このセクションでは、次のデバイスおよびシステムファイルについて説明します。
次の表に、Adabas を z/OS で使用する場合にサポートされるデバイスタイプの標準的な特性を示します。 Adabas ブロックサイズとトラック当たりの RABN は、各デバイスタイプの Adabas コンポーネント別に記載されています。
デバイス | トラック数/シリンダ | ASSO | DATA | WORK | PLOG/RLOG | CLOG | TEMP/SORT/DSIM | 注 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
0512 | 16 | 2044:8 | 4092:4 | 8192:2 | 8192:2 | 8192:2 | 8192:2 | |
3310 | 11 | 2044:8 | 4092:4 | 4096:4 | 4096:4 | 4096:4 | 8192:2 | |
3330 | 19 | 1510:8 | 3140:4 | 4252:3 | 4252:3 | 3156:4 | 3140:4 | |
3340 | 12 | 1255:6 | 2678:3 | 3516:2 | 3516:2 | 3516:2 | 3500:2 | |
3350 | 30 | 1564:11 | 3008:6 | 4628:4 | 4628:4 | 3024:6 | 3008:6 | |
3370 | 12 | 2044:15 | 3068:10 | 5120:6 | 5120:6 | 3072:10 | 7680:4 | |
3375 | 12 | 2016:15 | 4092:8 | 4096:8 | 4096:8 | 4096:8 | 8608:4 | |
3380 | 15 | 2004:19 | 4820:9 | 5492:8 | 5492:8 | 4820:9 | 7476:6 | 3 |
3390 | 15 | 2544:18 | 5064:10 | 5724:9 | 5724:9 | 5064:10 | 8904:6 | 3 |
8345 | 15 | 4092:10 | 22780:2 | 22920:2 | 22920:2 | 22920:2 | 22920:2 | |
8350 | 30 | 3008:6 | 6232:3 | 9442:2 | 9442:2 | 9442:2 | 9442:2 | 1 |
8380 | 15 | 3476:12 | 6356:7 | 9076:5 | 9076:5 | 9076:5 | 9076:5 | 1 |
8381 | 15 | 3476:12 | 9076:5 | 11476:4 | 11476:4 | 9076:5 | 9076:5 | 1 |
8385 | 15 | 4092:10 | 23292:2 | 23468:2 | 23468:2 | 23468:2 | 23468:2 | 1 |
8390 | 15 | 3440:14 | 6518:8 | 10706:5 | 10706:5 | 8904:6 | 8904:6 | 1 |
8391 | 15 | 4136:12 | 10796:5 | 13682:4 | 13682:4 | 8904:6 | 18452:3 | 1 |
8392 | 15 | 4092:12 | 12796:4 | 18452:3 | 18452:3 | 18452:3 | 18452:3 | 1 |
8393 | 15 | 4092:12 | 27644:2 | 27990:2 | 27990:2 | 27990:2 | 27990:2 | 1 |
9332 | 6 | 2044:10 | 4092:5 | 5120:4 | 5120:4 | 10240:2 | 10240:2 | 2 |
9335 | 6 | 2556:14 | 3580:10 | 5120:7 | 5120:7 | 7168:5 | 7168:5 | |
9345 | 15 | 4092:10 | 7164:6 | 11148:4 | 11148:4 | 22920:2 | 22920:2 | 3 |
注意:
Adabas は、3990 コントローラおよび ESCON チャネルを備えた IBM 3390 などの ECKD DASD デバイスをサポートしています。
オープン処理中に、ADAIOR は、ASSO、DATA、WORK、SORT、および TEMP データセットに使用されている DASD デバイスタイプを決定します。 そのとき、Adabas は各 Adabas データベースコンポーネントに関する情報メッセージを発行します。メッセージの type はコンポーネントです。
ADA164 ... FILE DDtype HAS BEEN OPENED IN ckd/eckd MODE - RABN SIZE rabn-size
注意:
ファイルがオープンされるのはCKD モードのみなので、ファイル内での ECKD エクステントと CKD
エクステントの混在は避けることを強くお勧めします。 エクステントを混在させると、ファイル I/O
処理が実行されるときに、パフォーマンスが低下することがあります。
