バージョン 8.1.3
 —  ユーティリティ  —

JCL/JCS の必要項目と指定例

このセクションでは、ADAVAL を BS2000、z/OS、z/VM、および VSE の各システムで実行するために必要なジョブ制御情報について説明し、システムごとのジョブストリームを示します。

このドキュメントでは、次のトピックについて説明します。


ASSO、DATA、WORK データセット

ASSO、DATA、WORK の各データセットは、Adabas がマルチユーザーモード(ADARUN MODE=MULTI)で実行される場合は指定する必要はありません。これは、ADAVAL ではこれらのワークセットをオープンしないためです。 データベースがアクティブなときは、ADAVAL は特別な Adabas コマンドを使用してデータベースに関する情報を受け取ります。 ただし、データベースがアクティブでないときには ADAVAL で問題が発生します。

Adabas がシングルユーザーモード(ADARUN MODE=SINGLE)で実行される場合は、ASSO、DATA、WORK の各データセットを指定する必要があります。

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ユーザー出口を使用した照合

ADAVAL 実行中に照合ユーザー出口を使用するには、ユーティリティの実行時に ADARUN CDXnn パラメータを指定する必要があります。

ユニバーサルエンコーディングサブシステム(UES)と合わせて使用する場合の照合ディスクリプタユーザー出口パラメータのフォーマットは、次のようになります。

graphics/util_adarun_cdxnn.png

ここでは次の内容を表しています。

nn 照合ディスクリプタ出口の番号。01 から 08 までの 2 桁の 10 進数。
exit-name 照合ディスクリプタ出口で制御を持つユーザールーチン名。最大 8 文字。

照合ディスクリプタ出口に指定できるプログラムは 1 つだけです。 最大 8 個の照合ディスクリプタ出口を任意の順序で指定できます。 詳細は『Adabas DBA リファレンスマニュアル』を参照してください。

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大きなファイルのソート

大きなファイルをソートする場合は、ソートデータセットが 2 つのボリュームを占有しているか、ソートデータセットが 2 つ指定されている場合に、パフォーマンスを向上させることができます。 両方のデータセットが同一のデバイスタイプ上に存在し(SORTDEV パラメータ)、各データセットは SORTSIZE パラメータで指定したサイズの正確に半分の大きさでなければなりません。

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BS2000

データセット リンク名 ストレージ 追加情報
ソートエリア DDSORTR1 ディスク  
ソートエリア DDSORTR2 ディスク 大きいファイルを使用し、ソートエリアを 2 つのボリュームに分割する場合(注参照)
一時エリア DDTEMPR1 ディスク  
ADARUN パラメータ SYSDTA/DDCARD   オペレーションマニュアル
ADAVAL パラメータ SYSDTA/DDKARTE    
ADARUN メッセージ SYSOUT/ DDPRINT   メッセージおよびコード
ADAVAL メッセージ SYSLST/ DDDRUCK   メッセージおよびコード
拒否データ DDFEHL テープ/ディスク  

ADAVAL JCL の例(BS2000)

SDF フォーマットの場合:

/.ADAVAL LOGON
 /MODIFY-TEST-OPTIONS DUMP=YES
 /REMARK *
 /REMARK * A D A V A L ALL FUNCTIONS
 /REMARK *
 /DELETE-FILE VAL.FEHL       
 /SET-JOB-STEP
 /CREATE-FILE VAL.FEHL,PUB(SPACE=(48,48))
 /SET-JOB-STEP
 /ASS-SYSLST L.VAL     
 /ASS-SYSDTA *SYSCMD
 /SET-FILE-LINK DDLIB,ADAvrs.MOD
 /SET-FILE-LINK DDSORTR1,ADAyyyyy.SORT
 /SET-FILE-LINK DDTEMPR1,ADAyyyyy.TEMP
 /SET-FILE-LINK DDFEHL1,VAL.FEHL
 /START-PROGRAM *M(ADA.MOD,ADARUN),PR-MO=ANY
 ADARUN PROG=ADAVAL,DB=yyyyy,IDTNAME=ADABAS5B
 ADAVAL VALIDATE FILE=30,SORTSIZE=3,TEMPSIZE=5
 /LOGOFF SYS-OUTPUT=DEL

ISP フォーマットの場合:

/.ADAVAL LOGON
 /OPTION MSG=FH,DUMP=YES
 /REMARK *
 /REMARK * A D A V A L ALL FUNCTIONS
 /REMARK *
 /SYSFILE SYSLST=L.VAL
 /FILE ADAyyyyy.TEMP ,LINK=DDTEMPR1
 /FILE ADAyyyyy.SORT ,LINK=DDSORTR1
 /FILE ADA.MOD,LINK=DDLIB
 /FILE VAL.FEHL,LINK=DDFEHL,SPACE=(48,48)
 /EXEC (ADARUN,ADA.MOD)
 ADARUN PROG=ADAVAL,DB=yyyyy,IDTNAME=ADABAS5B
 ADAVAL VALIDATE FILE=30,SORTSIZE=3,TEMPSIZE=5
 /LOGOFF NOSPOOL

