バージョン 8.1.3
 —  オペレーションマニュアル  —

オペレータコマンド

オペレータコマンドは、Adabas セッション中あるいは Adabas ユーティリティのオペレーション中に入力されるものです。オペレータコマンドによって実行される操作の主な内容は次のとおりです。

このドキュメントのコマンドはアルファベット順に記載されています。 DSTAT コマンドのみ、ニュークリアスのステータスを表示するコマンドと、現在の Adabas ユーティリティのオペレーティングステータスを表示するコマンドとして、別々に 2 回記載されています。

このドキュメントでは、次のトピックについて説明します。


オペレータコマンドの入力

このセクションでは、さまざまな環境でオペレータコマンドを入力する方法について説明します。 次のトピックに分かれています。

BS2000 システムでのコマンドの入力

BS2000 環境では、次の形式でオペレータコンソールに Adabas ニュークリアスをタスクシーケンス番号(TSN)で指定して、コマンドを入力します。

graphics/op_bs2000_tsn.png

テストが目的の場合、ニュークリアスを対話的プロセスとして実行できます。 ニュークリアスは K2 キーを押すと中断できます。その後プロンプト "/" が表示されます。 以降、オペレータコマンドは次の形式でニュークリアスに送信できます。

graphics/op_bs2000.png

注意:
対話モードでは、INTR メッセージが送り返されない限り、ニュークリアスは停止しています。 オペレータコマンドが発行されていないときに、再開ステートメント /RESUME を入力すると、ニュークリアスは中断された時点から処理を再開します。

オペレータコマンドは STXIT ルーチンによって処理されます。

z/OS システムでのコマンドの入力

z/OS 環境でオペレータコマンドを入力するには、次に示すように z/OS の MODIFY コマンド(F)を使用します。

graphics/op_os390_modify.png

jobname は EXEC ジョブコントロールステートメントによって指定される名前です(通常は ADARUN)。

z/VM システムでのコマンドの入力

z/VM 環境では、CP SEND コマンドを使用して、仮想マシンのコンソールからでも、切り離された仮想マシンのセカンダリコンソールからでも、オペレータコマンドを入力できます。

CP SEND  USER04 ADAEND

上記のコマンドを DBA 仮想マシンコンソールで発行した場合、ADAEND コマンドは、USER04 仮想マシンに送信されます。ただしこれは、USER04 仮想マシンの CP ディレクトリの中に、CONSOLE ステートメントがあり、DBA コンソールがセカンダリコンソールとして有効になっていることが条件です。

VSE システムでのコマンドの入力

VSE 環境でオペレータコマンドを入力するには、次の手順に従います。

  1. Adabas が実行されている VSE パーティションに対して MSG コマンドを入力します。

    MSG Fn

    コミュニケーションの準備ができると、Adabas は Adabas メッセージ ADAI29 で応答します。 コマンド ADAEND、CANCEL、および HALT で Adabas がニュークリアスセッションを終了する場合は、オペレータの介入なしで通常のシャットダウンを実行できるように、画面に応答が表示されません。

  2. 必要な Adabas オペレータコマンドを入力します。

    1 セッション中に複数のコマンドを入力できます。 また、入力するコマンドの直後にスラッシュ(/)を付けると、VSE による次の MSG コマンドまで、オペレータコミュニケーションを止めることができます。

  3. 必要なコマンドの入力がすべて完了したら、ヌルコマンド(EOB)を入力し、オペレータコミュニケーションセッションをクローズします。

  4. 一度セッションをクローズした後で再度コマンドを入力するには、この手順を最初から繰り返します。

Top of page

オペレータコマンド

Adabas オペレータコマンドは次のように分類されます。

ニュークリアスコマンド

次のオペレータコマンドは、Adabas ニュークリアス操作の監視および制御のために入力できます。

注意:
ニュークリアス操作の中止とダンプの発行に使用されていた DUMP コマンドは、サポートされなくなりました。 操作を中止するときは、z/OS の Cancel などのオペレーティングシステム固有のコマンドを使用してください。

graphics/op_adaend.png

Adabas セッションを正常終了させます。 このコマンドの発行後に、新しいユーザーは受け付けられません。 各ユーザーの現在の論理トランザクションが終了するまで、ET ロジックの更新が継続されます。 前述したように、すべてのアクティビティが完了すると、Adabas セッションは終了します。

ニュークリアスクラスタ環境では、GLOBAL オプションは、アクティブな全クラスタニュークリアスの Adabas セッションを終了するために使用することができます。

graphics/op_alockf.png

EXU、EXF、または UTI ユーザーが指定ファイルを排他制御できるように、ファイルを事前ロックします。 事前ロックによって、新しいトランザクションがファイルを使用するのを防ぎます。 すべての現在使用中のユーザーがそのファイルの使用を止めると、排他制御ユーザーはファイルをロックできます。 それまで排他制御ユーザーは待つ必要があります。

