バージョン 8.1.3
 —  オペレーションマニュアル  —

Adabas タイムアウト機能

Adabas をコールする各ユーザーごとに、ユーザーキューエレメント(UQE)が割り当てられます。UQE は、ユーザーに割り当てられたニュークリアスリソースを示します。 あるユーザーが Adabas コール後長時間アクティブ状態でない場合(例:端末オペレータがログオフせずに端末から離れた場合)、そのユーザーのリソースはロックされ、他ユーザーがそのリソースを使用することはできません。

Adabas では、タイムアウトメカニズムによって、この潜在的なリソースの浪費を防止しています。 Adabas のタイムアウト機能では、セッションまたは各ユーザー別に、トランザクション全体または各ユーザータイプに合わせた時間制限を指定できます。

このドキュメントでは、次のトピックについて説明します。


タイムアウトパラメータ

ニュークリアスの起動時に、次の ADARUN タイムアウトパラメータを設定できます。

パラメータ 経過時間の最大値(1.048576 秒単位)
TNAA アクセスオンリーユーザーが、Adabas コールを発行しないでアクティブ状態を維持できる、最大経過時間を指定します。
TNAE ET ロジックユーザーが、Adabas コールを発行しないでアクティブ状態を維持できる、最大経過時間を指定します。
TNAX 排他制御ユーザーが、Adabas コールを発行しないでアクティブ状態を維持できる、最大経過時間を指定します。
TT ET ロジックユーザーによる 1 論理トランザクションに許可される、最大経過時間を指定します。

パラメータが指定されないと、タイムアウト時間はデフォルト値(900 秒または約 15 分)が設定されます。

パラメータに指定された値は、そのセッションの全ユーザーに適用されます。ただし、いずれの値も、各ユーザーがユーザーセッションごとに Adabas OP コマンドを発行して上書きできます。 このような OP コマンドで上書きするための最大値は、ニュークリアス起動時に設定された ADARUN タイムアウトパラメータで指定されます。

パラメータ 経過時間の最大値(1.048576 秒単位)
MXTNA 個々のユーザーが、Adabas コールを発行しないでアクティブ状態を維持できる、最大経過時間を指定します。
MXTT 個々の ET ロジックユーザーによる 1 論理トランザクションに許可される、最大経過時間を指定します。

Adabas ADADBS OPERCOM ユーティリティまたは Adabas Online System を使用して、タイムアウトの値を変更することもできます。

次のセクションでは、各タイプのタイムアウトに固有の処理について説明します。

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タイムリミットを超えた場合の処理

このセクションでは、タイムリミットを過ぎるか、STOPU コマンドが発行されたときに、ニュークリアスの行う処理をリストし、その処理が決定される状況について説明します。

注意:

  1. DELUI/DELUF オペレータコマンド、PURGE オプション付きの ADADBS OPERCOM STOPI/STOPF コマンド、またはそれらに対応する Adabas Online System(AOS)コマンドは、STOPU と同様に処理されます。
  2. STOPI/STOPF オペレータコマンド、PURGE オプションなしの ADADBS OPERCOM STOPI/STOPF コマンド、またはそれらに対応する AOS のコマンドは、非アクティビティタイムアウトとして処理されます。

トランザクションのバックアウト

ニュークリアスは、オープントランザクションを持つ ET ユーザーの場合のみ、トランザクションをバックアウトします。

トランザクションは、すべての種類のタイムアウトおよび STOPU コマンドについてバックアウトされます。

コマンド ID の解放

ニュークリアスがコマンド ID を解放するとき、ファイルリストを消去し、ユーザーキューエレメント(UQE)の ETID を削除します。

すべての TNAx タイムアウトと STOPU コマンドに対してこの処理が行われます。

TT タイムアウトについては行われません

ユーザーキューエレメントのクローズ

ニュークリアスは、OPENRQ=YES のときのすべての TNAx タイムアウトおよび STOPU コマンドに対してユーザーキューエレメント(UQE)をクローズします。

注意:
OPENRQ=YES がセッションに有効で、ユーザーが OP コマンドで開始しない場合、ユーザーはレスポンスコード9 を受け取ります。

OPENRQ=NO のときの TNAx タイムアウト(次の段落で説明する例外を除く)またはTT タイムアウトの場合は、この処理は行われません

OPENRQ=NO のとき、ユーザーが次の状態をすべて満たす場合に限り、ニュークリアスはTNAE タイムアウトに対して UQE をクローズします。

注意:
OPENRQ=NO で UQE がクローズされた場合、ニュークリアスではユーザーがタイムアウトしたことがわからないため、ユーザーの次のコールでレスポンスコード 9 が返されません。

UQE でのタイムアウトステータスの設定

UQE がクローズされていないとき、ニュークリアスはタイムアウトステータスを設定します。

注意:
ユーザーがコールを発行して、タイムアウトステータスが UQE に設定されると、レスポンスコード 9 が返されます。

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