ADACVT(以前のバージョンからデータベースを変換します)

このドキュメントでは「ADACVT」ユーティリティについて説明します。

次のトピックについて説明します。


機能概要

ユーティリティ ADACVT は、既存のデータベースをその場所で変換します。変換は以下で説明するように実行されます。

ADACVT を使用すると、双方向にデータベースを変換することができます。

  • 以前のバージョンから現在のバージョンへ。

  • 現在のバージョンから以前のバージョンへ。

データベースを変換する場合

  • ニュークリアスはアクティブにしてはいけません。または、

  • ニュークリアスで AUTORESTART を保留にしてはいけません。

  • ユーティリティコントロールブロック(UCB)にニュークリアスのユーティリティエントリがあってはいけません。

データベースを変換する前に、次の手順を実行することを強く推奨します。

  • ADABCK を使用してデータベースのダンプを取得します。

  • ADAVFY'S FIELD および INDEX 機能を使用して、データベースの一貫性を確認します。

    注意:
    データベースの確認は、データベースのダンプを取得する前または後に行うことができます。

新しい Adabas バージョンは、データベースが ADABAS.INI ファイルで登録されている場合に最適に機能します。データベースが登録されていないが、対応する DBxxx.INI ファイルが使用できる場合は、ADACVT がデータベースを ADABAS.INI ファイルに追加します。

変換中に、新しい構造レベルと AUTOSTART オプションが ADABAS.INI に適合されます。

注意:

  1. Adabas バージョン 6.6 で導入された機能を使用した場合は、下位変換はできません。新しい機能を使用して行われた修正は、下位変換を試みる前に削除する必要があります。
  2. ICU バージョン 5.4 で作成された照合ディスクリプタを含むデータベースの下位変換を実行する場合は、ADACVT の実行に成功した後で、これらの照合ディスクリプタに対してターゲットバージョンの ADAINV を指定し、ADAINV REINVERT を実行する必要があります。

このユーティリティは単一機能ユーティリティです。

処理フロー

graphics/adacvt.png

データセット 環境
変数/
論理名
記憶
媒体
追加情報
アソシエータ ASSOx ディスク  
データストレージ DATAx ディスク  
ソートストレージ SORTx
TEMPLOCx
ディスク Adabas Basics マニュアル、一時ワークスペース
コントロールステートメント stdin/
SYS$INPUT
   
ADAINV メッセージ stdout/
SYS$OUTPUT
  メッセージおよびコード
一時ストレージ TEMPx ディスク  

チェックポイント

正常に完了すると、ADACVT が SYNP チェックポイントを書き込みます。

ADACVT 制御パラメータ

次のコントロールパラメータを使用できます。

     M    DBID = number

     M    CONVERT = {V630|V640|V650|V660}

DBID

DBID = number

このパラメータは変換するデータベースを選択します。

CONVERT

CONVERT =  {V630|V640|V650|V660}

このパラメータは、変換先バージョンの構造を指定するものであり、次の値を使用できます。

V630

バージョン 6.6 からバージョン 6.3 へデータベースを変換します。

V640

バージョン 6.6 からバージョン 6.4 へデータベースを変換します。

V650

バージョン 6.6 からバージョン 6.5 へデータベースを変換します。

V660

バージョン 6.1、バージョン 6.2、バージョン 6.3、バージョン 6.4、またはバージョン 6.5 からバージョン 6.6 へデータベースを変換します。

例 1:

ADACVT DBID=number CONVERT=V660

DBID = 数字のデータベースは、バージョン 6.1、6.2、6.3、6.4、または 6.5 からバージョン 6.6 に変換されます。

例 2:

ADACVT DBID=number CONVERT=V630

DBID = 数字のデータベースは、バージョン 6.6 で導入された新しい機能が使用されていなければ、バージョン 6.6 からバージョン 6.3 に変換されます。新しい機能を使用していた場合は、新しい機能を使用して行った変更を先に削除する必要があります。

再スタートに関する考慮事項

クラッシュ後に ADACVT を再スタートできない場合、元のデータベースをバックアップからリストアし、ユーティリティを再実行してください。