ユーティリティを実行せずに事前ロックを解除する方法については、RALOCKF コマンドを参照してください。

このコマンドはシングルユーザーモードまたは読み取り専用ニュークリアスでは使用できません。

graphics/op_aoslog.png

ニュークリアスを変更する特定の Adabas コールのログの DD/PRINT への書き込みをアクティブ化/非アクティブ化します。 これらのコールは、ADADBS OPERCOM または Adabas Online System によって発行されます。 読み込み/表示のコールはログに記録されません。

graphics/op_asytvs.png

ボリュームシリアル番号に基づくバッファの非同期フラッシュをアクティブ化/非アクティブ化します。

graphics/op_cancel.png

Adabas セッションを直ちにキャンセルします。 すべてのコマンド処理は直ちに中断されます。 保留中の自動再スタートが有効となり、次の Adabas セッション初期化時に自動再スタートルーチンが実行されます。

ニュークリアスクラスタ環境では、GLOBAL オプションは、アクティブな全クラスタニュークリアスの Adabas セッションをキャンセルするために使用することができます。

graphics/op_clogmrg.png

ADARUN CLOGMRG パラメータの設定をダイナミックに修正します。

CLOGMRG コマンドはクラスタ環境でのみ有効です。 このコマンドはグローバルに作用し、クラスタの全ニュークリアスに影響します。

graphics/op_clufreeuser.png

注意:
CLUFREEUSER コマンドは、クラスタ環境でのみ有効です。 このコマンドは、ローカルニュークリアスに対してのみ発行することができます。また、GLOBAL オプションを指定した場合は、クラスタのすべてのアクティブおよび非アクティブなニュークリアスに対して発行することができます。

ニュークリアスのユーザーキューエレメント(UQE)との関連付けが切れたまま、共通ストレージに残されているクラスタユーザーテーブルエレメント(UTE または PLXUSER)を削除します。構文要素の詳細は次のとおりです。

TNA タイムアウト値を指定する秒単位での 10 進数です。 他の条件が満たされると、指定された時間中に使用されない PLXUSER は削除されることがあります。 TNA= が指定されない場合、PLXUSER は最近の使用状況に関係なく削除されます。
UID
次のような文字列または 16 進数のバイト文字列形式です。
cccccccc 引数は、1~8 桁の文字の、数字、またはアポストロフィで囲まれない組み込み(-)記号。
'cccccccc' 引数は、アポストロフィで囲まれた 1~8 文字。
X'xxxxxxxxxxxxxxxx' 引数は、X’ ’ で囲まれた 2~16(偶数)桁の 16 進数。
文字、数字、または組み込み(-)記号以外の文字を含んでいる場合、文字列はアポストロフィで囲まなければなりません。 指定された文字列が 8 文字未満の長さであれば、暗黙的に空白が埋め込まれます。 指定された 16 進数の文字列が 16 桁の 16 進数より短い場合、暗黙的にバイナリの 0 で埋め込まれます。 ユーザーの 28 バイトのコミュニケーション ID の末尾 8 バイトが、特定のユーザー ID またはユーザー ID 接頭辞(UIDPRFX パラメータ)と一致している場合、他の条件が満たされると、そのユーザーの PLXUSER は削除されます。 UID が指定されていない場合、PLXUSER はユーザーID に関係なく削除されます。 "UID" は "U" と省略して表記することができます。

UID および UIDPRFX は相互に排他的です。つまり、両方を同時には指定できません。

UIDPRFX UIDPRFX は UID と同じオペランドを受け入れます。 オペランドが接頭辞と見なされる点、空白が暗黙的に埋められない点を除き、実行される処理は UID と同じです。 オペランドが 28 バイトのコミュニケーション ID の最後の 8 バイトの先頭と一致した場合、他の条件が満たされると、その PLXUSER は削除されます。 "UIDPRFX" は "UP" と省略して表記することができます。

UID および UIDPRFX は相互に排他的です。つまり、両方を同時には指定できません。

FORCE ユーザーのレスポンスコードが 9、サブコードが 20 であっても、残された PLXUSER は削除されます。 FORCE が指定されていない場合、そのような PLXUSER は削除されません。 FORCE パラメータを使う前に、削除される PLXUSER を所有するユーザーのトランザクションがすべてクローズされることを、あらかじめ通知しておいてください。
GLOBAL Adabas クラスタ全体の残された PLXUSER がすでに UQE に関連付けられておらず、他のパラメータに指定された値によって適切な場合は、削除されます。 さらに、他の規則に従って、残された PLXUSER は、割り当てられたニュークリアスが最後に使用された後に終了していた場合に削除されます。 GLOBAL が指定されていない場合は、ローカルニュークリアスに割り当てられ、ニュークリアス開始後に使用された PLXUSER だけが削除対象となります。

graphics/op_ct.png

ADARUN CT パラメータの値をダイナミックに上書きします。つまり、Adabas コマンドが完了してからリージョン間コミュニケーション(使用している特定のオペレーティングシステムに依存する)を経由して Adabas コマンドがユーザーに結果を返すまでに経過する時間の最大秒数をダイナミックに上書きします。 最小設定は 1、最大設定は 16777215 です。

