S1/S2/S4 コマンド(検索レコード)

このドキュメントでは、次のトピックについて説明します。


機能および使用

S1/S2/S4 コマンドは、ある検索条件を満足するレコードの集合を選択するのに使用します。

検索条件は、単一フィールド、または論理演算子で連結された複数のフィールドを使用して作成できます。ディスクリプタのみを使用した場合、Adabas は、アソシエータインバーテッドリストを使用して問い合わせを解決し、データストレージにはアクセスしません。

S1/S2/S4 コマンドの結果は、条件を満足するレコードおよびその ISN リストのセットです。S1/S4 コマンドを使用すると、ISN バッファに昇順で ISN が返されます。S2 コマンドを使用すると、ユーザーが指定したソート順に ISN が返されます。S4 コマンドを使用すると、生成された ISN リスト内で最初の ISN が、ホールド状態になります。つまり、他のユーザーに対してレコードがロックされます。S4 コマンドは、ユーザーがレコードを更新したい場合など、他のユーザーがレコードを更新できないようにする必要がある場合に使用します。詳細については、「概念および機能」の「競合更新、共有ロック」を参照してください。レコードに対し、ユーザーがすでに下位のロックモードでロックをホールドしている場合は、要求されたロックモードにアップグレードされます。レコードに対し、ユーザーがすでに上位ロックモードでホールドしている場合、ロックモードは変更されません。

Adabas は、(要求された場合に)最初の S1/S2/S4 コールで ISN バッファに挿入できなかった ISN を Adabas 一時ワークスペースに格納します。オーバーフロー ISN は、S1/S2/S4 の再コールにより、後で取り出せます。詳細については、「プログラミングの考慮事項」の「ISN リスト処理」を参照してください。

Adabas は、オーバーフロー ISN リストの最後にある ISN がユーザーに返されたきにそのリストを解放します。後の処理のために全 ISN リストを保持する必要がある場合は、SAVE ISN LIST オプションを使用する必要があります。このオプションを指定すると、ISN リスト全体が Adabas 一時ワークスペース上に格納され、しかも RC または CL コマンドが発行されるまで(または Adabas セッションが終了するまで)解放されません。

L1/L4 コマンドの GET NEXT オプションを使って ISN で識別されるレコードを読むときは、ISN バッファは必要ありません。このオプションを使用すると、Adabas によって保存された ISN リストから自動的に ISN が取得されます。

オプションとして、S1/S2/S4 コマンドで、データストレージから結果 ISN リストの最初の ISN レコードを読み取ることができます。

graphics/s1s2s4_1.png

S1/S2/S4 Command, Procedure Flow

graphics/s1s2s4_2.png

S1/S2/S4 Command, Procedure Flow (continued)

graphics/s1s2s4_3.png

S1/S2/S4 Command, Procedure Flow (continued)

コントロールブロック

Field フォーマット  
コールタイプ B F/U
予約(内部使用)   -/-
コマンドコード A F/U
コマンド ID B F/U
File Number B F/U (1)
Response Code B F/A (1)
ISN B -/A
ISN 下限 B F/U
ISN 数 B -/A
フォーマットバッファ長(ACB のみ) B F/U
レコードバッファ長(ACB のみ) B F/U
サーチバッファ長(ACB のみ) B F/U
バリューバッファ長(ACB のみ) B F/U
ISN バッファ長(ACB のみ) B F/U
コマンドオプション 1 A F/U
コマンドオプション 2 A F/U
コマンドオプション 3(ACBX のみ) A F/U
アディション 1 A F/U
アディション 2 A、B -/A
アディション 3 A F/A
アディション 5 A F/U
コマンドタイム B -/A
ユーザーエリア   F/U

バッファエリア

バッファ  
フォーマットバッファ F/U
レコードバッファ –/A
サーチバッファ F/U
バリューバッファ F/U
ISN バッファ –/A
フォーマット:
A 英数字
B 2 進数
x/y Adabasコール前/後 - xとyは、値を取ることができます。
A Adabas によって設定
F ユーザーによって設定
U Adabas コール後も変更なし
- 使用しません

(1)このフィールドの意味は、Call タイプに指定された値によって異なります。詳細については、「Adabas の呼び出し」の「コントロールブロック」を参照してください。

