各 Adabas ユーティリティの機能と実行の詳細については、『Adabas ユーティリティマニュアル』を参照してください。
Adabas Online System を使用して、さまざまなユーティリティ機能をオンラインで実行できます。
このドキュメントでは、次のトピックについて説明します。
各ユーティリティのコンディションコードおよび終了コードの詳細については、『Adabas メッセージおよびコードマニュアル』を参照してください。
Adabas ユーティリティでは、次のコンディションコードを設定できます。
コード | ユーティリティの処理結果 |
---|---|
0 | 正常終了しました。 |
4 | 正常終了しましたが、警告状態になりました。 |
8 | エラー状態になりましたが、処理は継続されました。 |
16 | メイン機能は正常終了しましたが、エラー状態になりました。 |
20 | 完了できませんでした。 処理はエラー状態になりましたが、NOUSERABEND が指定されていたので、異常終了はしませんでした。 |
ユーティリティ実行中に発生したエラーについては、次の終了コードが返されます。
コード | ユーティリティ終了に関する情報 |
---|---|
34 | ダンプあり。 |
35 | ダンプなし。 |
36 | ダンプあり。 DDDRUCK または DDPRINT への書き込み中の I/O エラーが原因で終了されました。 JCL を確認してください。 |
このセクションの表では、各ユーティリティに必要なファイル/データベースの使用方法、必要なデータベースステータス、Adabas ユーティリティ実行時に Adabas ニュークリアスをアクティブにしておく必要があるかどうか、および機能がデータ保全ブロック(DIB)にエントリを作成するかどうかを示します。
ニュークリアスを必要とするユーティリティは、ニュークリアス JCL ステートメントが指定されている場合に限り、シングルユーザーモードで使用できます。
表の中で使用する記号は次のとおりです。
コード | 説明 |
---|---|
- | 該当なし。 |
ファイル/データベースの使用方法 | |
ACC | アクセスオンリーの使用。他のユーザーはファイル/データベースにアクセスして更新できます。 |
EXF | 排他ファイル制御。他のユーザーはファイルをアクセス/更新できません。 |
EXU | 排他ファイル更新。他のユーザーはファイルを更新できません。 |
UTI | ユーティリティ更新制御。他のユーザーはファイルをアクセス/更新できません。 |
UTS | ユーティリティ SAVE 制御。他のユーザーはファイルにアクセスして更新できます。 |
* | 排他データベース制御。他のデータベースアクティビティは許可されません。 |
** | チェックポイントまたはセキュリティファイルが使用される場合の排他データベース制御。使用されない場合、ユーティリティ操作の読み込みフェーズで読み取り専用アクセスが許可されます。 |
*** | CONTINUE パラメータが指定された場合のデータベース排他制御。 |
UPD | 更新/ET ユーザーステータスは、ユーティリティには適用されません。 ユーティリティがタイムアウトになることはありません。 |
データベースステータス | |
NP | 当該データベースに対する他の処理は許可されません。 |
P | 他のデータベースファイルに対する処理が許可されます。 |
Adabas ニュークリアスステータス | |
A | Adabas ニュークリアスをアクティブにする必要があります。 |
C | Adabas ニュークリアスはアクティブであってもかまいません。 |
N | Adabas ニュークリアスはアクティブにしてはなりません。 |
ユーティリティ | 機能 | ファイル/データベースの使用方法 | データベースアクティビティ | Adabas ニュークリアス | DIB エントリの作成 |
---|---|---|---|---|---|
ADAACK | すべて | EXU | P | C | X |
ADACDC | すべて | - | P | C | X |
ADACMP | COMPRESS FDT=... データの圧縮 データの圧縮解除 DECOMPRESS INFILE=... |
ACC - - EXU(EXF) |
P P |
A C C A |
X X X X |
ADACNV | すべて TEST パラメータ使用 |
* ACC |
NP P |
N C |
○ X |
ADADBS | すべて(次の場合を除く) RECOVER RESETDIB OPERCOM DDIB |
ACC/UTI UTI - - |
P (1) (2) P P |
A A C C |
X X X X |
ADADCK | すべて | EXU | P | C | X |
ADADEF | すべて | * | NP | N | X |
ADAFRM | TEMP/SORT データセット以外のフォーマット TEMP/SORT データセットのフォーマット シングルブロックの フォーマット |
- - - |
NP P P |
