バージョン 8.1.3
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DEFINE:データベースおよびチェックポイントファイルの定義

データベースとチェックポイントファイルは同時に定義する必要があります。

データベースパラメータには、必須の ASSOSIZE、DATASIZE、および WORKSIZE パラメータと、ASSODEV から WORKDEV までの任意パラメータ(インデントされていない)があります。これらのパラメータは、構文図に示されています。

データベース定義には FILE=...,CHECKPOINT,... ステートメントも必要です。 チェックポイントファイルパラメータ(構文図で FILE ステートメントの下にインデントして示されています)は、次の FILE ステートメントの直後に指定する必要があります。 を参照してください。

graphics/util_adadef_define.png

このドキュメントでは、次のトピックについて説明します。


基本パラメータ

ASSOSIZE/ DATASIZE/ WORKSIZE:データベースサイズ

ASSO-/DATA-/WORKSIZE では、アソシエータ、データストレージ、または WORK に割り当てるブロックまたはシリンダの数を指定します。 ブロック値の後には "B" を付加する必要があります。付加しない場合、値はシリンダの数とみなされます。

アソシエータまたはデータストレージが複数のデータセットに含まれる場合には、各データセットのサイズを指定する必要があります。 同時に ASSODEV または DATADEV パラメータに複数のエクステントを指定する場合、対応する ASSOSIZE または DATASIZE パラメータには、位置が固定されたオペランドとして対応する順番でエクステントサイズを指定する必要があります(を参照)。

指定できる最小の WORKSIZE は 300 ブロックです。

注意:
ASSOSIZE または DATASIZE を指定しないと、ADADEF DEFINE 機能を実行できません。 WORKSIZE を指定しないと、WORK データセットには 3 シリンダが割り当てられます。 通常、3 シリンダではデータベースを起動するために十分ではないため、WORKSIZE は必須パラメータとみなされています。

DSSIZE:データストレージサイズ

DSSIZE では、チェックポイント/データストレージに割り当てるブロックまたはシリンダの数を指定します。 ブロック数を指定する場合、指定値の後に "B" を付加します(DSSIZE=80B など)。

DSSIZE および MAXDS パラメータで指定するチェックポイントファイルのサイズは、次の条件によって決定されます。

FILE . . . CHECKPOINT パラメータ

FILE...CHECKPOINT パラメータには、チェックポイントシステムファイルに使用するファイル番号を指定します。 このパラメータは必須であり、ファイル番号は 5000 以下にする必要があります。

Adabas は、Adabas CL および ET コマンドで提供されたチェックポイントデータとユーザーデータを保存するために、チェックポイントシステムファイルを使用します。

MAXISN:使用する最大 ISN

ファイルに割り当てることのできる最大 ISN です。 この値を使用して、アドレスコンバータのスペース割り当てが決定されます。 MAXISN を決定するときは、環境に対する ET データおよびチェックポイントデータの重要性を考慮してください。

Adabas では、チェックポイントデータより ET データが重要であるとみなします。 チェックポイントシステムファイルの ET データの ISN 範囲がすべて使用されると、すぐに最初のチェックポイント ISN が削除され、ET データに与えられます。 これは進行中のプロセスです。 MAXISN に到達すると、すぐに新しいアドレスコンバータエクステントが割り当てられ、チェックポイントデータに与えられます。 チェックポイントデータは Adabas Online System 機能 DELCP を使用して 1 つ 1 つ削除できます。

注意:
チェックポイントによるデータの処理方法は、今後の Adabas のリリースに従います。

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オプションパラメータ

ACRABN/ DSRABN/ NIRABN/ UIRABN:開始 RABN

これらのパラメータを使用すると、個々のエリアに対する割り当てを、指定された RABN で開始できます。

ASSODEV/ DATADEV/ WORKDEV:デバイスタイプ

ASSO-/DATA-/WORKDEV には、アソシエータ、データストレージ、および WORK に割り当てるデバイスタイプを指定します。 使用されるデバイスタイプが ADARUN DEVICE パラメータで指定されたデバイスタイプと異なる場合のみ、これらのパラメータが必要です。

WORKDEV が指定されている場合、デバイスタイプは 1 つだけ使用できます。 アソシエータ(ASSODEV)またはデータストレージ(DATADEV)が複数のデータセットに含まれる場合は、両方のエクステントが ADARUN DEVICE タイプにある場合でも、各データセットのデバイスタイプを指定する必要があります。

