Entire System Server または Natural ISPF 製品を使用する場合は、Entire System Server インターフェイスのインストールが必要です。
標準インストール(推奨)とカスタムインストールから選択できます。
このドキュメントでは、vrs または vr は、対応するバージョン、リリース、およびシステムメンテナンスレベル番号を表します。 製品バージョンの詳細については、『用語集』の「バージョン」を参照してください。
Entire System Server および Natural ISPF 製品のモジュール ESYNODTB
および NATPNIP
に推奨の標準値設定を使用する場合は、「ESXNUC モジュールのリンク」に進みます。
推奨の標準値設定を使用しない場合は、まず Natural ソースライブラリのモジュール NATPNIP
を編集し、次に ESXNUC
モジュールを再リンクします。
モジュール NATPNIP
の内容は以下のとおりです。
NAMVIEWP BUFLEN=8192,NUMREQ=5,MAXCBL=3000,MAXEDL=3000,EXTUSER=INIT-USER
デフォルト値が含まれています。 NATPNIP
のパラメータは以下のとおりです。
BUFLEN |
全 Adabas バッファ長(バイト単位)。 |
NUMREQ |
Entire System Server を呼び出している Natural で可能なネストされた FIND ループの数。
|
MAXCBL |
複合 FIND バッファ長。
|
MAXEDL |
エディタセッションバッファ長。 |
EXTUSER |
セキュリティチェック用に Entire System Server に渡される外部ユーザー ID。 |
EXTUSER
に指定できる値は以下のとおりです。
EXTUSER=INIT-USER |
z/OS プラットフォームの推奨設定です。
Natural 変数 |
EXTUSER=USER |
BS2000/OSD 上の UTM の推奨設定です。
Natural 変数 |
EXTUSER=ADDRESS-SPACE |
BS2000/OSD 上の TIAM およびバッチモードの推奨設定です。
このアドレススペースのセキュリティ記述がセキュリティ評価に使用されます。 |
Natural ソースライブラリのモジュール ESYNODTB
を編集することもできます。デフォルト値は以下のとおりです。
NAMXNOD ID=148,NAME=PRODUCTION-1 NAMXNOD ID=149,NAME=PRODUCTION-2,LAST=Y END
通常、Natural からの Entire System Server の呼び出しは、以下の例のように NODE
パラメータで処理します。
FIND ACTIVE-JOBS WITH JOB-NAME = 'ADA*' AND NODE = 148
NODE
の指定値は数値であり、文字列ではありません。
プログラムする際には、実際の Entire System Server を指す数値を把握しておく必要があります。 値 NODE-NAME
を使用する場合、コードは以下のようになります。
FIND ACTIVE-JOBS WITH JOB-NAME = 'ADA*' AND NODE-NAME = 'DAEF'
DAEF
は実稼働 Entire System Server の論理名です。
テーブル ESYNODTB
はこれらのマッピングを定義します。以下のパラメータが含まれています。
ID |
Entire System Server ノード番号(DBID とも呼ばれる)。 |
NAME |
Entire System Server ノード名。 |
LAST |
テーブルの最終エントリのインジケータ。 |
以下に挙げられているジョブは、ライブラリ NATvrs.JOBS
に含まれています。
Entire System Server がインストールされていない場合は、Natural ISPF は INCORE データベースとしてのみ使用されます。
パラメータモジュール NATPNIP
を、ジョブ I055、手順 1106 を使用してリンクします。 この場合、モジュール ESYNODTB
は不要です。
パラメータモジュール NATPNIU
(UTM 用)または NATPNIT
(TIAM/バッチモード用)を、ジョブ I055、手順 1106 および 1108 を使用してリンクします。 この場合、モジュール ESYNODTB
は不要です。
モジュールを、ジョブ I055、手順 1106(NATPNIP
)、およびオプションで手順 1107(ESYNODTB
)を使用してアセンブルおよびリンクします。
モジュールを、ジョブ I055、手順 1108(ANATPNIU
)、およびオプションで手順 1107(AESYNDTB
)を使用してアセンブルおよびリンクします。
NATPROC-LOGON
が発行されなかった場合に Natural Security ユーザー ID を Entire System Server 呼び出しのユーザー ID として使用するため、ANATPNIU
のアセンブルには NAMVIEWP EXTUSER=USER
を指定する必要があります。
モジュールを、ジョブ I055、手順 1106(ANATPNIT
)、およびオプションで手順 1107(AESYNDTB
)を使用してアセンブルおよびリンクします。
NATPNIT
のアセンブルには NAMVIEWP EXTUSER=ADDRESS-SPACE
を指定する必要があります。 LOGON
ユーザー ID は、NATPROC-LOGON
が発行されなかった場合に Entire System Server ユーザー ID として使用されます。
すべてのモジュールを共有ニュークリアスまたはフロントエンドにリンクします。
リンクジョブに以下の命令を含めます。
INCLUDE NATLIB(NATPNIP) |
Entire System Server インターフェイスパラメータ。 |
INCLUDE NATLIB(ESXNUC) |
ESX ニュークリアス。 |
INCLUDE NATLIB(ESYNODTB) |
省略可能。ノードテーブル。 |
省略可能:
Entire System Server をシングルユーザーモードで実行する場合は、以下の「シングルユーザーモードでの Entire System Server の実行」セクションの説明に従います。
