バージョン 6.3.3
 —  オペレーション  —

コマンド行バージョンのバッファプールモニタの使用(NATBPMON)

このドキュメントでは、次のトピックについて説明します。

バッファプールの一般的な情報およびバッファプールの起動方法について記載されている「Natural バッファプール」も参照してください。

注意:
このユーティリティを使用すると、バッファプールの他のユーザーの作業を破損する可能性があるので、Natural のすべての一般ユーザーがこのユーティリティにアクセスできるようにはしないでください。

NATBPMON ユーティリティの呼び出し

デフォルトバッファプール NATBP 用または別の既存のバッファプール用に、NATBPMON ユーティリティを呼び出すことができます。

Start of instruction setNATBPMON ユーティリティを呼び出すには

  1. Windows のコマンドプロンプトウィンドウを起動します。

  2. natbpmon.exe ファイルが保存されている Natural bin ディレクトリに移動します。

  3. デフォルトバッファプール NATBP を使用する場合は、次のコマンドをコマンドプロンプトウィンドウに入力します。

    NATBPMON

    または:
    別のバッファプールを使用する場合は、次のコマンドをコマンドプロンプトウィンドウに入力します。

    NATBPMON BP=buffer-pool-name

    次のプロンプトが表示されます。

    NATBPMON>

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NATBPMON コマンド

NATBPMON プロンプトには、次のコマンドを入力できます。

コマンド 説明
CLEAR これは、ZERO コマンドと同じです。
CORPSES 削除オブジェクトのリストを表示します。 削除オブジェクトとは、削除済みだが削除を実行したときにバッファプールでまだ使用中だったオブジェクトのことです。 このオブジェクトが使用されなくなると、削除オブジェクトのリストから自動的に消えます。

注意:
DIR マンドで表示される列 cusr に、オブジェクトが使用中かどうかが示されます。

DELETE {pattern|[*]} オブジェクトをバッファプールから削除します。 アスタリスク(*)を使用すると、バッファプールからすべてのオブジェクトを削除できます。 パターンを使用して、オブジェクトのコレクションを指定します(現在のオペレーティングシステムで可能なワイルドカードでのファイルのクラス指定と同様)。 詳細については、「パターンの指定」を参照してください。
DIR {pattern|[*]} バッファプール内のすべてのオブジェクトを含むディレクトリを表示します。 詳細については、「パターンの指定」および「バッファプールのオブジェクトの表示」を参照してください。
DUMP エラー分析に使用されます。

重要:
Software AG サポートに依頼されない限り、このコマンドは使用しないでください。

EXIT NATBPMON ユーティリティを終了します。
FIN NATBPMON ユーティリティを終了します。 これは、EXIT コマンドと同じです。
HELP NATBPMON ユーティリティの使用可能なすべてのコマンドのリストを表示します。
PARAM バッファプール設定を表示します。 詳細については、「バッファプール設定の表示」を参照してください。
QUIT NATBPMON ユーティリティを終了します。 これは、EXIT コマンドと同じです。
SHUTDOWN バッファプールをシャットダウンします。 このコマンドが発行されると、新しいプロセスでバッファプールを使用できません。 NATBPMON ユーティリティは、ステータスが "シャットダウン中" のバッファプールで実行できます。この場合は、NATBPMON ユーティリティのすべてのコマンドが使用可能です。

注意:
シャットダウン後にバッファプールを開始するには、ユーティリティ NATBPSRV を使用できます。

STATUS バッファプールの統計情報を表示します。 詳細については、「バッファプールの統計情報」を参照してください。
SWAP 読み取り専用バッファプールにのみ使用可能です。 読み取り専用バッファプールに "現在使用されていない" というタグを付けます。 このバッファプールに接続されたすべての Natural セッションは、このバッファプールから切断され、代替バッファプールに接続されます。
WHO バッファプールを使用しているすべてのユーザーのリストを表示します。 NATBPMON ユーティリティが各バッファプールユーザーに自動的に割り当てる番号(インデックス)と、バッファプールを使用しているプロセスのユーザー ID、端末 ID、およびプロセス ID(tid)について、統計が表示されます。
WRITE バッファプールオブジェクトをディスクに書き込みます。 インデックスとファイル名を指定する必要があります。

注意:
DIR コマンドで表示される列 "indx" に、インデックス番号が示されます。

ZERO STATUS コマンドで表示されるすべてのカウンタを 0 にリセットします。

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バッファプールのオブジェクトの表示

DIR コマンドは、オブジェクトのリストを表示します。 リストには、次の情報が含まれます。

説明
indx オブジェクトがバッファプールにロードされるときに NATBPMON ユーティリティによってオブジェクトに自動的に割り当てられる番号です。
cusr バッファプールでオブジェクトを使用している現在のユーザー数です。
pusr バッファプールでオブジェクトが同時にアクティブにされた最大回数です。
nusg バッファプールでオブジェクトがアクティブにされた回数です。
g
オブジェクトがシステムファイルからバッファプールにロードされているかどうかを示します。 次のいずれかの値が表示されます。
0 オブジェクトはロードされていません。
1 オブジェクトはロードされています。
size バッファプール内のオブジェクトのサイズをバイト単位で示します。
gpv 生成プログラムのバージョン番号です。
key
オブジェクトに関する次の情報を示します。
D データベース ID。
F ファイル番号。
L オブジェクトが存在するライブラリ。
N オブジェクトの名前です。 番号および "@" は、現在ロードされているライブラリ用の一連の FILEDIR.SAG を示します。
K オブジェクトの種類("G" = 生成されたオブジェクトモジュール、"S" = ソース、"D" = FILEDIR.SAG の一部、"R" =リソース)。
T オブジェクトタイプ("[K]"フィールドが "D" の場合は空白)。