コントロールブロック

コマンドコード

S1/S2/S4

コマンド ID

このフィールドは、結果の ISN リストを Adabas 一時ワークスペースに格納する場合に、ISN リストを識別する値を指定するために使用します。

SAVE ISN LIST オプションを使用する場合、またはオーバーフローした ISN を格納する場合には、このフィールドに空白以外でゼロ以外の値を指定する必要があります。

S2 コマンドが使用されている場合、このフィールドに空白以外で 0 以外の値を指定する必要があります。

コマンド ID の自動生成を使用するとき以外、このフィールドの上位バイトを 16 進数の FF に設定しないでください(詳細については、「プログラミングの考慮事項」の「コマンド ID の使用」を参照)。

このフィールドの上位バイトには、16 進数 "FF" をセットしないでください。

詳細については、「プログラミングの考慮事項」の「ISN リスト処理」を参照してください。

File Number

ISN を選択するファイルの番号。

Response Code

このフィールドには、コマンドに対するレスポンスコードが返されます。レスポンスコード 0 は、このコマンドが正しく実行されたことを示します。

ISN

このフィールドには、ISN 結果リストの先頭 ISN が返されます。実行結果の ISN リストがない場合、このフィールドは変更されません。これは最初のコールでも、その後の Adabas 一時ワークスペースから ISN を取得するためのコールでも同様です。

ISN 下限

このフィールドを最初の Sx コールで使用すると、このフィールドに指定した ISN より大きい ISN だけが ISN 結果リストに含まれるように制限されます。このフィールドをゼロに設定すると、該当するすべての ISN が返されます。

後続の Sx コールでは、このフィールドは、Adabas 一時ワークスペースに保存された ISN リストから ISN グループを取得するときに、使用する最初の ISN を特定する目的で使用されます。

ISN 数

Adabas は最初の Sx コールの結果として、検索条件を満足するレコード件数をこのフィールドに返します。

また、Adabas は、Adabas 一時ワークスペースから ISN を取得するのに使用した後続の SX コールの結果として、ISN バッファに返した ISN の個数を返します。

フォーマットバッファ長(ACB のみ)

フォーマットバッファ長(バイト単位)を示します。ユーザープログラムで定義するフォーマットバッファエリアは、ここに指定する長さ以上である必要があります。

レコードバッファ長(ACB のみ)

レコードバッファ長(バイト単位)を示します。ユーザープログラムで定義するレコードバッファエリアは、ここに指定する長さ以上である必要があります。

サーチバッファ長(ACB のみ)

サーチバッファ長(バイト単位)を示します。ユーザープログラムで定義するサーチバッファエリアは、ここに指定する長さ以上である必要があります。

バリューバッファ長(ACB のみ)

バリューバッファ長(バイト単位)を示します。ユーザープログラムで定義するバリューバッファエリアは、ここに指定する長さ以上である必要があります。

ISN バッファ長(ACB のみ)

ISN バッファ長(バイト単位)を示します。この長さによって ISN バッファに配置される ISN の数が決定します。

このフィールドをゼロにすると、ISN は ISN バッファに追加されません。L1/L4 コマンドの GET NEXT オプションを指定して ISN 結果リストを読み込む場合、または条件に合ったレコード数を求めるためだけにコマンドを発行する場合、このフィールドはゼロにする必要があります。

ゼロ以外の値を指定する場合は、4 の倍数にする必要があります。それ以外の場合、長さには 4 の倍数で次に小さい整数が設定されます。

コマンドオプション 1

このフィールドを H にすると、SAVE ISN LIST オプションを呼び出します。このオプションを使用すると、Adabas は実行結果の ISN リスト全体を Adabas 一時ワークスペースに格納します。

このフィールドに R を指定すると、RETURN オプションを使用することを示します。S4 コマンドが発行され、読み込んでホールドするレコードが別のユーザーにホールドされている場合は、Adabas が、そのレコードが使用可能になるまでユーザーをホールド状態に置かずにレスポンスコード 145 を返します。

コマンドオプション 2

S2 コマンドを使用している場合は、このフィールドを、実行結果の ISN をディスクリプタ値の昇順と降順のどちらでソートするかを指定するために使用します。

D は、降順ソートを指定することを意味します。

T は、インデックス切り捨てチェックを実行することを示します。このオプションが指定されると、サーチバッファには、TR オプションを持つディスクリプタを指定しければならず、バリューバッファには対応する値を指定しなければなりません。この場合、検索処理が実行されるわけではなく、指定されたディスクリプタ値がインデックスで切り捨てられるかどうかを確認するチェックだけが行われます。レスポンスコード 0 は切り捨てを行わないことを、レスポンスコード 2 は切り捨てを行うことを示します。