VSAM データセットで複数のエクステントが使用される場合、ASSODEV および DATADEV は DD/xxxxR1=9999; DD xxxxR2=8888; ... DD/xxxxR5=5555 のダイナミックデバイスタイプを反映している必要があります。 例えば、DDDATAR1 および DDDATAR2 を定義する場合は、DATADEV=9999,8888 になります。

指定されたデバイスタイプへのスペース割り当ては、同一ジョブの同一 ADADEF ステートメントまたは別の ADADEF ステートメントで ASSOSIZE、DATASIZE、および WORKSIZE パラメータを対応させることによって指定する必要があります。 ASSODEV またはDATADEV パラメータで複数のエクステントを同一デバイスタイプまたは異なるデバイスタイプで指定する(例:DATADEV=3380,3350)場合、ASSOSIZE またはDATASIZEパラメータは対応する順番で関連エクステントサイズを指定する必要があります。

ASSOPFAC/ DATAPFAC:パディングファクタ

ASSOPFAC では、各アソシエータ RABN ブロックで今後のエントリ用に確保するスペースのパーセンテージ(パディングスペース)を定義します。 このスペースは、今後のディスクリプタの拡張や ISN の追加に使用されます。 指定できる値(%)は 1~90 です。この値は、ブロックオーバーフローによって既存のアドレスブロックが 2 つの新ブロックに分割されるときにオーバーヘッドを生じるのを防止できるほど十分な大きさにすべきです。 ASSOPFAC が指定されていない場合は、ADADEF により、パディングファクタは 10 % とみなされます。

DATAPFAC では、各データストレージ RABN ブロックで今後のエントリ用に確保するスペースのパーセンテージ(パディングスペース)を定義します。 このスペースは、既存のデータレコードへの変更によってブロック内でより多くのスペースが必要になったときに使用されます。既存のブロックに入りらなくなっ切らなくなった更新済みのレコードは、別のブロックに移動する必要があります。 指定できる値(%)は 1~90 です。この値は、ブロックオーバーフローによって既存のアドレスブロックが 2 つの新ブロックに分割されるときにオーバーヘッドを生じるのを防止できるほど十分な大きさにすべきです。 DATAPFAC が指定されていない場合は、ADADEF により、パディングファクタは 10 % とみなされます。

ASSOVOLUME/ DATAVOLUME:エクステントボリューム

注意:
ASSOVOLUME および DATAVOLUME の値は単一引用符で囲む必要があります。

ASSOVOLUME は、ファイルのアソシエータスペース(AC、NI、UI エクステント)を割り当てるボリュームを指定します。

ファイルのデータストレージスペースエクステントを割り当てるときに使用するボリューム番号を指定します。

要求されたブロック数が指定のボリュームに見つからない場合、ADADEF では、ASSOVOLUME や DATAVOLUME パラメータの値に関係なく、再度割り当てを試行します。

ACRABN、UIRABN、または NIRABN が指定された場合、ADADEF では、対応するエクステントタイプを割り当てるとき、ASSOVOLUME の値が無視されます。

DSRABN を指定した場合、関連ファイルに対する DATAVOLUME は無視されます。

ASSOVOLUME か DATAVOLUME またはその両方が指定されない場合、ファイルのアソシエータやデータストレージスペースは、ADADEF のデフォルト割り当てルールに従ってそれぞれ割り当てられます。

DBIDENT: データベース ID

DBIDENT では、データベースに割り当てられる ID 番号を指定します。 1~65535 の範囲内の値を指定できます。 このパラメータが指定されない場合は、ADARUN DBID パラメータで指定された値が使用されます。

複数データベースを作成する場合は、各データベースを一意的に識別するために、DBIDENT パラメータが必要です。

DBNAME:データベース名

DBNAME はデータベースに割り当てられる名前です。 この名前は ADAREP ユーティリティで作成するデータベースステータスレポートのタイトルに表示されます。 最大 16 文字まで指定できます。 名前にハイフン(-)以外の特殊文字または空白が含まれる場合は、名前を単一引用符で囲む必要があります。

このパラメータが指定されない場合は、デフォルト値の "GENERAL-DATABASE" が割り当てられます。

DSDEV: データストレージのデバイスタイプ

DSDEV では、チェックポイントファイルのデータストレージに使用されるデバイスタイプを指定します。 デフォルト値はありません。DSDEV を指定しない場合、任意のデバイスタイプが使用されます。

