このドキュメントでは、Natural テキストモジュール NATTEXT
、NATTXT2
、および NATTXT3
について説明します。 以下のトピックについて説明します。
すべての Natural キーワード、代替キーワード、および標準出力テキストは、モジュール NATTEXT
と NATTXT2
に含まれます。 Natural システムコマンドと代替システムコマンドも、キーワードおよび代替キーワードとしてこれらのモジュールに含まれます。 Natural エラーメッセージの置換テキストの部分は、モジュール NATTXT3
に含まれます。 モジュールは、Natural ソースライブラリにはソース形式で、Natural ロードライブラリにはロードモジュール形式で含まれます。
必要に応じて、これらのモジュールに含まれている Natural キーワード、代替キーワード、およびテキストを変更できます。 例えば、Natural セッション終了メッセージを英語から別の言語に変更したり、Natural キーワードを無効にしたり、同義語を追加したりできます。
NATTEXT
、NATTXT2
、または NATTXT3
モジュールに何らかの変更を行った場合は、変更した各モジュールをアセンブルし、リンクエディットしてから、実行可能な Natural モジュールに含める必要があります(Natural の『インストール』ドキュメントを参照)。
NATTEXT
モジュールには、Natural で認識される各キーワードと代替キーワードの NTKEY
および NTALT
マクロが含まれます。
注意:NATTEXT モジュールの変更は、極めて重大な理由がある場合のみにすることを強くお勧めします。いったん変更すると、Software AG の担当者が適切にメンテナンスできなくなります。 |
以下のルールが適用されます。
NTKEY
または NTALT
マクロのキーワード値は、現在のキーワード値を目的の値に置き換えることで変更できます。
キーワードまたは代替キーワードは、キーワード値を文字 "%" に置き換えることで無効にできます。
モジュール内での各 NTKEY
および NTALT
マクロの位置は固定で、移動できません。 追加の NTKEY
および NTALT
マクロを挿入することはできません。
同義語は、NTSYN
マクロを使用して任意のキーワードまたは代替キーワードに割り当てることができます。 1 つまたは複数の NTSYN
マクロを NTKEY
または NTALT
マクロの後に挿入できます。 NTSYN
マクロは、同義語として使用される 1 つのパラメータ値を含みます。 同義語に埋め込み空白が含まれている場合は、値全体を一重引用符で囲む必要があります。
以下の例は、NATTEXT
モジュールを変更する方法を示しています。 この例では、以下のように設定されます。
同義語 RECHERCHE
は、キーワード FIND
に使用されます。
同義語 LISEZ
は、キーワード BROWSE
に使用されます。
キーワード GET
および HISTOGRAM
は無効にされます。
変更前の STATNAM NTKEY FIND NTALT BROWSE NTALT GET NTALT ACCEPT NTALT REJECT NTALT HISTOGRAM 変更後の STATNAM NTKEY FIND NTSYN RECHERCHE NTALT BROWSE NTSYN LISEZ NTALT % NTALT ACCEPT NTALT REJECT NTALT % |
NATTXT2
モジュールには、以下を定義するマクロ NTKEYT
、NTALTT
、NTSYNT
、および NTERMSG
が含まれます。
NATTXT2
モジュールは、以下の標準 Natural 出力テキストを含みます。各テキストは、言語コードを適宜設定すれば別の言語で表示することもできます(下記参照)。
標準出力ページヘッダーで使用されるリテラルの ページ
。
Natural システム変数 *DATG
(グレゴリオ暦)で使用される各月の名前、日付編集マスク(L)、および日付編集マスクで使用される各曜日の名前。
ENTER INPUT DATA
メッセージと、エラー番号 1104、1105、および 1106 のスケルトンエラーメッセージ(オンライン入力処理中に使用)。
システムファイルのオープンエラー(システムファイルからファイルを取得できない)に使用されるメッセージ。このエラーメッセージには、NAT8xxx
形式(xxx は 10 進形式の Adabas レスポンスコード)のエラー番号が Natural によって追加されます。
テキスト形式で表示される位置情報としてウィンドウで使用される定数 More
、Top
、および Bottom
。
レポートと 33 を超えるレポートの処理方法を定義するテーブル。
NATTXT2
に含まれる値は、現在のテキストを目的のテキストに置き換えることで変更できます。 月名の同義語が 9 文字を超える場合は、最初の 9 文字のみがシステム変数 *DATG
によって使用されます。
NATTEXT
モジュールで説明しているように、NTSYNT
マクロステートメントを追加できます。 ただし、NATTXT2
では 2 番目のパラメータを指定できます。 このパラメータは省略可能で、同義語に使用される言語インジケータを表します。 言語インジケータを指定すると、この同義語を対応する言語で使用したメッセージ出力が生成されます。 また、1
(デフォルト、英語
)以外の言語インジケータを使用してエラーメッセージテキストを Natural システムファイルに保存している場合は、エラーメッセージは対応する言語で返されます。 各言語の言語コードについては、プロファイルパラメータ ULANG
を参照してください。
NATTXT2
モジュールは、Natural で認識される各キーワードと代替キーワードの NTKEYT
