Web I/O インターフェイスは、Natural アプリケーションを Web ブラウザで実行するために使用します。 次の場合は、Natural アプリケーションを Web ブラウザで実行する必要があります。
アプリケーションがメインフレームまたは UNIX 上で実行され、Unicode データを含む文字マップを使用する場合
注意:
GUI コントロールを含むマップはサポートされません。
アプリケーションが Natural for Ajax ページを使用する場合
Web I/O インターフェイスは、2 つのコンポーネントで構成されています。Web I/O インターフェイスクライアントと Web I/O インターフェイスサービスです。 Natural アプリケーションを Web ブラウザで実行するユーザーは、特定の URL を Web I/O インターフェイスクライアントに送信します。 Web I/O インターフェイスクライアントは、ユーザーに代わって、Web I/O インターフェイスサービスに Natural セッションを作成するように要求します。 その後、Natural セッションの出力が Web ページとしてWeb ブラウザに送信されます。
Web I/O インターフェイスクライアントは、Web サーバーまたはアプリケーションサーバーにインストールします。 ネットワーク内の任意のマシンにインストールできます。 Web I/O インターフェイスクライアントのインストールおよび設定は、「Web I/O インターフェイスクライアントの設定」で説明します。
Web I/O インターフェイスサービスは、Natural がインストールされているマシンにインストールします。 Web I/O インターフェイスサービスのインストールおよび設定は、このドキュメントで説明します。
このドキュメントでは、次のトピックについて説明します。
Natural for Windows のインストール時に該当のオプションを設定した場合は、Web I/O インターフェイスサービスもインストールされます。 これは、セットアップタイプ[Development Client for Single Point of Development (SPoD)]の一部です。 詳細については、『インストール』ドキュメントを参照してください。
Web I/O インターフェイスサービスは、Windows サービスとしてインストールされます。 Windows サービス管理コンソールに[Software AG Natural n.n Web I/O Service]とリストされます。 このサービスは、Windows の起動時に自動的に開始されます。 デフォルトでは、このサービスはポート番号 2900 で待機します。 インストール時に他のポート番号を選択できます。
Web I/O インターフェイスサービスの設定は、Windows レジストリに保存されます。 Web I/O インターフェイスサービスがインストールされたときのデフォルト値を使用しない場合は、必要に応じてサービスの設定を変更できます。 これについては、以降のトピックを参照してください。
Natural bin ディレクトリに保存されているプログラム nwosvcd.exe は、サービスコマンドを実行するのに使用されます。 次のサービスコマンドは、Windows のコマンドプロンプトウィンドウで指定できます。
コマンド | 説明 |
---|---|
NWOSVCD –INSTALL |
Web I/O インターフェイスサービスをインストールします。 サービスはスタートアップの種類が[自動]でインストールされます。 スタートアップの種類を変更する場合は、Windows サービス管理コンソールを開く必要があります。 Windows XP では、これは[管理ツール]にあります。 Software AG Natural n.n Web I/O Service のプロパティを開き、目的のスタートアップの種類を選択します。 |
NWOSVCD –REMOVE |
Web I/O インターフェイスサービスをシステムから削除します。 |
NWOSVCD –CONSOLE |
Web I/O インターフェイスサービスを Windows コンソールアプリケーションとして実行します。 この場合は、アイコンがタスクバーの通知領域に表示されます。 このアイコンのコンテキストメニューを表示すると、以下のコマンドを使用できます。
|
NWOSVCD -CONFIG
–PORT=nnnn
–USEREXIT1=pathname
–USEREXIT2=pathname |
Web I/O インターフェイスサービスの設定を変更します。 以下のキーを指定できます。
設定からユーザー出口を削除するには、以下のコマンドを入力します。
設定を変更したら、Web I/O インターフェイスサービスを再起動する必要があります。 |
この例では、ポート番号 3344 とユーザー出口 1 C:\Program Files\My Company Name\User Exit1\libuserexit1.dll で新しい設定を作成する方法について説明します。
独自の設定で Web I/O インターフェイスサービスを開始するには
Windows サービス管理コンソールを開き、Web I/O インターフェイスサービスを停止します。
Windows のコマンドプロンプトウィンドウを起動します。
nwosvcd.exe ファイルが保存されている Natural bin ディレクトリに移動します。
次のコマンドを入力して、新しいポート番号と新しいユーザー出口 1 を設定します。
NWOSVCD -CONFIG –PORT=3344 –USEREXIT1="C:\Program Files\My Company Name\User Exit1\libuserexit1.dll"
Windows サービス管理コンソールに戻り、Web I/O インターフェイスサービスを開始します。
