Hello World!

このドキュメントには次の演習が含まれています。


プログラムの作成

"Hello World!" と表示する最初の簡単なプログラムを作成します。このプログラムは、前に作成したライブラリに格納されます。

Start of instruction set新しいプログラムを作成するには

  1. TUTORIAL という名前のライブラリにログオンしていることを確認します。

  2. Direct Command]ウィンドウを表示し、次のいずれかを入力します。

    EDIT PROGRAM
    E P

    システムコマンドは略記される場合があります。E PEDIT PROGRAM の省略形です。

    プログラムエディタが表示されます。現時点では空になっています。

    >> -----------Columns 001 072 <<  Program          Lines         User SAG      
    Command ===>                                       Mode   Struct Lib  TUTORIAL 
    ****** ****************************** top of data *****************************
    ''''''                                                                         
    ''''''                                                                         
    ''''''                                                                         
    ''''''                                                                         
    ''''''                                                                         
    ''''''                                                                         
    ''''''                                                                         
    ''''''                                                                         
    ''''''                                                                         
    ''''''                                                                         
    ''''''                                                                         
    ''''''                                                                         
    ''''''                                                                         
    ''''''                                                                         
    ''''''                                                                         
    ''''''                                                                         
    ''''''                                                                         
    ****** **************************** bottom of data ****************************
    Enter-PF1---PF2---PF3---PF4---PF5---PF6---PF7---PF8---PF9---PF10--PF11--PF12---
          Help  Save  Exit  Run   Rfind Stow  -     +     Check Home  Undo  Canc

    注意:
    まだ ENTER キーを押さないでください。ENTER キーを押すと、挿入モードが終了します。コードを入力するには、次の手順で挿入モードに戻る必要があります。 "top of data" という語句を含む行の先頭で行コマンド「I」を入力し、ENTER キーを押します。

  3. プログラムエディタで次のコードを入力します。

    * The "Hello world!" example in Natural.
    *
    DISPLAY "Hello world!"
    END /* End of program

    コードの最終行を追加した後で ENTER キーを 2 回押すと、挿入モードがオフになります。

    コメント行はアスタリスク(*)で始まり、少なくとも 1 つの空白または 2 つ目のアスタリスクが後に続きます。空白または 2 つ目のアスタリスクを入力し忘れると、システム変数を指定したとみなされ、エラーになります。

    プログラムに空行を挿入する場合は、コメント行として定義する必要があります。これは、異なるプラットフォーム(Windows、メインフレーム、UNIX、または OpenVMS)からプログラムにアクセスする場合に便利です。例えば、メインフレームバージョンの Natural では、デフォルトにより、ENTER キーを押すと空行が自動的に削除されます。

    また、ステートメント行の最後にコメントを挿入することもできます。この場合、コメントはスラッシュで始まり、アスタリスクが後に続きます(/*)。

    出力に表示するテキストは、DISPLAY ステートメントで定義されます。表示テキストは引用符で囲みます。

    END ステートメントは、Natural プログラムの物理的な終わりをマークするために使用します。各プログラムは END で終了する必要があります。

    ENTER キーを押すと、小文字がすべて大文字に変換されることがあります。この動作は、エディタプロファイル(後述)で定義されます。

プログラムの実行

システムコマンド RUN では、プログラムコードのエラーをチェックするシステムコマンド CHECK が自動的に呼び出されます。エラーが検出されなければ、その時点でプログラムがコンパイルされ、実行されます。

注意:

  1. では、CHECK を別のコマンドとして使用することもできます。
  2. Natural には、格納バージョンのプログラムを使用するシステムコマンド EXECUTE も用意されています(プログラムの格納についてはこのチュートリアルで後述)。これに対し、RUN コマンドでは、最新の修正を含むプログラムが常に使用されます。

Start of instruction setプログラムを実行するには

  1. プログラムエディタのコマンド行で、次のいずれかを入力します。

    RUN
    R

    注意:
    プログラムエディタで PF10(Home)キーを押して、コマンド行にカーソルを置くことができます。

    コードが構文的に正しければ、定義したテキストが出力に表示されます。

    MORE
    Page      1                                                  13-05-16  13:27:42
    