ニュークリアスクラスタ環境では、CT コマンドは、グローバルに作用し、クラスタの全ニュークリアスに影響します。

graphics/op_dauq.png

15 分前から現時点までに Adabas コマンドを少なくとも 1 つ発行したユーザーのユーザーキューエレメントを表示します。

graphics/op_dcq.png

ポストされたコマンドキューエレメント(CQE)をすべて表示します。 DCQ コマンドは、各 CQE のユーザーID、ジョブ名、およびバッファ長を表示します。

graphics/op_ddib.png

データ保全ブロック(DIB)を表示します。 このブロックは、どの Adabas ユーティリティがアクティブであり、各ユーティリティがどういうリソースを使用しているかを示すエントリを持っています。

graphics/op_ddsf.png

Delta Save Facility ステータスを表示します。 DDSF コマンドは、Adabas ニュークリアスがパラメータ ADARUN DSF=YES で実行している場合にのみ有効です。

graphics/op_deluf.png

指定されたファイルのユーザーキューエレメントをすべて削除します。 DELUF コマンドは、ADADBS OPERCOM STOPF= ファイル番号,PURGE 機能に対応します。

graphics/op_delui.png

指定秒の間、アクティブでなかったユーザーキューエレメントをすべて削除します。 DELUI コマンドは、ADADBS OPERCOM STOPI= 時間,PURGE 機能に対応します。

graphics/op_dfiles.png

ファイル n、ファイル範囲 n1 - nxまたは複数のファイル n1,...,n5n1,...,n5 に対して、現在アクセス、更新、および制御しているユーザー数を表示します。 最大 5 ファイルを指定できます。 ユーザーのジョブ名と Adabas によって割り当てられたユーザー ID が表示され、ファイル別にリストされます。

graphics/op_dfiluse.png

現在のセッション中に、指定ファイルに対して現時点までに処理されたコマンドの合計数を表示します。 合計数はニュークリアスメッセージ ADAN33 に表示されます。

graphics/op_dhq.png

ホールドキューエレメントを 5 個まで表示します。

graphics/op_dhqa.png

DHQA ホールドキューエレメントを 1000 個まで表示します。

graphics/op_dlockf.png

ロックされたファイルを表示します。

graphics/op_dnc.png

Adabas ニュークリアスにポストされたコマンドキューエレメントの数を表示します。

graphics/op_dnfv.png

ニュークリアスファイル変数、つまり、現在のファイル使用についての情報を表示します。

graphics/op_dnh.png

現在ホールドキュー内にある ISN の個数を表示します。

graphics/op_dnu.png

現在のユーザー数を表示します。

graphics/op_donlstat.png

現在アクティブな各リオーダ、オンラインインバート、または Event Replicator for Adabas 初期状態処理のステータスをプロセス ID とともに表示します。

graphics/op_dparm.png

現在有効な Adabas セッションパラメータを表示します。

graphics/op_dppt.png

Parallel Participant Table(PPT)を表示します。つまり、ニュークリアス固有の PPT を表示します。

graphics/op_dres.png

現在のセッション中に割り当てられたプールスペースと、今までの最高使用レベルを、レコードカウントと次のリソースのパーセントによって表示します。

実際の値は、ニュークリアスメッセージ ADAN28 中に表示されます。詳しくは『Adabas メッセージおよびコードマニュアル』を参照してください。

graphics/op_dstat.png

現在の Adabas ニュークリアスのステータスを表示します。

graphics/op_dth.png

スレッドステータスを表示します。

graphics/op_duq.png

5 個までのアクティブおよび非アクティブなユーザーキューエレメントを表示します。

graphics/op_duqa.png

ユーザーキューエレメントを 100 個まで表示します。

graphics/op_duqe.png

指定した Adabas によって割り当てられたユーザー ID のユーザーキューエレメントを表示します。 ユーザー ID は次に示すように、16 進形式で入力する必要があります。

DUQE=X'A3C1F2'

ユーザーID の代わりにジョブ名を入力することはできません。

graphics/op_duuqe.png

ユーティリティのユーザーキューエレメントを表示します。

graphics/op_feofcl.png

現在のデュアルまたはマルチコマンドログをクローズし、別のコマンドログに切り替えます。 このコマンドは、デュアルまたはマルチコマンドロギングを使用している場合にのみ有効です。

