Adabas ユーティリティはすべて、Adabas 8 の新しい拡張機能をサポートするように更新されています。 このサポートの一部は、新規、または修正されたユーティリティパラメータの形で現れます。 それ以外の場合は、サポートは内部的に追加され、ユーティリティの使用に影響はありません。
注意:
Adabas 8 のユーティリティ使用上の制限および制約事項については、「制限および制約事項」に記載されているユーティリティの制約事項を参照してください。
次の表では、このリリースでユーザーインターフェイスが変更された Adabas ユーティリティについて説明します。 Adabas ユーティリティの機能の詳細については、「ユーティリティ」を参照してください。
ユーティリティ | 変更の概要 |
---|---|
ADAACK |
ADAACK ユーティリティでは、スパンドレコードのサポートが提供されます。 ただし ADAACK は、渡された ISN をプライマリ ISN、またはレコードの唯一の ISN と見なします。 ISN がスパンドレコードのプライマリ ISN の場合、スパンドレコードの関連するすべてのセグメントレコードは、自動的にセカンダリアドレスコンバータ内でチェックされます。 特定の ISN についてのエラー情報を出力する場合、ADAACK ユーティリティでは、レコードがスパンされている場合に、問題がプライマリ ISN とセカンダリ ISN のどちらかなのかを示すようになりました。 |
ADACDC |
現時点では、スパンドレコードは ADACDC ユーティリティでサポートされていません。 ただし、ADACDC 実行で IGNORESPANNED パラメータが指定されると、ADACDC 処理はスパンドレコードを無視して警告メッセージを発行し、処理を続行します。 リターンコード "4" が返されます。 |
ADACMP |
次の新しいパラメータが ADACMP COMPRESS ユーティリティに追加され、MU/PE 拡張、スパンドレコードおよび LB フィールドがサポートされました。
既存の ADACMP COMPRESS パラメータに次の変更が行われました。
LB フィールドを含むファイルに ADACMP COMPRESS を実行すると、LOB ファイルに LB フィールド値が格納されるように、DDAUSB1 JCL DD コントロールステートメントに指定されているシーケンシャル出力データセットがもう 1 つ作成されます。 ADACMP DECOMPRESS 処理では、拡張 MU および PE の制限が可能です。また、スパンドレコードを入力とすることも可能です。 各非圧縮出力レコードの MU または PE 値に先行するバリューカウントのサイズは、拡張 MU および拡張 PE がファイルでサポートされているかによって異なります。 拡張 MU および拡張 PE がファイルでサポートされている場合、バリューカウントは 2 バイトになります。 拡張 MU および拡張 PE がファイルでサポートされていない場合、バリューカウントは 1 バイトになります。 さらに、次の機能がサポートされています。
従来、ADACMP エラーに生成される DD/FEHL エラーデータセットは、FEHL 物理レコード長を超える拒否レコードを切り捨てていました。 バージョン 8 では、拒否されたレコードは切り捨てられずにセグメント化されます。 この変更により、DD/FEHL LRECL 設定には、最低 500 バイトが必要となります。 |
ADADBS |
ADADBS ユーティリティに、4 つのデータベースサービスが追加され、MU/PE フィールドの数の増加とレコードのスパンがサポートされました。
|
ADADCK |
ADADCK ユーティリティは、次のようにスパンドレコードのヘッダーの妥当性をチェックします。
新しい MAXPISN パラメータが導入され、データストレージファイルがスパンされているかどうかのチェックが行われるプライマリ ISN の最大数を設定できるようになりました。 デフォルトは 1000 です。 |
ADAFRM |
ADAFRM ユーティリティを使用して、PLOG 全体の再フォーマットをすることなく、PLOG から複数の PLOG ヘッダーを消去できるようになりました。 これを行うには、FROMRABN パラメータと同時に NUMBER パラメータも指定する必要があります。また、SIZE パラメータを "1" に指定する必要があります。 さらに、このユーティリティは、Adabas 8 で可能なより多くの物理アソシエータおよびデータストレージエクステント(99 個)を扱えるようになりました。 |
ADAICK |
ADAICK DSCHECK 機能を実行すると、プライマリおよびセカンダリ ISN が出力で識別されるようになりました。 |
ADALOD |
ADALOD LOAD および UPDATE 機能で、スパンドレコードおよび関連するセカンダリアドレスコンバータをサポートする次の新しいパラメータが導入されました。