N C C |
X X X |
ADAICK | ICHECK | EXU | P | C | X |
ADAINV | すべて | EXU/UTI | P | A | ○ |
ADALOD | すべて | UTI | P | C | ○ |
ADAMER | ADAM 統計表 | - | P | C | X |
ADAORD | REORDER A/D/DB REORDER FILE(A) REORDER FILE(D) REORDER FILE RESTRUCTURE DB RESTRUCTURE FILE STORE |
* EXU/UTI ** EXU/UTI ** EXU/UTI ** * EXU ** UTI |
NP P P P NP P P |
A A A A A A A |
○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ |
ADAPLP | すべて | - | P | C | X |
ADAPRI | メンテナンス出力 | - | P | C | X |
ADARAI | DISABLE, PREPARE, REMOVE CHKDB, LIST RECOVER |
||||
ADAREP | データベースのレポート作成 CPLIST/CPEXLIST |
- ACC |
P P |
C A |
X X |
ADARES | ファイルの再生成、 ファイルのバックアウト 再生成、 バックアウト コピー デュアル/マルチログのコピー 修復 |
UTI *** * - - UTI |
P NP P P P |
A A A/C C A |
X X X X X |
ADASAV | ファイルのセーブ データベースのセーブ ファイルのリストア データベースのリストア プロテクションログのリストア |
UTS UTS UTI * * |
P P (3) P NP NP |
C C C N N |
○ ○ ○ ○ ○ |
ADASEL | プロテクションログデータの選択 | - | P | C | X |
ADAULD | ファイルのアンロード セーブテープからのファイルのアンロード | EXU(EXF) - | P P | A C | X X |
ADAVAL | 整合性チェック | EXU | P | A | X |
ADAZAP | すべて | * | NP | N | X |
注意:
次の表に、各ユーティリティ機能がアクセスするディスク上のデータセットを示します。
ユーティリティ | 機能 | 直接アクセスされるディスク |
---|---|---|
ADAACK | すべて | ASSO、DATA |
ADACDC | すべて | ASSO |
ADACMP | すべて | - |
ADACNV | すべて | ASSO、DATA、WORK、デュアル PLOG(指定された場合) |
ADADBS | OPERCOM DDIB、RESETDIB その他 |
ASSO(ニュークリアスがアクティブでない場合) - |
ADADCK | すべて | ASSO、DATA |
ADADEF | DEFINE NEWWORK | ASSO、DATA、WORK ASSO、WORK |
ADAFRM | すべて | フォーマットされるデータセット |
ADAICK | DATAPRINT、DSCHECK その他 |
ASSO、DATA ASSO |
ADAINV | すべて | ASSO |
ADALOD | すべて | ASSO、DATA、WORK |
ADAMER | すべて | - |
ADAORD | REORDB、REORFILE、REORDATA、 REORFDATA、STORE REORASSO、REORFASSO、 RESTRUCTUREDB、RESTRUCTUREF |
ASSO、DATA ASSO |
ADAPLP | WORKPRI PLOGPRI その他 |
WORK デュアル PLOG - |
ADAPRI | すべて | ASSO + 出力されるデータセット |
ADARAI | PREPARE、REMOVE その他すべて |
ASSO - |
ADAREP | すべて SAVETAPE からのレポート* |
ASSO。DATA は必須ではありませんが、ADAREP でボリューム番号を出力するため、推奨されています。 - |
ADARES | CLCOPY、PLCOPY その他すべて |
デュアル CLOG、PLOG。 ASSO は推奨されますが必須ではありません。 ASSO |
ADASAV | SAVE DB、SAVE FILE、RESTORE FILE | ASSO、DAT。WORK(ニュークリアスのダウン時に追加)。 |
ADASEL | すべて | ASSO |
ADAULD | すべて | - |
ADAVAL | すべて | - |
ADAZAP | すべて DATA を対象とする ADAZAP WORK を対象とする ADAZAP |
ASSO DATA WORK |
* Adabas は、SAVETAPE からの ADAREP では DATA および ASSO をオープンしません。 通常の ADAREP の場合、DATA をオープンしようとします。