ニュークリアスクラスタ環境では、GLOBAL オプションは、アクティブな全クラスタニュークリアスのデュアルまたはマルチコマンドログをクローズまたは切り替えるために使用することができます。

graphics/op_feofpl.png

現在のデュアルまたはマルチデータプロテクションログをクローズし、別のプロテクションログに切り替えます。 このコマンドは、デュアルまたはマルチデータプロテクションログを使用している場合にのみ有効です。

ニュークリアスクラスタ環境では、GLOBAL オプションは、アクティブな全クラスタニュークリアスのデュアルまたはマルチプロテクションログをクローズまたは切り替えるために使用することができます。

graphics/op_fmxio.png

ADARUN FMXIO パラメータの設定をダイナミックに修正します。

graphics/op_halt.png

アクティブな各 ET ロジックユーザーセッションに対して BT(バックアウトトランザクション)を実行した後、Adabas セッションを終了します。 HALT では、ダンプは生成されません。

ニュークリアスクラスタ環境では、GLOBAL オプションを使用して、アクティブな全 ET ロジックユーザーセッションに対して BT を実行したり、アクティブな全クラスタニュークリアスの Adabas セッションを終了したりできます。

graphics/op_lockf.png

指定ファイルをロックします。 どのセキュリティレベルでも、指定ファイルを使用できません。

graphics/op_locku.png

指定ファイルをロックして、ユーティリティ以外から使用できないようにします。 Adabas ユーティリティは指定ファイルを正常に使用できます。

graphics/op_lockx.png

すべてのユーザー(EXU または EXF ユーザーを除く)に対して指定ファイルをロックします。 EXU および EXF ユーザーは指定ファイルを通常どおり使用できます。 EXU ユーザーが OP コマンドを発行すると、自動的にロックは解除されます。

graphics/op_logging.png

コマンドロギングを開始します。

graphics/op_logcb.png

ログ対象のコマンドの Adabas コントロールブロックのロギングを開始します。

graphics/op_logfb.png

ログ対象のコマンドの Adabas フォーマットバッファのロギングを開始します。

graphics/op_logib.png

ログ対象のコマンドの Adabas ISN バッファのロギングを開始します。

graphics/op_logio.png

ログ対象のコマンドの Adabas I/O アクティビティのロギングを開始します。

graphics/op_logrb.png

ログ対象のコマンドの Adabas レコードバッファのロギングを開始します。

graphics/op_logsb.png

ログ対象のコマンドの Adabas サーチバッファのロギングを開始します。

graphics/op_logux.png

CLOG レコードに組み込むために、ユーザー出口 B データのロギングを開始します。 このコマンドは、CLOGLAYOUT=5 のときだけ有効です。

graphics/op_logvb.png

ログ対象のコマンドの Adabas バリューバッファのロギングを開始します。

graphics/op_nologging.png

コマンドのロギングを停止します。

graphics/op_nologcb.png

Adabas コントロールブロックのロギングを中止または防止します。

graphics/op_nologfb.png

Adabas フォーマットバッファのロギングを中止または防止します。

graphics/op_nologib.png

Adabas ISN バッファのロギングを中止または防止します。

graphics/op_nologio.png

Adabas I/O アクティビティのロギングを中止または防止します。

graphics/op_nologrb.png

Adabas レコードバッファのロギングを中止または防止します。

graphics/op_nologsb.png

Adabas サーチバッファのロギングを中止または防止します。

graphics/op_nologux.png

CLOG レコードに組み込むためのユーザー出口 B データのロギングを中止します。 このコマンドは、CLOGLAYOUT=5 のときだけ有効です。

graphics/op_nologvb.png

Adabas バリューバッファのロギングを中止または防止します。

graphics/op_onlresume.png

以前に中断されたオンラインリオーダ、インバート、または Event Replicator for Adabas 初期状態処理を再開します。

graphics/op_onlstop.png

オンラインリオーダ、インバート、または Event Replicator for Adabas 初期状態処理をクリーンに停止します。 この処理は、一貫性のある状態を保つために次の割り込みポイントまで続行してから、必要な後処理を行った後で終了します。

graphics/op_onlsuspend.png

オンラインリオーダ、インバート、または Event Replicator for Adabas 初期状態処理を中断します。 この処理は、一貫性のある状態を保つために次の割り込みポイントまで続行してから、コマンドの後処理を行ったうえで、処理対象として選択できない状態になります。 オンライン処理がニュークリアスのリソースを使い過ぎる場合に、このコマンドを使用すると役に立ちます。