コマンドオプション 1/2

いずれかのフィールドが I であるときは、コマンド実行中に行う最初の処理として、コマンド ID フィールドに指定されている CID 値を解放します。

コマンドオプション 3(ACBX のみ)

コマンドオプション 3 は、S4 コマンドにのみ関係します。

このフィールドの「C」は、コマンドがアクティブな間のみ、最初に見つかったレコードの共有ロックを取得することを示しています。レコードが事前に既にロックされている場合は、レコードはロックされたままになります。このオプションを使用すると、ダーティリードが回避され、レコードのコミット済みの状態のみが表示されます。

このフィールドの「S」は、最初に見つかったレコードが共有ホールド状態になることを示しています。現在のトランザクションがコミットまたはバックアウトされたときにロックは再び解除されます。コマンドがサブトランザクションに属している場合、現在のサブトランザクションがバックアウトされたときにロックも解除されます。RI コマンドを使用してロックを解除することもできます。

このフィールドの「Q」は、コマンド ID と ISN バッファ長が 4 の S4 コマンドにのみ許可され、最初に見つかったレコードが共有ホールド状態になることを示します。この読み込みシーケンスの次の順次読み込みコマンドの開始時か、「S」オプションを使用したレコードの読み込みを解放するイベントの発生時か、どちらかが先に発生したときに、ロックが再び解放されます。「Q」オプションを使用した複数のコマンドによって同じレコードが読み込まれた場合、これらのすべてのコマンドシーケンスで、次のレコードが読み込まれるか、RC コマンドが発行されたときにのみレコードが解放されます。"S" オプションが指定された別のコマンドによって同じレコードが読み込まれた場合またはレコードが排他的にロックされた場合は、コマンドシーケンスの次のレコードを読み込んでもレコードは解放されません。「Q」オプションは、コマンドオプション 1 = ‘M’(マルチフェッチ機能)と組み合わせて指定することはできません。

注意:
S4 コマンドで 1 つのレコードのみが見つかり、コマンドオプション 1 が「H」と等しくない場合、ISN リストエントリは生成されません。そのため、「Q」オプションを使用して読み込まれた場合にレコードを解放するコマンド ID に対して、順次読み込みコマンドを実行できません。つまり、「Q」オプションで読み込まれたレコードは、「S」オプションで読み込まれたレコードも解放されるイベントが発生するまで、共有ホールド状態のままになります。

このフィールドが空白のときは、レコードが排他的にロックされていることを示します。

アディション 1

S2 コマンドを使用している場合は、このフィールドに、ソート順を制御するディスクリプタ(複数でも可)を指定します。1 個から 4 個までのディスクリプタを指定できます。ディスクリプタまたは非ディスクリプタフィールド名が使用されている可能性がありますが、フィールド名をピリオディックグループから生成しないでください。ハイパーディスクリプタを指定することはできますが、非ディスクリプタフィールド名と組み合わせることはできません。フォネティックディスクリプタは指定しないでください。サブディスクリプタおよびスーパーディスクリプタは、PEグループのフィールドでない場合に指定できます。マルチプルバリューフィールドは指定できますが、その場合、指定レコード内の最高値に基づいて ISN がソートされます。

ディスクリプタは、バイト 1 から開始して(左詰めで)指定し、残りの桁は空白(以下の例では "b")にセットする必要があります。

例:

  XXYYbbbb
   XX = major sort descriptor
   YY = minor sort descriptor

非ディスクリプタフィールドを使用し、FDT の標準長がゼロ以外の場合、非ディスクリプタフィールドの値すべてが、FDT の標準長以内に収まる必要があります。そうでない場合はレスポンス 1 が返されることがあります。

NU オプションで定義され、空値を含むディスクリプタをソート順として使用した場合、ソートされたリストの先頭に空値が表示されます。

例:

Sorted list with NU option     :  0, -1, +1
                                 
Sorted list without NU option  :  -1, 0, +1

S2 コマンドを使用している場合は、このフィールドはソート順の制御に使用するディスクリプタ(複数可)を指定します。1~3 個のディスクリプタを指定できます。サブディスクリプタおよびスーパーディスクリプタは、PEグループのフィールドでない場合に指定できます。フォネティックディスクリプタまたはピリオディックグループ内のディスクリプタは指定できません。マルチプルバリューフィールドは使用できます。このとき、レコード内の最高値に応じて ISN がソートされます。

