このセクションでは、機能処理時のオブジェクト拒否の考えられる理由、処理後に表示されるステータスメッセージ、および処理中のエラー通知について説明します。
SYSMAIN 機能の実行中に、指定した選択条件を満たす 1 つ以上のオブジェクトが検出されたが、それらのオブジェクトの一部またはすべてがその後の処理を拒否された場合、次のいずれかの Natural システムエラーが発生します。
4867:この選択条件では何も見つかりません。
4810:選択条件により全データが拒否されました。
4893:処理が正常終了しましたが、一部のデータは処理されませんでした。
SYSMAIN コマンド TOTAL
(「SYSMAIN に発行される特殊コマンド」を参照)を使用して要求の特定のステータスを確認できます。
オブジェクト拒否の考えられる理由については、次のセクションで説明します。
オブジェクトを選択し、拒否されました。オブジェクトタイプが指定した処理のタイプに無効であったためです。 例えば、プログラミングオブジェクトを処理するとき、プログラムタイプまたはサブルーチンタイプのオブジェクトに処理が制限されている場合、マップはすべて拒否されます。
オブジェクトを選択し、拒否されました。指定したオブジェクトが保存またはカタログ化された日付または時刻が、指定した日付または時刻の範囲外であったためです。
オブジェクトを選択し、拒否されました。指定したオブジェクトが保存またはカタログ化されたユーザー ID または端末 ID が、指定したユーザー ID または端末 ID に一致しなかったためです。
カタログ化オブジェクトを選択し、拒否されました。プロファイルパラメータ RECAT
が ON
に設定され、カタログ化オブジェクトに対応する保存(ソース)オブジェクトが存在しなかったためです。 「プロファイルパラメータ RECAT の使用」も参照してください。
保存(のみの)オブジェクトを選択し、拒否されました。プロファイルパラメータ RECAT
が ON
に設定され、ターゲット環境に同じ名前のカタログ化オブジェクトがすでに含まれていたためです。 「プロファイルパラメータ RECAT の使用」も参照してください。
オブジェクトを選択し、拒否されました。ターゲット環境に同じ名前で識別されるオブジェクトがすでに含まれており、置き換えオプションがアクティブ化されていなかった([Replace]フィールドが N
に設定されているか、またはキーワード REPLACE
が指定されていない)ためです。
S
(サブルーチン)タイプのカタログ化プログラミングオブジェクトを選択し、拒否されました。外部サブルーチンの名前がターゲットライブラリの別のサブルーチンの名前と同じであったためです。
4
(クラス)タイプのカタログ化プログラミングオブジェクトを選択し、拒否されました。外部クラスの名前がターゲットライブラリの別のクラスの名前と同じであったためです。
XREF オプションがアクティブ化され([XREF]フィールドが N
に設定されていない、またはキーワード XREF
が指定されている)、指定したプログラミングオブジェクトの XRef データがありませんでした。
ユーザー出口ルーチンがアクティブであり、オブジェクトの処理中にゼロ以外のリターンコードが返されました。
拡張(ロング)エラーメッセージを選択し、拒否されました。ソースライブラリに対応するショートエラーメッセージがなかったためです。
拡張(ロング)エラーメッセージを選択しましたが、処理されませんでした。ターゲット環境に対応するショートエラーメッセージがなかったためです。
移動、削除、または番号変更するためにショートエラーメッセージを選択しましたが、処理できませんでした。対応する拡張エラーテキストが選択条件に含まれていなかったためです。 拡張エラーメッセージには、対応するショートエラーメッセージが常に必要です。
Predict Application Control/Predict Application Audit で制御されるライブラリを指定しました。オブジェクトは SYSMAIN では処理できません。
次の表に、[Selection]画面の[Message]列に表示されるステータスメッセージ、またはオブジェクトに SYSMAIN 機能を実行した後にバッチレポート(「オンラインレポートモード」も参照)に表示されるステータスメッセージを示します。 示されている行コマンドの詳細については、『SYSMAIN』ドキュメントのオブジェクトタイプ関連セクションで「選択リスト」を参照してください。
メッセージ | 説明 | 機能は正常に終了したか |
---|---|---|
Class Exists |
プログラミングオブジェクトにのみ適用されます。
クラスのカタログ化オブジェクトの外部クラス名は、ターゲット環境のクラスの他のカタログ化オブジェクトにすでに使用されています。 |
× |
Copied |
次のいずれかの行コマンドが[Copy]/[Rename Selection]画面から実行されました。 |
○ |
DB Error: nnn |
処理中にオブジェクトについてデータベースエラーが返されました。 | × |
Deleted |
次のいずれかの行コマンドが[Delete Selection]画面から実行されました。 |
○ |
Dev exists |
プロファイルにのみ適用されます。
置き換えオプションが |
× |
Directory |
行コマンド I (ディレクトリの表示)が[Selection]画面から実行されました。
|
○ |
Edt exists |
プロファイルにのみ適用されます。
置き換えオプションが |
× |
Err: NAT2999 |
プログラミングオブジェクトにのみ適用されます。
カタログ化オブジェクトが XREF オプションを |
× |
Err: NAT4852 |
Natural Security 違反が発生しました。 | × |
Exit: nnn |
