ADACDC では、処理のさまざまなポイントでユーザー出口を呼び出し、ユーザーに処理中断の機会を提供します。
このドキュメントでは、次のトピックについて説明します。
ユーザー出口のインストール手順は次のとおりです。
ADACDC で使用するユーザー出口をコンパイルして、モジュール名を ADACDCUX とします。
上記のモジュールを ADACDC で使用できるようにします。
サンプルのユーザー出口 ADACDCUX がソースデータセットに用意されています。 このサンプルは、ユーザー出口インターフェイスを使用したレコードの追加、削除、更新方法のみを示しています。
ユーザー出口をコールするには、レジスタを次のように設定してください。
| R1 | ユーザーパラメータリスト |
| R13 | 72 バイトの標準レジスタセーブエリア |
| R14 | リターンアドレス |
| R15 | エントリポイント |
ユーザーパラメータリストには、次の 2 つのポインタが含まれています。
1 つ目は、CDCU DSECT によってマップされる ADACDC ユーザー出口パラメータリストへのポインタです。
2 つ目は、処理対象のレコードが渡される適切なユーザー出口のレコードエリアへのポインタです。
ユーザー出口で実行するアクションは、CDCUFUNC で指定します。一方、ユーザー出口が ADACDC に対して命令するリターン時のアクションは、CDCURESP フィールドで指定します。
ADACDC ユーザー出口インターフェイスコントロールブロック（CDCU DSECT）の構造は、次のとおりです。
| バイト | 説明 | |||||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 0～3 | 定数 'CDCU' | |||||||||||||
| 4～7 | ユーザー出口が使用する | |||||||||||||
| 8～11 | 第 2 パラメータ内のレコード長 | |||||||||||||
| 12 |
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|||||||||||||
| 13 |
|
|||||||||||||
| 14～31 | 予約済み（将来的に使用される予定） | |||||||||||||
ユーザー出口の各種呼び出しとその目的について説明します。
ADACDC では、初期化中に、その後の処理で必要となるエリアの設定を行うためにユーザー出口を呼び出します。 ユーザーコントロールブロックにリンクする必要がある場合は、CDCU 内に CDCUUSER フィールドが提供されます。
レコードエリアポインタが指すデータは、この呼び出しには関係ありません。
ADACDC では、終了処理中に、オープンしているファイルをクローズしたり ADACDC 実行後も保持されているエリアを解放するためにユーザー出口を呼び出します。 例えば、CDCUUSER にリンクポインタが設定されている場合に、このエリアを解放して CDCUUSER フィールドを空値に設定します。
レコードエリアポインタが指すデータは、この呼び出しには関係ありません。
ADACDC は、レコードを SORT ルーチンに入力として引き渡す前に、ユーザー出口を呼び出します。
レコードエリアポインタは、ユーザー出口によって返される圧縮データレコードをポイントします。圧縮データレコードには、CDCE コントロールブロックによって接頭辞が付けられます。
ユーザー出口は次の中から選択できます。
処理を正常に続行する。
レコードの無視を要求する。
現在のレコードを更新する。
レコードを追加する。この場合、レコードエリアポインタがポイントするレコードが SORT ルーチンに引き渡されます。 これ以降、次のいずれかの状況になるまで、出口が呼び出されるたびに同じレコードが渡されます。
処理を正常に続行する。
今のレコードを無視または更新する。この場合、次の入力レコードの処理に進みます。
ADACDC は、フェーズ 1 の処理中にレコードを抽出ファイルに書き込む前に、ユーザー出口を呼び出します。 この出口は、フェーズ 1 の処理中にのみ呼び出され、他の場合とは関係ありません。
レコードエリアポインタは、書き込まれる圧縮データレコードをポイントします。圧縮データレコードには、CDCE コントロールブロックによって接頭辞が付けられます。
ユーザー出口は次の中から選択できます。
処理を正常に続行する。
レコードの無視を要求する。
現在のレコードを更新する。
レコードを追加する。この場合、リターン時にレコードエリアポインタがポイントするレコードが抽出ファイルに書き込まれます。 これ以降、次のいずれかの状況になるまで、出口が呼び出されるたびに同じレコードが渡されます。
処理を正常に続行する。
今のレコードを無視または更新する。この場合、次のレコードの抽出ファイルへの書き込み処理に進みます。
ADACDC は、レコードをプライマリ出力ファイルに書き込む前に、ユーザー出口を呼び出します。 この出口は、フェーズ 1 の処理中は呼び出されません。
レコードエリアポインタは、書き込まれる非圧縮データレコードをポイントします。非圧縮データレコードには、CDCO コントロールブロックによって接頭辞が付けられます。
ユーザー出口は次の中から選択できます。
処理を正常に続行する。
レコードの無視を要求する。
現在のレコードを更新する。
レコードを追加する。この場合、リターン時にレコードエリアポインタがポイントするレコードがプライマリ出力ファイルに書き込まれます。 これ以降、次のいずれかの状況になるまで、出口が呼び出されるたびに同じレコードが渡されます。
処理を正常に続行する。
今のレコードを無視または更新する。この場合、次のレコードの出力ファイルへの書き込み処理に進みます。
出口からのレコードを更新または追加するときは、次の点を考慮してください。
入力抽出出口ポイントおよび出力抽出出口ポイントで、CDCELEN/CDCERECL フィールドが CDCEDATA フィールドの後のデータの長さを正しく反映している必要があります。
入力抽出出口ポイントおよび出力抽出出口ポイントで、CDCOLEN/CDCORECL フィールドが CDCODATA フィールドの後のデータの長さを正しく反映している必要があります。
ISN 更新を置き換えない場合は、入力出口ポイントで、追加するレコードの ISN がユニークである必要があります。
ISN を置き換える場合は、入力出口ポイントで、ISN の全オカレンスを調べてから ISN の最後のオカレンスを更新するか、または ISN を置き換えるレコードを追加する必要があります。
抽出出力出口ポイントまたはプライマリ出力出口ポイントでレコードを追加するときは、ファイルと ISN の組み合わせが重複していると、プライマリ出力ファイルに重複情報が書き込まれ、処理ルーチンに混乱を与える場合があるということに注意してください。
