TRANSACTIONS 機能は、更新トランザクション処理を中断および再開するために使用できます。つまり、リカバリ可能な開始ポイントである静止状態に到達します。
SUSPEND 機能が送信されると、新しい更新トランザクションがユーザーキューに保持されます。 トランザクションの実行は、TTSYN パラメータで割り当てられた時間内に実行できる場合は、終了できます。 この時間を超過するトランザクションはバックアウトされます。 クラスタ環境では、すべてのクラスタニュークリアスが同様に静止されます。
注意:
ADADBS TRANSACTIONS の SUSPEND または RESUME 機能を使用しようとしていて、ログオンに Natural
Security が使用されている場合は、FSEC Natural Security システムファイルの FSEC Natural プロファイルパラメータを
RO(読み取り専用)設定で設定する必要があります。 FSEC パラメータに RO が指定されていない場合、Natural Security
のログオンプログラムの一部で FSEC への更新が必要なことから Adabas が中断されている間には Natural にログオンできません。
静止が成功すると、DASD ファイルがバッファ内容で最新になるように、すべてのニュークリアスに対してフラッシュされます。 チェックポイント SYNC-73 は書き込まれ、ADADBS は通知されます。
この時点で、IBM の FlashCopy や Storage Tek の SnapShot のような非 Software AG の高速バックアップ製品を実行して、データベースからコピーを実行できます。すなわち、コピーによって配列ストレージデバイスの電子メモリで高速バックアップ製品によって作成されたデータがポイントされます。
注意: 正規の Software AG データベース(またはデルタ)セーブの代替としてデータベース高速コピーを使用することはお勧めしません。 Software AG では、データベース高速コピーに含まれるデータセットの制御ができないだけではなく、高速コピーの成功も保証できません。 さらに、デルタセーブによって影響される DSF ステータス変更がオリジナルの代わりにデータベースコピーで発生するため、デルタセーブをデータベースのコピー上で実行できません。 |
TRESUME タイムアウトおよび RESUME 機能の発行前に COPY が完了すると、ニュークリアスにより SYNS-74 チェックポイントが書き込まれ、中断状態を抜けて更新処理が再開されます。 データベースは COPY 処理の期間全体に渡って有効な状態にありました。
COPY が TRESUME タイムアウトの前に完了しない場合、Adabas では自動的に中断状態を抜けて更新処理が再開されます。 その後 RESUME 機能が発行されると、Adabas ではレスポンスコードによって拒否され、ADADBS はエラーメッセージで異常終了します。 つまり、更新処理が中断状態だった間に COPY によって生成されたものは無効であり使用できません。Adabas によって COPY 処理が進行中にデータベースの更新が再開された可能性があることためです。
そのように作成されたデータベースコピーがリカバリに使用される場合、COPY の時点でデータベースをリストアする必要を取り除いて、後続の再生成は、SUSPEND 機能の終了後に書き込まれた SYNC-73 チェックポイントで開始する必要があります。
重要:
他のジョブステップ、そして RESUME 機能が続く SUSPEND
機能のジョブでは、その間のジョブステップには更新タイプのコマンドや機能を使用できません。そうでないと、ジョブ実行は、ニュークリアスが中断状態をタイムアウトするまで引き延ばされます。
このドキュメントでは、次のトピックについて説明します。
このパラメータを使用して、更新トランザクション処理を中断し、データベースを静止します。
このパラメータを使用して、前に中断された更新トランザクション処理を再開します。 Adabas が中断されていない状態または中断された状態でなくなったときに、このパラメータを使用すると、この機能はエラーで終了します。
このパラメータを使用して、システムが中断後ニュークリアスによって自動的に通常の更新トランザクションが開始されるまでに静止状態を保持する時間(秒)を指定します。 このパラメータが指定されない場合、デフォルトは 120 秒で、最大は 86400 秒、またはおよそ 24 時間です。 カウントは、ニュークリアスが正常に静止したときに始まります。
このパラメータを使用して、システム静止のために実行されている更新トランザクションの強制終了とバックアウトをニュークリアスが実行する前に、すべての ET ユーザーがET ステータスに到達するのを待機する最大時間を指定します。 このパラメータが指定されない場合、デフォルトは ADARUN TT の値です。
機能の実行中にエラーになると、ユーティリティは、エラーメッセージを出力してユーザーアベンド 34(ダンプあり)またはユーザーアベンド 35(ダンプなし)で終了します。
NOUSERABEND を指定すると、ユーティリティは、エラーメッセージを出力してもアベンドしません。 代りに、メッセージ "utility TERMINATED DUE TO ERROR CONDITION"(エラーのためユーティリティを終了します)を表示してコンディションコード 20 で終了します。
TEST パラメータは、処理を実際には行わずに構文のみをテストします。 指定したパラメータの構文だけがテストされ、値や変数の正当性はテストされません。 ADADBS 機能で TEST パラメータを使用する詳細については、「TEST パラメータによる構文チェック」の項を参照してください。
現在実行している更新トランザクションが終了するために 300 秒、およびそれ以後 Adabas が自動的に正常な処理を再開する前の中断に 150 秒を許しているデータベースを静止します。
ADADBS TRANSACTIONS SUSPEND,TTSYN=300,TRESUME=150