    
    Hello world!
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
  2. ENTER キーを押して、プログラムエディタに戻ります。

プログラムエラーの修正

Hello World プログラムでエラーを作成してから、プログラムをもう一度実行します。

Start of instruction setエラーを修正するには

  1. DISPLAY ステートメントを含む行で 2 つ目の引用符を削除します。

  2. 上記の手順で、プログラムをもう一度実行します。

    エラーが検出されると、エラーメッセージが表示されます。

    >> -----------Columns 001 072 <<  Program          Lines  4      User SAG
    Command ===> run                                   Mode   Struct Lib  TUTORIAL
    ****** ****************************** top of data ***************************** 
    000010 * The "Hello world!" example in Natural.                                 
    000020 *                                                                        
    000030 DISPLAY "Hello world!                                                    
    000040 END /* End of program                                                    
    +-------------------------- Error in File:          ---------------------------+
    ¦NAT0305 Text string must begin and end on the same line.                      ¦
    ¦             VVVVVVVVVVVVVVV                                                  ¦
    ¦0030 DISPLAY "Hello world!                                                    ¦
    +------------------------------------------------------------------------------+
                                                                                    
                                                                                    
                                                                                    
                                                                                    
                                                                                    
                                                                                    
                                                                                    
                                                                                    
                                                                                    
    Enter-PF1---PF2---PF3---PF4---PF5---PF6---PF7---PF8---PF9---PF10--PF11--PF12--- 
          Help  Save  Exit  Run   Rfind Stow  -     +     Check Home  Undo  Canc
  3. エラーメッセージが表示されたウィンドウでエラーを修正します。つまり、欠けている引用符を行の最後に挿入します。

  4. ENTER キーを押して次のエラーを見つけます。

    この場合、他のエラーは検出されず出力が表示されます。

  5. ENTER キーを押して、プログラムエディタに戻ります。

プログラムの格納

プログラムを格納すると、プログラムがコンパイルされ、ソースコードと生成プログラムの両方が Natural システムファイルに格納されます。

RUN コマンドと同様に、システムコマンド STOW でも CHECK コマンドが自動的に呼び出されます。プログラムは構文的に正しい場合にのみ格納されます。

注意:
プログラムに構文エラーが含まれていてもプログラムに加えた変更を保存するには(作業を翌日まで停止する場合など)、システムコマンド SAVE を使用できます。プログラムを初めて保存する場合は、名前も指定する必要があります。例えば、次のようになります。SAVE HELLO

Start of instruction setプログラムを Stow するには

  • プログラムエディタのコマンド行で、次のように入力します。

    STOW HELLO

    "HELLO" は格納するプログラムの名前です。

    注意:
    プログラムにすでに名前が付いている場合は、(プログラム名を指定せずに)コマンド行で「STOW」と入力するか、PF6 キーを押すだけで十分です。

プログラムに関する情報の表示

LIST コマンドは、オブジェクトに対してソースコードのみが使用できるのか、ソースコードと生成プログラムの両方が使用できるのかを調べるのに便利です。

Start of instruction setプログラムに関する情報を表示するには

  1. プログラムエディタのコマンド行で、次のいずれかを入力します。

    LIST DIR HELLO
    L DIR HELLO

    次の画面が表示されます。[Cataloged on]の情報は、オブジェクトが格納された場合にのみ表示されます。

    >> -----------Columns 001 072 <<  Program HELLO    Lines  4      User SAG
    Command ===> list dir hello                        Mode   Struct Lib  TUTORIAL
    ****** ****************************** top of data ***************************** 
    +---------------------------- List Directory HELLO ----------------------------+
    ¦ Directory of Program HELLO                  Saved on ... 2009-06-30 16:37:00 ¦
    ¦ ---------------------------------------------------------------------------- ¦
    ¦ Library .... TUTORIAL   User-ID ...... SAG       Mode .. Structured          ¦
    ¦ OP-System .. SUN_SOLA                                                        ¦
    ¦ NAT-Ver .... V 6.3.7                                                         ¦
    ¦ Size ................................. 108 Bytes                             ¦
    ¦                                                                              ¦
    ¦ Directory of Program HELLO                  Cataloged on 2009-06-30 16:37:00 ¦
    ¦ ---------------------------------------------------------------------------- ¦
    ¦ Library .... TUTORIAL   User-ID ...... SAG       Mode .. Structured          ¦
    ¦ OP-System .. SunOS                           OP-Version ..5.8Generic_10852   ¦
    ¦ NAT-Ver .... V 6.3.7                                                         ¦
    ¦ Size ................................. 330 Bytes                             ¦
    ¦ Endian mode: Big                                                             ¦
    ¦                                                            ENTER to continue ¦
    +------------------------------------------------------------------------------+
                                                                                    