graphics/op_ralockf.png

ユーティリティを実行することなく、指定されたファイルの事前ロック(ALOCKF コマンドを参照してください)を解除します。

graphics/op_ralockfa.png

ユーティリティを実行することなく、すべてのファイルの事前ロック(ALOCKF コマンドを参照)を解除します。

graphics/op_rdumpst.png

オンラインダンプステータスを解除します。 このコマンドは通常、オンラインの ADASAV ユーティリティの実行が異常終了した場合に使用します。

graphics/op_readonly.png

READONLY ステータスをオンまたはオフにします。

graphics/op_resume.png

ADADBS を使っているトランザクション処理の中断後、ニュークリアス(またはクラスタ環境のニュークリアス)の正常な更新トランザクション処理を再開します。

graphics/op_review.png

Adabas Review を停止します。ハブモードからローカルモードに変更します。ニュークリアスと通信する Adabas Review のハブを指定または変更します。

graphics/op_stopf.png

指定ファイルを使用中であるユーザーを停止します。

EXF ユーザーおよび UTI ユーザーは対象外です。

graphics/op_stopi.png

指定された時間(秒)の間に実行されなかったユーザーを停止します。

EXF ユーザーおよび UTI ユーザーは対象外です。

graphics/op_stopu.png

注意:
STOPU=X'userid' コマンドはオンラインリオーダまたはインバート処理に対して使用できません。 代替手段として、ONLSTOP=X'identifier' コマンドを参考にしてください。

Adabas 割り当てのユーザー ID(表示コマンドの説明で示した形式)を持つユーザー、またはジョブ job-name で見つかったすべてのユーザーを停止します。

STOPU/STOPF/STOPI は非アクティブまたはタイムアウトしたユーザーを消去するためのものであり、ユーザーのユーザーキューエレメント(UQE)を削除します。 プログラム/ユーザーが ET ロジックユーザーで、ET ステータスでない場合、これらのコマンド(STOPU、STOPF、STOPI)の 1 つが発行されると、Adabas はトランザクションで行われた現時点までの全更新をバックアウトして、ホールドされた全レコードを解放します。 トランザクションが継続する場合、STOPU、STOPF、またはSTOPI コマンド後の変更だけが有効となります。

注意:
ユーザーを停止する前に、そのユーザーが実際にアクティブでないことを確認してください。 停止されたユーザーが(コマンドを送ることによって)復帰した場合は、トランザクションのバックアウトについて何も表示されません。

ユーザー ID を指定する場合は、16 進形式で指定する必要があります。

STOPU=X'A3C1F2'

graphics/op_syncc.png

すべての ET ユーザーに同期化を強制します。 ニュークリアスは、すべての ET ユーザーが ET 状態になるまで待機します。

graphics/op_tcpip.png

Adabas ニュークリアスへのダイレクト TCP/IP リンクをオープンまたはクローズします。URL が指定されなかった場合は、すべての TCP/IP リンクを閉じます。

このコマンドは、ADARUN パラメータ TCPIP が YES に設定され、その設定の条件がすべて満たされている場合のみ使用できます。 このコマンドは、ADARUN TCPURL パラメータで設定された URL を閉じるために使用されます。または追加の TCP/IP リンクを開いたり閉じたりするために使用されます。

オープンまたはクローズする TCP/IP リンクのユニバーサルリソースロケータ(URL)を指定する必要があります。 URL は、RFC の URL 仕様に準拠した 20 バイトのアドレスです。

api-name://stackid:port-number

ここでは次の内容を表しています。

api-name 使用するアプリケーションプログラミングインターフェイス(API)を表す 1~3 の文字値です。 IBM TCP/IP スタック(HPS、OES)の API および Interlink スタック(ILK)の API の両方が現在、サポートされています。
stackid 使用するスタックを識別する 1~8 文字の文字値です。
  • HPS API の場合、TCP/IP 開始タスクの名前になります。

  • OES API の場合、値は必要ありません。

  • ILK API の場合、サブシステム ID になります。

port-number 10 進数で 1~5 の文字数です。

TCPIP=OPEN=ILK://ILZ5:1234
TCPIP=CLOSE=ILK://ILZ5:1234

オープンしているすべての URL を閉じるには、次のコマンドを入力します。

TCPIP=CLOSE

graphics/op_tnaa.png

アクセスオンリーユーザーに非アクティビティタイムリミットを設定します。 この値はゼロより大きい必要があり、ADARUN TNAA パラメータの設定値を置き換えます。

ニュークリアスクラスタ環境で、TNAA コマンドはグローバルに作用し、クラスタの全ニュークリアスに影響します。

graphics/op_tnae.png

ET ロジックユーザーに非アクティビティタイムリミットを設定します。 この値はゼロより大きい必要があり、ADARUN TNAE パラメータの設定値を置き換えます。