ディスクリプタは、バイト 1 から開始して(左詰めで)指定し、残りの桁は空白にセットする必要があります。

例:

XXYYbbbb

XX = 主ソートディスクリプタ
YY = 副ソートディスクリプタ

ソートできる ISN の数は、DBA が設定した SORT ワークエリアのサイズに依存します。限度を超過すると、ソートは行われず、レスポンスコード 1 が返されます。ISN は昇順で返されます。ISN 結果リストの異なるディスクリプタ値の個数は、65535 に制限されます。

NU オプションで定義され、空値を含むディスクリプタをソート順として使用した場合、ソートされたリストの先頭に空値が表示されます。

例:

       Sorted list
   with NU option:  0, –1, +1
        format: unpacked
   without NU option: –1, 0, +1     
アディション 2

少なくとも 1 つのレコードが見つかり、フォーマットバッファで少なくとも 1 つの Adabas フィールドが要求された場合、Adabas はこのフィールドで読み込まれたレコードの圧縮レコード長を返します。この長さは先頭 2 バイトにバイナリ形式で入ります。

末尾の 2 バイトには、フォーマットバッファで選択した非圧縮(デコンプレス)フィールドの長さがバイナリ形式で入ります。

このフィールドには、一部のレスポンスコードについて詳細情報が返されます。詳細については、『Adabas メッセージおよびコードマニュアル』を参照してください。

アディション 3

セキュリティ保護のためのパスワードを指定します。

使用するファイルがセキュリティ保護されていない場合、このフィールドは空白にしておきます。ファイルがセキュリティ保護されている場合は、ユーザーは該当するパスワードを指定する必要があります。

指定したパスワードを保護するため、このフィールドはコマンド処理時に空白にセットされます。

アディション 5

このフィールドには、このコマンド用の内部フォーマットバッファを識別する別のフォーマットバッファ ID を指定するか、グローバルフォーマットバッファ ID を指定します。

アディション 5 フィールドの先頭バイトが英数字でなければ、コマンド ID フィールドに指定された値をフォーマットバッファ ID としても使用できます。

先頭バイトが小文字の場合は、アディション 5 フィールドの 5 バイト目から 8 バイト目までが別のローカルフォーマットバッファ ID として使用されます。

先頭バイトが数字または大文字の場合は、アディション 5 フィールド(8 バイト)が別のグローバルフォーマットバッファ ID として使用されます。つまり、フォーマットバッファ ID は、複数のユーザーが同時に使用できます。

詳細および例については、「プログラミングの考慮事項」の「コマンド ID の使用」を参照してください。

フォーマットバッファ

ISN 結果リストの先頭の ISN を持つレコードをデータストレージから読み込む場合、このバッファには、値を取得するレコード内のフィールドを指定する必要があります。

フォーマットバッファ構成の構文および例については、「Adabas の呼び出し」の「フォーマットバッファとレコードバッファ」を参照してください。

読み込みを行わない場合、このバッファの空白以外の第 1 文字はピリオド(.)である必要があります。

レコードバッファ

フォーマットバッファが与えられている場合は、Adabas が、このバッファに要求されたフィールドの値を返します。

その値は、特にユーザーがフォーマットバッファに標準長と異なるフィールド長および/またはフォーマットを要求しない限り、フィールドの標準長と標準フォーマットに従って返されます。

サーチバッファとバリューバッファ

この 2 つのバッファは、検索条件を定義するのに使用します。検索式(複数可)をサーチバッファに指定し、検索式に対応する値をバリューバッファに指定します。

サーチバッファとバリューバッファの構文および例については、「Adabas の呼び出し」の「サーチバッファとバリューバッファ」を参照してください。

ISN バッファ

このバッファには、ISN 結果リストが格納されます。各 ISN は 4 バイトの 2 進数で返されます。

ISN は、S2 コマンドを使用していない場合は昇順で返されます。S2 コマンドを使用している場合は、ユーザー指定のソート順で返されます。

ISN バッファ長フィールドがゼロに指定されている場合は、ISN バッファに ISN がまったく返されません。

ISN バッファ長がゼロでなく、ISN バッファが実行結果の全ISNを入れるには充分の長さがなく、しかも空白やゼロ以外の有効なコマンド ID を使った場合、Adabas はオーバーフローした ISN を Adabas 一時ワークスペースに格納します。その後、同一コマンド ID の S1/S2/S4 コールを使って、この ISN を取り出すことができます。詳細については、「プログラミングの考慮事項」の「ISN リスト処理」を参照してください。

