特定のデータをデータベースファイルから読み込み、対応する出力を表示する簡単なプログラムを作成します。
以下の演習を完了すると、サンプルのアプリケーションは 1 つのモジュールでのみ構成されます(プログラムで使用されるデータフィールドはプログラム内で定義されます)。
このドキュメントには次の演習が含まれています。
このチュートリアルの残りの部分で使用する新しいプログラムを作成します。 新しいプログラムは、Hello World プログラムを新しい名前で保存することによって作成します。
プログラムを新しい名前で保存するには
プログラムエディタのコマンド行で、次のいずれかを入力します。
SAVE PGM01
SA PGM01
現在のプログラムが新しい名前 PGM01
で保存されます。 プログラム名 HELLO
は、引き続きプログラムエディタに表示されます。
プログラムエディタのコマンド行で次のように入力して、新しく作成したプログラムをプログラムエディタに読み込みます。
READ PGM01
プログラムエディタに表示されるプログラム名が PGM01
に変わります。
プログラムエディタですべてのコードを削除します。 これを行うには、削除する各行の先頭で次の行コマンドを入力し、Enter キーを押します。
.D
例:
> > + Program PGM01 Lib TUTORIAL All ....+....1....+....2....+....3....+....4....+....5....+....6....+....7.. 0010 .DThe "Hello world!" example in Natural. 0020 .D 0030 .DSPLAY "Hello world!" 0040 .DD /* End of program 0050 |
または:
最初の行の先頭で次の行コマンドを入力し、Enter キーを押します。
.D(4)
カッコ内にある番号は、削除する行数を表します。
プログラムで使用するデータベースファイルおよびフィールドは、プログラムの先頭にある DEFINE DATA
と END-DEFINE
との間で指定する必要があります。
Natural がデータベースファイルにアクセスできるようにするには、物理データベースファイルの論理定義が必要です。 このような論理ファイル定義は、データ定義モジュール(DDM)と呼ばれます。 DDM には、ファイルの個々のフィールドに関する情報が含まれます。 DDM は通常、Natural 管理者が定義します。
Natural プログラムでデータベースフィールドを使用できるようにするには、ビューで DDM からフィールドを指定する必要があります。 このチュートリアルでは、EMPLOYEES
データベースファイル用の DDM を使用します。
DEFINE DATA
ブロックを指定するには
プログラムエディタで次のコードを入力します。
DEFINE DATA LOCAL END-DEFINE * END
LOCAL
は、次の手順で定義する変数がこのプログラムにのみ適用されるローカル変数であることを示します。
DDM のデータフィールドを画面分割で表示するには
プログラムエディタのコマンド行で、次のように入力します。
SPLIT VIEW EMPLOYEES SHORT
SHORT
は、データフィールドが短縮形でリストされる(Adabas ショートネームおよび対応する Natural フィールド名のみが表示される)ことを示します。
画面が 2 つのセクションに分割されます。 DDM のデータフィールドは、画面の下半分に表示されます。 画面の下半分でデータを編集することはできません。
> > + Program PGM01 Lib TUTORIAL All ....+....1....+....2....+....3....+....4....+....5....+....6....+....7.. 0010 DEFINE DATA 0020 LOCAL 0040 END-DEFINE 0050 * 0060 END 0070 0080 0090 0100 0110 ....+....1....+....2....+....3....+....4....+....5....+... S 5 L 1 Split Top View EMPLOYEES DBID 0 FNR 1 Def seq 1 AA PERSONNEL-ID A 8 D CNNNNNNN G 1 AB FULL-NAME NAME INFORMATION 2 AC FIRST-NAME A 20 N FIRST/CHRISTIAN NA 2 AD MIDDLE-I A 1 N MIDDLE INITIAL 2 AE NAME A 20 D SURNAME/FAMILY NAM 1 AD MIDDLE-NAME A 20 N SECOND/MIDDLE NAME 1 AF MAR-STAT A 1 F M=MARRIED 1 AG SEX A 1 F 1 AH BIRTH D 6 N D BIRTH-DATE (YYYY-M |
ビューでページをスクロールし、どのデータフィールドが使用され、それがどのように定義されているかを確認することができます。 これには、次のコマンドを使用します。
コマンド | 説明 |
---|---|
SPLIT + または S + |
ビューの次のページに進みます。 |
SPLIT - または S - |
ビューの前のページに進みます。 |
SPLIT . または S . |
画面分割モードを終了します。 |
次の手順では、画面分割モードが終了していることが前提となります。
LOCAL
を含む行の最初の位置にカーソルをおき、次のように入力します。
.I
フルスクリーンモードでは、9 行の空行が挿入されます。 画面分割モードでは、4 行の空行しか挿入されません。
LOCAL
の下に次のコードを入力します。
1 EMPLOYEES-VIEW VIEW OF EMPLOYEES 2 FULL-NAME 3 NAME (A20) 2 DEPT (A6) 2 LEAVE-DATA 3 LEAVE-DUE (N2)
Enter キーを押します。
残りの空行が除去されます。
注意:
エディタプロファイルのデフォルト設定が変更された場合、つまり[Empty Line Suppression]オプションが "N" に設定された場合、残りの空行は除去されません。
最初の行には、ビューの名前およびフィールドが取得されるデータベースファイルの名前が含まれています。 最初の行は、常にレベル 1 で定義されます。 レベルは、行の先頭に示されます。 DDM のデータベースフィールドの名前は、レベル 2 および 3 で定義されます。
