拡張オペレーションメッセージ

このドキュメントでは、Adabas 拡張オペレーション(AEO)のエラーメッセージについて説明します。各メッセージには、メッセージの説明、エラー修正に望ましい対処が記述されています。

Adabas のメッセージには次の 2 つのフォーマットがあります。

  1. ヘッダー付きの Adabas メッセージ
    どのメッセージにも、次のような共通の形式で表示されます。%utility name-severity-message id text
    例:%ADANUC-I-STARTED, 24-NOV-2001 12:06:38, Version 3.2

  2. ヘッダーなしの Adabas メッセージ
    どのメッセージにも、次のような共通の形式で表示されます:text
    例えば、adaopr dbid=<dbid> の出力は次のようになります。
    Database dbid, startup at 24-NOV-2001 11:37:00
    ADANUC Version 3.2, PID 12107

ヘッダー付きの Adabas メッセージは、"%" で始まります。

Adabas メッセージには、次のような重要度があります。

I = Information, W = Warning, E = Error, F = Fatal Error

ヘッダーのないメッセージは、デフォルトの重要度 I(情報)を示します。Adabas message ID は、メッセージに固有の識別子です。ヘッダーのないメッセージには、メッセージ ID はありません。Adabas エラーメッセージのテキスト部分には、短い説明用のテキストが出力されます。


%<utility>-I-AXACT, start action=<topic name>, ROUTINE=<action routine>
説明

Adabas アクションを開始するたびに、メッセージ AXACT が標準出力に書き出され、ログとして記録されます。

例:
%ADANUC-I-AXACT, start action=ADANUC_STARTED, ROUTINE=ada_nsta.

対処

対処は必要ありません。


%ADANUC-<I | W | E | F >-CMDLOG1, FNR=<fnr>, RSP=<response code>, CMD=<command>, COP=<command options>, AD2=<additions 2>, AD2(HEX)=<additions 2 in hex format>
説明

メッセージ CMDLOG1CMDLOG2 に、リターンコードが 0 でも 3 でもない Adabas コマンドが記録されています。エラーの重要度は、リターンコードによって異なります。このメッセージは記録されますが、標準出力には書き込まれません。
詳細については、付録 A の「CMDLOG メッセージを作成するレスポンスコード」を参照してください。

例:

%ADANUC-W-CMDLOG1,  FNR=999, RSP=17, CMD=L1, COP=  , AD2=...., AD2(HEX)=00000500
対処

対処は必要ありません。


%ADANUC-< I | W | E | F >-CMDLOG2, ISN=<isn>, ISQ=<ISN quantity>, UID=<user id>, NID=<node id>, TID=<login id>, TH=<thread>
説明

メッセージ CMDLOG1CMDLOG2 に、リターンコードが 0 でも 3 でもない Adabas コマンドが記録されています。エラーの重要度は、リターンコードによって異なります。このメッセージは記録されますが、標準出力には書き込まれません。
詳細については、付録 A の「CMDLOG メッセージを作成するレスポンスコード」を参照してください。

例:

%ADANUC-W-CMDLOG2,  ISN=1, ISQ=0, UID=        , NID=PCWO02  , TID=miller/3, TH=3

注意:

  1. UID は、対応する OP コマンドで指定されているユーザー ID です。OP コマンドが発行されていないためにアクティブな Adabas セッションがなく、かつオプション OPEN_REQUIRED が設定されている場合は、「********」が表示されます。セッションがアクティブで、対応する OP コマンドのアディション 1 でユーザー ID が指定されていない場合は、空白が表示されます。
  2. TID には、クライアントプログラムのログイン ID が含まれます。マルチスレッドアプリケーションの場合、これは Adabas コールを行うアプリケーションの最初のスレッドにのみ該当します。他のスレッドでは、TID="miller/3" などのスレッドカウンタによって、フィールドの最後のバイトが上書きされます。これにより、ログイン ID の一部が上書きされる可能性があります。
  3. クライアントプログラムで lnk_set_user_id がコールされた場合は、NID と TID の値が異なる値に設定されている可能性があります。
  4. TH とは、Adabas コマンドを処理した Adabas ワーカースレッドの数です。
  5. 一部の Adabas コマンドは Adabas ニュークリアスに転送されず、Adabas レスポンスコードは ADALNK モジュールで直接生成されます。これらの Adabas コマンドでは、メッセージ CMDLOG1 および CMDLOG2 は生成されません。
対処

