バージョン 8.1.3

デバイスとファイルについて

このセクションでは、次のデバイスおよびシステムファイルについて説明します。


サポートされるデバイスタイプ

次の表に、Adabas を z/OS で使用する場合にサポートされるデバイスタイプの標準的な特性を示します。 Adabas ブロックサイズとトラック当たりの RABN は、各デバイスタイプの Adabas コンポーネント別に記載されています。

デバイス トラック数/シリンダ ASSO DATA WORK PLOG/RLOG CLOG TEMP/SORT/DSIM
0512 16 2044:8 4092:4 8192:2 8192:2 8192:2 8192:2  
3310 11 2044:8 4092:4 4096:4 4096:4 4096:4 8192:2  
3330 19 1510:8 3140:4 4252:3 4252:3 3156:4 3140:4  
3340 12 1255:6 2678:3 3516:2 3516:2 3516:2 3500:2  
3350 30 1564:11 3008:6 4628:4 4628:4 3024:6 3008:6  
3370 12 2044:15 3068:10 5120:6 5120:6 3072:10 7680:4  
3375 12 2016:15 4092:8 4096:8 4096:8 4096:8 8608:4  
3380 15 2004:19 4820:9 5492:8 5492:8 4820:9 7476:6 3
3390 15 2544:18 5064:10 5724:9 5724:9 5064:10 8904:6 3
8345 15 4092:10 22780:2 22920:2 22920:2 22920:2 22920:2  
8350 30 3008:6 6232:3 9442:2 9442:2 9442:2 9442:2 1
8380 15 3476:12 6356:7 9076:5 9076:5 9076:5 9076:5 1
8381 15 3476:12 9076:5 11476:4 11476:4 9076:5 9076:5 1
8385 15 4092:10 23292:2 23468:2 23468:2 23468:2 23468:2 1
8390 15 3440:14 6518:8 10706:5 10706:5 8904:6 8904:6 1
8391 15 4136:12 10796:5 13682:4 13682:4 8904:6 18452:3 1
8392 15 4092:12 12796:4 18452:3 18452:3 18452:3 18452:3 1
8393 15 4092:12 27644:2 27990:2 27990:2 27990:2 27990:2 1
9332 6 2044:10 4092:5 5120:4 5120:4 10240:2 10240:2 2
9335 6 2556:14 3580:10 5120:7 5120:7 7168:5 7168:5  
9345 15 4092:10 7164:6 11148:4 11148:4 22920:2 22920:2 3

注意:

  1. 8350、838n、および 839n は物理的には 3350、3380 および 3390 に含められる擬似デバイスタイプです。ただし、前者の標準ブロックサイズの方が長いこともあります。
  2. ここに記載されたシリンダ当たりのトラック数は形式的な値です。
  3. MVS、VSE、または VM/ESA 配下の IBM RAMAC 9394 は、3390 モデル 3、3380 モデル K、または 9345モデル 2 デバイスをエミュレートします。

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ECKD デバイス

Adabas は、3990 コントローラおよび ESCON チャネルを備えた IBM 3390 などの ECKD DASD デバイスをサポートしています。

オープン処理中に、ADAIOR は、ASSO、DATA、WORK、SORT、および TEMP データセットに使用されている DASD デバイスタイプを決定します。 そのとき、Adabas は各 Adabas データベースコンポーネントに関する情報メッセージを発行します。メッセージの type はコンポーネントです。

ADA164 ... FILE DDtype HAS BEEN OPENED IN ckd/eckd MODE - RABN SIZE rabn-size

注意:
ファイルがオープンされるのはCKD モードのみなので、ファイル内での ECKD エクステントと CKD エクステントの混在は避けることを強くお勧めします。 エクステントを混在させると、ファイル I/O 処理が実行されるときに、パフォーマンスが低下することがあります。