DSREUSE:ストレージの再利用

DSREUSE では、チェックポイントファイルで有効になったデータストレージスペースを再利用できるようにするかどうかを指定します。 デフォルトは YES です。

FACODE:英数字フィールドのエンコード

FACODE パラメータは、データベース内の全ファイルの英数字フィールドに対してデフォルトエンコードを指定します。 英数字のエンコードは EBCDIC に従わなければなりません(例えばスペース文字は 16 進数 X'40')。 モードタイプまたはシフトタイプの 2 バイト文字セット(DBCS)のエンコードがサポートされています。固定タイプの DBCS(DBCS オンリー)のエンコードはサポートされていません。 デフォルトエンコードキーは 37 です。

データベース全体の設定の目的は、ファイルロード時のデフォルトとして使用することです。 ファイルがロードされるとファイルの FCB にエンコードが格納されます。

このパラメータで設定したデフォルトエンコードは、ADADEF MODIFY 機能を使って変更できます。 データベース全体の設定を変更しても、ロード済みのファイルのエンコードには影響を及ぼしません。

FWCODE:ワイド文字フィールドのエンコード

FWCODE パラメータは、データベース内の全ファイルのワイド文字(W)形式フィールドに対してデフォルトエンコードを指定します。 デフォルトは 4095(Unicode)です。

FWCODE パラメータを使うと、すべてのユーザーエンコードに対して広範囲なコードポイントのスーパーセットを定義するワイド文字エンコードを設定できます。 例えば、Host-DBCS と Shift-JIS のコードポイントは約 10,000 ですが、Unicode のコードポイントは約 50,000 です。

データベース全体の設定の目的は、ファイルロード時のデフォルトとして使用することです。 ファイルがロードされるとファイルの FCB にエンコードが格納されます。

このパラメータで設定したデフォルトエンコードは、ADADEF MODIFY 機能を使って変更できます。 データベース全体の設定を変更しても、ロード済みのファイルのエンコードには影響を及ぼしません。

ISNSIZE:3 または 4 バイト ISN

ISNSIZE は、ファイル内の ISN 長が 3 バイトであるか 4 バイトであるかを示します。 デフォルトは 3 バイトです。

MAXDS/MAXNI/MAXUI:最大 2 次割り当て

MAXDS/NI/UI では、データストレージ、ノーマルインデックス、およびアッパーインデックスの 2 次エクステントごとの最大ブロック数をそれぞれ指定します。 ブロックの場合、指定値の後に "B" を付加する必要があります(MAXDS=8000B など)。65535B を超える値は使用できません。

MAXFILES:最大ファイル番号

MAXFILES パラメータは、データベースの中にロードできる最大ファイル数を指定します。 このパラメータの最小値は 3 です。 許可された最大値は 5000 または ASSOR1 ブロックサイズより 1 小さい値のうち、どちらか小さい方の値です。 例えば、2003 は、ASSOR1 が 3380 DASD 上に格納されたデータベースの最大 MAXFILES 値です。

指定される値によって、データベース作成時に割り当てられるファイルコントロールブロックおよびフィールド定義テーブルの数が決定します。 各ファイルコントロールブロックにはアソシエータブロックが 1 つ、各フィールド定義テーブルにはアソシエータブロックが 4 つ必要となります。

このパラメータを省略すると、255 が値として割り当てられます。

データベースが作成された後は、MAXFILES の値は、ADAORD ユーティリティの REORASSO または REORDB 機能を実行することによってのみ変更できます。

NAME:チェックポイントファイルの名前

NAME では、定義されているチェックポイントファイルの名前を指定します。 この名前は、ADAREP ユーティリティで作成されるデータベースステータスレポートに表示されます。 許可される最大文字数は 16 です。 デフォルトファイル名は CHECKPOINT です。

NISIZE:ノーマルインデックスサイズ

NISIZE は、ノーマルインデックスに対して割り当てられるブロックまたはシリンダ数を指定します。 ブロック数を指定する場合、指定値の後に "B" を付加します(NISIZE=80B など)。

NOUSERABEND:アベンドなし終了

機能の実行中にエラーになると、ユーティリティは、エラーメッセージを出力してユーザーアベンド 34(ダンプあり)またはユーザーアベンド 35(ダンプなし)で終了します。

NOUSERABEND を指定すると、ユーティリティは、エラーメッセージを出力してもアベンドしません。 代りに、メッセージ "utility TERMINATED DUE TO ERROR CONDITION"(エラーのためユーティリティを終了します)を表示してコンディションコード 20 で終了します。

OVERWRITE:既存データベースの上書き

既存データベースを上書きするには、OVERWRITE を指定します。 新しくフォーマットされたデータセットでデータベースを作成するときは、OVERWRITE は指定できません。

