バージョン 8.1.3
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AFPLOOK

コマンドサンプラー(AFPLOOK)は、FASTPATH に適したコマンド構造についてレポートを作成し、FASTPATH から最高の結果を得るためのパラメータを決定するために使用できます。

サンプラーの制御および表示は SYSAFP を使用してオンラインで行うことができますが、デフォルトのモジュール AFPLUKD を使用すれば SYSAFP なしでも制御できます。 いずれの場合も、その時点でサンプルが有効になっていれば、サンプラーは ADAEND に指定した時間に DDPRINT 上にレポートを出力します。


AFPLOOK の有効化

AFPLOOK は次の ADARUN コマンドを使用して有効にします。

ADARUN FASTPATH=YES

サンプルを有効にするには、SYSAFP 管理センタを使用します。

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運用上のデフォルト

AFPLOOK には、次を制限することでコマンドの分析中に使用されるメモリの大きさを制御できるように運用上のデフォルトが設定されます。

いずれかのパラメータを超えた場合、超過した分は無視されて最大数の情報として出力されます。 この方法で、AFPLOOK はデータベースコマンドの処理負荷のサンプリングを全般的に監査し、FASTPATH の最適化パラメータを決定します。 「APLOOK パラメータ」で説明しているように、サイトの要件に合わせて運用上のデフォルトを修正できます。

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デフォルトの調整

AFPLOOK は、必要に応じて使用します。 AFPLOOK は、デフォルトでは非アクティブになっています。 AFPLOOK をアクティブにしたり設定したりするには、SYSAFP 管理センタを使用します。 ただし、管理センタを使用しなくても AFPLOOK を制御できます。

デフォルトモジュール AFPLUKD を作成することで、SYSAFP を使用しなくても AFPLOOK を設定できます。 Adabas リリーステープの一部として提供されるサンプルジョブ SAGLUKD を参照してください。

APLOOK パラメータ」で説明している各パラメータは、 AFPLUKD を使用して事前に設定できます。

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AFPLOOK パラメータ

ここでは、サンプルの範囲の定義および必要なメモリ量の制限に使用される AFPLOOK パラメータについて説明します。

最大ファイル数

サンプリングされる最大ファイル数。

分析テーブルに最大ファイル数を登録すると、それ以上のファイルはサンプリングされませんが、コマンド数には含まれるため、次に実行するときにこのパラメータの値を大きくする必要があるかどうかの判断材料になります。

デフォルト:64

ファイルごとのコマンド/ディスクリプタ数

ファイルごとのコマンド/ディスクリプタエントリの最大数。

このパラメータは、最大ファイル数パラメータとともに使用され、必要なメモリ量を制限します。 ファイルの最大エントリ数に達すると、最後のエントリは累積値になります。 Adabas コマンドタイプ L1、L2、S8、および S9 に必要なエントリは 1 つだけです。

デフォルト:32

最大同時ユーザー数

同時ユーザーのテーブルの最大サイズ。

すべてのユーザーエリアが一度に使用される場合は、最も前に使用されたユーザーエリアを解放することで新しい要求が実行されます。 このようなエリアの再使用が行われた回数は、サマリに注釈として出力されます。 再使用率が高い場合は、このパラメータを調整する必要があります。

デフォルト:100

ユーザー当たりの最大コマンド ID 数

処理ユーザーごとに同時にサンプリングする Adabas コマンド ID の最大数。

このパラメータは、最大同時ユーザー数パラメータとともに使用され、必要なメモリ量を制限します。 この最大数を超えたコマンド ID のコマンドは無視され、拒否されたものとしてレポートされます。 拒否率が高い場合は、このパラメータを調整する必要があります。

デフォルト:10

最大処理コマンド数

サンプリングされる最大コマンド数。

デフォルト:制限なし

ジョブ名

サンプリングを特定のジョブ名に制限するために使用します。 ジョブ名には、ワイルドカード文字として 1 つ以上のアスタリスク(*)を使用できるため、サンプルでアスタリスク(*)が使用されている文字位置を無視して、名前と一致するすべてのジョブを選択できます。

デフォルト:なし

選択ファイル数

指定したファイルにサンプリングを制限するために使用します。

このオプションは、最大ファイル数を超えている場合やファイルのアクティビティが分かっており、詳細な分析が必要な場合に便利です。

デフォルト:すべてのファイル

デモサンプリング(AFPLUKD のみ)

デフォルトのモジュール AFPLUKD で AFPLOOK を事前設定するときに、ライセンスされた FASTPATH がない場合に使用します。

DEMO= は、デモの AFPLOOK をデフォルトでサンプリングするかどうかを設定します。

設定は ON/OFF です。

デフォルト:ON

実際のサンプリング(AFPLUKD のみ)

デフォルトのモジュール AFPLUKD で AFPLOOK を事前設定するときに、ライセンスされた FASTPATH がある場合に使用します。

REAL= は、実際の AFPLOOK をデフォルトでサンプリングするかどうかを設定します。

設定は ON/OFF です。

デフォルト:OFF

レポートタイトル(AFPLUKD のみ)