ニュークリアスクラスタ環境で、TNAE コマンドはグローバルに作用し、クラスタの全ニュークリアスに影響します。

graphics/op_tnax.png

排他制御ユーザーに非アクティビティタイムリミットを設定します。 この値はゼロより大きい必要があり、ADARUN TNAX パラメータの設定値を置き換えます。

ニュークリアスクラスタ環境で、TNAX コマンドはグローバルに作用し、クラスタの全ニュークリアスに影響します。

graphics/op_tt.png

ET ロジックユーザーにトランザクションタイムリミットを設定します。 この値はゼロより大きい必要があり、ADARUN TT パラメータの指定値を置き換えます。

ニュークリアスクラスタ環境で、TT コマンドはグローバルに作用し、クラスタの全ニュークリアスに影響します。

graphics/op_unlockf.png

指定ファイルのロックを解除します。 ファイル使用はロックされる前の状態にリストアされます。

graphics/op_unlocku.png

以前にユーティリティ以外から使用できないようにロックされたファイルを指定して、ロック解除します。 ファイル使用はロックされる前の状態にリストアされます。

graphics/op_unlockx.png

以前に排他制御ユーザー以外から使用できないようにロックされたファイルを指定して、ロック解除します。 ファイル使用はロックされる前の状態にリストアされます。

graphics/op_utionly.png

UTIONLY ステータスをオンまたはオフにします。 デフォルトは NO です。

Adabas ユーティリティオペレータコマンド DSTAT

graphics/op_dstat.png

現在の ADALOD、ADAORD、ADARES、ADASAV、ADAULD または ADAVAL ユーティリティのオペレーティングステータスを表示します。 特定の Adabas ユーティリティ操作で DSTAT を入力したときの DSTAT 出力結果の例を次に示します。

注意:
ADAORD、ADARES、ADAULD、およびADAVA L は、MODE=SINGLE で実行すると、オペレータコマンドを受け付けません。

例 1:ADALOD


ADAU00 dbid OPERATOR TYPE-IN : DSTAT ADAU22 dbid LOADING DATA STORAGE. REC-NO=3599

ADAU00 dbid OPERATOR TYPE-IN : DSTAT ADAU21 dbid SORTING/LOADING DESCRIPTOR AA

例 2:ADAORD


ADAU08 dbid OPERATOR TYPE-IN : DSTAT ADAU26 dbid UNLOADING INDEX. FILE=1

ADAU08 dbid OPERATOR TYPE-IN : DSTAT ADAU25 dbid UNLOADING DATASTORAGE. FILE=2

ADAU08 dbid OPERATOR TYPE-IN : DSTAT ADAU29 dbid LOADING DATASTORAGE. FILE=2

例 3:ADARES


ADAU08 dbid OPERATOR TYPE-IN : DSTAT REGENERATE INPUT VOLUME = BMC002, PLOG-NUM = 12

FROMBLK =        1, FROMTIME = 1996-04-10 11:27:56        

TOBLK =          1, TOTIME   = 1996-04-10 11:27:56

例 4:ADASAV


ADAU08 dbid OPERATOR TYPE-IN : DSTAT ADAU92 dbid       STILL INITIALIZING

ADAU08 dbid OPERATOR TYPE-IN : DSTAT ADAU10 dbid 435 BLOCKS OUT OF 465 SAVED

ADAU08 dbid OPERATOR TYPE-IN : DSTAT ADAU11 dbid 342 BLOCKS OUT OF 451 RESTORED

例 5:ADAULD


ADAU08 dbid OPERATOR TYPE-IN : DSTAT ADAU67 dbid UNLOADING FILE=17, RECNO=2875

SMGT オペレータコマンド

Adabas エラー処理およびメッセージバッファリング機能には単一のオペレータコマンド SMGT(コンマ(,)と 1 つ以上のオペランドが続く)が使用されます。

graphics/op_smgt_gen.png

オペランドには次の変数の 1 つまたはそれ以上の入力を必要とする場合があります。

exit-code SMGT オペレータコマンドへの出口ルーチンを識別するコードは次のいずれかです。
  • UEXnn は 1 桁のユーザー出口番号です。

  • UXnnnn は 2 桁のユーザー出口番号です。

  • HXnnnn はハイパー出口番号です(1 桁の番号には前に HX02 のように前に 0 を付ける)。

  • CX00(Adabas Caching Facility ユーザー出口)

  • SX00(PIN ルーチンユーザー出口)

start, end SNAP オペランドのアドレスの範囲です。start は SNAP ダンプを開始する 16 進数アドレス、end はダンプを終了する 16 進数アドレスです。
module-name モジュールの名前です。 XLOAD オペランドの場合は、ロードされる出口ルーチンモジュール名前です。ADDPIN やDELPIN オペランドの場合は、それぞれ追加または削除される PIN モジュール名です。
pin-number PIN が追加されると、DISPLAY=PINS オペランドを使って識別できる番号が割り当てられます。 この PIN 番号は ACTPIN や DEACTPIN オペランドでアクティブまたは非アクティブにする PIN ルーチンを指定するために使用されます。