ユーザー定義ブロックサイズを含む新規デバイスタイプに対するサポートは、このために予約されたデバイスコンスタントエントリテーブル(TDCE)の 1つを修正することによって、ADAIOR に実装することができます。
TDCE は X'40' バイト長で、最初の未使用の TDCE はその先頭 2 バイト(TDCDT)の X'0000' で示されます。
バージョン 6.2 より前のすべての Adabasバージョンでは、最初の TDCE のアドレスはオフセット ADAIOR+X'34' にあります。
Adabas バージョン 6.2 の場合、TDCE エントリは ADAIOR CSECT TDCON にあります。最初の TDCE エントリはオフセット 0、最初の未使用の TDCE エントリはオフセット X‘400’ にあります。
Adabas バージョン 7.1 の場合、TDCE エントリは ADAIOS CSECT TDCON にあります。最初の TDCE エントリはオフセット 0、最初の未使用の TDCE エントリはオフセット X‘580’ にあります。
この情報は、TDCE エントリを追加するときに有効です。
次の表の情報を最初の未使用 TDCEに ZAP する必要があります。 TDCE を変更する場合、「デバイスブロックサイズ定義の一般的ルール」に従う必要があります。
ラベル | オフセット | 内容 |
---|---|---|
TDCDT | 00 | 符号なし 10 進数のデバイスタイプ(X'3385')。全 TDCE 間でユニークな数字でなければなりません。 |
TDCKSN | 02 | コンスタントセット番号。値 X’2B’ または X’2E’ からユニークに選択する必要があります。 |
TDCF | 03 | CKD デバイスの場合 TDCFCKD(X'40')、ECKD デバイスの場合 TDCFECKD(X'60')、(ユーザ定義でない)ECKD デバイスの場合 TDCFECKD(X'61')のフラグビットをセットする必要があります。 |
TDCDT1 | 04 | (注 1 参照) |
TDCDT2 | 05 | (注 1 参照) |
TDCDT3 | 06 | (注 1 参照) |
TDCDT4 | 07 | (注 1 参照) |
TDCMSBS | 08 | 「最大シーケンシャルブロックサイズ」を参照してください。 |
TDCTPC | 0A | シリンダ当たりのトラック数 |
TDCCIPT | 0C | (注 2 参照) |
TDCBPCI | 0E | (注 2 参照) |
TDCABPT | 10 | トラック当たりのアソシエータブロック数。 |
TDCABS | 12 | アソシエータブロックサイズ。 |
TDCACPB | 14 | (注 2 参照) |
TDCDBPT | 16 | トラック当たりの DATA ブロック数。 |
TDCDBS | 18 | データストレージブロックサイズ |
TDCDCPB | 1A | (注 2 参照) |
TDCWBPT | 1C | トラック当たりの WORK ブロック数。 |
TDCWBS | 1E | WORK ブロックサイズ。 |
TDCWCPB | 20 | (注 2 参照) |
TDCTSBPT | 22 | トラック当たりの TEMP または SORT ブロック数 |
TDCTSBS | 24 | TEMP または SORT ブロックサイズ。 |
TDCTSCPB | 26 | (注 2 参照) |
TDCPBPT | 28 | トラック当たりの PLOG ブロック数。 |
TDCPBS | 2A | PLOG ブロックサイズ。 |
TDCPCPB | 2C | (注 2 参照) |
TDCCBPT | 2E | トラック当たりの CLOG ブロック数。 |
TDCCBS | 30 | CLOG ブロックサイズ。 |
TDCCCPB | 32 | (注 2 参照) |
注意:
Adabas デバイスブロックサイズを定義するとき、次の一般的ルールに従う必要があります。
すべてのブロックサイズは必ず 4 の倍数にします。
1 つのブロックを複数のトラックに分割することはできません(つまり、ブロックサイズはトラックサイズ以下にする必要があります)。
新しいデバイスを追加するときに、最大シーケンシャルブロックサイズも指定する必要があります。 最大シーケンシャルブロックサイズに設定する値は TDCMSBS です。ADAIOR TDCE テーブルの先頭からオフセット X’08’ の位置にあります。
デバイスタイプに応じて、TDCMSBS 値は次の値にする必要があります。
デバイスタイプ | 最大ブロック長 |
---|---|
0512 | 32760 |
3310 | 32760 |
3330 | 13030 |
3340 | 8368 |
3350 (8350) | 19069 |
3370 | 32760 |
3375 | 17600 |
3380 (8380/81) | 23476 |
339n | 27998 |
8380/1/5 | 23476 |
839n | 27998 |
9332 | 32760 |