注意:
ここで記述するすべての例は、付録 A のファイルを使用しています。

例 1:

ディスクリプタ AA で、A から J の値を持つファイル 1 内のレコードの集合を選択します。

コントロールブロック:

Command Code          S1
Command ID            bbbb (no ISNs are to  be  stored  on  the
                            Adabas temporary working space)
File Number           1
ISN Lower Limit       0 (all qualifying ISNs are to be returned)
Format Buffer Length  1 (or larger)
Search Buffer Length  12 (or larger)
Value Buffer Length   2 (or larger)
ISN Buffer Length     200 (no more than 50 ISNs are expected)
Command Option 1      b (SAVE ISN LIST option not used)
Additions 3           bbbbbbbb   (the   file   is  not  security
                                  protected)

バッファエリア:

Format Buffer         .  (no read to be done)
Search Buffer         AA,1,S,AA,1.
Value Buffer          C'AJ'

例 2:

READ オプション付き FIND。フィールド AA が ABCDEFGH の レコードの ISN をファイル 1 から選択します。また、レコードのフィールド AC の値をデータストレージから読みます。

コントロールブロック:

Command Code          S1
Command ID            bbbb  (no  ISNs  are to  be stored on the
                             Adabas temporary working space)
File Number           1
ISN Lower Limit       0 (all qualifying ISNs are to be returned)
Format Buffer Length  3 (or larger)
Record Buffer Length  20 (or larger)
Search Buffer Length  3 (or larger)
Value Buffer Length   8 (or larger)
ISN Buffer Length     4 (no more than 1 ISN expected)
Command Option 1      b (the Save ISN List option is not to be
                         used)
Additions 3           bbbbbbbb (file is not security protected)

バッファエリア:

Format Buffer         AC.   (the  value  for field  AC is to be
                             returned)
Search Buffer         AA.
Value Buffer          "ABCDEFGH"
                      0x6162636465666768
                      (or ^X6162636465666768)
Value Buffer          "ABCDEFGH"
                      ^X6162636465666768

例 3:

ISN バッファオーバーフローのある FIND。ファイル 1 のフィールド AA の値が、A から D の範囲にあるレコードの集合を選択します。ISN バッファオーバーフローを取り扱います。

コントロールブロック:

Command Code          S1
Command ID            ABCD (a non blank Command ID is required)
File Number           1
ISN Lower Limit       0 (all qualifying ISNs are to be returned)
Format Buffer Length  1 (or larger)
Record Buffer Length  0 (or larger)
Search Buffer Length  12 (or larger)
Value Buffer Length   2 (or larger)
ISN Buffer Length     100  (up to 25 ISNs will be returned with
                            each call)
Command Option 1      b (SAVE ISN LIST option not used)
Additions 3           bbbbbbbb (file is not security protected)

バッファエリア:

Format Buffer         .  (no read to be performed)
Search Buffer         AA,1,S,AA,1.
Value Buffer          "AD"
                      0x6164
                      (or ^X6164)
Value Buffer          "AD"
                      ^X6164

Adabas は、最初の S1 コールの結果として ISN バッファに最大 25 個の ISN を返します。問い合わせの結果の ISN の数が 25 を超えた場合、残りの ISN はコマンド ID ABCD の下で Adabas 一時ワークスペースに格納されます。オーバーフローした ISN は、同じコマンド ID を使用して S1 コールを繰り返すことで読み込めます。

例 4:

SAVE ISN LIST オプション付き FIND。ファイル 2 のフィールド XB の値が +80 である全レコードを選択します。実行結果の ISN リスト全体は Adabas 一時ワークスペースに格納されます。

コントロールブロック:

Command Code          S1
Command ID            BCDE (a non blank  CID  is required  when
                            using the Save ISN List option)
File Number           2
ISN Lower Limit       0 (all qualifying ISNs are to be selected)
Format Buffer Length  1 (or larger)
Record Buffer Length  0 (or larger)
Search Buffer Length  3 (or larger)
Value Buffer Length   2 (or larger)
ISN Buffer Length     200  ( a  maximum  of  50  ISNs  will  be
                             returned on each call)
Command Option 1      H (Save ISN List option is to be used)
Additions 3           Password (file is security protected)

