変換プログラム HTML to Natural

このセクションでは、HTML to Natural の使用方法について説明します。このプログラムは、HTML ページを Natural サブプログラムに変換して Natural Web インターフェイスで使用できるようにします。

HTML to Natural を使用して HTML ページから Natural コードを生成することで、HTML 入力を Natural コードの変換形式に適応させる必要がなくなります。 この "HTML ページから変換したサブプログラム" は、追加した他のすべての Natural プログラムロジックとともにサーバーに移動できます。 HTML ページを再度変更する場合は、ソースに戻り、HTML ページを変換して再びサーバーに移動します。 この操作のほうが、HTML ページを変更するたびにブラウザで HTML を作成し、サーバーに移動し、Natural プログラムロジックを追加するという処理を繰り返すよりもはるかに簡単です。

このセクションでは、次のトピックについて説明します。


変換プログラムの使用

基本 Web ページが編集ツールを使用して設計されている場合は、Web から呼び出すことができる Natural サブプログラムにそのページを組み込むには、多少の労力が必要となります。

"HTML to Natural" では、HTML ページを入力として使用し、Natural サブプログラムを生成します。このサブプログラムは、Natural Web インターフェイスを使用して Natural Web サーバーエクステンションから呼び出すことができます。

09:57:28               ***** HTML to Natural *****                  2005-02-14
                              - Main Menu -                     Library SYSWEB



 Input File:
 /nat/natc/611/samples/sysweb/*.htm_________________________________________  
  
  
 Output to Natural
 Library .......... SYSWEB
 Object type ...... N
 Object ........... ________ 
 Subroutine name .. ________________________________
          
          
          
          
          
          
          
 Select HTML file for generation.
Enter-PF1---PF2---PF3---PF4---PF5---PF6---PF7---PF8---PF9---PF10--PF11--PF12---
      Help        Exit              Class             Test  Opt.  Save  Canc

以下に参考情報を示します。

機能とキー

キー 機能 説明
PF1 Help カーソルが置かれているフィールドのヘルプ機能を呼び出します。
PF3 Exit プログラムを終了しコマンド行に戻ります。
PF6 Class DCOM クラスを生成するプログラムを開始します。
PF9 Test オンラインテストユーティリティを開始します(関連セクションを参照)。
PF10 Opt. オプション。 生成処理のオプションを指定します。
PF11 Save 選択した入力および出力ファイルをデフォルト Natural パラメータとして保存します。
  Next プログラムの生成を開始します。
Enter  

Web から直接呼び出されるサブプログラム/サブルーチンの生成

Start of instruction setWeb から直接呼び出されるサブプログラム/サブルーチンを生成するには

  1. HTML ページを選択します。

  2. 生成先の Natural ライブラリを閉じます。

  3. 生成するオブジェクトタイプを選択します。

  4. Natural ファイル名を選択します。

  5. 生成を開始します。

  6. 生成後、Natural Web インターフェイスを呼び出してページを表示できます。

Natural タグの挿入

HTML ページで Natural を使用している場合は、Natural の特殊コーディングを HTML ページで直接指定できます。 生成後にプログラムを追加で変更する必要はありません。

HTML2NAT プログラムでは <NATURAL> タグが認識されます。 <NATURAL></NATURAL> で囲まれたすべての行は、生成された Natural ソースオブジェクトにそのままコピーされます。

表示

<NATURAL> </NATURAL>

以下に参考情報を示します。

属性の DATA、LDA、GDA、SUB、NOT

以下の属性を使用して、プログラム内で移動したりプログラムから除外したりするコーディングセクションを定義します。

属性 説明
DATA <NATURAL DATA> または <NATURAL LDA> は、定義されたセクションをプログラムの DEFINE DATA LOCAL 部分に移動します。
LDA
GDA <NATURAL GDA> は、定義されたセクションをプログラムの DEFINE DATA GLOBAL 部分に移動します。
SUB <NATURAL SUB> は、定義されたセクションをプログラムの末尾に移動します。 これにより、インラインサブルーチンを指定できます。
NOT <NATURAL NOT> は、定義されたセクションをプログラムから除外します。 これにより、プログラムによって生成されたページの一部のデザインを指定できます。

コメントタグ

コーディング内の特定のセクションを非表示にするには、コメントタグ <!-- --> を使用します。 コメントタグと <NATURAL NOT> を使用すれば、定義済みのページを標準のブラウザで表示できます。 この方法は、ページを指定したり、ページの一部をダイナミックに置き換えたりする場合に役立ちます。

ASP 形式のスクリプトコマンド

HTML2NAT の現在のバージョンでは、<NATURAL></NATURAL> だけでなく、<% および %> デリミタを使用してテキストと区別される ASP(Active Server Page)形式のスクリプトコマンドも使用できます。

