バリアント

バリアントを使用して、バリアント関係を通じてマスターを「認識する」モデルまたはオブジェクト、あるいはその両方を作成します。バリアント関係で関連するが別々にモデル化されたモデルや、バリアント関係で関連するが異なる属性割り当てを持つオブジェクトを作成できます。

オブジェクトまたはモデルのバリアントの作成

オブジェクトやモデルのバリアントを作成できます。モデル バリアントを作成すると、選択されているモデルに含まれるすべてのオブジェクトのバリアントも、除外グループに保存されていなければ、システムによって作成されます。

手順

  1. アプリケーション起動ツール [アプリケーション起動ツール] の モデルとオブジェクト [モデルとオブジェクト] をクリックします。 レポジトリで [モデルとオブジェクト] ビューが開きます。

  2. バリアントを作成するオブジェクトやモデルを含むデータベース グループを選択します。[モデル] タブがアクティブになります。

  3. オブジェクト バリアントを作成する場合は、[オブジェクト] タブをアクティブにします。

  4. バリアントを作成するオブジェクトまたはモデルのチェック ボックスをオンにします。

  5. バリアントの作成 [バリアント] の [バリアントの作成] をクリックします。 [バリアントを保存するグループを選択してください] ダイアログ ボックスが開きます。

  6. バリアントの保存先になるグループを選択します。

  7. [OK] をクリックします。

選択したグループにバリアントが作成および保存されます。

除外グループの使用

バリアント管理から除外されるオブジェクトを保管する除外グループを定義できます。モデル バリアントが作成され、除外グループに保存されたオブジェクトは、オブジェクト バリアントではなくオカレンス コピーとして配置されます。

警告

モデルでオブジェクトを使用する前にオブジェクトの集合を作成する場合は、モデルで使用されていないオブジェクトがデータベースの整理中に削除されることに注意してください。

除外グループの定義

バリアント管理から除外されるオブジェクトを保管する除外グループを定義できます。モデル バリアントが作成され、除外グループに保存されたオブジェクトは、オブジェクト バリアントではなくオカレンス コピーとして配置されます。

必要条件

  • 「ARIS Enterprise 管理」ライセンス権限があること。

  • 「データベース管理者」利用権限を持っていること。

手順

  1. アプリケーション起動ツール [アプリケーション起動ツール] の 管理 [管理] をクリックします。設定 [設定] ビューが表示されます。

  2. [データベース] をクリックします。

  3. アプリケーション起動ツール [アプリケーション起動ツール]、管理 [管理]、設定 [設定]、[データベース] の順にクリックします。

  4. 除外グループを定義するデータベースの名前をクリックしてから、プロパティ [プロパティ]、バリアント管理 [バリアント管理] の順にクリックします。

  5. [除外グループの追加] をクリックします。バーが開き、データベース グループを展開できます。
    新しいグループを除外グループとして作成する場合は、[グループの作成] をクリックしてから名前を入力し、[OK] をクリックします。

  6. バリアントの作成から除外するグループを選択し、[除外グループの追加] をクリックします。選択したグループが一覧に表示されます。

  7. 他の除外するグループにも同じ手順を実行します。

  8. グループを ARIS Architect でも除外グループとして扱う場合は、[ARIS Architect で除外グループを対象にする] チェック ボックスをオンにします。[詳細バリアント管理] チェック ボックスをオンにしていると、ARIS Architect から詳細バリアント管理が提供されないため、[ARIS Architect で除外グループを対象にする] がグレーになります。

