バージョン 8.1.3
 —  DBA タスク  —

IS(情報システム)部門の DBA

データベース管理者(DBA)が効果的に作業できるかどうかは、DBA がその作業に使うスキルと知識、また情報システム(IS)全体の運用における DBA の役割に依存します。 このセクションでは、DBA の役割の定義方法、IS 部門と DBA の関係について説明し、その関係から最大の利益を得るための提案を行います。

このドキュメントでは、次のトピックについて説明します。


組織内での DBA の位置

データベースの使用を必要な程度にコントロールできるよう、また、ユーザー部門内の適切なレベルとコミュニケートできるよう組織内でも十分に高い地位に DBA を配置すべきです。 しかし、データベースの使用を監視し、新規アプリケーションの選択やアドバイスを行い、データベースの必要なレベルのデータ完全性を維持するという日々の処理からかけ離れてしまうほど高い地位にすべきではありません。

DBA の適切な位置付けと報告体系は、組織の性質と規模に依存します。

普通、DBA の地位はシステムマネージャ、プログラミングマネージャおよびオペレーションマネージャと同様、職務上のマネージャとして置きます。 データベースの一連の操作について全面的に直接の責任を負う必要があります。 また、DBA は DBMS 準拠の標準化について理解させ、遵守させる責任も負うため、プログラミングと IS オペレーションの標準化全般を管理する権限の一部を DBA にも与えておくと、その責任を果たしやすくなります。

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DBA に必要な能力

DBA には、部門の調整能力、高い技術力、折衝能力、監視能力が不可欠です。 DBA は、公正な人物であり、データベースの問題を両サイド(IS 部門とユーザー部門)から見ることができ、どちら側にも偏らない人物であるべきです。 組織全体の利益を考え DBA は思慮ある判断を下さねばなりません。

DBA には次の能力も必要です。

中規模から大規模のインストレーションでは、DBA は 1 人ではなく、小人数のチームから成っていることが多く、 この場合、チームのそれぞれの人物が、それぞれ専門の知識を持ち、データベースリソースの管理作業を分担します。

小規模のインストレーションでは、DBA チームを構成するのは困難ですが、必要なすべての能力を持った個人をみつけるのは不可能でしょう。 この場合は、システムプログラマ、シニアオペレータ、シニアアナリスト等の他のスペシャリストから専従ではなく一時的に支援してもらい DBA の役割を果してもらうようにしてください。

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マネージメントサポート

DBA の職務がまっとうしやすくなるように、IS 部門とユーザー管理部門には DBA の役割の重要性について認識してもらい、支援を受けられるようにする必要があります。 DBA は、データベース操作やデータベースが組織に提供するサービスについて深い知識を持っています。データベースの使用や設計を含むすべての事項についての権限を有する担当者として、DBA を扱う必要があります。

原則として、データベース環境の整合性が維持されるように、データベースに影響するすべての決定には DBA を参加させるようにしてください。 また、経営陣が考えるよりもコスト効果の高いソリューションを DBA が提案できる場合もあります。

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起こり得る誤り

DBA の役割を設定するときにあり得る落し穴を次に示します。

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