追加のスクリプト命令

Natural のサブプログラムを作成する場合は、次の Natural 固有の命令を使用する必要があります。

出力命令:<%= ... %>

<% PERFORM W3HTML ... %> タグの短縮形です。

サブプログラム命令:<%SUB ... %>

<NATURAL SUB> ... </NATURAL> タグと同等です。

グローバルデータエリア命令:<%GDA ... %>

<NATURAL GDA> ... </NATURAL> タグと同等です。

命令:<%LDA ... %>

<NATURAL LDA> ... </NATURAL> タグと同等です。

除外命令:<%NOT ... %>

<NATURAL NOT> ... </NATURAL> タグと同等です。

処理命令:<%@ LANGUAGE=NATURAL %>

使用言語が Natural であることを示します。

シンプル生成の例 1

HTML ドキュメント:

<HTML><HEAD><TITLE>
Example1 genNat
</TITLE></HEAD><BODY><H2>
Example1 genNat
</H2><HR>
<P>This is for your output
</BODY></HTML>

生成される Natural サブプログラム:

* ----- SUBPROGRAM generated out of file:
* ----- C:\example1.html
DEFINE DATA
PARAMETER USING W3PARM
LOCAL USING W3CONST
LOCAL
* ----- PRIVATE VARIABLES -----
1 W3VALUE (A250)
END-DEFINE
*
* ----- ERROR HANDLER -----
ON ERROR
  PERFORM W3ERROR ##W3ERROR
  PERFORM W3END ##RPC
  ESCAPE ROUTINE
END-ERROR
* ----- INITIALIZE HTTP API -----
PERFORM W3INIT ##RPC
* ----- HEADER FOR SERVER -----
PERFORM W3CONTENT-TYPE 'text/html'
*
* ----- MAIN PROGRAM -----
PERFORM W3TEXTLINE'<HTML><HEAD><TITLE>'
PERFORM W3TEXTLINE 'Example genNat'
PERFORM W3TEXTLINE'</TITLE></HEAD><BODY><H2>'
PERFORM W3TEXTLINE 'Example genNat'
PERFORM W3TEXTLINE '</H2><HR>'
PERFORM W3TEXTLINE '<P>This is for your output'
PERFORM W3TEXTLINE '</BODY></HTML> '
* ----- END HTTP API -----
PERFORM W3END ##RPC
* ----- END MAIN PROGRAM -----
*
*
* ----- SUBROUTINES -----
END

シンプル生成の例 2(Natural タグを使用)

HTML ドキュメント:

<HTML><HEAD><TITLE>
Example2 genNat
</TITLE></HEAD><BODY><H2>
Example2 genNat
</H2><HR>
<P>This is for your output
<HR>
<P>generated at:
<NATURAL NOT>
Time/Date
</NATURAL>
<NATURAL><!--
 PERFORM DOTIME
--></NATURAL>
<NATURAL SUB><!--
DEFINE SUBROUTINE DOTIME
 COMPRESS *TIME *DATE INTO #VALUE
 PERFORM W3TEXTLINE #VALUE
END-SUBROUTINE
--></NATURAL>
<NATURAL DATA><!--
1 #VALUE (A30)
--></NATURAL>
</BODY></HTML>

生成される Natural サブプログラム:

* ----- SUBPROGRAM generated out of file:
* ----- C:\example2.html
DEFINE DATA
PARAMETER USING W3PARM
LOCAL USING W3CONST
1 #VALUE (A30)
* ----- PRIVATE VARIABLES -----
1 W3VALUE (A250)
END-DEFINE
*
* ----- ERROR HANDLER -----
ON ERROR
  PERFORM W3ERROR ##W3ERROR
  PERFORM W3END ##RPC
  ESCAPE ROUTINE
END-ERROR
* ----- INITIALIZE HTTP API -----
PERFORM W3INIT ##RPC
* ----- HEADER FOR SERVER -----
PERFORM W3CONTENT-TYPE 'text/html'
*
* ----- MAIN PROGRAM -----
PERFORM W3TEXTLINE'<HTML><HEAD><TITLE>'
PERFORM W3TEXTLINE 'Example2 genNat'
PERFORM W3TEXTLINE'</TITLE></HEAD><BODY><H2>'
PERFORM W3TEXTLINE 'Example2 genNat'
PERFORM W3TEXTLINE '</H2><HR>'
PERFORM W3TEXTLINE '<P>This is for your output'
PERFORM W3TEXTLINE '<HR>'
PERFORM W3TEXTLINE '<P>generated at:'
 PERFORM DOTIME
PERFORM W3TEXTLINE '</BODY></HTML>'
* ----- END HTTP API -----
PERFORM W3END ##RPC
* ----- END MAIN PROGRAM -----
*
*
* ----- SUBROUTINES -----
DEFINE SUBROUTINE DOTIME
 COMPRESS *TIME *DATE INTO #VALUE
 PERFORM W3TEXTLINE #VALUE
END-SUBROUTINE
END

注意:
Natural プログラムの構文は、変換時にはチェックされません。

オプション

14:04:47                 ***** HTML to Natural *****                2005-02-14
 User SAG                        - Options -                Library SYSWEB    
                                                                               
  HTML File                                                                    
  Delete unnecessary white space ............... _                             
  Save <natural NOT>..</natural> at source ..... _                             
                                                                               
