バージョン 8.1.3
 —  ユーティリティ  —

表記規則

このドキュメントでは、次のトピックについて説明します。


コントロールステートメント構文

ユーティリティのコントロールステートメントは次のフォーマットになります。

graphics/util_cs_syntax.png

ここでは次の内容を表しています。

ユーティリティ 実行するユーティリティの名前です。 ユーティリティの名前の例として次のようなものがあります。

ADAORD
ADADBS
ADAINV

function 実行する特定のユーティリティ操作の名前です。 例としては、次のようなものがあります。

ADAORD REORDATA
ADADBS ADD
ADAINV COUPLE

暗黙的な機能を持つ単一機能ユーティリティ(ADASEL、ADAULD など)には、ほとんどの場合、機能値がないか、またはオプションの機能値があります。
parameter-list

機能に続くパラメータのリストです。

リスト内のパラメータは、ほとんど常に次のフォーマットを持つキーワードです。

parameter=value

パラメータには 1 つ以上のオペランドがあり、キーワードパラメータは任意の順序で指定できます。

ほとんどのパラメータには、オペランドの値を選択または指定する必要があります。 一部のオペランドは位置が固定されています(value1 , value2 ,..., valuex)。つまり、テキストに示された特定の順序に値が並ぶ必要があります。 すべてのパラメータはコンマで区切る必要があります。

このドキュメントのステートメント構文の説明では、パラメータを縦に並べて(上下に並べて)示すか、または縦線(|)で区切っています。 各リストには、利用可能なすべてのパラメータが示されており、ここから 1 つ以上を選択できるか、選択する必要があります。 リストのパラメータはコンマで区切る必要がありますが、パラメータが上下に並べて示されているときは、これらのコンマは構文ステートメントでは省略されています。

構文形式

次の表は、Adabas ステートメントの構文図で使用される形式を示しています。

表記規則 説明
大文字、太字 太字の大文字で表示される構文要素は Adabas キーワードです。 これらのキーワードを指定する際に、表示されているとおりに入力する必要があります。

graphics/util_syntax_keyword.png

構文要素 ADADBS、CHANGE、および FILE は Adabas キーワードです。

小文字、斜体、標準フォント 斜体のかかった標準フォントの小文字で表示される構文要素は、ユーザーが入力すべき項目を表します。

graphics/util_syntax_keyword.png

構文要素 file-number では、ユーザーがどのような種類の値を入力する必要があるかを表しています。 この例では、ADADBS CHANGE オペレーションに関係するファイルの数を入力する必要があります。

大文字と小文字が混在、標準フォント 大文字と小文字が混在した標準フォント(太字でも斜体でもない)で表示される構文要素は、他の Adabas コントロールステートメントにより設定される項目です。 この表記は通常、Adabas の構文で、パラメータのデフォルト値をどのように決定するのかを表します。

graphics/util_syntax_extdefault.png

構文要素 "ADARUN-device" は、別のデバイスタイプが指定されない場合は ADARUN DEVICE パラメータが表すデバイスタイプが使用されることを示します。 リテラル "ADARUN-device" を、SORTDEV パラメータに指定することはできません

下線

下線は次の 2 つの目的に使用されます。

  1. 該当する場合は、デフォルト値を表します。 それ以外の場合は、付帯的なパラメータの記述の中でデフォルト値が示されます。

  2. キーワードの短縮形を表します。

graphics/util_syntax_default.png

上の例では、4000 が、他のレコードバッファ長を指定していない場合に使用される LRECL パラメータのデフォルト値です。

graphics/util_syntax_minform.png

上の例では、DEVICE パラメータの短縮形は DE です。

縦線(|) 縦線は、相互に排他的な選択肢の区切りを表します。

注意:
角カッコや中カッコを使用した、より複雑な構文では、相互排他的な選択肢が入れ子になって記述されます。

graphics/util_syntax_choices.png

上の例では、この ADAORD 関数に RESTRUCTUREF または REF を選択する必要があります。 デフォルト値はありません。

角カッコ([ ]) 角カッコは、選択型の要素を表します。 角カッコ内で複数の要素が、入れ子になって記述されたり、縦線で区切られていたりするときには、その中の 1 つだけを使用できます。

graphics/util_syntax_optparm.png

上の例では、SORTSEQ パラメータおよび MU、NU、STARTISN の各サブパラメータが選択肢です。

注意:
SORTSEQ パラメータの相互排他的な選択肢は、入れ子になって記述されています。

中カッコ({ }) 中カッコは、必須の要素を表します。 角カッコ内で複数の要素が、入れ子になって記述されたり、縦線で区切られていたりするときには、その中の 1 つだけを使用する必要があります。