    Enter-PF1---PF2---PF3---PF4---PF5---PF6---PF7---PF8---PF9---PF10--PF11--PF12--- 
          Help  Save  Exit  Run   Rfind Stow  -     +     Check Home  Undo  Canc
  2. ENTER キーを押して、プログラムエディタに戻ります。

現在のライブラリの内容の表示

LIST コマンドは、現在のライブラリに存在するすべての Natural オブジェクトのリストを表示する場合にも使用できます。例えば、このチュートリアルの途中で最初からやり直すため、1 つまたは複数の Natural オブジェクトを削除する場合などに便利です。

Start of instruction setNatural オブジェクトのリストを表示するには

  1. プログラムエディタのコマンド行で、次のいずれかを入力します。

    LIST *
    L *

    次のウィンドウが表示されます。作成したプログラムがリストされます。

    >> -----------Columns 001 072 <<  Program HELLO    Lines  4      User SAG
    Command ===> l *                                   Mode   Struct Lib  TUTORIAL
    ****** ****************************** top of data *****************************
    000010 * The "Hello world!" example in Natural.                                
    000020 *                                                                       
    000030 DISPLAY "Hello world!"                                                  
    0+--------------------------------- List * * ---------------------------------+ 
    *¦ Cmd Name     Type        SM S/C Userid   SRC Date         GP Date          ¦ 
     ¦ --- -------- ----------- -- --- -------- ---------------- ---------------- ¦ 
     ¦ <DIRECT COMMAND>                                                           ¦ 
     ¦     HELLO    Program     S  S/C SAG      16:37 2009-06-30 16:37 2009-06-30 ¦ 
     ¦                                                                            ¦ 
     ¦                                                                            ¦ 
     ¦                                                                            ¦ 
     ¦                                                                            ¦ 
     ¦                                                                            ¦ 
     ¦                                                                            ¦ 
     ¦                                                                            ¦ 
     ¦                                                                            ¦ 
     ¦                                                                            ¦ 
     ¦                                                                            ¦ 
    E¦                                                                            ¦ 
     +----------------------------------------------------------------------------+
  2. どのコマンドが使用可能であるかを調べるには、プログラムの横にある[Cmd]列で疑問符(?)を入力します。

    次のウィンドウが表示されます。

    +---------------------------+ 
    ¦ C Check                   ¦ 
    ¦ D Read                    ¦
    ¦ E Edit                    ¦ 
    ¦ L List                    ¦ 
    ¦ I List Dir                ¦ 
    ¦ H Hardcopy                ¦ 
    ¦ R Run                     ¦ 
    ¦ X Execute                 ¦ 
    ¦ S Stow                    ¦ 
    ¦ U Scratch                 ¦ 
    ¦ . End                     ¦ 
    +---------------------------+

    注意:
    Scratch]を使用してオブジェクトを削除します。

  3. ここでは、変更を適用しません。コマンドを選択せずにウィンドウを閉じるには、ESC キーを押します。

  4. プログラムエディタに戻るには、ESC キーをもう一度押します。

エディタプロファイルのオプションの設定

Natural プログラムエディタで作業するときは、ユーザーごとにエディタプロファイルを定義できます。このチュートリアルでは、SYSTEM という名前のエディタプロファイルのデフォルト設定を使用します。一部の重要な設定について、次に説明します。

Start of instruction setエディタプロファイルのオプションをチェックするには

  1. プログラムエディタのコマンド行で、次のように入力します。

    PROFILE

    エディタプロファイルのメインメニューが表示されます。

    13:57:44         **** Program Editor Profile ****                    09.06.30  
                                Main Menu                                          
                                                                                   
