このセクションでは、Adabas ダンプフォーマッティングツール ADAFDP の利用について説明します。
ADAFDP はアドレススペースダンプフォーマッティングモジュールです。 Adabas ニュークリアスが異常終了でシャットダウンするとき、このモジュールが制御を受け取り、エラーの原因分析に役立つ情報をフォーマットして表示します。
ニュークリアスがシャットダウンしているときに、ADAMPM はシャットダウンの原因を判断します。 原因が異常終了の場合、ADAMPM は Adabas SVC への 20 コールの前に ADAFDP モジュールをアドレススペースにロードします。 その後 ADAFDP は制御を受け取り、ニュークリアス情報をフォーマットします。
ADAFDP をロードできない場合、メッセージ ADAF03 がコンソールに表示され、異常終了シャットダウンを継続します。
ADAFDP がフォーマットした情報の大部分は、明白で、説明不要なものですが、 情報のタイプと量はシャットダウン状況に依存するため、このセクションに ADAFDP 出力の概要を示します。
メッセージ | 説明 |
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ADAH51/ADAH52 |
このメッセージは、フォーマットの開始時と終了時にコンソールに表示され、同時に DDPRINT に書き込まれます。 |
ADAMPM ABEND CODE and PSW |
アベンドコードとプログラム状況ワード(PSW)が Adabas ESTAE によって ADAMPM に保存された場合、ADAFDP はこれらのメッセージを表示します。 さらに、ADAFDP はエントリポイントが PSW に最も適合するモジュールを特定し、そのモジュール内のオフセットを計算します。 ADAMPM アベンドコードと PSW がゼロの場合、ADAFDP はこの情報をフォーマットしません。 |
ADABAS MODULE LOCATIONS |
ADAFDP は、アドレススペース内の各 Adabas ニュークリアスモジュールの場所をフォーマットして表示します。 |
ADDRESS LOCATIONS FOR USER EXITS |
ADAFDP は Adabas ニュークリアスでロードされたすべてのユーザー出口の場所をフォーマットして表示します。 |
ADDRESS LOCATIONS FOR HYPEREXITS |
ADAFDP は Adabas ニュークリアスでロードされたすべてのハイパー出口の場所をフォーマットして表示します。 ハイパー出口 10~31 はそれぞれ A~U として表示されます。 |
ADANC0 STANDARD REGISTER SAVE AREA |
レジスタ 0~7/8~F。これらは ADANC0 に保存されます。 これらのレジスタのどれかにストレージ内のニュークリアスプールをポイントするアドレスが含まれているか、ADAFDP は判断します。 含まれている場合、ADAFDP はどのプールかを示し、そのアドレスのストレージをスナップします。 そのレジスタが 12 でユーザースレッドをポイントしている場合、ADAFDP はスレッド全体をスナップします。 |
ADANC0 ABEND SAVE REGISTERS |
レジスタ 0~7/8~F。これらはユーザーアベンドの結果として、ADANC0 に保存されます。 ADAFDP は、これらの保存済みレジスタのいずれかにストレージ内のニュークリアスプールをポイントするアドレスが含まれているかを判断します。 含まれている場合、ADAFDP はどのプールかを示し、その場所のストレージをスナップします。 その保存済みレジスタが 12 でユーザースレッドをポイントしている場合、ADAFDP はスレッド全体をスナップします。 |
ADAMPM SAVE REGISTERS |
レジスタ 0~7/8~F。これらは Adabas ESTAE によって ADAMPM に保存されています。 これらは ADAM99 メッセージで表示されるのレジスタと同じです。 ADAFDP は、これらの保存済みレジスタのいずれかにストレージ内のニュークリアスプールをポイントするアドレスが含まれているかを判断します。 含まれている場合、ADAFDP はどのプールかを示し、その場所のストレージをスナップします。 |
BEGIN / ENDING ADDRESSES OF POOLS / TABLES |
ADAFDP は、Adabas ニュークリアスのプールとテーブルの開始/終了アドレス位置を判断します。 これらのアドレスは、実際のダンプを簡単に検索できるように表示されます。 詳細については、「プールの省略形」を参照してください。 |
ADABAS THREADS |
ADAFDP はスレッド 0、-1、および -2 を含む物理スレッドをフォーマットします。 行数は NT の値に依存します。 異常終了のときアクティブだったスレッド(存在する場合)がポインタ --> でマークされます。 |
USER THREADS |
実行するワークが割り当てられた -2 から NT のスレッドについて、ADAFDP はそのスレッドのステータスに関する情報をフォーマットして表示します。 詳細については、「ユーザースレッド」を参照してください。 |
FOLLOWING COMMANDS WERE FOUND IN THE CMD QUEUE |
ADAFDP はコマンドキューをスキャンし、キューで見つかったコマンドの情報をフォーマットします。 詳細については、「コマンド情報」を参照してください。 |
POOL INTEGRITY CHECK |
ADAFDP は Adabas ニュークリアスアドレススペース内のさまざまなプールの保全性をチェックします。 そのプール内でエラーが検出されると、ADAFDP はエラーになったプールとエラータイプを示します。 さらに、ADAFDP はエラーが検出された位置のストレージをスナップします。 |
FOLLOWING RABNS/FILES ACTIVE IN BUFFER POOL |
ADAFDP は、アクティブまたは更新中だった RABN のバッファプールヘッダーをスキャンします。 詳細については、「RABN 情報」を参照してください。 |
ADAIOR REGS FOUND AT OFFSET X’080’ |
このオフセットの ADAIOR に保存されている、レジスタ 0~7/8~F が見つかりました。 これらのレジスタ値のいずれかが Adabas プール内を指していることを ADAFDP が検出した場合、その場所のストレージをスナップします。 |
