このドキュメントでは、一般的な前提条件の概要を説明し、Natural リモートプロシージャコール(RPC)環境を実装するために Natural で使用できる機能について簡単に説明します。
次のトピックについて説明します。
RPC 環境を異なるプラットフォームに実装する場合、Natural for Mainframes、Windows、UNIX、または OpenVMS の対応する最新バージョンが必要になります。 また、次の必須またはオプションの製品、サブ製品、および機能を Natural RPC 環境で使用できます。
製品 | 目的 |
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EntireX Communicator(EntireX Broker) | Software AG 製品 EntireX Communicator の EntireX Broker は、通常、Natural クライアントと Natural サーバー間のミドルウェア層を確立します。 ACI プロトコルを使用し、適切なクライアント/サーバースタブで構成されます。 |
Entire Net-Work | この Software AG 製品は、EntireX Broker が使用するトランスポートメソッドが Entire Net-work である場合に必要です。 これは、推奨されるトランスポートメソッドです。 |
TCP/IP | EntireX Broker が使用するトランスポートメソッドが TCP/IP である場合に必要です。 「Natural RPC 環境の設定」の「トランスポートメソッドとしての TCP/IP の使用」も参照してください。 |
EntireX 開発者キット | EntireX Communicator 製品に含まれているこのキットは、Natural 以外のプログラミング言語サポートのために必要です。 |
ディレクトリサービス | リモートディレクトリサーバー(RDS)を使用すると、そのサービスを RPC 環境内の全クライアントが使用できるよう、1 つの場所にディレクトリ定義を定めることが可能となります。 RDS は、EntireX Broker が提供するロケーショントランスペアレンシを使用する場合に必要です。 |
Natural Security | オプション。 この Software AG アドオン製品は、クライアントでセキュリティがアクティブな場合に、Natural RPC サーバーおよびサービスを保護するためにサーバー側で必要です。その逆も同様です。 |
EntireX RPC | オプション。 Natural RPC は、EntireX RPC for 3GL を完全にサポートします。 EntireX RPC は、EntireX Communicator 製品に含まれています。 |
EntireX Security | オプション。 Natural RPC は、クライアント側およびサーバー側の EntireX Security を完全にサポートします。 EntireX Security は、EntireX Broker 製品に含まれています。 |
サポートされる Software AG 製品のバージョンについては、Natural for Mainframes の最新のリリースノートの「Natural および他の Software AG 製品」を参照してください。
Natural RPC ベースの環境に関係する可能性がある他の製品の詳細については、該当する製品のドキュメントを参照してください。
次の Natural ステートメントが、Natural RPC 環境の作成に使用されます。
セクション「制限および制約事項」の「Natural ステートメントの動作」および「サーバーに対する Natural ステートメントの注意事項」には、これらのステートメントを Natural RPC 環境で使用するときに、これらのステートメントの異常な動作について知っておく必要があることが記載されています。
次の Natural ユーティリティが、Natural RPC 環境の作成および管理に使用されます。
SYSRPC
このユーティリティは、リモートプロシージャコール環境を管理するために使用されます。
このユーティリティは、ローカルな Windows 環境または UNIX、OpenVMS、またはメインフレームプラットフォーム上のリモート環境の現在のシステムライブラリ SYSEXT
に含まれる Natural アプリケーションプログラミングインターフェイス(API。以下を参照)を配置およびテストするために使用されます。
SYSPARM
メインフレームでは、このユーティリティは、プロファイル名を付けて保存される Natural プロファイルパラメータセットを作成および管理するために使用されます。
Windows、UNIX、および OpenVMS では、このユーティリティは、グローバルおよびローカルコンフィグレーションファイルを変更し、パラメータファイルを作成および変更するために使用されます。
Natural アプリケーションプログラミングインターフェイス(API)の目的は、Natural ステートメントではアクセス不可能な情報の検索や修正、またはサービスを使用することにあります。
Natural ライブラリ SYSEXT
で使用可能な次のアプリケーションプログラミングインターフェイスは、Natural RPC での使用が想定されています。
API | 目的 |
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USR1071N |
Natural RPC のユーザー ID、パスワード、およびチケット基準を設定できます。 「Security の使用」を参照してください。 |
USR2007N |
リモートプログラムをサービスディレクトリ経由でアドレスできないときに使用されるデフォルトのサーバーアドレスを指定できます。 「Natural RPC 環境の運用」の「Natural セッション内のデフォルトサーバーアドレスの指定」を参照してください。 |
USR2032N |
クライアント側での CLOSE CONVERSATION ステートメントのコミットをサポートします。 呼び出されると、この API により、個々の会話の終了時に暗黙的な END TRANSACTION が生じます。 「Natural RPC について」の「データベーストランザクション」の「会話型 CALLNAT」セクションを参照してください。
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USR2035N |
EntireX Broker への TCP/IP 通信のために Secure Socket Layer(SSL)が使用される場合に、必要な SSL パラメータ文字列を設定できます。 「Natural RPC 環境の運用」の「Secure Socket Layer の使用」を参照してください。 |
USR2071N |
Natural Security 以外のクライアントの場合に、サーバーに渡されるログオンデータを指定するために呼び出す必要があります。 「Security の使用」の「Natural Security での Natural RPC の使用」を参照してください。 |
USR2072N |
プロファイルパラメータ SRVUSER と連携して LOGON に使用されるパスワードを指定できます。 「Security の使用」の「サーバー側」の「EntireX Security での Natural RPC の使用」セクションを参照してください。
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USR2073N |
アプリケーション内から RPC サーバーを ping または終了できます。 「Natural RPC サーバーの終了」の「アプリケーションプログラミングインターフェイス USR2073N の使用」を参照してください。 |
USR2074N |
Natural RPC サービス要求によって、RPC サーバーの Natural Security パスワードを変更できます。 「Security の使用」の「パスワードの変更」を参照してください。 |
USR2075N |
アプリケーション内から EntireX Broker サービスを終了できます。 「EntireX Broker サービスの終了」の「アプリケーションプログラミングインターフェイス USR2075N の使用」を参照してください。 |
USR4008N |
クライアント側で、サーバーがログオンするライブラリの代替名を指定できます。 「Natural RPC 環境の運用」の「ログオンオプションの使用」を参照してください。 |
USR4009N |
Natural RPC クライアントまたはサーバー環境の EntireX のパラメータを設定/取得できます。 「Natural RPC 環境の運用」の「EntireX のパラメータの設定/取得」を参照してください。 |
USR4010N |
クライアント側で、サーバーのランタイム設定を取得できます。 「Natural RPC 環境の運用」の「サーバーのランタイム設定の取得」を参照してください。 |
RPC 固有の API は、すべての値を混在モードでも受け入れます。 大文字変換は、プログラム例 USRnnnnP
(ソースオブジェクト)が、対応するサブプログラム USRnnnnN
を呼び出すために使用される場合にのみ行われます。 例外:パスワードを処理するすべての USRnnnnP
プログラムには、大文字小文字混在モードでパスワードを入力するオプションがあります。
各 API に一般的に指定される Natural オブジェクトタイプについては、Natural ユーティリティ SYSEXT
を参照してください。