RABNSIZE:3 バイトまたは 4 バイト RABN

RABNSIZE では、データベースの RABN の長さを指定します。 24 ビット RABN には 3 を、31 ビット RABN には 4 を指定します。 デフォルトは 3 です。

UACODE:英数字フィールドのユーザーエンコード

パラメータ UACODE では、ASCII ユーザーの場合の英数字フィールドに対するデフォルトエンコードを指定します。 英数字のエンコードは ASCII に従わなければなりません(例えばスペース文字は 16 進数 X'20')。 マルチバイト文字セットのエンコードがサポートされています。 デフォルトエンコードは 437 です。

UACODE 値は、ロードされているファイルには格納されません。

このパラメータで設定したユーザーセッション用のデフォルトエンコードは、OP コマンドを使って書き換えることができます。 ADADEF MODIFY 機能を使用して変更できます。

UES:ユニバーサルエンコーディングサポート

パラメータ UES を設定することで、データベースのユニバーサルエンコーディングサポートをアクティブにできます。 xxCODE 形式のパラメータ(FACODE、FWCODE、UACODE、UWCODE)が有効である場合は、UES=YES と見なされます。

UES を無効にするには、UES=NO を明示的に設定しなければなりません。

ADADEF MODIFY 機能を使用して、このパラメータのデフォルト設定を変更できます。

UISIZE:アッパーインデックスサイズ

UISIZE は、アッパーインデックスに対して割り当てられるブロック数またはシリンダ数を指定します。 ブロック数を指定する場合、指定値の後に "B" を付加します(UISIZE=80B など)。

UWCODE:ワイド文字フィールドのユーザーエンコード

UWCODE パラメータは、ワイド文字(W)形式フィールドに対してユーザーエンコードを指定します。 このパラメータを指定しない場合は、FWCODE の現在の値がデフォルト値となります。

データベース全体の設定の目的は、ファイルロード時のデフォルトとして使用することです。 ファイルがロードされるとファイルの FCB にエンコードが格納されます。

このパラメータで設定したユーザーセッション用のデフォルトエンコードは、OP コマンドを使って書き換えることができます。 ADADEF MODIFY 機能を使用して、デフォルト設定を変更できます。 データベース全体の設定を変更しても、ロード済みのファイルのエンコードには影響を及ぼしません。

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例 1

ADADEF DEFINE
ADADEF  ASSOSIZE=200,DATASIZE=600,WORKSIZE=50
ADADEF  DBIDENT=1,DBNAME=DATABASE-1
ADADEF  MAXFILES=150
ADADEF  FILE=1,CHECKPOINT
ADADEF  NAME='DB1-CHECKPOINT',MAXISN=5000
ADADEF  DSSIZE=2,NISIZE=50B,UISIZE=10B

アソシエータ、データストレージ、および WORK のサイズはそれぞれ 200、600、および 50 シリンダです。 データベースの ID 番号は 1 で、データベース名は DATABASE-1 です。 データベースにロードできる最大ファイル数(および最大ファイル番号)は 150 です。 ファイル 1 は Adabas チェックポイントファイル用に確保されます。 最初のシステムファイルの名前は DB1-CHECKPOINT になります。 このファイルのデータストレージのサイズは 2 シリンダ、ノーマルインデックスのサイズは 50 ブロック、アッパーインデックスのサイズは 10 ブロック、MAXISN は 5000 になります。

例 2

ADADEF DEFINE
ADADEF  ASSODEV=3380,DATADEV=3380,3390,WORKDEV=3380
ADADEF  ASSOSIZE=100,DATASIZE=200,300,WORKSIZE=25
ADADEF  DBIDENT=2,DBNAME='DATABASE_2'
ADADEF  MAXFILES=255
ADADEF  FILE=255,CHECKPOINT,MAXISN=5000
ADADEF  DSSIZE=3,NISIZE=100B,UISIZE=20B

アソシエータは 3380 デバイスタイプに作成し、100 シリンダを割り当てます。 データストレージは 2 つのデータセットから構成されます。最初のデータセットには、最初の DATADEV(3380)デバイスタイプで 200 シリンダを割り当てます。2 番目のデータセットには、2 番目の DATADEV(3390)デバイスタイプで 300 シリンダを割り当てます。 ワークスペースには WORKDEV デバイス(3380)で 25 シリンダを割り当てます。

データベースの ID 番号は 2 で、データベース名は DATABASE_2 です。 データベースには最大 255 個のファイルをロードできます。 Adabas チェックポイントファイルはこのステップ中にロードされます。

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