以下のトピックについて説明します。
Natural がインストールされているすべてのメインフレームプラットフォームには、有効なライセンスキーファイルをインストールする必要があります。 各製品のライセンスは、インストールテープに収録されています。 必要に応じて、電子メールで受け取ることも可能です。
ライセンスキーファイルを受け取ったら、このファイルをインストールで使用する前に、ネイティブ FTP コマンドを使用してメインフレームホストに送信する必要があります。
注意: ライセンスキーファイルの転送にネイティブ FTP コマンドではなくユーティリティを使用すると、ライセンスキーが破損し、後で Natural を実行できない場合があります。 これは、本来のバイナリファイル転送ではない、特定の文字を変換する 3270 端末エミュレーションに基づくファイル転送などに該当します。 |
ライセンスキーファイルは、XML ドキュメント(エンコードは US-ASCII)として提供されます。 このドキュメントは、PC のブラウザツールまたはテキストエディタを使用して表示できます。 ドキュメントには、ライセンス情報、デジタル署名、ライセンスキーを表すテキストが含まれています。 Software AG の法的事項や著作権情報なども含まれています。製品ライセンスには、環境情報が含まれています。
重要:
ライセンスキーファイルは、メインフレーム上であっても ASCII フォーマットである必要があります。 これは変更しないでください。 ライセンスキーファイルを変更すると、デジタル署名が無効になり、ライセンスチェックに失敗します。 このチェックに失敗すると、製品を起動できません。
チェックに失敗した場合は、Software AG 技術サポートにお問い合わせください。
Natural のインストール処理中に、ライセンスキーファイルはオブジェクトモジュールに変換されます。これは Natural ニュークリアスにリンクされます。 インストール手順は、オペレーティングシステムによって若干異なります。 プラットフォーム固有のインストール手順の該当手順を参照してください。
Natural セッションが開始されるたびに、ライセンスオブジェクトモジュールのライセンス情報が確認され、ライセンスキーの有効性がチェックされます。 このチェックに失敗すると、製品を起動できません。 ただし、CPU ID 未定義や CPU 容量超過などの特定の失敗については、システムコンソールにメッセージが表示されるだけで、それ以外の通知なしにセッションが起動されます。 ライセンスのチェックに失敗した場合は、Software AG 技術サポートにお問い合わせください。
なぜメインフレームでの Natural にライセンスチェックが導入されたのですか。
有効で十分な製品ライセンスを持つメインフレームマシンでのみ Natural を実行していただくためです。 これにより、弊社はソフトウェア製品の使用をより効果的に管理できます。 他のプラットフォーム(UNIX、Windows)では、以前から製品ライセンスチェックが導入されています。
製品ライセンスにはどのような情報が含まれていますか。
製品ライセンスは XML フォーマットのシーケンシャルファイルで、以下の項目が US-ASCII テキストで含まれています。
Software AG ヘッダー
顧客情報(名前、ID)
暗号化ライセンスキー
ライセンスの有効期限(または無期限)
製品情報(製品コード、バージョン、製品名)
環境情報(オペレーティングシステムの種類、CPU ID、システム名、容量)
CPU ID とは何ですか。
IBM では、CPU ID を "中央演算処理複合ノード記述子のシーケンス番号" と定義しています。 これは、マシンの一意のシリアル番号で、16 進数で表されます(マシンのモデル番号は含まれません)。
z/OS システムでは、以下のコマンドを入力して CPU に関する情報をオペレータコンソールに表示できます。
D M=CPU
例えば、このコマンドからのコンソール出力に以下の行が含まれているとします。
EE174I 16.38.50 DISPLAY M 951 PROCESSOR STATUS ID CPU SERIAL 00 + 0FA10E2096 01 + 0FA10E2096 CPC ND = 002096.S07.IBM.83.00000007A10E CPC SI = 2096.V03.IBM.83.000000000007A10E ....
この例では、強調表示されている 7A10E
が CPU ID です。
z/VSE システムでは、以下のオペレータコマンドを入力して CPU に関する情報をオペレータコンソールに表示できます。
SIR
例えば、このコマンドからのコンソール出力に以下の行が含まれているとします。
... AR 0015 PROCESSOR = IBM 2096-V03 83 (7A10E83) LPAR = DAEX No. = 0007 ....
この例では、強調表示されているのが CPU ID です。
BS2000/OSD システムでは、CPU ID(8 バイトの 16 進数)は、マシンのシリアル番号、プロセッサ ID、およびマシンのモデル番号で構成されます。 CPU ID の 2 番目のバイトのプロセッサ ID は、ライセンスチェックでは無視されます。 以下の BS2000/OSD コマンドを入力して、CPU に関する情報を表示できます。
/SHOW-SYSTEM-INFORMATION INFORMATION=*CPU-ID-LIST
例えば、このコマンドからの出力に以下の行が含まれているとします。
... %CONFIGURATION = 7.500- S140-20A « %CPU-ID-LIST : ADR 0 = 1D02301375000000 « ...