デフォルトのモジュール AFPLUKD で AFPLOOK を事前設定するときに使用します。

このパラメータは、出力レポートのタイトルを設定します。 タイトルは最大 30 文字までです。

デフォルト:AFPLOOK レポートサマリ

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AFPLOOK レポート

ここでは、AFPLOOK レポートで使用できる情報の種類について説明します。

ファイルのサマリ

レポートのこのセクションでは、ファイルコマンドのサマリが表示されます。

--- -- ----  ----------          --  ----------  ---------  
FNR CC DESC  DIRECT ACC          RC  SEQUENTIAL  SEQUENCES  
--- -- ----  ----------          --  ----------  ---------  
 20 L1  --            1
    L2  --                                    4          4
    L3  CC            1
    L9  AA            1
    L9  BB            2
    L9  CC            2                       1          1
    S1  AA                                    3          1
    TOTALS            7                       8             21(18%)

                                      EXCLUDED COMMANDS:          2
                                     ALREADY PREFETCHED:          3

    (UPDATES 2,INSERTS 1,DELETES 1)  (MAX.RBL DA 0,SEQ 32)
-------------------------------------------------------------------
説明
FNR Adabas ファイル番号。
CC Adabas コマンドコード。
DESC プライマリディスクリプタ。
DIRECT ACC 最適化できるダイレクトアクセスの最大コマンド数。
RC 最適化できる RC コマンドの最大数。
SEQUENTIAL 最適化できるシーケンスコマンドの最大数。
SEQUENCES シーケンシャルコマンドの番号の元となったシーケンス数。 最適化のシーケンス係数は、これらの 2 つの数から計算できます。

右端の番号は、特定ファイルに対してサンプリングされたコマンドの数の合計と、サンプリングされたすべてのファイルコマンドに対するパーセンテージを示しています。 サンプリング対象が多い場合には、この番号を使って、最適化を検討する必要があるファイルを容易に判断できます。

また、ファイルに対して除外されたコマンドも、その除外の理由とともにリストされます。

最後の行には、更新コマンドと、最適化可能なダイレクトアクセスまたはシーケンシャルコマンドの最大レコードバッファ長が出力されます。

潜在的な最適化のサマリ

レポートのこのセクションには、すべてのファイルに対してサンプリングされたコマンドの合計数のサマリと、表示されたすべてのコマンドに対するパーセンテージが示されます。 除外されたコマンドも同様にレポートされます。

------------------------ POTENTIAL OPTIMIZATION SUMMARY -------------------
         SAMPLED COMMANDS                     MAXIMUM OPTIMIZATION
SAMPLED FILE COMMANDS      116 ( 77%) <------ SEQUENTIAL:         55 (47%)
                                              DIRECT ACCESS:      32 (27%)
                                                        RCS:       4 ( 3%)
EXCLUDED COMMANDS           33 ( 22%)
TOTALS                     149 (100%)                             91 (61%)
-------------------------------------------------------------------------------

最適化の最大回数は、潜在的な最適化の推定値です。 シーケンシャルコマンド、ダイレクトアクセス、および RC の合計は、サンプリングされたファイルコマンド合計数に対するパーセンテージとして示されます。 合計数は、すべてのコマンドに対するパーセンテージで示されます。

これらの数は、FASTPATH を使用して、推定される潜在的な最適化の数を示します。 実際の最適化数は、各ユーザー環境に固有のさまざまな要素によって異なります。 サンプルを解釈するときは、Software AG にお問い合わせください。

サンプルコマンド分析

レポートのこのセクションには、コマンド分析情報が出力されます。

---------------------------------------------------------------------
                      COMMAND ANALYSIS
REJECTED COMMANDS
         MAX. USERS EXCEEDED:             0
         MAX. CIDS  EXCEEDED:             0
         MAX. FILES EXCEEDED:             0         0 (  0%)
EXCLUDED COMMANDS
         BAD COMMANDS:                    4
         NON-FILE COMMANDS:               7
         NON-FILE RCS:                    2
         EXCLUDED FILE COMMANDS:          8
         UPDATE COMMANDS:                 4
         ALREADY PREFETCHED:              8        33 ( 22%)
SAMPLED FILE COMMANDS                             116 ( 77%)
ALL COMMANDS SEEN                                 149 (100%)
----------------------------------------------------------------------

次の数が出力されます。

拒否されたコマンドは、ユーザー、CID、およびファイルごとに分類されます。 合計のパーセンテージが高い場合、レポートされた見積もりの中に誤った評価が存在している可能性があります。

除外されたコマンドは、次のカテゴリに分割されます。

カテゴリ 説明
無効コマンド 予期しない Adabas レスポンスコード。
非ファイルコマンド OP、CL、ET、C1、RE などの、ファイルに属さないコマンド。 ファイルコマンド HI、LF、RI も含まれます。
非ファイル RC すべての RC コマンドおよび AFPLOOK によって記録されていない CID の RC。
除外ファイルコマンド L4、L5、L6、S4、S5
更新コマンド A1、A4、E1、E4、N1。
プリフェッチ済みコマンド プリフェッチまたはマルチフェッチがすでに設定されているシーケンシャル最適化の対象となるすべてのコマンド。

レポートのパラメータ

レポートのこのセクションには、

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