バッファエリア:

Format Buffer         .  (no read is to be done)
Search Buffer         XB.
Value Buffer          0x080C
                      (or ^X080C)
Value Buffer          ^X080C

コマンド ID BCDE の S1 コマンドを繰り返すと、このコールの結果、格納される ISN リストからどの ISN グループも読み込めます。Adabas は、ISN 下限フィールドで指定した ISN の次に大きい ISN で始まるバッファに収容できるだけの ISN を入れます。

例 5:

ソート付き FIND。ファイル 1 のフィールド AA の値が A から F の範囲にある全レコードを選択します。実行結果の ISN リストは、フィールド AB の値の昇順で返されます。

コントロールブロック:

Command Code          S2
Command ID            CDEF (a non blank Command ID  is required
                            when using the S2 command)
File Number           1
ISN Lower Limit       0 (all qualifying ISNs are to be selected)
Format Buffer Length  1 (or larger)
Record Buffer Length  0 (or larger)
Search Buffer Length  12 (or larger)
Value Buffer Length   2 (or larger)
ISN Buffer Length     100  ( a  maximum  of  25  ISNs  will  be
                             returned on each call)
Command Option 1      b (the Save ISN List option is not used)
Command Option 2      b (the descending sort option is not used)
Additions 1           ABbbbbbb (resulting ISNs are to be sorted
                                on the values of field AB)
Additions 3           bbbbbbbb (file is not security protected)

バッファエリア:

Format Buffer         .  (no read is to be done)
Search Buffer         AA,1,S,AA,1.
Value  Buffer         "AF"
                      0x6166
                      (or ^X6166)
Value  Buffer         "AF"
                      ^X6166

例 6:

ホールド付 FIND。フィールド AA の値が 87654321 のファイル 1 のレコードを選択します。また、ISN リストの先頭のレコードは、読んでホールド状態に置かれます。フィールド AB と AC の値が返ります。

コントロールブロック:

Command Code          S4
Command ID            bbbb  (blank Command ID may be used since
                             SAVE ISN LIST option is not  to  be  used
                             and no overflow ISNs are expected)
File Number           1
ISN Lower Limit       0 (all qualifying ISNs are to be selected)
Format Buffer Length  6 (or larger)
Record Buffer Length  22 (or larger)
Search Buffer Length  3 (or larger)
Value Buffer Length   8 (or larger)
ISN Buffer Length     4 (only 1 ISN is expected)
Command Option 1      b (the Save ISN List option is not to  be
                         used)
Additions 3           bbbbbbbb (file is not security protected)

バッファエリア:

Format Buffer         AB,AC. (the record which is identified by
                              the  first  ISN is to be read, values for
                              fields AB and AC are to be returned)
Search Buffer         AA.
Value Buffer          "87654321"
                      0x6867666564636261
                      (or ^X6867666564636261)
Value Buffer          "87654321"
                      ^X6867666564636261

例 7:

複合検索条件を使用した FIND。サブディスクリプタ SA の値が ABCD で、フィールド XB の値が 80 より小さく、フィールド XE の値が MMMMM から ZZZZZ(ただし、Sbbbb から TZZZZ までは除く)であるファイル 2 のレコードセットの集合を選択します。

コントロールブロック:

Command Code          S1
Command ID            GGGG (a  non blank  Command  ID  is  used
                            since Save ISN List option is to be used)
File Number           2
ISN Lower Limit       0 (all qualifying ISNs are to be selected)
Format Buffer Length  1 (or larger)
Record Buffer Length  0 (or larger)
Search Buffer Length  35 (or larger)
Value Buffer Length   27 (or larger)
ISN Buffer Length     0 (No ISNs  to  be  returned  in  the ISN
                         Buffer).
Command Option 1      H (Save ISN List option is to be used)
Additions 3           Password (file 2 is security protected)

バッファエリア:

Format Buffer         .  (no read is to be done)
Search Buffer         SA,D,XB,3,U,LT,D,XE,S,XE,N,XE,S,XE.
Value Buffer          C'ABCD080MMMMMZZZZZSbbbbTZZZZ'