これは、TSO またはバッチモードでのみ実行できます。
z/VSE 環境の場合
すべてのモジュールを共有ニュークリアスまたはフロントエンドにリンクします。
リンクジョブに以下の命令を含めます。
INCLUDE NATPNIP |
Entire System Server インターフェイスパラメータ。 |
INCLUDE ESXNUC |
ESX ニュークリアス。 |
INCLUDE ESYNODTB |
省略可能。ノードテーブル。 |
省略可能:
Entire System Server のシングルユーザーモードでの実行は、バッチモードでのみ可能です。
INCLUDE NATLIB(NATPSNGL)
をフロントエンドに対して NON-REENTRANT
としてリンクします。
これにより、Entire System Server をシングルユーザーモードで使用できるようになります。 このモジュールは、共有ニュークリアスにはリンクしないでください。
各種設定を処理するには、すべてのモジュールを Natural のフロントエンド部分にリンクする必要があります。
リンクジョブに以下の命令を含めます。
INCLUDE NATPNIP, NATvrs.MOD |
Entire System Server インターフェイスパラメータ。 |
INCLUDE ESXNUC, NATvrs.MOD |
ESX ニュークリアス。 |
INCLUDE NATPRBSU, NATvrs.MOD |
BS2000/OSD サービスモジュール。 |
INCLUDE NATPSNGL, NATvrs.MOD |
省略可能。Entire System Server をシングルユーザーモードで使用できるようにします(TIAM またはバッチモードでのみ可)。 |
INCLUDE ESYNODTB, NATvrs.MOD |
省略可能。ノードテーブル。 |
NAT$LOAD EXEC
の変数 LOADLIST
を変更して、以下のモジュールを含めます。
ライブラリ | モジュール | 説明 |
---|---|---|
NATLIB |
NATPNIP |
Entire System Server インターフェイスパラメータ。 |
NATLIB |
ESXNUC |
ESX ニュークリアス。 |
NATLIB |
ESYNODTB |
省略可能。ノードテーブル。 |
VM/CMS インストール手順の「Natural モジュールの生成」の説明に従います。
z/OS 環境でのシングルユーザー ESY は、バッチモードおよび TSO でのみ可能です。
シングルユーザーモードでの Entire System Server(ESY)の実行は、以下のような場合に有効です。
Entire System Server の大量の呼び出しを含む長時間バッチジョブの実行。
Entire System Server の多数の呼び出しを実行する TSO での Natural セッションを使用したテストシナリオの実行。実稼働環境に影響を与えません。
新しい Entire System Server 機能またはバージョンの調査。
Natural の観点からは、ESY シングルユーザーモードは ESY ノード 148 としてアクセスできます。そのようなノードがマシンまたはネットワーク上にすでに存在するかどうかは関係ありません。
次に示すのは、シングルユーザー環境で実行される Natural プログラムの一例です。
FIND ACTIVE-JOBS WITH NODE = 148 AND JOB-NAME = 'XCOM*'
このステートメントでは、同じアドレススペース内で実行されるシングルユーザー Entire System Server が呼び出されます。 次の例に示すように、異なるノード番号を使用することによって、ネットワーク内の別の場所で実行される異なる ESY ノードを呼び出すことができます。
FIND ACTIVE-JOBS WITH NODE = 53 AND JOB-NAME = 'NUC*'
このステートメントでは、シングルユーザー ESY セッションを呼び出した同じ Natural プログラムから、ノード番号 53 のマルチユーザー ESY が呼び出されます。
シングルユーザー ESY は、バッチモードおよび TSO 環境でのみ可能です。
以下では次のトピックについて説明します。
次の手順に従います。
新しい PDS ロードライブラリを作成します。これは APF 認可されている必要があります。
ESY ロードライブラリのすべてのメンバを新しいロードライブラリにコピーします。
ESY シングルユーザー機能を処理するモジュール NATPSNGL
を、標準のバッチ Natural ニュークリアスフロントエンドとリンクエディットします。 このモジュールは、Natural 共有ニュークリアスとはリンクしないでください。
または、RCA
パラメータを使用してこのモジュールをロードすることもできます。RCA=NATPSNGL
を設定します。
どちらの場合も、Natural フロントエンドが新しいロードライブラリにリンクエディットされ、パラメータ AC=1
で認可される必要があります。
ESY 関連の手順を処理するには、必須のカード PARMS
および SYSPRINT
を JCL に追加します。 また、オプションのカード ESYTRACE
および CLOG
を追加することもできます。
//ESYTRACE DD SYSOUT=* <== internal trace //SYSPRINT DD SYSOUT=* <== modules/zap directory of NPR //CLOG DD DISP=SHR,DSN=xxx <== Command log dataset //PARMS DD DISP=SHR,DSN=xxx <== NPR Parameter
Adabas ロードライブラリを JCL に追加します。これも APF 認可されている必要があります。
ESY パラメータメンバを編集します。 ここで、パラメータ NODE
は無視されます。ノード番号 148 の呼び出しは、Natural によってシングルユーザー ESY ノードにルーティングされるためです。
次の手順に従います。
Natural ニュークリアスの名前を AUTHPGM
として IKJTSO00
という TSO 定義メンバに追加することを、システムプログラマに依頼します。 通常、このメンバはデータセット SYS1.PARMLIB
内にあります。
上記のバッチモードのインストールの説明に、同じように従います。