バージョン 8.1.3
 —  DBA タスク  —

集中的な管理と調整作業

Adabas のようなデータベース環境では、組織内の多数の部門から、多数のアプリケーション(ユーザー)により同じデータにアクセスされます。 データの所有権と責任は、ニーズが多様で相反することもある複数の部門で分担します。 ニーズが相反する場合、この問題を解決するのも DBA の仕事の 1 つです。

データのセキュリティと保全性は、個人または部門がそれぞれ独自に実装するのではなく、Adabas のようなシステムで実装します。このようなシステムが実現する DBA の管理機能やカスタマイズされたセキュリティプロファイルによって通常はセキュリティと保全性が向上します。

過去においてアプリケーション開発チームは、たいてい自身の都合からアプリケーションファイルの設計や維持について大きく責任を持っていました。 そのデータを使用したい他のアプリケーションは、もとのファイルの設計を受け入れるか、使用目的に合わせてファイルを変換しなければなりませんでした。 このため、データ保全性、リカバリ手順およびプライバシーの保護は一貫していませんでした。 加えて、システム全体の効率に対してはほとんど注意が払われていませんでした。あるシステムで行われた変更が不運にも他のシステムのパフォーマンスに影響を及ぼすことがありました。

統合化と共有化が可能なデータベースが存在しても、一括制御を行わないとすぐに混乱に陥ってしまいます。 あるプロジェクトでファイル構造を変更したために、不運にも他のプロジェクトに影響を与えてしまいます。 あるプロジェクトの効率を上げようとすると他を犠牲にすることになります。 異なるセキュリティやリカバリ手順を使用していると、良くても混乱や不安を招き、悪くすると不安定で確実性の乏しいデータベースになりかねません。

明らかに、適切なデータベース管理とは、共通の標準と全インストレーション的な見地からのハードウェアとソフトウェア要求が一括制御には必要であるということを意味します。 この一括制御が DBA の責任です。 以上のような理由から、この機能をデータベース開発サイクルの最初に設定することが重要です。

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