ユーザー出口ルーチンがアクティブであり、ゼロ以外のリターンコードが出口によって返されました(nnn = リターンコード)。 「ユーザー出口ルーチン」も参照してください。 | × |
Exported |
プログラミングオブジェクトと DDM にのみ適用されます。
行コマンド |
○ |
Ext Exists |
エラーメッセージにのみ適用されます。
拡張(ロング)エラーメッセージが存在するエラーメッセージのショートエラーメッセージのみを削除しようとしました。 これにより、対応するショートエラーメッセージが存在しない拡張(ロング)エラーメッセージが発生します。 これは Natural では許可されていません。 |
× |
File Listed |
ルールにのみ適用されます。
行コマンド |
○ |
In Use |
オブジェクトの Natural UPDATE/READ 処理中に、Adabas レスポンスコード 145 が返されました。
|
× |
Invalid |
デバッグ環境にのみ適用されます。
[Selection]画面に表示されるデバッグ環境の 1 つに無効な行コマンドが入力されました。 |
× |
Listed |
DDM とデバッグ環境には適用されません。
行コマンド |
○ |
Map exists |
プロファイルにのみ適用されます。
置き換えオプションが |
× |
Moved |
次のいずれかの行コマンドが[Move Selection]画面から実行されました。 |
○ |
Must be Auto |
ルールにのみ適用されます。
行コマンド |
× |
Name Erro |
デバッグ環境にのみ適用されます。
名前の変更機能を使用しましたが、指定した新しい名前が無効であることが検出されました。 選択に新しい名前を指定しなかったか、指定した名前に無効な特殊文字が含まれていたか、または開始文字がアルファベット文字ではありませんでした。 |
× |
NBP Deleted
または
|
プログラミングオブジェクトにのみ適用されます。
行コマンド |
Yes/No |
No Lang 1 |
エラーメッセージにのみ適用されます。
Natural システム拡張(ロング)エラーメッセージには、言語コード |
× |
no Short Err |
エラーメッセージにのみ適用されます。
追加の処理を行うために拡張(ロング)エラーメッセージが選択されましたが、ターゲットエラーメッセージ番号に対応するショートエラーメッセージがありませんでした。 |
× |
No Xref |
プログラミングオブジェクトにのみ適用されます。
カタログ化オブジェクトの処理中に、XREF オプションが |
× |
Not Found |
エラーメッセージとプロファイルのみに適用されます。
処理中に更新ロジックのエラーが発生し、要求されたエラーメッセージまたはプロファイルを検出できませんでした。 このことは、指定したエラーメッセージまたはプロファイルが選択と更新の間に削除されたことを意味します。 |
× |
Not Replaced
または
|
置き換えオプションが N に設定され、次のいずれかの行コマンドが[Copy]/[Move]/[Rename Selection]画面から実行されました。
ターゲット環境内の名前と同じ名前を持つオブジェクトは置き換えられませんでした。 |
× |
Parm exists |
プロファイルにのみ適用されます。
置き換えオプションが |
× |
Printed |
プログラミングオブジェクトとルールにのみ適用されます。
行コマンド |
○ |
Renamed
または
|
デバッグ環境とエラーメッセージにのみ適用されます。
次のいずれかの行コマンドが[Rename Selection]画面から実行されました。デバッグ環境の 元のオブジェクトを保持するオプションが指定されているかどうかによって、処理の完了時に返されるメッセージが |
○ |
Renamed as
または
|
プログラミングオブジェクトにのみ適用されます。
行コマンド |
○ |
Replaced |
置き換えオプションが Y に設定され、次のいずれかの行コマンドが[Copy]/[Move]/[Rename Selection]画面から実行されました。
ターゲット環境内の名前と同じ名前を持つオブジェクトが置き換えられました。 |
○ |
Sized |
プログラミングオブジェクトにのみ適用されます。
行コマンド |
○ |
Subrtn Exists |
プログラミングオブジェクトにのみ適用されます。
サブルーチンのカタログ化オブジェクトの外部サブルーチン名は、ターゲット環境の他のカタログ化サブルーチンによってすでに使用されています。 |
× |
Updated |
エラーメッセージにのみ適用されます。
選択したエラーメッセージに指定した言語のテキストは、以前は存在していませんでした。SYSMAIN では、エラーメッセージが新しい言語テキストで更新されました。 |
○ |
Src locked |
プログラミングオブジェクトにのみ適用されます。
行コマンド 各オブジェクトのソースがロックされていたため、オブジェクトは処理されませんでした。 |
× |
SYSMAIN では、ランタイムエラーが発生した場合、常に処理中に回復が試みられます。 この機能は、自動的にアクティブ化され、システム変数 *ERROR-TA
が使用されます(『システム変数』ドキュメントの「*ERROR-TA」も参照)。 この機能は、SYSMAIN が正常終了すると非アクティブ化されます。
SYSMAIN の終了に端末コマンド(『端末コマンド』ドキュメントの「%% および % - 現在のオペレーションの中断」も参照)を使用すると、異常終了とみなされ、*ERROR-TA
システム変数がリセットされません。 このシステム変数は、SYSMAIN を再度呼び出し、正常に終了することでリセットされます。 *ERROR-TA
システム変数を設定した場合、SYSMAIN では終了時に、以前に割り当てられた値にリセットされます。