これらの行には、最も関連する情報が表示されます。 最初の値は、マシンの種類が 7.500- S140-20A
であることを示しています。2 番目の値は、物理 CPU ID が 1D02301375
であることを示しています(末尾の 0 は省略できます)。
z/VM システムでは、以下のコマンドを入力して CPU ID を確認できます。
q cpu
このコマンドからの出力が以下のようになるとします。
CPUID = FF07A10E20968000
最初のバイトは常に FF
で、その次が CPU-ID(例では強調表示)です。
以下のコマンドを使用すると、どのオペレーティングシステム環境でもマシン情報を表示できます。
NATQVS
これらの製品ライセンスは Natural for DB2 などの Natural アドオン製品を対象としていますか。
いいえ。 ライセンスキーファイルの対象は基本 Natural 製品のみです。 現時点では、アドオン製品にライセンスを導入する予定はありません。
製品ライセンスキーファイルはどのようにインストールしたらいいですか。
製品ライセンスキーファイルは個別のカスタマインストールテープ、または別に送信される電子メールの添付ファイルで提供されます。 ファイルは、インストール処理中にディスクにコピーされます。 その後、アセンブラ入力ファイルに変換され、アセンブルされてリンク可能なモジュールに変換されます。
このモジュールが Natural ニュークリアスにリンクされます。
製品ライセンスキーファイルを PC で読むには、XML エディタ(ファイルタイプ .xml
)または PC のテキストエディタを使用します。
変換処理中に、変換プログラムによってライセンスキーファイルのリストが出力されます。
Natural がインストールされ実行されている場合は、Natural ユーティリティ SYSTP
の機能 "L" を使用してインストール情報を表示できます。
製品ライセンスはいつチェックされますか。
製品ライセンスは、Natural セッションの初期化のたびに常にチェックされます。 セッションの初期化を行った後の Natural セッションでは、ライセンスはチェックされません。
暗号化ライセンスキー
ライセンスの有効期限(ある場合)
オペレーティングシステム(z/OS、z/VSE、z/VM、または BS2000/OSD)
製品コード(NAT など)
製品バージョン(v.r または v.r.s。製品バージョンの詳細については、『用語集』の「バージョン」を参照)
マシンの CPU ID
マシンの容量(z/OS および z/VM の場合のみ)
製品ライセンスが無効または不十分である場合やインストールされていない場合はどうなりますか。
次の 2 つの処理のいずれかが行われます。(1)Natural セッションが終了します。または、(2)システムコンソールに警告メッセージが表示されます。
以下のいずれかの場合は、問題を示すエラーメッセージが表示され、セッションが終了します。
製品ライセンスモジュールがないか変更されている。
オペレーティングシステム、製品コード、または製品バージョンが正しくない。
ライセンスの有効期限が切れている。
以下のいずれかの場合は、セッションは開始されますが、システムコンソールに警告メッセージが表示されます。
ライセンスにマシンの CPU ID が定義されていないか、マシンの容量が製品ライセンスに指定された値より大きい。 注:これは、Natural の今後のリリースで変更される予定で、セッションは終了するようになります。
製品ライセンスの有効期限が 30 日以内である。
警告メッセージは、Natural セッションごとにシステムコンソールに繰り返し表示されることはありません。 1 つのNatural バッファプールにつき 1 日 1 回です。
提供されたライセンスキーファイルが環境に不十分な場合は、どのようにして新しい製品ライセンスキーファイルを取得したらよいのでしょうか。
契約に合った正しい製品ライセンスキーファイルを取得するには、Software AG の営業部門にお問い合わせください。 製品ライセンスファイルは、ASCII フォーマットまたは変換済みアセンブラ入力フォーマットのいずれかで電子メールで送信されます。
1 つの Natural ニュークリアスを複数のマシンで使用する場合は、ライセンスキーファイルをどのように扱えばよいでしょうか。
1 つのライセンスキーファイルに、複数の CPU ID を定義できます。 すべての CPU ID がライセンスキーファイルに定義されていることを確認してください。 ライセンスモジュールは 1 つしか持つことはできませんが、これをすべての Natural
ニュークリアスにリンクできます。
Natural ニュークリアスとは別にライセンスモジュールを持つことはできますか。
はい。 ライセンスモジュールは、プロファイルパラメータ RCA
および RCALIAS
を使用して、セッション起動中にダイナミックにロードされるように定義できます。 以下のように NATPARM
に指定するか、ダイナミックに指定します。
RCA=NATLIC,RCALIAS=(NATLIC,name),
name
は、Natural ロードライブラリに個別にリンクしたライセンスモジュールの名前です。
この方法を使用すると、スタティックにリンクされているライセンスモジュールを置き換えることができ、 テストに便利です。