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新規デバイスの追加

ユーザー定義ブロックサイズを含む新規デバイスタイプに対するサポートは、このために予約されたデバイスコンスタントエントリテーブル(TDCE)の 1つを修正することによって、ADAIOR に実装することができます。

TDCE は X'40' バイト長で、最初の未使用の TDCE はその先頭 2 バイト(TDCDT)の X'0000' で示されます。

バージョン 6.2 より前のすべての Adabasバージョンでは、最初の TDCE のアドレスはオフセット ADAIOR+X'34' にあります。

Adabas バージョン 6.2 の場合、TDCE エントリは ADAIOR CSECT TDCON にあります。最初の TDCE エントリはオフセット 0、最初の未使用の TDCE エントリはオフセット X‘400’ にあります。

Adabas バージョン 7.1 の場合、TDCE エントリは ADAIOS CSECT TDCON にあります。最初の TDCE エントリはオフセット 0、最初の未使用の TDCE エントリはオフセット X‘580’ にあります。

この情報は、TDCE エントリを追加するときに有効です。

最初の未使用 TDCE に ZAP する情報

次の表の情報を最初の未使用 TDCEに ZAP する必要があります。 TDCE を変更する場合、「デバイスブロックサイズ定義の一般的ルール」に従う必要があります。

ラベル オフセット 内容
TDCDT 00 符号なし 10 進数のデバイスタイプ(X'3385')。全 TDCE 間でユニークな数字でなければなりません。
TDCKSN 02 コンスタントセット番号。値 X’2B’ または X’2E’ からユニークに選択する必要があります。
TDCF 03 CKD デバイスの場合 TDCFCKD(X'40')、ECKD デバイスの場合 TDCFECKD(X'60')、(ユーザ定義でない)ECKD デバイスの場合 TDCFECKD(X'61')のフラグビットをセットする必要があります。
TDCDT1 04 (注 1 参照)
TDCDT2 05 (注 1 参照)
TDCDT3 06 (注 1 参照)
TDCDT4 07 (注 1 参照)
TDCMSBS 08 最大シーケンシャルブロックサイズ」を参照してください。
TDCTPC 0A シリンダ当たりのトラック数
TDCCIPT 0C (注 2 参照)
TDCBPCI 0E (注 2 参照)
TDCABPT 10 トラック当たりのアソシエータブロック数。
TDCABS 12 アソシエータブロックサイズ。
TDCACPB 14 (注 2 参照)
TDCDBPT 16 トラック当たりの DATA ブロック数。
TDCDBS 18 データストレージブロックサイズ
TDCDCPB 1A (注 2 参照)
TDCWBPT 1C トラック当たりの WORK ブロック数。
TDCWBS 1E WORK ブロックサイズ。
TDCWCPB 20 (注 2 参照)
TDCTSBPT 22 トラック当たりの TEMP または SORT ブロック数
TDCTSBS 24 TEMP または SORT ブロックサイズ。
TDCTSCPB 26 (注 2 参照)
TDCPBPT 28 トラック当たりの PLOG ブロック数。
TDCPBS 2A PLOG ブロックサイズ。
TDCPCPB 2C (注 2 参照)
TDCCBPT 2E トラック当たりの CLOG ブロック数。
TDCCBS 30 CLOG ブロックサイズ。
TDCCCPB 32 (注 2 参照)

注意:

  1. デバイスタイプを識別するための、1 つまたは複数のオペレーティングシステム依存のコード。z/OS の場合は、UCBTBYT4 の UCB ユニットタイプになります。
  2. z/OS オペレーティングシステムでは使用されません。

デバイスブロックサイズ定義の一般的ルール

Adabas デバイスブロックサイズを定義するとき、次の一般的ルールに従う必要があります。

最大シーケンシャルブロックサイズ

新しいデバイスを追加するときに、最大シーケンシャルブロックサイズも指定する必要があります。 最大シーケンシャルブロックサイズに設定する値は TDCMSBS です。ADAIOR TDCE テーブルの先頭からオフセット X’08’ の位置にあります。