注意:
ニュークリアスの起動/終了とユーティリティジョブを確実に同期させるため Adabas バージョン7
がオペレーティングシステムサービスをどのように使用しているかについては、「オペレーティングシステムサービスを使用するプログラムの同期化」を参照してください。
1 つ以上の Adabas ファイルの排他制御を必要とするような Adabas ユーティリティは、次のいずれかの条件があてはまると、エラーメッセージを出力して終了します。
オペレータコマンド LOCKF(または Adabas Online System)によってファイルがロックされているとき。
この場合、ファイルがロックされている原因を特定し、ロック解除できるかどうかを確認してください。 ロックされたファイルのロックを解除するには、UNLOCKF オペレータコマンド(またはAdabas Online System)を使用します。
ファイルが他の Adabas ユーティリティによって使用中であるとマークされているとき。
Adabas は、各 Adabas ユーティリティが使用しているファイルのリストを DIB ブロック(アソシエータの第 3 ブロック)に保持します。 オペレータコマンド DDIB(または、Adabas Online System)を使用すると、このブロックの内容が表示され、どのジョブが当該ファイルを使用中であるかを確認できます。
このとき注意しなければならないことは、Adabas が DIB からエントリを削除するのは、ユーティリティが正常終了またはエラーメッセージを出力して終了したときのみということです。 ユーティリティが異常終了すると、そのユーティリティが使用していたファイルは使用中のままになります。 このようなファイルは、ADADBS ユーティリティの RESETDIB 機能を使用して、明示的に解放しなければなりません。 例えば、上記のようなファイルを使用しているユーティリティのジョブ名が JOBUT1 である場合、次の ADADBS パラメータを入力します。
ADADBS RESETDIB JOBNAME=JOBUT1
ジョブ名がユニークではない場合は、IDENT パラメータを使用して、異常終了したユーティリティのジョブ名修飾子を指定する必要があります。 DDIB コマンド(または Adabas Online System)を使用して ID を表示できます。
ADADBS RESETDIB IDENT=identifier
DIB は Adabas Online System を使用してリセットすることもできます。
注意: DIB のリセットは、問題のユーティリティが異常終了した場合にのみ実行してください。 アクティブなユーティリティの DIB をリセットすると、予測できない結果が生じます。 |
ファイルが他のアプリケーション(ユーザー)、またはユーティリティにより使用中であるとマークされているとき。
Adabas は、最初に Adabas コマンドをユーザープログラムまたは Adabas ユーティリティから受けると、ユーザーキューエレメント(UQE)を作成します。 UQE には、ユーザー情報(ユーザー ID、ユーザータイプなど)とファイルリストが含まれています。 ファイルリストは、ユーザーが使用しているファイルとファイルの使用方法を識別します。 ファイルの使用方法は次のいずれかです。
タイプ | ファイルの使用方法 |
---|---|
ACC | アクセスオンリー |
EXU | 排他更新 |
EXF | 排他使用 |
UPD | 更新(ET ロジックユーザー) |
Adabas ユーティリティのファイル使用形態については、「ファイルおよびデータベースの使用方法」の表を参照してください。
ファイルリストは、STOPU オペレータコマンドの(あるいは Adabas Online System を使用した)結果として、自動タイムアウトが発生したとき、またはユーザーが Adabas CL(クローズ)コマンドを発行したときに削除されます。 ET ユーザーのファイルリストは、ユーザーが ET ステータスになると解放されます。
保留中の自動再スタートがあり、かつニュークリアスがアクティブでない場合、データベースを変更するユーティリティ機能は実行できません。
保留中の自動再スタート条件は、Adabas ニュークリアスを開始することでのみ、リカバリできます。 ニュークリアスの自動再スタート機能が正常に実行されなかった場合は、次の方法でのみ再スタートできます。
ADASAV RESTORE DATABASE
ADARES REGENERATE
同一ユーティリティ(ADAREP など)を EXEC から複数回実行する場合は、EXECOS の使用を強くお勧めします。EXECOS を使用しないと、ユーティリティ依存のプログラムチェックが発生する場合があります。 次の例は、ADAREP ユーティリティを EXECOS で実行する方法を示しています。
'EXECOS EXEC ADAREP REPCPLST 1' 'NUCXDROP ADARUN' 'EXECOS EXEC ADAREP REPCPLST 1'