対処は必要ありません。


%<utility>-< I | W | E | F >-CPBFREE, free entries in checkpoint block=<n>
説明

メッセージ CPBFREE はチェックポイントブロック内の空きエントリをログとして記録します(オフラインチェックポイントを参照)。重要度は可変であり、トピック OFFLINE_CHECKPOINTS の項目 MESSAGE の定義によって変ります。このメッセージはログとして記録されますが、標準出力には書き出されません。

例:
MESSAGE=(I=50,W=20,E=5,F=2) で、空きのエントリ数が 19 の場合:%ADAMUP-W-CPBFREE, free entries in checkpoint block = 19

対処

対処は必要ありません。


%<utility>-I-CRIPC, TYPE=<IPC type>, NAME=<IPC name>, SIZE=<size>
説明

ユーティリティで IPC(インタープロセスコミュニケーション)リソースが作成されると、メッセージ CRIPC がログとして記録されます。重要度は I(情報)です。このメッセージは記録されますが、標準出力には書き込まれません。

IPC のタイプは次のいずれかです。

  • M = 共有メモリ

  • S = セマフォ

  • Q = メッセージキュー

例:
%ADANUC-I-CRIPC, TYPE=M, NAME=0xada0004d, SIZE=913416

対処

対処は必要ありません。


%<utility>-< I | W | E | F >-DBFREE, TYPE=<container type>, EXTEND-COUNT=<count>, SIZE=<size in KB>, FREE=<free space in KB>, %FREE=<free space rate in %>
説明

有効なコンテナタイプは ASSO と DATA です。ASSO および DATA の残りの空きスペースは、データベースファイルが拡張されるたびに計算されます。これらの値は、必要に応じて INCREASE_ASSO または INCREASE_DATAMESSAGE定義と比較されます。残りの空きスペースの割合がこれらのメッセージの値以下になった場合、メッセージ DBFREE がそれに関連付けられた重要度とともにログとして記録されます。"adarep dbid=<dbid> free" 機能を使ってこの計算を行うこともできます。このメッセージは記録されますが、標準出力には書き込まれません。エクステントカウントは割り当てられた ASSO または DATA コンテナの数を示します。

例:
%ADANUC-I-DBFREE, TYPE=DATA, EXTENT-COUNT=3, SIZE=40000 KB, FREE=5320 KB, %FREE=13,30

対処

対処は必要ありません。


%<utility>-I-DD, <logical file name>=<physical file name>
説明

コンテナまたはシーケンシャルファイルがオープンされるたびに、この情報が DD メッセージによってログとして記録されます。重要度は常に I(情報)です。このメッセージは記録されますが、標準出力には書き込まれません。

例(PC プラットフォーム):
%ADANUC-I-DD, ASSO1 = %ADADATADIR%\db<nnn>\ASSO1.<dbid>

例(UNIX プラットフォーム):
%ADANUC-I-DD, ASSO1 = /dev/rdsk/c13d0s2

対処

対処は必要ありません。


%<utility>-I-FEXT, extend FNR=<fnr>, TYPE=<extent type>, COUNT=<extent count>, SIZE=<extent size in MB> (<number of blocks> * <blocksize>)
説明

データベースが拡張されると、メッセージ FEXT がログとして記録されます。重要度は I(情報)です。このメッセージは記録されますが、標準出力には書き込まれません。エクステントカウントは、このエクステントタイプの割り当て済みエクステントの数を示します。例えば、3 番目の DATA エクステントが割り当てられると、COUNT=3 になります。有効なエクステントタイプは、AC、NI、UI、および DATA です。

例:
%ADANUC-I-FEXT, EXTEND FNR=31, TYPE=DATA, COUNT=3, SIZE=6,63 MB (1697 * 4096 Bytes)