DIR コマンドが発行されると、プール内のすべてのオブジェクトが以下のように表示されます。

 indx:    index of the element  
 cusr:    current number of concurrent users  
 pusr:    peak number of concurrent users  
 nusg:    number of usages  
 g   :    set if object is generating
 gpv :    version of generated program

indx | cusr | pusr |  nusg  |  g  |  size  |  gpv  |  key
-----+------+------+--------+-----+--------+-------+---------------------------------------------------
 1   |  0   |  1   |    4   |  0  |   920  |       |  (D=99 F=101 L="DEMO" N="SEL-MAP" K='G' T='M') 
 2   |  1   |  7   |    2   |  0  |  3096  |       |  (D=99 F=101 L="DEMO" N="EMWND" K='G' T='P') 
 3   |  4   |  9   |    4   |  0  |   604  |       |  (D=99 F=101 L="DEMO" N="HDR" K='G' T='P') 
 4   |  2   |  3   |    7   |  0  |   412  |       |  (D=99 F=101 L="RPA" N="MMUPROG1" K='G' T='P') 
 5   |  0   |  1   |    5   |  0  |   372  |       |  (D=99 F=101 L="RPA" N="MMUPROG2" K='G' T='P') 
 6   |  0   |  5   |    4   |  0  |   372  |       |  (D=99 F=101 L="RPA" N="MMUPROG3" K='G' T='P')

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パターンの指定

パターンは、コマンド DIR および DELETE で指定できます。 このセクションの例は、DIR コマンドに適用されます。

複数のオブジェクトを選択する際に、一致パターン表現を指定することによって、特定のキーフィールドの値に制限できます。

指定フィールドの対象フィールド値に制限するには、以下のパターン指定を使用する必要があります。

name=expression

複数のパターンをコンマで区切って指定できます。

指定したパターンはすべて、キー全体を受け入れるために対応するフィールドと一致する必要があります。

表現には、ワイルドカード文字 "*" および "?" を指定できます。

文字 "*" は、任意の文字シーケンスがある場合(または、ない場合)に一致します。ワイルドカード文字 "?" は、正確に 1 文字に一致します。

上記のサンプルのタイプ "P" のオブジェクトをすべて選択するには、以下のコマンドを使用します。

DIR T=P 

DEMO ライブラリのプログラムをすべて選択するには、以下のコマンドを使用します。

DIR T=P, L=DEMO

名前に "M" を含むオブジェクトをすべて選択するには、以下のコマンドを使用します。

DIR N=*M*

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バッファプール設定の表示

PARAM コマンドでは、次の設定が表示されます。

Active since ..............:  4-JAN-2007 10:16:52, Version 6.3(631)
Last time cleared .........:  4-JAN-2007 10:16:52

Bpid ......................: NATBP
Shmkey ....................: Global\NAT631BPMEM_0x16221111
Semkey ....................: Global\NAT631BPSEM_0x16221111
Memsize ...................:    3145728
Maxusers ..................:         20
Bpid バッファプール ID。
Shmkey バッファプールの作成またはバッファプールへの接続に使用される一意の名前。
Semkey バッファプールメモリへのアクセスを同期するのに使用される一意の名前。
Memsize 使用可能な共有メモリのサイズ。
Maxusers バッファプールへ同時にアクセスすることができる最大ユーザー数。

コンフィグレーションユーティリティ』ドキュメントの「バッファプール割り当て」を参照してください。

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バッファプールの統計情報

STATUS コマンドでは、次の統計が表示されます。

Active since ..............:  4-JAN-2007 10:16:52, Version 6.3(631)          
Last time cleared .........:  4-JAN-2007 10:16:52                            
Bpid ......................: NATBP                                           
Allocated memory (bytes) ..:   18207752 Max users ...............:         50
Smallest allocation .......:         32 Current users ...........:          5
Largest allocation ........:    4707272 Peak users ..............:          9
Free memory (bytes) .......:    2763768 Dead users purged .......:        623
Smallest free .............:        136                                      
Largest free ..............:      33136                                      
                                                                             
Dormant objects ...........:       2010 Smallest object (bytes) .:         15
Active objects ............:          1 Largest object (bytes) ..:      49383
Generating objects ........:          0 Total object sizes ......:   12394644
Obsolete objects ..........:          0                                      
                                                                             