および NTALTT
マクロを含みます。以下に示す Natural システムコマンドおよびユーティリティ、および該当する場合はコマンドのパラメータとその値を対象とします。 これらは、言語コードを適宜設定すれば別の言語で表示することもできます(下記参照)。
すべての Natural システムコマンド(通常の場合)
GLOBALS
システムコマンド、該当する場合はパラメータとその値
COMPOPT
システムコマンド、該当する場合はパラメータとその値
パブリックシステムコマンド(これらのシステムコマンドは永続的に有効で、Natural Security や Natural プロファイルパラメータ NC
でも無効にすることはできません)
Natural ユーティリティ
NTKEYT
および NTALTT
マクロステートメントは、NATTEXT
モジュールで説明しているように、NTKEY
および NTALT
マクロステートメントと同様に使用できます。
NTSYNT
マクロステートメントは、「標準 Natural 出力テキスト」で説明しているように使用できます。
Natural には、NTERMSG
マクロで提供される多数の標準セッション終了メッセージ(NAT99...)があります。これらのメッセージはマクロ内で変更(別の言語に翻訳するなど)できます。 ID とテキストの全体の長さは最大 72 文字です。 NTERMSG
マクロを変更した場合は、Natural パラメータモジュールと環境依存ドライバ(ソースコードで提供されている場合)を再アセンブルしてリンクする必要があります。
メッセージ ID とテキストの他に、各標準終了メッセージには以下のいずれかの Natural システムリターンコードも含まれています。このコードも、NTERMSG
マクロ内で定義されます。
コード | 説明 |
---|---|
0 |
正常終了 |
4 |
実行/コンパイル中にエラーが発生(バッチモードの場合のみ) |
8 |
サーバーランタイムエラーによる終了 |
12 |
セッション初期化エラー |
16 |
アベンドまたはサーバー環境エラーによる異常終了 |
ユーザー作成の終了メッセージをすべてのリターンコード(1~255
)の NATXT2
に追加できます。これらのリターンコードは、TERMINATE
ステートメントを使用して発行でき、通常は Natural 終了メッセージ NAT9987 になります。
ユーザー作成の終了メッセージの場合は、対応するリターンコードを 2 番目のパラメータとして指定する必要があります。
プロファイルパラメータ TS
を ON
に設定すると、大文字変換テーブル NTUTAB1
(NATCONFG
モジュールで提供)によって終了メッセージは表示前に大文字に変換されます。
TS=ON
の他に、メッセージを大文字に変換するためのパラメータが複数の Natural コンポーネントによって提供されています。 詳細については、「TS - システムライブラリでプログラムからの出力を変換
」で、大文字に変換するための他のパラメータに関する説明を参照してください。
ユーザー終了メッセージの例:
NTERMSG 'USR0077 THIS IS A SAMPLE USER MESSAGE FOR RETURN CODE 77',77
NATTXT3
モジュールには、Natural エラーメッセージの :n: プレースホルダを置き換えるために使用されるテキストの部分を定義するマクロが含まれています。
各テキストの部分は、さまざまな言語で定義できます。 各言語の言語コードについては、ULANG
パラメータを参照してください。
テキストの部分は、EBCDIC および Unicode 表記で生成されます。
注意:NATTXT3
モジュールをアセンブルするには、マクロ機能 UPPER
と Unicode 文字(DC CU’unicode
text’
)の定義をサポートするハイレベルアセンブラを使用する必要があります。
例:
Natural エラー NAT0082(存在しないプログラムを実行しようとした場合)のテキストは、以下のようになります。
Invalid command, or :1: :2: does not exist in library.
オブジェクト NOTEXIST
を実行しようとすると、以下の結果となります。
NAT0082 Invalid command, or Program NOTEXIST does not exist in library.
:2:
はオブジェクト名(NOTEXIST
)で置き換えられました。
:1:
はテキストの部分 Program
で置き換えられました。
テキストの部分は、モジュール NATTXT3
で以下のように宣言されました。
*=============================================================== * PROGRAM 0002 *=============================================================== MSGSDEF &LC_PGM SPACE *--------------------------------------------------------------- MSGSLAN 01,Program 1 ENGLISH MSGSLAN 02,Programm 2 GERMAN MSGSLAN 03,programme 3 FRENCH MSGSLAN 04,programma 4 SPANISH SPACE *--------------------------------------------------------------- MSGSGEN
さらに MSGSLAN
マクロを追加して、その他の言語のテキストの部分の値を入力できます。