オペランドの可能な省略値はかっこ内に示します。オペランドに対するデフォルト値は下線で示します。

SMGT のオペランド

graphics/op_smgt_abnormalterm.png

ABNORMALTERM(ABN)オペランドはエラー処理とメッセージバッファリング機能が異常終了エラー処理を行うかどうかを決定します。

MSGBUF(MSG)オペランドは一時的にメッセージバッファリングを非アクティブ(OFF)に、または再びアクティブに(ON)します。

graphics/op_smgt_actpin.png

ACTPIN(ACT)オペランドは個々のプラグインルーチンをアクティブにするため、または一時的に非アクティブにした後、再びアクティブにするために使用します。

DEACTPIN(DEACT)オペランドは個々のプラグインルーチンを非アクティブにするために使用します。

graphics/op_smgt_addpin.png

ADDPIN(ADD)オペランドはエラー処理機能に PIN ルーチンを追加します。 指定した PIN ルーチンモジューがロードされ、それに含まれる PIN が処理機能に追加されます。 PIN が追加されると、DISPLAY=PINS オペランドを使って識別できる番号が割り当てられます。

DELPIN(DEL)オペランドは PIN モジュールとそのモジュールに含まれるすべてのPIN を削除します。

graphics/op_smgt_display.png

DISPLAY(D)オペランドはエラー処理とメッセージバッファリング機能についてのステータスと履歴情報をジョブログと DDPRINT に書き込みます。

ALL 全レポートを表示します(デフォルト)。
EXITS 現在のユーザー出口、ハイパー出口、その他の出口のステータスを表示します。
MSGBUF メッセージバッファリングステータスを表示します。
PINS PIN ルーチンのステータスを表示します。
SUMMARY ALL で表示される情報のサマリ情報のみを表示します。
LAST 最新のリカバリの詳細を表示します。

さまざまな DISPLAY 値に対応するサンプル出力が「SMGT コマンドの DISPLAY オペランドの出力例」にあります。

graphics/op_smgt_dump.png

DUMP オペランドは、エラーが発生したイベントで、Adabas ニュークリアスのフルシステムダンプを取得するかどうかを決定します。 デフォルト(OFF)ではスナップダンプのみを取得します。

注意:
z/OS 環境でこのコマンドを正常に使用するには、Adabas 起動 JCL で ADASNAP データセットを指定する必要があります。詳細については、「Adabas セッションの実行」を参照してください。

graphics/op_smgt_on.png

OFF オペランドはエラー処理とメッセージバッファリング機能を一時的に非アクティブにします。ON オペランドはそれを再びアクティブにします。

SMGT=OFF の場合

graphics/op_smgt_snap.png

SNAP オペランドは、エラー診断はなしで、フォーマットされたニュークリアスのダンプを表示します。 付加パラメータ無しで SNAP が指定されると、ニュークリアス全体が表示されます。開始と終了の 16 進アドレスが指定されると、SNAP ダンプはアドレスの範囲のみ表示されます。

SNAP コマンドがアクティブな間は、システムパフォーマンスが低下する可能性があります。

注意:
z/OS 環境でこのコマンドを正常に使用するためには、Adabas 起動 JCL でADASNAP データセットを指定する必要があります。 詳細については、「Adabas セッションの実行」の章を参照してください。

graphics/op_smgt_xactivate.png

XACTIVATE(XA)オペランドは、ロードされている出口モジュールをアクティブにします。XDEACTIVATE(XD)オペランドはアクティブな出口モジュールを非アクティブにします。

graphics/op_smgt_xnotcritical.png

XNOTCRITICAL(XN)オペランドは、Adabas ニュークリアスの動作に関する出口のステータスをデフォルトのクリティカルから非クリティカルに変更します。 いかなる異常終了または非クリティカル出口でのプログラムチェックも、出口で自動的に非アクティブにされます。しかし、Adabas ニュークリアスは実行を続けます。 使用不能なユーザー出口はそれがリセットされるまで再コールされません。 出口エラーが修正されると、出口は XACTIVATE オペランドを使用して再アクティブ化することができます。

Adabas ニュークリアスの動作に関する出口のステータスを非クリティカルからデフォルトのクリティカルに戻します。 異常終了またはクリティカル出口でのプログラムチェックが発生すると、Adabas ニュークリアスは終了します。

graphics/op_smgt_xload.png

XLOAD(XL)オペランドは出口モジュールの新しいバージョンをロードします。

モジュール名パラメータは新しい出口の場合にのみ必要です。 デフォルトは前回のモジュール名であるため、以前に使用された出口の場合は、パラメータの入力はオプションです。 また、多くのゼロで定義された出口の場合も、このパラメータはオプションになります。例えば、ADACSH の出口は常に ADACSHUX と名付けられます。

