バージョン 8.1.3
 —  リリースノート  —

バージョン 8.1.3 の拡張機能

このドキュメントでは、Adabas のバージョン 8.1.3 で追加された拡張機能について説明します。


ADAWRK ユーティリティ -- ワークエリアリカバリレポート

このリリースには、ADAWRK ユーティリティと呼ばれる新しいユーティリティが導入されています。 このユーティリティは、データベースの自動再スタートが失敗して、データベースが起動しないときに使用できます。 このユーティリティを使用すると、WORK パート 1 のレコードからレポートが生成され、このレポートで次のことが可能になります。

ADAWRK ユーティリティの詳細については、「ADAWRK ユーティリティ:ワークエリアリカバリレポート」を参照してください。

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データベース ID による Adabas SVC ルーティング

z/OS 環境のアプリケーションプログラムでは、Adabas リンク ルーチンを使用し、コール内のデータベース ID に基づいて、特定の Adabas SVC を通じたデータベース コールのルーティングが可能です。このリリースの Adabas には、このようなアプリケーションプログラム用の機能が導入されています。 SVC のルーティングは、ユーザーが設定する DBID/SVC ルーティングテーブルによって管理されます。 詳細については、「Adabas データベース ID による Adabas SVC ルーティングの確立」を参照してください。

注意:

  1. クライアントベースの機能を動作させるには、すべてのセッションにおいて複数のルーターを通さずに、単一のルーターを通して経路を決定する必要があるため、Adabas Transaction Manager などのクライアントベースの Adabas アドオンには、この機能との互換性がありません。
  2. ADASVCTB とリンクした ADALNK は、アプリケーションプログラムのみにより使用される必要があります。また、Adabas ニュークリアスまたは Entire Net-Work に使用させることはできません。

注意:
この機能の使用には注意が必要です。 トランザクションの完全性は保証されません。 あるアプリケーションが、複数の Adabas SVC にルーティングされる複数のデータベースにコールを行う場合、1 つのデータベースのトランザクションに影響する可能性がある ET、BT、OP、CL、RC、またはその他の Adabas コマンドの発行が可能ですが、それ以前にアクセスされた、異なる Adabas SVC 上で実行している他のデータベースに対しては発行できません。 したがって、複数の Adabas SVC が使用されている複数のデータベース間で、トランザクションの整合性を確実にするために必要なロジックがすべてアプリケーションプログラムに含まれている必要があります。

この機能により、2 つの新しい LGBLSET マクロ(リンクグローバルテーブル)パラメータ、DYNDBSVC と DBSVCTN が使用できます。 DYNDBSVC は Adabas SVC ルーティング機能のオンとオフを切り替えるために使用し、DBSVCTN はこの機能がオンのときに使用する DBID/SVC ルーティングテーブルを特定します。

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CICS ハイパフォーマンススタブルーチンのサポート

このリリースでは、Adabas 8 での CICS ハイパフォーマンススタブルーチンがサポートされるようになりました。 Adabas ハイパフォーマンススタブルーチンは、Natural バージョン以外の言語(アセンブラ、COBOL、PL/I など)で書かれたアプリケーションに対する Adabas CICS コマンドレベルリンクコンポーネントで利用可能なダイレクトコールインターフェイス(DCI)機能を拡張します。

注意:
スタブルーチンは Adabas CICS コマンドレベルリンクコンポーネントで使用する必要があります。 スタブルーチンは Adabas CICS/VSE マクロレベルリンクコンポーネントで正常に機能しません。 Adabas バージョン 8.1.3 ライブラリで提供される LNCSTUB モジュールは、Adabas バージョン 7.4 CICS リンク ルーチンを使用しても正常に動作します。

Adabas 8 での CICS ハイパフォーマンススタブルーチンの詳細については、「Adabas 8 用 CICS ハイパフォーマンススタブルーチンのインストール」を参照してください。

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PRILOGC 出力プログラムのサポート

Adabas の PRILOGC 出力プログラムを使用すると、バージョン 5 またはバージョン 8 のコマンドログレイアウト形式の Adabas コマンドログの内容を読み込み、出力することができます。

PRILOGC の詳細については、「PRILOGC(コマンドログの出力)」を参照してください。

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ACBX の変更点

ACBXERRE フィールドの機能は変更され、 ACBXERRF と呼ばれる新しい 2 バイトのフィールドに移動しました。 ACBXERRE は、1 バイトのフィールドのみ(従来は 3 バイトのフィールド)となり、現在は将来の使用のために予約されています。 ACBXERRE フィールドを使用するアプリケーションをお使いの場合は、代わりに新しい 2 バイトの ACBXERRF フィールドを使用するようにアプリケーションを調整してください。 新しい ACBXERRF フィールドには、ACBXERRA フィールドおよび ACBXERRD フィールドによって参照されるエラー(そのようなエラーがある場合)を含むバッファセグメントが格納されます。

最新の ACBX 構成の詳細については、「拡張 Adabas コントロールブロック(ACBX)」を参照してください。

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z/VM 環境でのトリガおよびストアドプロシージャのサポート

このリリースでは、Adabas 8 による z/VM 環境でのトリガおよびストアドプロシージャのサポートが導入されています。 このサポートは、Adabas 8 のこれまでのリリースでは提供されていませんでした。

このサポートを受けて、EXEC ファイル(TSPBLDM EXEC)が新しく提供されています。 この EXEC を使用すると、任意のバージョンの Natural を選択してアセンブルすることができます(Natural 4.1 以降をインストールしてある場合のみ)。

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その他の Software AG 製品の拡張機能

Adabas 8 のコードが更新され、次の表のように、他の Software AG 製品から Adabas 8 を使用するための機能が強化されました。

製品 拡張機能
Adabas Cluster Services Adabas 8 の基本コードが更新され、Adabas Cluster Services 8.1 の高可用性がより強力にサポートされました。 Adabas Cluster Services 8.1 で拡張された機能のすべての情報については、Adabas Cluster Services 8.1 のリリースノートを参照してください。
Adabas Review Adabas 8 の基本コードが更新され、Adabas Review 4.4 の拡張機能がサポートされました。 Adabas Review 4.4 で Adabas 8 の新しい CLOG レイアウトを使用できるようになり、パフォーマンスが向上しました。 Adabas Review 4.4 で拡張された機能の詳細については、Adabas Review 4.4 のリリースノートを参照してください。
Event Replicator for Adabas Adabas 8 の基本コードが更新され、Adabas 間のレプリケーションがより強力にサポートされました。 また、Adabas 8 のコードが Event Replicator for Adabas 3.1 の拡張機能をサポートするように変更されました。この拡張機能には、Event Replicator Administration 2.4 および Event Replicator Target Adapter 2.4 への拡張機能も含まれています。Event Replicator for Adabas 3.1 の拡張機能の詳細については、Event Replicator for Adabas 3.1 のリリースノートを参照してください。
Natural Adabas 8 のコードが Natural バージョン 4 の Adabas インターフェイス モード(ADAMODE)の拡張機能をサポートするように更新されました。

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