ADACNV ユーティリティを使用すると、バージョン 5.2 以上の Adabas データベースをより上位のバージョンに変換(CONVERT)したり、上位バージョンの Adabas データベースをより下位のバージョンに逆変換(REVERT)できます。
注意: データベースを変換する前に、すべてのアクティブなニュークリアスおよびユーティリティジョブを正常に終了させる必要があります。 |
データベースの完全性を確保するために、最初に ADACNV は、変更するブロックを中間ストレージ、すなわちシーケンシャルデータセット DD/FILEA に書き込みます。 変更されたすべてのブロックが DD/FILEA に書き込まれると、非復帰点に到達し、変更されたブロックはデータベースに書き込まれます。 ADACNV が非復帰点の後に異常終了すると、RESTART パラメータが指定されている場合は、ADACNV の実行が開始されます。このとき、ADACNV では 最初に DD/FILEA の内容を読み取ってデータベースに書き込みます。
TEST パラメータは、変換または逆変換できるか調べるためのパラメータで、変更をデータベースに書き込みません。 したがって、TEST パラメータを使用するときは、ADACNV の実行前にデータベース上の全動作を終了させる必要はありません。
内部的には、ユーティリティは、ターゲットバージョンに達するまで、一度に 1 バージョンずつ変換または逆変換を行います。 つまり、TEST パラメータを指定しないで ADACNV を実行する場合は、現在のデータベースとターゲットデータベースの間で、変換または逆変換に必要なすべての要件が確実に満たされていることが重要です。
変換または逆変換を開始する前に、ADACNV によってデータベースのステータスがチェックされます。
DIB は空である必要があります。つまり、アクティブまたは異常終了した Adabas ニュークリアスまたはユーティリティが存在しないようにする必要があります。 RESTART が指定されている場合、DIB にはタイムスタンプを含む ADACNV エントリが含まれている必要があります。
バージョン 5.2 から 5.3 以上のバージョンに変換する場合は、24 バイトの拡張ヘッダに対応するための十分な空きスペースが チェックポイントブロック 8 にあることが必要です。 バージョン 5.2 への逆変換する場合、チェックポイントブロック 20~24 は空である必要があります。
WORK データセットには、保留中の自動再スタートが存在しないようにする必要があります。
このチェックが正常に行われると、ADACNV はデータベースをロックして DIB エントリを作成します。
逆変換の場合は、ターゲットバージョンにない機能が使用されていないかどうかが ADACNV によってチェックされ、使用されている場合はメッセージが出力されます。
注意:
ロードされないが、フィールド定義テーブル(FDT)ブロックに FDT が格納されているファイルがデータベース内に存在する可能性があります。
データベースのバージョン 8 への変換中に、ADACNV がこのような FDT を検出した場合、後処理の一部としてこれらの FDT
は削除されます。
Adabas データベースを変換または逆変換するには、次の手順に従います。
ニュークリアスがアクティブである場合は、ADAEND を使用して終了します。
ADARES PLCOPY/CLCOPY を使用してすべてのプロテクションログとコマンドログをコピーします。
インストール環境によっては、この手順はユーザー出口 2 によって自動的に実行される場合があります。
ログがコピーされるまで待機します。
必要に応じて、データベースの全体またはデルタのバックアップを行います。
ADACNV ユーティリティを実行します。
変換または逆変換を行ったバージョンのニュークリアスを開始します。
重要:
データベースの保全性を確保するには、DD/FILEA が恒久的に定義されており、ADACNV
が正常に終了した場合にのみ削除される必要があります。 DD/FILEA
データセットは、ジョブの終了時に自動的に削除されるテンポラリデータセットとして定義しないようにする必要があります。