Top of page

SMGT コマンドの DISPLAY オペランドの出力例

このセクションでは SMGT コマンドの DISPLAY オペランドに対する出力例を示します。

graphics/op_smgt_display.png

DISPLAY(D)オペランドは Adabas エラー操作およびメッセージバッファリング機能のステータスおよび履歴情報をジョブログや DDPRINT に書き込みます。

ALL 全レポートを表示します(デフォルト)。
EXITS 現在のユーザー出口、ハイパー出口、その他の出口のステータスを表示します。
MSGBUF メッセージバッファリングステータスを表示します。
PINS PIN ルーチンのステータスを表示します。
SUMMARY ALL で表示される情報のサマリ情報のみを表示します。
LAST 最新のリカバリの詳細を表示します。

このコマンドを使ったときに表示される各メッセージの詳細については、『Adabas メッセージおよびコードマニュアル』を参照してください。 このセクションでは、次のトピックについて説明します。

DISPLAY=ALL

ALL パラメータは以下に記載されているその他のパラメータによって表示される情報のすべてを表示します。

DISPLAY=EXITS


ADANA1 00127 SMGT DISPLAY ACTIVE

ADANA2 00127 SMGT ACTIVE

ADANAX 00127 EXIT: UX04 MODNAME: EXIT1    STATUS: ACTIVE

ADANAX 00127 EXIT: HX22 MODNAME: NULLEXIT STATUS: ACTIVE

ADANO2 00127 SMGT COMMAND PROCESSED

DISPLAY=MSGBUF


ADANA1 00127 SMGT DISPLAY ACTIVE

ADANA2 00127 SMGT ACTIVE

ADANAE 00127 MESSAGE BUFFERING IS ACTIVE

ADANO2 00127 SMGT COMMAND PROCESSED

DISPLAY=PINS


ADANA1 00127 SMGT DISPLAY ACTIVE

ADANA2 00127 SMGT ACTIVE

ADANAG 00127 PIN 0001 USES: 0000 CONDITION: 000C4000

             THIS PIN VALID FOR ALL LOCATIONS

ADANAG 00127 PIN 0002 USES: 0000 CONDITION: 000C1000

             LOCATION: 00081C6C 0008259B (EBL2    )

ADANAA 00127 002 CONDITION PIN ROUTINES RECOVERED 000 ERRORS

ADANAB 00127 000 LOCATION PIN ROUTINES RECOVERED 000 ERRORS

ADANAG 00127 PIN 0003 USES: 0000 CONDITION: RSP: 017

             THIS PIN VALID FOR ALL LOCATIONS

ADANAC 00127 001 RESPONSE PIN ROUTINES RECOVERED 000 ERRORS

ADANAD 00127 003 TOTAL PIN ROUTINES RECOVERED 000 ERRORS

ADANA8 00127 000 EXECUTIONS OF ABNORMAL TERMINATION HANDLER

ADANA8 00127 000 EXECUTIONS OF PROGRAM CHECK HANDLER

ADANA8 00127 000 EXECUTIONS OF RESPONSE CODE HANDLER

ADANO2 00127 SMGT COMMAND PROCESSED

DISPLAY=SUMMARY


ADANA1 00127 SMGT DISPLAY ACTIVE

ADANA2 00127 SMGT ACTIVE

ADANA3 00127 ABNORMAL TERMINATION HANDLER ACTIVE

ADANA4 00127 PROGRAM CHECK HANDLER ACTIVE

ADANAA 00127 002 CONDITION PIN ROUTINES RECOVERED 000 ERRORS

ADANAB 00127 000 LOCATION PIN ROUTINES RECOVERED 000 ERRORS

ADANAC 00127 001 RESPONSE PIN ROUTINES RECOVERED 000 ERRORS

ADANAD 00127 003 TOTAL PIN ROUTINES RECOVERED 000 ERRORS

ADANA8 00127 000 EXECUTIONS OF ABNORMAL TERMINATION HANDLER

ADANA8 00127 000 EXECUTIONS OF PROGRAM CHECK HANDLER

ADANA8 00127 000 EXECUTIONS OF RESPONSE CODE HANDLER

ADANO2 00127 SMGT COMMAND PROCESSED

DISPLAY=LAST

エラーがない場合


ADANA1 00127 SMGT DISPLAY ACTIVE

ADANA2 00127 SMGT ACTIVE

ADANA5 00127 NO ERROR CONDITIONS HANDLED

ADANO2 00127 SMGT COMMAND PROCESSED

エラーがある場合


ADANA1 00127 SMGT DISPLAY ACTIVE

ADANA2 00127 SMGT ACTIVE

ADANA6 00127 LAST ERROR OCCURRED AT: 1998-07-07 14:36:18

ADANA7 00127 CONDITION: RSP: 017 LOCATION: *N/A*

ADANO2 00127 SMGT COMMAND PROCESSED

Top of page