Web I/O インターフェイスサービスは、情報、警告、およびエラーイベントを Windows イベントビューアに保存します。
イベントの例:
Natural n.n Web IO Service が正常に開始されました。
Natural n.n Web IO Service が正常に停止されました。
エラーの状況については、Windows イベントビューアに保存されている Web I/O インターフェイスサービス関連のイベントを確認してください。
Natural セッションを開始するために、Web I/O インターフェイスサービスはバッチファイルを実行します。 バッチファイルは、Natural セッション用に環境を準備し、最終的に Natural を開始します。
バッチファイルは、Web I/O インターフェイスクライアントから特定のパラメータを受け取ります。 パラメータは、バッチファイル自体で評価されるか、Natural に渡されます。 Natural セッションを開始するクライアントは、使用するバッチファイルを指定できます。 ファイルの場所と指定方法については、「コンフィグレーションファイルでの Natural セッションの定義」を参照してください。
nwo.bat という名前のサンプルバッチファイルが、Natural bin ディレクトリにあります。 次の内容が含まれています。
@echo off set IPAddress="" set ClientID ="" set Argument3="" set Argument4="" set NaturalParameters="" IF %1 NEQ "null" goto IPAddress :IPAddress set IPAddress=%~1 IF %2 NEQ "null" goto ClientID :ClientID set ClientID=%~2 IF %3 NEQ "null" goto Argument3 :Argument3 set Argument3=%~3 IF %4 NEQ "null" goto Argument4 :Argument4 set Argument4=%~4 IF %5 NEQ "null" goto NaturalParameters :NaturalParameters set NaturalParameters=%~5 rem echo %IPAddress% rem echo %ClientID% rem echo %Argument3% rem echo %Argument4% rem echo %NaturalParameters% natrt.exe %NaturalParameters% webio=on :
Natural セッションを開始する独自のバッチファイルを作成できます。
この場合は、上記のサンプルバッチファイルのように、natrt.exe で Natural を開始し、パラメータ
WEBIO=ON
を使用する必要があります。 上記のサンプルでは、バッチファイルが Natural
bin ディレクトリに含まれている必要があります。
含まれていない場合は、natrt.exe への適切な絶対パスまたは相対パスを指定する必要があります。
Web I/O インターフェイスクライアントの特定のバッチファイルを参照するために、絶対パスまたは相対パスを指定することができます。 相対パスを指定した場合は、バッチファイルは以下のルールに従って検索されます。
nwosvcd.exe が保存されているディレクトリ内。 これは、Natural bin ディレクトリです。
システムディレクトリ内。 これは、システム関数 GetSystemDirectory
を提供するディレクトリです。
Windows ディレクトリ内。 これは、システム関数 GetWindowsDirectory
を提供するディレクトリです。
PATH
環境変数にリストされているディレクトリ内。
バッチファイルは以下の引数を受け取ります。
順番 | 引数 | 説明 |
---|---|---|
1 | IPAddress |
セッションが開かれるクライアント IP アドレスです。
注意: |
2 | ClientID |
ログオンページのユーザー名はクライアント ID として渡されます。 |
3 | Argument3 |
予約済み(将来的に使用される予定)です。 |
4 | Argument4 |
予約済み(将来的に使用される予定)です。 |
5 | NaturalParameters |
Natural のいずれのパラメータでも指定できます。
パラメータは、セッションのコンフィグレーションファイルで定義されるか、ログオンページで入力されます。
次に示すのは、コンフィグレーションファイル内の対応するエントリの一例です。
ログオンページで選択した言語は、最初のエレメントとして "ulang=x" の形式で Natural パラメータに追加されます。 |
引数 1 と 2 は、クライアントの監査、特定の PC からのアプリケーションの実行(IP アドレスの識別)、統計の生成、特別な操作の実行などに使用できます。
バッチファイルでは、Natural セッション用に複数の環境変数を設定できます。
この環境変数は、非同期画面(SET CONTROL
N
)で使用されます。
YES | 非同期画面をクライアントに送信すると、Natural は ACK パッケージを受け取るまで待機してから次の画面を送信します。 |
NO | 待機せずに非同期画面を送信します。 デフォルト値です。 |
Natural がクライアントからの入力を待機する最長時間(秒単位)です。この時間が経過するとセッションを終了します。 秒数が "0" の場合は、Natural は無限に待機します(タイムアウトなし)。 デフォルト値は "0" です。
タイムアウトでエラー NAT5466 が返されます。 Natural では、アプリケーションでこのエラーを処理でき、続行するのか終了するのかを決定できます。