このドキュメントでは、異なるタイプのデータベース管理システムに対して Natural で提供される機能の概要について説明します。
次のトピックについて説明します。
Natural では、次のタイプのデータベース管理システム(DBMS)に対して特定のデータベースインターフェイスが提供されています。
ネスト構造のリレーショナル DBMS(Adabas)
SQL タイプの DBMS(Oracle、Sybase、Informix、MS SQL Server)
XML タイプの DBMS(Tamino)
以下では次のトピックについて説明します。
Natural は、統合された Adabas インターフェイスを使用することによって、ローカルマシンまたはリモートコンピュータ上の Adabas データベースにアクセスすることができます。 リモートアクセスの場合は、Entire Net-Work などのルーティングおよび通信用の追加のソフトウェアが必要です。 いずれの場合も、Adabas データベースを実行しているホストマシンのタイプは、Natural ユーザーに透過的です。
Natural for Tamino は、ローカルマシンまたはリモートホスト上の Tamino データベースサーバーに対し、ネイティブ HTTP プロトコルを使用したアクセス機能を提供します。 Tamino データベースには、Adabas データベースまたは SQL データベースでデータにアクセスするときと同じ方法でアクセスすることができます。
Natural は、Entire Access を経由して SQL データベースシステムにアクセスします。Entire Access は、汎用的なインターフェイスおよびルーティングソフトウェアであり、Oracle、MS SQL Server、標準化された ODBC 接続などさまざまな SQL データベース管理システムをサポートします。 SQL データベース管理システムおよびサポートされるプラットフォームの詳細については、Entire Access のドキュメントを参照してください。 Natural コンフィグレーションの各側面に関する詳細については、Natural および Entire Access のドキュメントに記載されています。
異なるデータベース管理システムへのアクセスを便利で透過的なものにするために、Natural では "データ定義モジュール"(DDM)という特殊なオブジェクトが使用されます。 この DDM によって、Natural のデータ構造と、使用するデータベースシステムのデータ構造との間の接続が確立されます。 該当するデータベース構造には、SQL データベースのテーブル、Adabas データベースのファイル、または Tamino データベースの doctype などがあります。 したがって、Natural アプリケーションからアクセスするデータベースの実際の構造は DDM によって隠されます。 DDM は、Natural DDM エディタを使用して作成します。
Natural は、特定のデータベースシステムの特定のデータ構造を表す DDM への参照を使用して、単一アプリケーション内から複数のデータベースタイプ(Adabas、Tamino、RDBMS)にアクセスすることができます。 次の図は、異なるタイプのデータベースに接続する 1 つのアプリケーションを示しています。
Natural には、サポートするすべてのデータベースシステムに対して FIND
、READ
、STORE
、DELETE
などの同じ言語ステートメントを使用して Natural アプリケーションからアクセスできるようにするデータ操作言語(DML)が組み込まれています。 アクセスするデータベースのタイプがわからなくても、Natural アプリケーションでこれらのステートメントを使用することができます。
Natural は、データベースシステムの実際のタイプをコンフィグレーションファイルから特定し、DML ステートメントをデータベース固有のコマンドに変換します。つまり、Adabas に対してはダイレクトコマンド、SQL データベースに対しては SQL ステートメント文字列とホスト変数構造、および Tamino データベースに対しては XQuery 要求を生成します。
一部の Natural DML ステートメントでは、すべてのデータベースタイプにはサポートされていない機能が提供されるため、このような機能の使用は特定データベースシステムのみに制限されます。 ステートメントドキュメントで、該当するデータベース固有の考慮事項を参照してください。
"通常の" Natural DML ステートメントに加えて、Natural では SQL データベースシステムと連携した、より限定して使用するための一連の SQL ステートメントが提供されます。『ステートメント』ドキュメントの「SQL ステートメントの概要」を参照してください。
ストアドプロシージャを使用するためのフレキシブル SQL や各種機能も SQL コマンドのセットに含まれています。 これらのステートメントは、SQL データベースへのアクセスにのみ使用可能です。Adabas をはじめとする SQL 以外のデータベースには有効ではありません。