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z/OS

データセット DD 名 ストレージ 追加情報
ソートエリア DDSORTR1 ディスク  
ソートエリア DDSORTR2 ディスク 大きいファイルを使用し、ソートエリアを 2 つのボリュームに分割する場合(注参照)
一時エリア DDTEMPR1 ディスク  
ADARUN パラメータ DDCARD リーダー オペレーションマニュアル
ADAVAL パラメータ DDKARTE リーダー  
ADARUN メッセージ DDPRINT プリンタ メッセージおよびコード
ADAVAL メッセージ DDDRUCK プリンタ メッセージおよびコード
拒否データ DDFEHL テープ/ディスク  

ADAVAL JCL の例(z/OS)

//ADAVAL    JOB                                        
//*                                                                    
//*   ADAVAL: VALIDATE DATA BASE                                       
//*                                                                    
//VAL      EXEC PGM=ADARUN                                             
//STEPLIB   DD   DISP=SHR,DSN=ADABAS.Vvrs.LOAD      <=== ADABAS LOAD
//*                                                                    
//DDSORTR1  DD   DISP=OLD,DSN=EXAMPLE.DByyyyy.SORTR1 <=== SORT      
//DDTEMPR1  DD   DISP=OLD,DSN=EXAMPLE.DByyyyy.TEMPR1 <=== TEMP      
//DDDRUCK   DD   SYSOUT=X                                              
//DDPRINT   DD   SYSOUT=X                                              
//SYSUDUMP  DD   SYSOUT=X                                              
//DDCARD    DD   *                                                     
ADARUN PROG=ADAVAL,SVC=xxx,DEVICE=dddd,DBID=yyyyy                      
/*                                                                     

//DDKARTE   DD   *                                     
ADAVAL VALIDATE FILE=1,TEMPSIZE=ttt,SORTSIZE=sss                       
/*                                                                      

この例については、MVSJOBS データセットの ADAVAL を参照してください。

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z/VM

データセット DD 名 ストレージ 追加情報
ソートエリア DDSORTR1 ディスク  
ソートエリア DDSORTR2 ディスク 大きいファイルを使用し、ソートエリアを 2 つのボリュームに分割する場合(注参照)
一時エリア DDTEMPR1 ディスク  
ADARUN パラメータ DDCARD ディスク/端末/リーダー オペレーションマニュアル
ADAVAL パラメータ DDKARTE ディスク/端末/リーダー  
ADARUN メッセージ DDPRINT ディスク/端末/プリンタ メッセージおよびコード
ADAVAL メッセージ DDDRUCK ディスク/端末/プリンタ  
拒否データ DDFEHL テープ/ディスク  

例(z/VM)

DATADEF DDPRINT,DSN=ADAVAL,DDPRINT,MODE=A
DATADEF DUMP,DUMMY
DATADEF DDDRUCK,DSN=ADAVAL.DDDRUCK,MODE=A
DATADEF DDTEMPR1,DSN=ADABASVv.TEMP,VOL=TEMPV1
DATADEF DDSORTR1,DSN=ADABASVv.SORT,VOL=SORTV1
DATADEF DDCARD,DSN=RUNVAL.CONTROL,MODE=A
DATADEF DDKARTE,DSN=ADAVAL.CONTROL,MODE=A
DATADEF DDFEHL,DSN=FILE030.VALERR,MODE=A
ADARUN                                                    

RUNVAL CONTROL A1 の内容

ADARUN PROG=ADAVAL,DEVICE=dddd,DB=yyyyy

ADAVAL CONTROL A1 の内容

ADAVAL VALIDATE FILE=30,SORTSIZE=3,TEMPSIZE=5

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VSE

ファイル ファイル名 ストレージ 論理ユニット 追加情報
ソートエリア SORTR1 ディスク    
ソートエリア SORTR2 ディスク   大きなファイルを使用する場合は、ソートエリアを 2 つのボリュームに分割してください(注を参照)。
一時エリア TEMPR1 ディスク *    
ADARUN パラメータ -
CARD
CARD
リーダー
テープ
ディスク
SYSRDR
SYS000
*
 
ADAVAL パラメータ - リーダー SYSIPT ユーティリティ
ADARUN メッセージ - プリンタ SYSLST メッセージおよびコード
ADAVAL メッセージ - プリンタ SYS009 メッセージおよびコード
拒否データ FEHL テープ
ディスク
SYS014
*
 

* あらゆるプログラマ論理ユニットが使用できます。

ADAVAL JCS の例(VSE)

VSE プロシージャ(PROC)については「VSE 用のライブラリおよびファイルプロシージャの例」を参照してください。

* $$ JOB JNM=ADAVAL,CLASS=A,DISP=D
* $$ LST CLASS=A,DISP=D
// JOB ADAVAL
*       VALIDATE DATABASE
// EXEC PROC=ADAVvLIB
// EXEC PROC=ADAVvFIL
// EXEC ADARUN,SIZE=ADARUN
ADARUN PROG=ADAVAL,MODE=SINGLE,SVC=xxx,DEVICE=dddd,DBID=yyyyy
/*
ADAVAL VALIDATE FILE=1,TEMPSIZE=ttt,SORTSIZE=sss
/*
/&
* $$ EOJ

この例については、メンバ ADAVAL.X を参照してください。

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