バリアントの生成から除外される、オブジェクトを含むグループを定義しました。

除外グループの削除

モデル バリアントの作成時に、内容のオカレンス コピーの代わりにバリアントが作成されるように、グループの [除外] ステータスを削除できます。

必要条件

  • 「ARIS Enterprise 管理」ライセンス権限があること。

  • 「データベース管理者」利用権限を持っていること。

手順

  1. アプリケーション起動ツール [アプリケーション起動ツール] の 管理 [管理] をクリックします。設定 [設定] ビューが表示されます。

  2. [データベース] をクリックします。

  3. アプリケーション起動ツール [アプリケーション起動ツール]、管理 [管理]、設定 [設定]、[データベース] の順にクリックします。

  4. 削除する除外グループを含むデータベースをクリックしてから、プロパティ [プロパティ]、バリアント管理 [バリアント管理] の順にクリックします。

  5. 内容のバリアントが再び作成されるように、削除する除外グループのチェック ボックスをオンにします。

  6. [除外グループの削除] をクリックします。

  7. アクションを確認するために、[削除] をクリックします。

選択した除外グループが削除されます。

グループ内容のバリアントの作成

1 つまたは複数のグループの内容バリアントを作成できます。

手順

  1. アプリケーション起動ツール [アプリケーション起動ツール] の モデルとオブジェクト [モデルとオブジェクト] をクリックします。 レポジトリで [モデルとオブジェクト] ビューが開きます。

  2. バリアントを作成する内容を含む 1 つまたは複数のデータベース グループを選択します。

  3. バリアントの作成 [バリアント] の [バリアントの作成] をクリックします。 [バリアントを保存するグループを選択してください] ダイアログ ボックスが開きます。

  4. バリアントの保存先になるグループを選択します。 バリアントを作成するために選択したグループの下位グループを選択しないでください。

  5. [OK] をクリックします。

選択したグループで、マスター モデルマスター オブジェクトが保存されているグループのコピーに、モデルとオブジェクトのバリアントが保存されます。

バリアント関係の作成

既存のモデル/オブジェクトの間にバリアント関係を作成できます。モデル/オブジェクトの 1 つがマスターになり、残りがバリアントになります。

手順

  1. アプリケーション起動ツール [アプリケーション起動ツール] の モデルとオブジェクト [モデルとオブジェクト] をクリックします。 レポジトリで [モデルとオブジェクト] ビューが開きます。

  2. ほかのオブジェクトまたはモデルに対するバリアント関係を作成するオブジェクトまたはモデルを含むデータベース グループを作成します。

  3. [詳細] ビューで、目的のアイテムを選択します。選択したアイテムがマスターになります。

  4. モデルまたはオブジェクトに表示される内容を制限するには、制限ボタンの [モデル] または [オブジェクト] をクリックします。

  5. バリアント関係を作成するオブジェクトまたはモデルのチェック ボックスをオンにします。

  6. バリアント関係の作成 [バリアント] の [バリアント関係の作成] をクリックします。[バリアントを作成するオブジェクトの選択] ダイアログ ボックスが開きます。

  7. バリアント関係を作成する要素が保存されるグループに移動します。選択したオブジェクトまたはモデルと同じタイプのすべての要素が、選択対象として表示されます。

  8. 1 つまたは複数のグループで 1 つまたは複数の要素を選択します。

  9. [OK] をクリックします。

選択した要素に対するバリアント関係が作成されます。

マスターとバリアントの検索

アイテムのマスターとバリアントを検索できます。

手順

[公開内容] ビュー内

EPC や付加価値連鎖などのプロセス モデルの場合、[概要] ファクト シートにバリアント関係が表示されます。

必要条件

目的のデータベースが公開されていること。

手順

  1. アプリケーション起動ツール [アプリケーション起動ツール] の 公開内容 [公開内容] をクリックします。

  2. 目的のアイテムが保存されるデータベース グループへ移動します。

  3. [ナビゲーション] バーで、マスターまたはバリアントとして表示するモデルを選択します。

    [モデルとオブジェクト] ビューには、データベース内容と、モデルとオブジェクトを編集するための編集ボタンがあります。選択されているアイテムに適用できる編集ボタンが表示されます。

    以下の画像は [クラシック] ビューの [モデルとオブジェクト] ビューを示したものです。[モデルとオブジェクト] ビューは、選択されているビューやカスタマイズによって外観が変わる可能性があります。

    [ナビゲーション] バー

[概要] ファクト シートが表示されます。モデルがほかのモデルのバリアントである場合、マスター モデルを示す [マスター] セクションが表示されます。モデルがほかのモデルのマスターである場合、バリアントを示す [バリアント] セクションが表示されます。