対処

対処は必要ありません。


%<utility>-< I | W | E | F >-FIFREE, FNR=<fnr>, TOPISN=<topisn>, MAXISN=<maxisn>, NI=<number of NI extents>, UI=<number of UI extents>, AC=<number of AC extents>, DS=<number of DS extents>
説明

データベースファイルを拡張するたびに、エクステント数がトピック REORDER_FILE の項目 MESSAGE の定義と比較されます。エクステントカウントがこれらのメッセージ値のいずれか以上になった場合、メッセージ FIFREE がそれに関連付けられた重要度とともにログとして記録されます。"adarep dbid=<dbid> content" 機能を使ってこの計算を行うこともできます。このメッセージは記録されますが、標準出力には書き込まれません。このメッセージのフォーマットは次のとおりです。

例:
%ADAMUP-I-FIFREE, FNR=12, TOPISN=110807, MAXISN=500000, NI=5, UI=2, AC=2, DS=3

対処

対処は必要ありません。


%ADANUC-< I | W | E | F >-INCNUCP, nucleus parameter=<parameter name>, current size=<current size>
説明

ニュークリアスパラメータが小さすぎて Adabas コマンドが異常終了すると、メッセージ INCNUCP がログとして記録されます。重要度は可変であり、トピック INCREASE_<ニュークリアスパラメータ> の項目 MESSAGE の定義によって変ります。備考:項目 MESSAGE のパラメータのいずれかに 101 %の値がある場合、そのパラメータがオーバーフローしている場合にのみ INCNUCP がログとして記録されることを示します。このメッセージは記録されますが、標準出力には書き込まれません。詳細については、付録 B の「不十分なパラメータサイズによって起こるレスポンスコード」を参照してください。

例:MESSAGE=(I=50,W=80,E=101) の場合:
%ADANUC-E-INCNUCP, nucleus parameter=NU, current size=500

対処

対処は必要ありません。


%<utility>-I-INP, <parser input>
説明

Adabas ユーティリティでパラメータが解析されるたびに、この情報が INP メッセージによってログとして記録されます。重要度は常に I(情報)です。このメッセージは記録されますが、標準出力には書き込まれません。

例:%ADAINV-I-INP, reinvert = *

対処

対処は必要ありません。


%<utility>-W-INVCTRL, invalid definition: TOP1=<topic name level 1>, TOP2=<topic name level 2>, ITEM=<item name>, VALUE=<item value>
説明

すべての Adabas ユーティリティは、起動時に ADABAS.INI 初期化ファイルを読み込みます。ユーティリティパラメータ DBID が解析されると、初期化ファイル DBnnn.INI(nnn はデータベース番号)が読み込まれます。これらのファイルのいずれかでコンフィグレーションエラーが発生すると、メッセージ INVCTRL がログとして記録され、関連付けられたトピックが無効になります。このメッセージは記録されますが、標準出力には書き込まれません。

例:
%ADAOPR-W-INVCTRL, invalid definition: TOP1=DB_PARAMETER, TOP2=ADANUC_STARTED, ITEM=ACTION, VALUE=XYES

対処

対処は必要ありません。


%<utility>-F-IPCERR, TYPE=<IPC type>, NAME=<IPC name>, SIZE=<size>, SYSFCT=<system function>, ERRNO=<error number>, ERRTXT=<error text>
説明

ユーティリティで IPC(インタープロセスコミュニケーション)リソースの作成中にエラーが発生すると、メッセージ IPCERR がログとして記録されます。重要度は F(致命的)です。このメッセージは記録されますが、標準出力には書き込まれません。
IPC のタイプは次のいずれかです。

  • M = 共有メモリ

  • S = セマフォ

  • Q = メッセージキュー

SYSFCT は、リソースの作成に使用される C のシステム関数を示します。ERRNO はシステムエラー番号を、ERRTXT は関連付けられたシステムエラーテキストを示します。

例:
%ADANUC-F-IPCERR, TYPE=M, NAME=0xada0004d, SIZE=913416, SYSFCT=shmget, ERRNO=12, ERRTXT=Not enough core

対処

対処は必要ありません。