表示されます。
application-name

制御が返されるアプリケーションの名前です。最大 8 文字(A8)の英数字を使用できます。

application-name が空白の場合、LOGON コマンドは発行されません。これにより、同じアプリケーション内で複数の戻り位置が持てるようになります。

application-name が "*" の場合は、システム変数 *LIBRARY-ID の現在の設定(SETUP が発行された時点の設定)が、RETURN 発行時に LOGON コマンドを作成するために使用されます。

command-name

アプリケーションに制御が返されたときに実行するコマンドの名前です。最大 60 文字(A60)の英数字を使用できます。

command-name が空白の場合、LOGON の後にコマンドは発行されません。これは、すでにスタートアッププログラムが定義されているような Natural Security のアプリケーションに便利です。

command-name が "*" の場合は、システム変数 *STARTUP の現在の設定(SETUP が発行された時点の設定)が、RETURN 発行時のスタートアップコマンドとして使用されます。

I

I オプションを指定すると、以前の SETUP コマンドで定義されていた戻り位置はすべて削除され、SETUP I で指定されたアプリケーションが新しい開始アプリケーションとして定義されます。

非セキュリティ環境では、ライブラリ SYSTEM から別のライブラリにログオンし、戻り位置が設定されていないと、ログオンしたライブラリが開始戻り位置となります。

例:SETUP/RETURN

  1. Natural セッションを開始します(デフォルトのアプリケーション = APPL1)。

    戻り位置 APPL1 がレベル 1 に定義されます。

  2. コマンド LOGON APPL2 を発行します。

  3. 2 つのコマンドをスタックするプログラムを実行します(戻り位置を設定し、別のアプリケーションに移動します)。

    SETUP *,MENU
    LOGON APPL3

    戻り位置 APPL2, STARTUP MENU がレベル 2 に定義されます。

  4. LOGON APPL4 コマンドを発行します(他のアプリケーションを選択します)。

  5. RETURN という設定を持つ PF キーを押します。Natural がユーザーに対して次のコマンドを発行します。

    LOGON APPL2
    MENU

    APPL2 に戻り、レベル 2 を削除します。

  6. 次のコマンドが含まれたプログラムを実行します。

    SETUP *,MENU
    LOGON APPL5

    戻り位置 APPL2, STARTUP MENU がレベル 2 に定義されます。

  7. 次のコマンドが含まれたプログラムを実行します。

    SETUP *,MENU
    LOGON APPL6

    戻り位置 APPL5, STARTUP MENU がレベル 3 に定義されます。

  8. 次のコマンドが含まれたプログラムを実行します。

    SETUP *,MENU
    LOGON APPL7

    戻り位置 APPL6, STARTUP MENU がレベル 4 に定義されます。

  9. 次のコマンドが含まれたプログラムを実行します。

    SETUP *,MENU
    LOGON APPL8

    戻り位置 APPL7, STARTUP MENU がレベル 5 に定義されます。

  10. 次のコマンドが含まれたプログラムを実行します。

    SETUP *,MENU
    LOGON APPL9

    戻り位置 APPL8, STARTUP MENU がレベル 6 に定義されます。

  11. RETURN 2 コマンドを発行します(2 レベル戻ります)。

    Natural は 2 つ前のセッションである APPL7 にユーザーを戻します(ここで APPL8 の情報はすべて消去されます)。レベル 6(APPL8)は削除され、レベル 5(APPL7)は制御を受けてレベルが削除されます。

  12. コマンド RETURN を発行します。

    レベル 4(APPL6)がアクティブ化され、レベルが削除されます。Natural は APPL7 の 1 つ前セッションである APPL6 にユーザーを戻します。

  13. コマンド RETURN を発行します。

    レベル 3(APPL5)がアクティブ化され、レベルが削除されます。Natural は APPL6 の 1 つ前セッションである APPL5 にユーザーを戻します。

  14. コマンド RETURN I を発行します。

    レベル 2(APPL2)が削除され、レベル 1(APPL1)が制御を受けます。