デバイスタイプに応じて、TDCMSBS 値は次の値にする必要があります。

デバイスタイプ 最大ブロック長
0512 32760
3310 32760
3330 13030
3340 8368
3350 (8350) 19069
3370 32760
3375 17600
3380 (8380/81) 23476
339n 27998
8380/1/5 23476
839n 27998
9332 32760
9335 32760

注意:
デバイスによっては、より小さいブロックサイズを使用することで最も効率的になることに注意してください。例えば 3380 デバイスに対する最大ブロックサイズを 23476 バイトに設定することで 1 トラック当たり 2 ブロック確保することができます。

アソシエータまたはデータストレージのブロックサイズのルール

アソシエータおよびデータストレージブロックサイズには次のルールが適用されます。

WORK データセットのブロックサイズのルール

WORK ブロックサイズは(最大圧縮レコード長 + 110)または(アソシエータブロックサイズ + 110)のどちらか大きいほうより大きくする必要があります。

TEMP/SORT データセットのブロックサイズのルール

ADAM ダイレクトアドレッシングを使用する場合、サイズは次のとおりです。

size > (maximum compressed record length + ADAM record length + 24);
size > 277 (maximum descriptor length + 24)

ただし、TEMP と SORT は一般的に読み込まれた後に書き込まれます。したがって、TEMP/SORT ブロックサイズを大きくした方が効率はよくなります。

TEMP および SORT のブロックサイズは DATA のブロックサイズより大きくする必要があります。

PLOG または SIBA のブロックサイズのルール

注意:
プロテクションログファイルに 3480/3490 テープカートリッジ圧縮(IDRC)を使用することはお勧めしません。 ADARES BACKOUT 機能を実行する場合、z/OS では圧縮データの処理に少なくとも 2 倍の時間がかかります。

PLOG または SIBA ブロックサイズには次のルールが適用されます。

シーケンシャルファイルのブロックサイズ(BLKSIZE)は次のように決定されます。

if PTTF(JCL) then BLKSIZE is taken from file assignment statement or label;
if PTTMBS > 0 then BLKSIZE = PTTMBS;
if PTTMBS = 0 then
if tape then BLKSIZE = 32760;
else BLKSIZE = TDCMSBS;
else if BLKSIZE in file assignment statement or label then use it;
if PTTF(OUT) then
if QBLKSIZE > 0 then BLKSIZE = QBLKSIZE;
if tape then BLKSIZE = 32760;
else BLKSIZE = TDCMSBS;
else error.

注意:
QBLKSIZE は ADARUN パラメータです。

I_PPT のシーケンシャルプロテクションログのブロックサイズ

ロードモジュール ADAIOR の CSECT I_PTT の対応する PTT エントリで、シーケンシャルプロテクションログのブロックサイズを大きくしなければならないことがあります。

最初の PTT エントリのアドレスは ADAIOR+X'4C8' のフルワードに含まれています。

PTT エントリは CSECT I_PTT のオフセット 0から始まります。

各 PTT エントリは X'10' バイト長で、次のような構成になっています。

ラベル オフセット 内容
PTTPN 00 プログラム番号。
PTTFT 01 ファイルタイプ。
PTTN 02 DD名(2~8文字)。
PTTF 08 フラグ:

OUT(X’80’)出力

BSAM(X’40’)BSAM

BACK(X’20’)後方読み込み

JCL(X’10’)DATADEF ステートメントまたはラベルから取得された BLKSIZE/LRECL/RECFM

UNDEF(X’04’)未定義のレコードフォーマット

VAR(X’02’)可変レコードフォーマット

- 09 予約済み
PTTMBSZ 0C 最大ブロックサイズ。

シーケンシャルプロテクションログに対する PTT エントリは、先頭 2バイトの X'12F1' で識別できます。

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