ADASAV ユーティリティは、データベースあるいは指定した 1 つ以上のファイルの内容をシーケンシャルデータセットへセーブ、またはシーケンシャルデータセットからリストアします。
ADASAV の実行が必要な頻度は、データベース内のファイルの数やサイズ、および更新の量とタイプによって決まります。
データベースの規模が大きい場合、ADASAV 機能はデータベースが構成されているいくつかのディスクパックに並行して実行することができます。
Adabas Delta SaveFacility とともに使用するための特別な ADASAV 機能が用意されています。 詳細については、『Adabas Delta Save Facility マニュアル』を参照してください。
このドキュメントでは、次のトピックについて説明します。
RESTORE 機能または RESTONL 機能で処理する場合は、最初にアソシエータおよびデータストレージのデータセットをフォーマットする必要があります。 処理が中断された場合、これらの機能が正常に再実行されるまでデータベース更新を行わないようにしてください。
RESTONL 機能は、Adabas ニュークリアスがアクティブな状態(つまりオンライン)で作成された SAVE データセットからリストアします。RESTORE 機能は、Adabas ニュークリアスがアクティブでない状態(つまりオフライン)で作成された SAVE データセットからリストアします。
RESTONL および RESTORE には副機能(GCB、FILES、FMOVE)があります。
副機能を指定しないと、RESTONL および RESTORE はデータベース全体をリストアします。
GCB 副機能を指定すると、RESTONL および RESTORE は、ジェネラルコントロールブロック(GCB)、データベースのアソシエータ RABN 3~30、および指定ファイルをリストアします。
FILES 副機能を指定すると、RESTONL および RESTORE は、1 つ以上のファイルを既存のデータベースの元の RABN にリストアします。
FMOVE 副機能を指定すると、RESTONL および RESTORE は、既存データベースのエクステントサイズを変更できるフリースペースに 1 つ以上のファイルをリストアします。
このセクションでは、次のトピックについて説明します。
オンライン SAVE 中に変更が生じると、RESTONL 機能に続いて RESTPLOG 機能が自動的に実行されます。 RESTPLOG は、オンライン SAVE 処理中に生じたためにオンライン SAVE に含まれていない更新を適用します。
プロテクションログ(PLOG)のリストアによる更新が完了する前に RESTONL 機能や RESTONL FILES 機能が終了したときも、RESTPLOG が実行されます。 RESTPLOG は、RESTONL 機能が正常に実行されなかったために適用されなかったデータベース更新を適用します。
データベースまたは 1 つ以上のファイルをセーブするための SAVE 機能は、Adabas ニュークリアスがアクティブであっても(オンライン)アクティブでなくても(オフライン)実行できます。 リカバリエイドのオプションがアクティブな場合は、SAVE データベース処理が新しく RLOG 生成を開始します。
Adabas データベース全体のリストアは、セーブデータセットの作成に使用したものと同じ Adabas リリースを使用することによってのみ可能です。 ただし、個々のファイルのリストアは、Adabas の以前のバージョン(バージョン 5.1 まで)で作成されたセーブデータセットからでも、RESTORE FILES、RESTORE FMOVE、RESTONL FILES、または RESTONL FMOVE の機能を使用して行うことができます。
Adabas 5 のセーブデータセットからリストアすると、ノーマルインデックスまたはアッパーインデックスに使用するために存在している可能性がある未使用の RABN チェーンが RESTORE FILE 機能によって破棄されます。 これにより、このようなチェーンのすべてのブロックが "アクセス不可能なインデックスブロック" になり、ADAICK ICHECK 機能により WARNING-163 として報告されます。 これらのブロックは、ADAORD REORFASSO などのリオーダ機能によってリオーダされるまでは、再使用されません。 RESTORE FMOVE 機能は、未使用の RABN チェーンを破棄しませんが、その代わりに、新しい Adabas バージョン構造に変換します。
データベースに含まれるデバイスタイプがデータストレージと WORK で異なり、かつデータストレージのブロックサイズが WORK ブロックサイズよりも大きい場合は、Adabas 5 のセーブデータセットからのリストアが難しいことがあります。 ファイルの最大圧縮レコード長が WORK ブロックサイズで許容される長さを超えている場合は、ADASAV によってリストアが拒否されることがあります。 これは、以降の Adabas バージョンでプロテクションレコードヘッダーの長さが増加したことによるものです。 このような場合にファイルをリストアするには、ADADEF NEWWORK 機能を使用して、ブロックサイズを大きくした新しい WORK デバイスタイプをインストールする必要があります。