ADAIOR REGS FOUND AT OFFSET X’0C0’ |
このオフセットの ADAIOR に保存されている、レジスタ 0~7/8~F が見つかりました。 これらのレジスタ値のいずれかが Adabas プール内を指していることを ADAFDP が検出した場合、その場所のストレージをスナップします。 |
ICCB POINTED FROM X’A0’ IN IOR |
ICCB アドレスが ADAIOR 内のこのオフセットをポイントしています。 |
ADAI22 ADAIOR TRACE TABLE |
ADAIOR のトレーステーブルのフォーマット。ADAM99 メッセージのフォーマットと同じです。 |
プールの省略形 | 説明 |
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LOG | ログエリア |
OPR | Adabas ニュークリアスオペレータコマンド処理エリア |
CQ | コマンドキューのアドレス。ADAFDP により後でフォーマットされます。 |
ICQ | 内部コマンドキュー |
TT | スレッドテーブル |
IA1 | 内部エリア 1 |
SFT | セッションファイルテーブル |
FU | ファイル使用テーブル |
FUP | ファイル更新テーブル |
IOT | 非同期バッファフラッシュのための I/O テーブル |
PL2 | 非同期バッファフラッシュのための PLOG エリア |
PET | ポストされた ET テーブル |
TPT | Tpost |
TPL | Tplatz |
UQP | ユニークディスクリプタテーブル |
UHQ | アッパーホールドキュー |
HQ | ホールドキュー |
UUQ | アッパーユーザーキュー |
UQ | ユーザーキュー |
FP | フォーマットプール |
FHF | ファイル HILF エレメント |
PA | プロテクションエリア |
TBI | ISN テーブル |
TBQ | シーケンシャル検索テーブル |
WK3 | WORK パート 3 スペース割り当てテーブル |
IA2 | 内部エリア 2 |
WK2 | WORK パート 2 スペース割り当てテーブル |
VOL | VOLSER テーブル |
WIO | WORK ブロック I/O エリア |
FST | フリースペーステーブルのワークエリア |
UT | ユーザースレッド |
WP | ワークプール |
AW2 | WORK ブロック非同期 I/O エリア |
IOP | 非同期バッファフラッシュ関連 I/O プール |
IU2 | バッファプールインポータンスヘッダーアッパー 2 |
IU1 | バッファプールインポータンスヘッダーアッパー 1 |
BU2 | バッファプールアッパーヘッダー 2 |
BU1 | バッファプールアッパーヘッダー 1 |
BH | バッファプールヘッダーのアドレス位置。バッファプールヘッダーの情報は ADAFDP により後でフォーマットされます。 |
BP | バッファプールの物理開始アドレス位置 |
情報 | 説明 |
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Thread Number | -2~NT |
Status | スレッドの現在のステータスを示します。
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CMD | 実行されている Adabas コマンド |
Response Code | レスポンスコード(存在する場合) |
File Number | このコマンドのファイル番号 |
ISN | このコマンドの内部シーケンス番号 |
Sub. Rsp | サブルーチンレスポンスコード(存在する場合) |
Last RABN for I/O | コマンド処理によって要求された最後の RABN(10 進) |
Type | 最後の RABN タイプ(A:ASSO、D:DATA) |
CQE Addr | このコマンドのコマンドキューエレメントアドレス |
User Jobname | このコマンドを実行したユーザーのジョブ名 |
ITID | このコマンドを実行したユーザーの内部 Adabas ID |
User | このコマンドを実行したユーザーのユーザー ID |
Unique global ID | このコマンドを所有するユーザーの 28 バイトの ID |
Buffer Addresses | コントロールブロック、フォーマットバッファ、サーチバッファ、バリューバッファ、ISN バッファのバッファアドレス |
Buffer Lengths |
FL:フォーマットバッファ長 |
Snap Thread | ユーザースレッドの最初の 144 バイトがスナップされます。 |
情報 | 説明 |
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CQE Address | この CQE のアドレス位置 |
F | コマンドキューフラグバイト。
|
CMD | コマンドタイプ |
ファイル番号 | このコマンドのファイル番号 |
ジョブ名 | ユーザーのジョブ名 |
Addr User | 検索して見つかった場合、ユーザーの UQE の UQE アドレス |
Addr User ASCB | ユーザーの ASCB のアドレス位置 |
Addr ECB | ユーザーの ECB のアドレス位置(ユーザーのアドレススペース内) |
Addr User UB | ユーザーの UB のアドレス(ユーザーのアドレススペース内) |
Addr User PAL | ユーザーのパラメータアドレスリストのアドレス位置 |
CQE ACA | CQE の ACA フィールド |
CQE RQST | CQE の RQST フィールド |
Abuf/Pal | CMD に対するアタッチドバッファ/パラメータアドレスリスト(PAL)のアドレス |
Comm Id | このコマンドに対する 28 バイトのユニークなユーザー ID |
情報 | 説明 |
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RABN Number | RABN 番号(10進) |
タイプ | ブロックタイプ(A:ASSO、D:DATA) |
Flag | BP ヘッダーエレメントフラグバイト:
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ファイル | このブロックの所有者のファイル番号 |
Address | ストレージ内のブロックのアドレス位置 |