Adabas をコールする各ユーザーごとに、ユーザーキューエレメント(UQE)が割り当てられます。UQE は、ユーザーに割り当てられたニュークリアスリソースを示します。 あるユーザーが Adabas コール後長時間アクティブ状態でない場合(例:端末オペレータがログオフせずに端末から離れた場合)、そのユーザーのリソースはロックされ、他ユーザーがそのリソースを使用することはできません。
Adabas では、タイムアウトメカニズムによって、この潜在的なリソースの浪費を防止しています。 Adabas のタイムアウト機能では、セッションまたは各ユーザー別に、トランザクション全体または各ユーザータイプに合わせた時間制限を指定できます。
このドキュメントでは、次のトピックについて説明します。
ニュークリアスの起動時に、次の ADARUN タイムアウトパラメータを設定できます。
パラメータ | 経過時間の最大値(1.048576 秒単位) |
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TNAA | アクセスオンリーユーザーが、Adabas コールを発行しないでアクティブ状態を維持できる、最大経過時間を指定します。 |
TNAE | ET ロジックユーザーが、Adabas コールを発行しないでアクティブ状態を維持できる、最大経過時間を指定します。 |
TNAX | 排他制御ユーザーが、Adabas コールを発行しないでアクティブ状態を維持できる、最大経過時間を指定します。 |
TT | ET ロジックユーザーによる 1 論理トランザクションに許可される、最大経過時間を指定します。 |
パラメータが指定されないと、タイムアウト時間はデフォルト値(900 秒または約 15 分)が設定されます。
パラメータに指定された値は、そのセッションの全ユーザーに適用されます。ただし、いずれの値も、各ユーザーがユーザーセッションごとに Adabas OP コマンドを発行して上書きできます。 このような OP コマンドで上書きするための最大値は、ニュークリアス起動時に設定された ADARUN タイムアウトパラメータで指定されます。
パラメータ | 経過時間の最大値(1.048576 秒単位) |
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MXTNA | 個々のユーザーが、Adabas コールを発行しないでアクティブ状態を維持できる、最大経過時間を指定します。 |
MXTT | 個々の ET ロジックユーザーによる 1 論理トランザクションに許可される、最大経過時間を指定します。 |
Adabas ADADBS OPERCOM ユーティリティまたは Adabas Online System を使用して、タイムアウトの値を変更することもできます。
次のセクションでは、各タイプのタイムアウトに固有の処理について説明します。
このセクションでは、タイムリミットを過ぎるか、STOPU コマンドが発行されたときに、ニュークリアスの行う処理をリストし、その処理が決定される状況について説明します。
注意:
ニュークリアスは、オープントランザクションを持つ ET ユーザーの場合のみ、トランザクションをバックアウトします。
トランザクションは、すべての種類のタイムアウトおよび STOPU コマンドについてバックアウトされます。
ニュークリアスがコマンド ID を解放するとき、ファイルリストを消去し、ユーザーキューエレメント(UQE)の ETID を削除します。
すべての TNAx タイムアウトと STOPU コマンドに対してこの処理が行われます。
TT タイムアウトについては行われません。
ニュークリアスは、OPENRQ=YES のときのすべての TNAx タイムアウトおよび STOPU コマンドに対してユーザーキューエレメント(UQE)をクローズします。
注意:
OPENRQ=YES がセッションに有効で、ユーザーが OP コマンドで開始しない場合、ユーザーはレスポンスコード9
を受け取ります。
OPENRQ=NO のときの TNAx タイムアウト(次の段落で説明する例外を除く)またはTT タイムアウトの場合は、この処理は行われません。
OPENRQ=NO のとき、ユーザーが次の状態をすべて満たす場合に限り、ニュークリアスはTNAE タイムアウトに対して UQE をクローズします。
ETID を持っていない。
オープントランザクションがない。
R オプション付き OP コマンドを発行していない。
注意:
OPENRQ=NO で UQE
がクローズされた場合、ニュークリアスではユーザーがタイムアウトしたことがわからないため、ユーザーの次のコールでレスポンスコード 9
が返されません。
UQE がクローズされていないとき、ニュークリアスはタイムアウトステータスを設定します。
注意:
ユーザーがコールを発行して、タイムアウトステータスが UQE に設定されると、レスポンスコード 9 が返されます。