レベルはフィールドグルーピングと合わせて使用します。 2 またはそれ以上のレベル番号が付いたフィールドは、それより小さいレベル番号が付いた直前のグループの一部であるとみなされます。 グループで定義すると、グループ名を使用して一連のフィールド(または 1 つのフィールドだけでもよい)を参照することができます。 これは一連の連続フィールドを参照するのに便利で効果的な方法です。
各フィールドのフォーマットおよび長さは、カッコで囲んで示されます。 "A" は英数字を示し、"N" は数字を示します。
必須データの定義が完了したので、READ
ループを追加します。 このループは、定義されたビューを使用してデータベースファイルからデータを読み込みます。 各ループでは、データベースファイルから 1 人の従業員を読み込みます。 この従業員の名前、部署、および休暇の残り日数が表示されます。
すべての従業員が表示されるまで、データが読み込まれます。
注意:
最後のトランザクションがデータベースからバックアウトされたことを示すエラーメッセージが表示されることがあります。 これは通常、Adabas によって決められる非アクティビティタイムリミットを超えた場合に発生します。 このようなエラーが発生した場合は、最後に実行されたアクションを単に繰り返す(RUN
コマンドを再発行するなど)必要があります。
データベースからデータを読み込むには
END-DEFINE
の下に次の行を挿入します(空行を挿入するには、上記の手順で .I コマンドを使用します)。
READ EMPLOYEES-VIEW BY NAME * DISPLAY NAME 3X DEPT 3X LEAVE-DUE * END-READ
BY NAME
は、データベースから読み込むデータが名前別にアルファベット順にソートされることを示します。
DISPLAY
ステートメントは、出力を列形式で配列します。 指定されたフィールドごとに列が作成され、列の上にヘッダーが表示されます。 3X
は、列間に 3 文字分の空白が挿入されることを示します。
プログラムを実行します。
次の出力が表示されます。
MORE Page 1 05-05-18 16:06:49 NAME DEPARTMENT LEAVE CODE DUE -------------------- ---------- ----- ABELLAN PROD04 20 ACHIESON COMP02 25 ADAM VENT59 19 ADKINSON TECH10 38 ADKINSON TECH10 18 ADKINSON TECH05 17 ADKINSON MGMT10 28 ADKINSON TECH10 26 ADKINSON SALE30 36 ADKINSON SALE20 37 ADKINSON SALE20 30 AECKERLE SALE47 31 AFANASSIEV MGMT30 26 AFANASSIEV TECH10 35 AHL MARK09 30 AKROYD COMP03 20 ALEMAN FINA03 20
DISPLAY
ステートメントの結果、列ヘッダー(DDM から取得)に下線が引かれ、下線とデータの間に 1 行の空行が挿入されます。 各列の幅は、DEFINE DATA
ブロックで定義された値(ビューで定義された値)と同じになります。
各ページ上部のタイトルにはページ番号および日時が含まれ、これも DISPLAY
ステートメントによって表示されます。
Enter キーを繰り返し押して、すべてのページを表示します。
すべての従業員が表示されると、プログラムエディタに戻ります。
ヒント:
すべての従業員が表示される前にプログラムエディタに戻るには、[MORE]
プロンプトで「EDIT
」または省略形である「E
」を入力します。 また、[MORE]
プロンプトで、現在の Natural 操作を中断する端末コマンド「%
」を入力することもできます。 デフォルトでは、各端末コマンドは制御文字 %
で始まります。 ただし、管理者が別の制御文字を定義している可能性もあります。
前の出力は非常に長いため、それを制限します。 "Adkinson" で始まり "Bennett" で終わる範囲の名前のデータのみを表示します。 これらの名前はデモデータベースに定義されています。
出力をデータの範囲に制限するには
新しい変数を使用する前に、それを定義する必要があります。 したがって、LOCAL
の下に次の行を挿入します。
1 #NAME-START (A20) INIT <"ADKINSON"> 1 #NAME-END (A20) INIT <"BENNETT">
これらはユーザー定義変数であり、デモデータベースには定義されていません。 名前の先頭にあるハッシュ(#)は、ユーザー定義変数とデモデータベースに定義されているフィールドを区別するために使用されていますが、必須文字ではありません。
INIT
はフィールドのデフォルト値を定義します。 デフォルト値は、山カッコおよび引用符で囲んで指定する必要があります。
READ
ステートメントの下に次の行を挿入します。
STARTING FROM #NAME-START ENDING AT #NAME-END
プログラムは次のようになります。
DEFINE DATA LOCAL 1 #NAME-START (A20) INIT <"ADKINSON"> 1 #NAME-END (A20) INIT <"BENNETT"> 1 EMPLOYEES-VIEW VIEW OF EMPLOYEES 2 FULL-NAME 3 NAME (A20) 2 DEPT (A6) 2 LEAVE-DATA 3 LEAVE-DUE (N2) END-DEFINE * READ EMPLOYEES-VIEW BY NAME STARTING FROM #NAME-START ENDING AT #NAME-END * DISPLAY NAME 3X DEPT 3X LEAVE-DUE * END-READ * END
プログラムコードは 1 画面ページを超えています。 次のコマンドまたはキーを使用すると、プログラムソース内で移動できます。
コマンド | 説明 |
---|---|
BOT |
プログラムの最後にジャンプします。 |
TOP |
プログラムの最初に戻ります。 |
キー | 説明 |
PF8 または Enter | プログラムを 1 ページ下にスクロールします。 |
PF7 | プログラムを 1 ページ上にスクロールします。 |
プログラムを実行します。
出力が表示されます。 Enter キーを繰り返し押すと、数ページ後(Bennett という名前の最後の従業員のデータが表示された後)でプログラムエディタに戻ります。
プログラムを格納します。
次の演習「ユーザー入力」に進みます。