  Generated Source                                                             
  Stow after generation ........................ _                             
  Natural line length .......................... 128                           
                                                                               
                                                                               
  Default input file:                                                          
  $NATDIR/$NATVER/SAMPLES/SYSWEB/*.HTM_______________________________________  
                                                                               
                                                                               
                                                                               
                                                                               
                                                                               
                                                                               
                                                                               
Enter-PF1---PF2---PF3---PF4---PF5---PF6---PF7---PF8---PF9---PF10--PF11--PF12---
      Help        Exit                                                  Canc 

以下に参考情報を示します。

入力/出力フィールド

フィールド 説明
Delete unnecessary white space

オンにすると、空白、改行、タブなどの複数のスペース文字が減らされて単一のスペースに変換されます。 <PRE><TEXTAREA><SCRIPT> などの特殊 HTML タグの場合は、スペースは減らされません。

デフォルト値:オフ

Save <NATURAL NOT> ... <NATURAL> in Source

オンにすると、<NATURAL NOT> タグの内容は原則的には Natural ソースに生成されません。 このオプションでは、<NATURAL NOT> の内容はコメントとして Natural ソースに生成されます。

デフォルト値:オフ

Stow after Generation

オンにすると、生成が正常に完了した場合に生成プログラムが格納されます。

デフォルト値:オン

Natural Line Length

生成される Natural ソース行の長さで、最小値は 20、最大値は 246 です。

デフォルト値:72

Default Input File

生成用に使用されるデフォルトの入力ファイルです。

デフォルト値:/nat/natc/611/samples/sysexxt

機能とキー

キー 機能 説明
Enter   変更内容を保存してプログラムを終了します。
PF3 Exit コマンド行に戻ります。
PF12 Canc 変更内容を保存せずにプログラムを終了します。

オンラインテストユーティリティ WEB-ONL

このテストユーティリティは Natural Web インターフェイスのコンポーネントです。 HTTP サーバーを使用することなく、サブプログラムをローカルでチェックできます。 Web ページの転送パラメータはテストユーティリティに転送され、ビジネスロジックに直接ポストされます。 通信プラットフォームとしては、実際のリモート通信と同様に、RPC または DCOM を選択できます。 処理の結果、目的の Web ページまたはエラーメッセージが表示されます。 Web ページは、選択したブラウザまたはビューアで表示できます。 エラーメッセージが表示された場合も、追加のテストルーチンを作成することなく、ローカルで簡単にビジネスロジックをデバッグできます。 リモートデバッグは不要です。

機能:

  • ローカルでアプリケーションチェックを実行します。

  • リモートデバッグが不要です。

  • エラーチェックが簡単です。

  • テストルーチンを追加作成が不要です。

以下に参考情報を示します。

アプリケーションの実行

Start of instruction set アプリケーションを実行するには

  1. プログラム WEB-ONL を開始します。

  2. ライブラリ名とサブプログラム名を選択します。

  3. オプション:パラメータを追加します。

  4. [RPC]または[DCOM]を選択します。

  5. Enter キーを押します。

 09:55:24        ***** Natural Web Online Test Utility *****        2003-02-14
                                 - Main Menu -               Library SYSWEB    
                                                                               
  Library ............. SYSWEB__                                               
  Subprogram .......... NAT-ENV                                                
  DCOM/RPC ............ R                                                      
  Output text object .. WEB-OUT_                                               
                                                                               
  Parameter                                                                    
     Name                       Value                                          
  1: _________________________  _______________________________________________
  2: _________________________  _______________________________________________
  3: _________________________  _______________________________________________
  4: _________________________  _______________________________________________
  5: _________________________  _______________________________________________
  6: _________________________  _______________________________________________
  7: _________________________  _______________________________________________
  8: _________________________  _______________________________________________
  9: _________________________  _______________________________________________
                                                                               
                                                                               
Enter-PF1---PF2---PF3---PF4---PF5---PF6---PF7---PF8---PF9---PF10--PF11--PF12---
      Help        Exit                                                  Canc   

入力/出力フィールド

フィールド 説明
Library 必要なサブプログラムが保存されるライブラリです。
Subprogram 必要なサブプログラムの名前です。
DCOM/RPC

通信形式として[DCOM]または[RPC]を選択できます。 DCOM の場合は、まずクラスを登録する必要があります。

デフォルト:R

Output Text
Object

生成された Web ページの結果を保存する、テキストタイプの Natural オブジェクトの名前です。

デフォルト:WEB-OUT

Parameter:
Name
Value

ここでは、必要な名前/値ペアをサブプログラムから入力できます。 サーバーパラメータを使用する場合は、パラメータをパラメータリストに追加する前に、変数名の先頭にアンパサンド(&)を入力します。

機能とキー

キー 機能 説明
Enter   要求したサブプログラムの出力を受け取る処理を実行します。 WEB-ONL プログラム画面の下部にあるメッセージ行に処理のステータスが表示されます。
PF3 Exit テストユーティリティを終了し、コマンド行に戻ります。
PF12 Canc キャンセル。 処理を停止します。