このドキュメントでは、VM/CMS 対応 Natural で出力ファイルおよびワークファイルを使用する際の特別な考慮事項について説明します。
以下のトピックについて説明します。
出力ファイルとワークファイルは、マクロ NTPRINT
および NTWORK
を使用して Natural パラメータモジュールで定義します。 対応するダイナミックパラメータは PRINT
と WORK
です。
以下で、サブパラメータ AM
(アクセスメソッド)および DEST
(出力先)について説明します。これらは両方とも NTPRINT
と NTWORK
で使用できます。
Natural/CMS では、出力ファイルおよびワークファイルの両方に 2 つのアクセスメソッド "STD" と "CMS" を使用できます。
(AM=STD
)
このアクセスメソッドでは、z/OS QSAM アクセスメソッドの CMS シミュレーションを使用します。 AM=STD
は、テープやスプール(RDR、PRT、PUN)ファイルの読み取り/書き込みを行う場合、または z/OS フォーマットのディスクからワークファイルを読み取る場に指定します。
FILEDEF
コマンドは、対応する出力ファイルまたはワークファイルを開く前に発行する必要があります。 FILEDEF
コマンドで使用する DD 名は、サブパラメータ DEST
で指定した名前と同じである必要があります。
(AM=CMS)
このアクセスメソッドでは、標準 CMS ファイルシステムを使用して、アクセスしたミニディスクおよび SFS ディレクトリの CMS ファイルの読み取り/書き込みを行います。
結果の CMS ファイルの名前は以下のとおりです。
出力ファイルの場合は CMPRTnn
ワークファイルの場合は CMWKFnn
nn はファイルの番号です。
これらのファイルタイプは、サブパラメータ DEST
で指定した名前と同じです。 ファイルモードは常に "A1" です。
DEST=FD |
出力先 FD により、CMS ファイルを Natural の出力またはワークファイルに柔軟に割り当てることができます。 Natural では、出力先 FD で出力またはワークファイルを開いたときに、それぞれ DD 名 CMPRTnn または CMWKFnn のFILEDEF を検索します(nn は出力またはワークファイル番号)。 次に、FILEDEF コマンドで指定されている CMS ファイル ID を使用します。
|
DEST=LISTING |
この DEST 設定は出力ファイルにのみ適用されます。
この出力先を指定すると、出力ファイルは使用可能なフリースペースが最も多い CMS ディスクに書き込まれます。 CMS ファイル ID は |
DEST=UEXxxxxx |
この
|
例 1:
以下のような FILEDEF
と NATPARM
設定が有効であるとします。
FILEDEF CMWKF05 CLEAR FILEDEF CMPRT01 DISK MY REPORT D FILEDEF CMPRT04 DISK MY REPORT A
NTWORK (1),AM=CMS,DEST=FRED NTWORK (5),AM=CMS,DEST=FD NTWORK (6),AM=CMS,DEST=PAUL NTPRINT (1,4),AM=CMS,DEST=FD NTPRINT (2),AM=CMS,DEST=LISTING NTPRINT (5),AM=CMS,DEST=PAUL
この場合は、以下の CMS ファイルが生成されます。
CMWKF01 FRED A1 FILE CMWKF05 A1 CMWKF06 PAUL A1
MY REPORT D1 MY REPORT A1 CMWKF05 PAUL A1
一時ファイル CMPRT02 LISTING m
は出力されてから削除されます(m はフリースペースが最も多いミニディスクのファイルモード)。
例 2:
NTPRINT (1),AM=CMS,DEST=UEXLOCAL
これにより、CMS ファイルが生成されます。
CMPRT01 UEXLOCAL m
CMS コマンド UEXLOCAL
がパラメータのファイル ID で発行されます。 例えば、この名前の Rexx プロシージャが存在する場合は、このプロシージャがどのプリンタのために arg fn ft fm
を使用して呼び出されたのかを判別できます。
例 3:
出力先は、DEFINE WORK FILE
ステートメントを使用してダイナミックに定義することもできます。 また、DEFINE WORK FILE
を使用して、入力元、出力先、Rexx ステムを指定することもできます。
DEFINE WORK FILE n 'STEM rexxstem.'
入力ファイルを開くと、Natural は値 rexxstem.0
を使用して読み込むレコードの数を判別します。 次に、rexxstem.1
から rexxstem.max
(max = rexxstem.0
)までのレコードを読み取ってから、データの終わりを返します。
出力ファイルの場合は、Natural は rexxstem.1
から rexxstem.n
までを書き込み、ワークファイルが閉じられると rexxstem.0
を n
に設定します。