SYSRPC CSMASS
コマンドは、クライアントからサーバーへ(またはその逆へ)データを送信するためにスタブなしの RPC コールに必要なバッファサイズを計算する場合に使用します。 サイズがわかっていると、EntireX Broker 使用時の Broker 属性ファイルなど、ミドルウェア層を構成する際に役立ちます。
スタブサブプログラムの生成時にすでにサイズが計算されている場合でも、必要があれば、スタブサブプログラムのサイズ計算を実行できます。
SYSRPC CSMASS
は、オンラインモードでもバッチモードでも使用できます。
このセクションでは、次の内容について説明します。
サイズ要件をオンラインで計算するためのいずれかの NEXT または MORE コマンドプロンプトに、SYSRPC CSMASS
コマンドを入力できます。
以降のセクションでは、次の項目について説明します。
次の構文図に、SYSRPC CSMASS
コマンドに適用される構文を示します。
SYSRPC CSMASS [name] [compression]
|
構文項目の name および compression については、「名前の指定と圧縮」セクションで説明します。
次に示すように、SYSRPC CSMASS
コマンドでは、指定したサブプログラム(オブジェクト)の送信長/受信長の要件を示すレポートが生成されます。
Page 1 2006-05-24 15:54:12 SYSRPC - Calculation of Buffer Sizes for Stubless RPC in Library SAGTEST Calculation Criteria: Object name or range: RPC* Compression: 1 Calculation Results: Number of objects found: 8 Maximum send length: 200228 Maximum receive length: 1024192 Object Type Send Length Receive Length Message -------- ---- -------------- -------------- -------------- RPCCALL1 N 209 202 RPCCALL2 N 219 240 Compression=2 RPCCALL3 N 204 193 MORE |
このレポートは 3 つのセクションで構成されており、それぞれに次の情報が表示されます。
Calculation Criteria:
計算を実行したときに適用された条件。単一のオブジェクト名か名前の範囲(ここでは RPC*
)と、圧縮タイプ(ここでは 1
)が表示されます。
Calculation Results:
サイズ計算対象として選択されたオブジェクト数。
クライアントとの間でデータの送受信を行うために、選択されたすべてのオブジェクトで必要となる最大バッファサイズ。
Object List:
計算対象として選択された各オブジェクトの名前およびタイプ(ここではサブプログラムタイプの N
)。 クライアントとの間でデータの送信([Send Length])や受信([Receive Length])を行うために各オブジェクトが必要とするバッファサイズ。 [Message]列に、各オブジェクト計算に関する可能性があるコメント。 上記の例では、Compression=2
は、コマンドで要求されたように Compression 1 でオブジェクト RPCCALL2
が計算されなかったことを示します。 オブジェクトリストは、オブジェクト名のアルファベット順にソートされます。
MORE プロンプトが表示された場合は、ENTER キーを押してレポートの最後までスクロールします。
単一または複数のオブジェクトのサイズ計算が失敗した場合、影響を受けたオブジェクトの数および該当するエラーメッセージがレポートで示されます。
サイズ計算用に選択するオブジェクト(サブプログラムまたは PDA)および使用する圧縮のタイプを指定できます。
オブジェクト名または名前の範囲を指定できます。 名前または名前の範囲を指定しない場合、現在のライブラリに含まれるすべてのサブプログラムのサイズまたは PDA が計算されます。
以下は、有効な名前の指定について説明したものです。ここで value は、任意の組み合わせによる 1 文字以上の英数字を表します。
入力 | 選択されるオブジェクト |
---|---|
* |
すべてのサブプログラムまたは PDA。 これはデフォルト設定です。 |
value | value と同じ名前を持つサブプログラムまたは PDA。 |
value* | value で始まる名前を持つすべてのサブプログラムまたは PDA。 |
value< | value 以前の名前を持つすべてのサブプログラムまたは PDA。 |
value> | value 以降の名前を持つすべてのサブプログラムまたは PDA。 |
0
、1
、2
のいずれかの圧縮タイプを選択できます。 圧縮の指定は任意です。 スタブ生成に使用するデフォルトタイプは 1
です。
『Natural リモートプロシージャコール(RPC)』ドキュメントの「Natural RPC 環境の運用」にある「圧縮の使用」の記載も参照してください。