9335 | 32760 |
注意:
デバイスによっては、より小さいブロックサイズを使用することで最も効率的になることに注意してください。例えば 3380
デバイスに対する最大ブロックサイズを 23476 バイトに設定することで 1 トラック当たり 2 ブロック確保することができます。
アソシエータおよびデータストレージブロックサイズには次のルールが適用されます。
アソシエータブロックサイズは最大 FDT サイズの 4 分の 1 より大きくして、さまざまな管理ブロック(RABN1~30)および FCB の定義を受け入れられる十分な大きさにする必要があります。
アソシエータとデータのブロックサイズは、Adabas バッファプールスペースを節約するために 256 の倍数より 4 バイト少なくしてください(例:1020)。
アソシエータおよびデータのブロックサイズはシーケンシャルブロックサイズより最低 32 小さくする必要があります。
データブロックサイズは(最大圧縮レコード長 + 10 + パディングバイト)より大きくする必要があります。
WORK ブロックサイズは(最大圧縮レコード長 + 110)または(アソシエータブロックサイズ + 110)のどちらか大きいほうより大きくする必要があります。
ADAM ダイレクトアドレッシングを使用する場合、サイズは次のとおりです。
size > (maximum compressed record length + ADAM record length + 24); size > 277 (maximum descriptor length + 24)
ただし、TEMP と SORT は一般的に読み込まれた後に書き込まれます。したがって、TEMP/SORT ブロックサイズを大きくした方が効率はよくなります。
TEMP および SORT のブロックサイズは DATA のブロックサイズより大きくする必要があります。
注意:
プロテクションログファイルに 3480/3490 テープカートリッジ圧縮(IDRC)を使用することはお勧めしません。 ADARES
BACKOUT 機能を実行する場合、z/OS では圧縮データの処理に少なくとも 2 倍の時間がかかります。
PLOG または SIBA ブロックサイズには次のルールが適用されます。
PLOG または SIBA ブロックサイズは(最大圧縮レコード長 + 110)または(アソシエータブロックサイズ + 110)のどちらか大きいほうより大きくする必要があります。
PLOG/SIBA を最大データストレージブロックサイズより大きく定義することもお勧めします。 これにより、オンライン ADASAV 処理中に データストレージブロックを分割することによる I/O 増加が回避できます。
シーケンシャルファイルのブロックサイズ(BLKSIZE)は次のように決定されます。
if PTTF(JCL) then BLKSIZE is taken from file assignment statement or label; if PTTMBS > 0 then BLKSIZE = PTTMBS; if PTTMBS = 0 then if tape then BLKSIZE = 32760; else BLKSIZE = TDCMSBS; else if BLKSIZE in file assignment statement or label then use it; if PTTF(OUT) then if QBLKSIZE > 0 then BLKSIZE = QBLKSIZE; if tape then BLKSIZE = 32760; else BLKSIZE = TDCMSBS; else error.
注意:
QBLKSIZE は ADARUN
パラメータです。
ロードモジュール ADAIOR の CSECT I_PTT の対応する PTT エントリで、シーケンシャルプロテクションログのブロックサイズを大きくしなければならないことがあります。
最初の PTT エントリのアドレスは ADAIOR+X'4C8' のフルワードに含まれています。
PTT エントリは CSECT I_PTT のオフセット 0から始まります。
各 PTT エントリは X'10' バイト長で、次のような構成になっています。
ラベル | オフセット | 内容 |
---|---|---|
PTTPN | 00 | プログラム番号。 |
PTTFT | 01 | ファイルタイプ。 |
PTTN | 02 | DD名(2~8文字)。 |
PTTF | 08 | フラグ:
OUT(X’80’)出力 BSAM(X’40’)BSAM BACK(X’20’)後方読み込み JCL(X’10’)DATADEF ステートメントまたはラベルから取得された BLKSIZE/LRECL/RECFM UNDEF(X’04’)未定義のレコードフォーマット VAR(X’02’)可変レコードフォーマット |
- | 09 | 予約済み |
PTTMBSZ | 0C | 最大ブロックサイズ。 |
シーケンシャルプロテクションログに対する PTT エントリは、先頭 2バイトの X'12F1' で識別できます。