      Profile Name ... SYSTEM                                                      
                                                                                   
                                                                                   
           _  Save                                                                 
                                                                                   
           _  Modify                                                               
                                                                                   
           _  Read                                                                 
                                                                                   
           _  Technical Info                                                       
                                                                                   
                                                                                   
                                                                                   
                                                                                   
                                                                                   
                                                                                   
                                                                                   
    Command ===>                                                                   
    Enter-PF1---PF2---PF3---PF4---PF5---PF6---PF7---PF8---PF9---PF10--PF11--PF12---
          Help        Exit  Modi  Save  Read  Tech                          Canc

    ユーザー固有のエディタプロファイルがない場合、デフォルトプロファイル SYSTEM が表示されます。このデフォルトプロファイルを使用して、ユーザー固有のプロファイルを作成できます。ユーザー固有のプロファイルがすでにある場合、そのプロファイルが SYSTEM プロファイルの代わりに表示されます。

  2. Modify]オプションをマークし、ENTER キーを押します。

    または:
    PF4 キーを押します。

    次の画面が表示されます。

    14:05:36          **** Program Editor Profile ****                   09.06.30  
                             Modify Defaults                                       
                                                                                   
      User ID ........ SYSTEM                                                      
                                                                                   
                                                                                   
           _  PA/PF-Keys                                                           
                                                                                   
           _  Commands                                                             
                                                                                   
           _  Find                                                                 
                                                                                   
           _  General                                                              
                                                                                   
                                                                                   
                                                                                   
                                                                                   
                                                                                   
                                                                                   
                                                                                   
    Command ===>                                                                   
    Enter-PF1---PF2---PF3---PF4---PF5---PF6---PF7---PF8---PF9---PF10--PF11--PF12---
          Help  Keys  Exit        Ctrl        Find  Genl                    Canc
  3. Commands]オプションをマークし、ENTER キーを押します。

    次の画面が表示されます。

    14:04:39             **** Program Editor Profile ****                09.06.30  
                              Modify Editor Defaults                               
                                                                                   
    User ID ....... SYSTEM                                                         
                                                                                   
                                                                                   
    aorder .............. OFF            hex ................. OFF                 
    autosave ............ OFF            justify ............. LEFT                
    caps ................ OFF            limit ............... OFF                 
    cols ................ OFF            log ................. OFF                 
    decimal character ... .              mask line ........... OFF                 
    empty ............... OFF            message line ........ ON                  
    escape .............. OFF            mso ................. ON                  
    escape character .... .              scroll mode ......... PAGE                
    fix ................. OFF            tabs ................ OFF                 
    fixlen .............. 48             tabulator character . ^                   
                                                                                   
                                                                                   
                                                                                   
                                                                                   
    Command ===>                                                                   
    Enter-PF1---PF2---PF3---PF4---PF5---PF6---PF7---PF8---PF9---PF10--PF11--PF12---
          Help        Exit                                                  Canc

    次のオプションの設定をチェックします。

    • caps
      データを大文字に変換するかどうかを指定します。

    • empty
      スペース文字のみを含む行を自動的に削除するかどうかを指定します。

    • escape
      行コマンドの前にエスケープ文字を使用するかどうかを指定します。

    このチュートリアルでは、上記のオプションが "OFF" に設定されているとみなします。

  4. 上記のいずれかのオプションが現在 "ON" に定義されている場合は、 "OFF" で上書きします。

  5. PF3 キーを押すか、コマンド行で「EXIT」と入力します。

  6. エディタプロファイルのメインメニューが再表示されるまで、PF3 キーを繰り返し押します。

  7. ユーザー固有のプロファイルが作成されていない場合は、プロファイル名 SYSTEM をユーザー ID で上書きします。

    ユーザー固有のプロファイルがすでにある場合、次の手順に進みます。

  8. Save]オプションをマークし、ENTER キーを押します。

    または:
    PF5 キーを押します。

  9. PF3 キーを押します。

    または:
    コマンド行で「EXIT」と入力します。

    プログラムエディタが再表示されます。新しい設定がプログラムエディタで使用されるようになります。

次の演習に進みます。データベースへのアクセス