Attempted locates .........: 1646837910 Stored objects ..........:          0
Attempted fast locates ....:  823725223 Loaded objects ..........:    1520609
Successful fast locates ...:  822423506 Activated objects .......: 1645410434
Percent ...................:      99.84 Aborted loads ...........:     323104
                                                                             
Dormant objects purged ....:      51919 Peak parallel activations:          4
Object reusage factor .....:    1082.07                                      
全般的な情報
Active since バッファプールが開始された日時とバッファプールのバージョン番号。
Last time cleared バッファプールが最後にクリアされた日時。
Bpid バッファプール ID。
メモリ割り当て
Allocated memory (bytes) 割り当てられたすべてのメモリの合計。
Smallest allocatio 割り当てられたメモリの最小量。
Largest allocation 割り当てられたメモリの最大量。
Free memory (bytes) すべての空きメモリの合計。
Smallest free 連続している空きメモリの最小量。
Largest free 連続している空きメモリの最大量。
ユーザー統計
Max. users バッファプールへ同時にアクセスすることができる最大ユーザー数。 『コンフィグレーションユーティリティ』ドキュメントの「バッファプール割り当て」を参照してください。
Current users バッファプールを現在使用しているユーザーの数。
Peak users バッファプールを使用していたユーザーの最大数。
Dead users purged バッファプールから削除された非アクティブユーザーの数。 ゼロ(0)に近い数値である必要があります。 この数値の増分は、バッファプールユーザーのエントリ(つまり、Natural セッション)が無条件でキャンセルまたは終了されたことを示します。 バッファプールマネージャによってそのようなユーザーのエントリが識別されるたびに、この数値が増え、キャンセルされたセッションによってバッファプールに残された不要物を削除するためにクリーンアップが実行されます。
オブジェクト使用統計
Dormant objects 使用可能だがアクティブではないオブジェクトの数。 これらのオブジェクトはバッファプールにありますが、使用されていません。 これらは後で使用することができ、バッファプールユーザーがその使用を要求するとすぐにアクティブになります。
Active objects アクティブなオブジェクトの数。 これらのオブジェクトは、バッファプールユーザーに現在使用されています。
Generating objects バッファプールに現在ロードされているオブジェクトの数。 これらのオブジェクトは、ロード操作が完了するとすぐに使用可能になります。
Obsolete objects バッファプールから削除されることになっているが、まだ使用されているオブジェクトの数。 これらオブジェクトは、CORPSES コマンドを使用して表示できます。 使用されなくなったオブジェクトは、このオブジェクトをアクティブにしたすべてのユーザーがこのオブジェクトを解放するとすぐにバッファプールから削除されます。 実稼働環境では、この数値はゼロ(0)である必要があります。 0 以外の値は、オブジェクトが NATBPMONDELETE コマンドを使用して削除されたか、新しいオブジェクトが作成(例えば、CATALOG コマンドによって)されたために使用されなくなったかのいずれかであることを示します。
オブジェクトサイズ統計
Smallest object (bytes) バッファプール内の最小オブジェクトのサイズ。
Largest object (bytes) バッファプール内の最大オブジェクトのサイズ。
Total object sizes バッファプール内のすべてのオブジェクトの合計サイズ。
ロケート統計
Attempted locates オブジェクトの検索が成功および失敗した回数。 この数値は、バッファプールマネージャがバッファプールでオブジェクトを検索するように要求された回数を示します。
Attempted fast locates 既知のスロットでアクティブにしようとした回数。 オブジェクトがすでに検索されていた場合は、オブジェクトをアクティブにした回数になります。 オブジェクトが再度アクティブにされるときに、オブジェクトがバッファプール内の同じ場所で見つかる可能性は非常に高いです。
Successful fast locates 高速検索が正常に行われた回数。
Percent 高速検索が正常に行われた割合。
オブジェクトのロード統計
Stored objects バッファプールに保存されたオブジェクトの数。 これは、バッファプールに保存され、システムファイルからロードされなかったオブジェクトの数です。
Loaded objects システムファイルからロードされたオブジェクトの数。 オブジェクトがバッファプールで見つからない場合は、常にオブジェクトはシステムファイルからロードされます。 この数値は、オブジェクトがバッファプールに正常にロードされるたびに増えます。
Activated objects アクティブにされたオブジェクトの数。 アクティブ化とは、バッファプールで見つかったオブジェクトがバッファプールユーザーによって "使用中" とマークされるプロセスです。
Aborted loads バッファプール内のメモリ不足のため、またはバッファプールへのオブジェクトのロード中に発生したエラーのため、中止されたロード操作の数。 この数値は大幅に変化しないようにする必要があります。
全般的なロード統計
Dormant objects purged 新しくロードされるオブジェクト用に領域を空けるため、バッファプールから削除された未使用のオブジェクトの数。
Peak parallel activations バッファプール内のオブジェクトの 1 つが同時にアクティブにされた最大回数。
Object reusage factor オブジェクトが再度アクティブにされた回数の平均値。 この数値は、バッファプールにロードされたオブジェクト数に対するオブジェクトアクティブ化回数の割合です。

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