graphics/util_syntax_reqparm.png

この例では、SUSPEND および RESUME パラメータのいずれかが必要です。

字下げ 字下げは、パラメータのサブパラメータを表します。

graphics/util_syntax_reqparm.png

この例では、TTSYN および TRESUME が SUSPEND パラメータのサブパラメータです。

省略記号(...) 省略記号は、繰り返して使用できる要素を表します。 他の区切り文字が省略記号の前に記述されている場合は、その区切り文字を使用して、繰り返される要素を区切る必要があります。

graphics/util_syntax_ellipsis.png

この例では、FIELD パラメータを繰り返して使用できます。 また、このフィールドに関連するオプションも繰り返して使用できます。

その他の区切り文字と記号 その他のすべての区切り文字と記号は、表示されたとおりに入力する必要があります。

graphics/util_syntax_ellipsis.png

この例では、フィールド定義とそれに関連するオプションの前後に単一引用符を指定する必要があります。 また、それらのオプションをコンマで区切る必要があります。

コントロールステートメント規則

ユーティリティコントロールステートメントの構造には、次の規則が適用されます。

  1. 各コントロールステートメントの第 1~6 桁にはユーティリティ名を指定する必要があります。

  2. ユーティリティ名とその後に続く機能名との間には、1 つ以上の空白を指定する必要があります。

  3. 各キーワードパラメータエントリおよびキーワードエントリ中の複数の値は、コンマで区切る必要があります。

  4. 等号記号(=)の前後に空白を指定することはできません。

  5. ステートメントの最後のパラメータエントリの後にコンマを付けるかどうかは任意です。

  6. コントロールステートメントの処理は、72 桁目またはパラメータリスト開始後に空白が現れた時点で終了します。 73 桁から 80 桁のエントリは処理されません。

  7. 1 桁目にアスタリスク(*)のあるステートメントはコメントとみなされ、処理されません。

  8. 複数のコントロールステートメントを継続して指定するには、第 1~6 桁に指定したユーティリティ名の後に少なくとも空白を 1 つ以上指定し、その後に、新しいコントロールステートメントと追加パラメータを指定します。

パラメータ値

パラメータの等号記号(=)の後に、変数(上記の例およびこのドキュメントでは斜体で表現されています)の値を実際に指定する場合は、次の構文に従います。

graphics/util_parm_value_syntax.png

ここで、value については次のセクションで説明します。 パラメータ value-list および value-rangevalue の変形であり、テキストで説明されている個々のパラメータ規則に応じて value の代わりに使用したり、一緒に使用することができます。

value

value パラメータは、英数字または 16 進数の数字または文字列で構成できます。 オプションのキーワードパラメータの一部では、パラメータが指定されない場合にデフォルト値が使用されます。

英数字値

英数字値は次のいずれかの方法で指定します。

値の構成要素 前後のアポストロフィ
大文字、小文字、数字、マイナス符号(-)のみ 任意
アポストロフィ自体を含むその他の文字(アポストロフィは 2 回入力する必要があります) 必須

数値

数値は次のように指定します。

表現する値 指定する内容
ブロックまたはシリンダの数 ブロックを指定するときは、値の直後に文字 B を指定する必要があります。それ以外の場合はシリンダであるとみなされます。

SIZE=200B(ブロック 200 個)
SIZE=200(シリンダ 200 個)

Adabas ファイル 1~4 桁の数字(先行ゼロを使用可能)

FILE=3
FILE=03
FILE=162

デバイスタイプ 使用するデバイスタイプのモデル番号に対応する 4 桁の数字

DEVICE=3380

フィールド名またはディスクリプタ フィールド名またはディスクリプタに対応する 2 文字のフィールド名

FIELD1=NA

パラメータ記述で指定されている場合は、16 進値も受け付けられます。 16 進値は、インジケータ X に続けてアポストロフィで囲む必要があります。

X'0002DC9F'
value-list

value,...(数値)

BITRANGE=2,10,2

または

'value,...'(英数字値)

UQDE='AA,AC,AE'
value-range

value - value, ...

ISN=600-900,1000-1200

値リストまたは値範囲内の個々の値は、対応するパラメータに指定された値に関連付けられていることがあり、このような場合に、位置が固定されていることがあります。 例としては、次のようなものがあります。

ADADBS  UNCOUPLE  FILES=13,20,PASSWORD='PW13,PW20'

ADADBS UNCOUPLE 機能に対して、パスワードで保護されているファイル 13 および 20 のカップリングを解除するように指示します。

パスワード(PASSWORD パラメータで指定)は、FILES パラメータ内のそれぞれ対応するファイルと同じ順序で指定する必要があります。

ファイル 13 がパスワード保護されていない場合は、PASSWORD パラメータも、プレースホルダコンマを使用して次のように指定する必要があります。

... PASSWORD=',PW20'

パスワード "PW20" を、FILES 値リストのファイル 20 に対応する位置に置きます。または、FILES でファイル 20 を最初に指定する必要があります。

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