ラージオブジェクト(LB)フィールドおよび関連する LOB ファイルをサポートできるように、次の新しいパラメータおよびパラメータ値が ADALOD LOAD 機能に導入されました。 |
ADAORD | スパンドレコードをサポートするため、次の 2 つの新しいパラメータが、ADAORD の
REORASSO、REORDB、REORFASSO、REORFILE、および STORE 機能に追加されました。
セカンダリアドレスコンバータは、セカンダリスパンドレコードのセカンダリ ISN を、セカンダリレコードが格納されているデータストレージブロックの RABN にマッピングするために使用されます。 ADAORD STORE を使用すると、Adabas 5.1~5.3、6.1、6.2、7.1、7.2、または 7.4 のデータベースやファイルを再構築して、バージョン 8 形式で保存できるようになります。 この他、Adabas 8 データベースやファイルを再構築して、Adabas の以前のリリースのいずれかの形式で保存することもできますが、その場合には、データベースまたはファイルが、ファイルの再構築に使用したバージョン以降に導入された新機能を使っていないことが前提になります。 |
ADAREP |
ADAREP により生成されるレポートに、MUPEX およびスパンドレコードオプションがデータベースに設定されたかどうかを表す項目が追加されました。 レポートの[Contents of Database]セクションでは、次の変更が行われました。
レポートの[File Options]セクションでは、"T" は、2 バイトの MU/PE インデックスがファイルでアクティブであることを示し、"S" は、ファイルでスパンドレコードの使用が有効になっていることを示します。 さらに、[Contains LOB Fields]列は、ファイルが 1 つまたは複数の LB フィールドを含んでいるかどうかを示し(含まれている場合は "L" を表示)、[LOB File]列(最後の列)は、ファイルが LOB であるかどうかを示します(LOB ファイルの場合は、"L" を表示)。 これらの 2 つの LB フィールド列は互いに排他的であり、どちらか一方しかマークされません。 レポートの[Physical Layout of the Database]セクションでは、2 次的なアドレスコンバータエクステント(スパンドレコード用)は[Table File Type]列で[AC2]と表示されます。 レポートの[File Information]セクションでは、[Two Byte MU/PE]という新しいフィールドが 2 バイトの MU/PE インデックスがファイルでアクティブかどうかを示します。 同じセクションでは、最大、予想される最大、および最小のセカンダリ ISN が表示され、また、新しい[Spanned Rec Supp]フィールドには、スパンドレコードがファイルでアクティブかどうかが示されます。 さらに、[Contain LOB Fields]フィールドは、ファイルに 1 つ以上の LB フィールドが含まれているかどうかを示し、[LOB File]フィールドはファイルが LOB ファイルであるかどうかを示します。 レポートの[Space Allocation]セクションでは、2 次的なアドレスコンバータエクステント(スパンドレコード用)は[List Type]列で[AC2]と表示されます。 最終的に、Adabas ニュークリアス 75、76 および 77 により、3 個の新しいチェックポイントが書き込まれる可能性があります。 |
ADASAV |
ADASAV RESTONL FMOVE および ADASAV RESTORE FMOVE 機能で、スパンドレコードおよび関連するセカンダリアドレスコンバータをサポートする次の新しいパラメータが導入されました。
|
ADASEL | 新しいパラメータはありませんが、ADASEL は更新され、MU/PE の拡張がサポートされました。
特に、ADASEL SELECT IF ステートメントで MU または PE フィールドのインデックスを指定する場合、インデックスは
"1" から "65,534"
の範囲で指定できるようになりました。 以前のリリースの Adabas
では、これらのインデックス値の範囲は、"1" から
"191" に制限されていました。
ADASEL は、その処理中にスパンドレコードを認識しますが、スパンドレコードが含まれたファイルを処理することができません。 |
ADAULD |
新しいパラメータはありませんが、ADAULD が更新され、MU/PE の拡張とスパンドレコードがサポートされました。 特に、実行中に読み書きされるレコードセグメント数を表示する 2 つの新しい統計が ADAULD ユーティリティにより生成されます。 |