リポジトリ内

リポジトリに、モデルとオブジェクトのバリアント関係を表示できます。

必要条件

「ARIS Connect Designer」のライセンス権限を持っていること。

手順

  1. アプリケーション起動ツール [アプリケーション起動ツール] の モデルとオブジェクト [モデルとオブジェクト] をクリックします。 レポジトリで [モデルとオブジェクト] ビューが開きます。

  2. 目的のアイテムが保存されるデータベース グループへ移動します。

  3. バリアント関係を表示するモデルまたはオブジェクトのチェック ボックスをオンにします。

  4. [詳細] バーが開いていない場合は、ボタン バーの 詳細 [詳細] をクリックします。

  5. [詳細] バーで、[バリアント] タブをアクティブにします。

選択されているアイテムのマスターとバリアントが表示されます。マスターまたはバリアントの名前をクリックすると、それが保存されているグループに表示され、チェック ボックスがオンになります。

選択されているアイテムのマスターまたはバリアントが表示されています。

バリアント関係の削除

オブジェクト間およびモデル間のバリアント関係は削除できます。

必要条件

「ARIS Connect Designer」のライセンス権限を持っていること。

手順

  1. アプリケーション起動ツール [アプリケーション起動ツール] の モデルとオブジェクト [モデルとオブジェクト] をクリックします。 レポジトリで [モデルとオブジェクト] ビューが開きます。

  2. 目的のアイテムが保存されるデータベース グループへ移動します。

  3. 削除するバリアント関係を持つモデルまたはオブジェクトのチェック ボックスをオンにします。

  4. [詳細] バーが開いていない場合は、ボタン バーの 詳細 [詳細] をクリックします。

  5. [詳細] バーで、[バリアント] タブをアクティブにします。

  6. [バリアント] タブで、マスターまたは目的のバリアントの上にマウス ポインターを移動し、その他 [その他] をクリックします。メニューが表示されます。

  7. バリアント関係の削除 [バリアント関係の削除] をクリックします。 確認ダイアログ ボックスが表示されます。

  8. [はい] をクリックします

バリアント関係が削除されます。

バリアントの特別な機能

グループの処理

モデルに配置されたオブジェクトは、さまざまなグループに保存できます。

グループ内容のバリアントまたはモデル バリアントを作成する際に、ソースが保存されているグループ構造が、バリアントのために選択したグループ内に複製されます。

ソース モデルと同じグループに保存されるオブジェクトのバリアントは、モデル バリアントと同じグループに保存されます。ソース モデルとは別のグループに保存されているオブジェクトのバリアントは、ソース グループのコピーに保存されます。

バリアントがあるターゲット グループがソース グループの下位グループとして作成される場合、バリアントが作成できないことを示すメッセージが表示されます。バリアントを保存するには、ほかのグループを選択する必要があります。

除外グループ

バリアントの作成から除外されるオブジェクトがあるグループを指定できます。これらのグループにあるオブジェクトを含むモデルからバリアントが作成される場合、バリアントではなくオブジェクトからオカレンスが作成されます。

バリアントを並行して作成する場合と順次作成する場合の違い

バリアントを作成するために、複数のモデル、あるいは 1 つまたは複数のグループを選択して、同時に複数のモデル バリアントを作成できます。 モデルのバリアントを 1 つずつ順番に作成することもできます。

モデルに同じオブジェクトが含まれている場合、両方の手順で生成されるバリアントの結果は異なります。

バリアントの並行作成

選択されている複数のモデルで使用されているオブジェクトに対して作成されるバリアントは 1 つのみです。

選択されている複数のモデルで使用されているオブジェクトに対して作成されるバリアントは 1 つのみです。このバリアントは、モデル バリアントにオカレンス コピーとして表示されます。

バリアントの順次作成

モデル バリアントを作成するたびに、含まれるオブジェクトの新しいバリアントが作成されます。これは、処理された複数のモデルにオカレンス コピーとして含まれるオブジェクトにも適用されます。この方法では、オカレンス コピーとしてモデルに存在する各オブジェクトに対しても、新しいバリアントが作成されます。

バリアントとマスター モデルを比較できます。