選択条件に対して無効なデータを指定すると、メッセージ行にエラーメッセージが表示されます。 ショートエラーメッセージの意味について不確かな場合は、特殊コマンド DISPLAY
(「SYSMAIN に発行される特殊コマンド」も参照)を入力して、対応する拡張(ロング)エラーメッセージテキストの表示をアクティブ化できます。
このセクションでは、次のトピックについて説明します。
選択条件に対して無効なデータを指定すると、メッセージ行にエラーメッセージが表示されます。 場合によっては、特定のエントリのオンラインヘルプ機能が呼び出されます。 この機能では、エラーに関するより詳細な情報が提供されます。
バッチモードでエラーが発生した場合、エラーメッセージおよび対応するエラー番号が出力され、SYSMAIN ユーティリティは終了します。
要求によって処理エラーが発生した場合、SYSMAIN では次の例に示すようなエラーレポートが発行されます。
16:51:08 *** SYSMAIN Error Report *** 2005-08-10 The following internal error occurred while processing the SYSMAIN function xxxxxx (cc): Error in field specification for IF SELECTION statement. Error Number .. eeee Program ....... pppppppp Status Code ... s Status ...... tttttttt Line .......... llll Level ....... vv Device ........ dddddddd User ID ....... uuuuuuuu User Name ... nn...nn |
ウィンドウに表示される情報は、エラー原因の分析に役立ちます。
上記のウィンドウ内の値は、次のとおりです。
フィールド | 値 | 説明 | |||||||||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
SYSMAIN FUNCTION | xxxxxx | 実行中の SYSMAIN 機能。 | |||||||||||||||||||||||||
cc | Software AG 技術サポートにとって役立つ内部ステータスコード。 次のコードが表示されます。
|
||||||||||||||||||||||||||
エラー番号 | eeee | システム変数 *ERROR-NR に対応します(『システム変数』ドキュメントを参照)。
|
|||||||||||||||||||||||||
Program | pppppppp | システム変数 *PROGRAM に対応します(『システム変数』ドキュメントを参照)。
|
|||||||||||||||||||||||||
Status Code | s | エラーの種類。 表示されるコードは次のとおりです。
|
|||||||||||||||||||||||||
Line | llll | システム変数 *ERROR-LINE に対応します(『システム変数』ドキュメントを参照)。
|
|||||||||||||||||||||||||
Device | dddddddd | システム変数 *DEVICE に対応します(『システム変数』ドキュメントを参照)。
|
|||||||||||||||||||||||||
User ID | uuuuuuuu | システム変数 *USER に対応します(『システム変数』ドキュメントを参照)。
|
|||||||||||||||||||||||||
Status | tttttttt | システム変数 *ERROR-TA に対応します(『システム変数』ドキュメントを参照)。
|
|||||||||||||||||||||||||
Level | vv | システム変数 *LEVEL に対応します(『システム変数』ドキュメントを参照)。
|
|||||||||||||||||||||||||
User Name | nn...nn | システム変数 *USER-NAME に対応します(『システム変数』ドキュメントを参照)。
|
処理エラーが発生した場合、ウィンドウ内の情報に注意し、Enter キーを押します。 SYSMAIN ユーティリティでは、入力フィールドのデータ値を維持したまま、最後のアクティブなメニュー画面を回復しようとします。
ウィンドウに特殊コマンド DISPLAY
を入力すると(「SYSMAIN に発行される特殊コマンド」も参照)、発生したエラーの拡張(ロング)メッセージテキストが表示されます。
バッチ処理中に処理エラーが発生した場合、SYSMAIN ユーティリティでは関連するエラーメッセージを出力し、終了します。
特定のユーザーエラーによってウィンドウが表示される場合もあります。 SYSMAIN では評価時にすべてのエラーをトラップしようとしますが、一部をトラップできない場合もあります。 例えば、ユーザーが DDM をある環境から別の環境へコピーするよう要求したが、無効なデータベース ID(DBID)を指定した場合、SYSMAIN ではそのデータベースにアクセス使用とします。 Adabas レスポンスコード 148 が返され、SYSMAIN ERROR トランザクションが呼び出されてウィンドウが表示されます。 同様に、無効なファイルによって、データベースから多数のエラーが送信される場合があります。
Adabas レスポンスコード 9 が返された場合、SYSMAIN ではユーザーにエラーを知らせるメッセージを書き込み、最後の機能またはメニューから処理を再開します。 特定の要求が完了していない場合は、レスポンスコード 9 によって BACKOUT TRANSACTION
が最後の未完了トランザクションとなったと考えられます。