モデルおよびそのオブジェクト

モデルの中で使用されている経済主体はヘッダーに表示され、「取引先」として示されます。これらは組織ビューから生成され、組織図をアサインすることができます。これにより、たとえば、企業構造や各列のオブジェクト間の関係をより詳細に説明することができます。

プロセス全体に関わる経済主体の個々のプロセスおよびプロセス間の接点が、モデルの中心的な構造に関連するオブジェクトです。個別プロセスは、企業間の連係に緊密に関わるビジネス プロセスです。このような個々のプロセスのより正確な表現と分析を得るには、プロセス モデルをアサインします。企業で実行されているすべてのプロセスが、取引先の下の行の同じ列にモデリングされます。企業間の連携には、各プロセスをサポートするためにさまざまな経済主体で使用されているアプリケーション システムとハードウェアを正確に分析することも必要です。このようなシステムとしては、ERP システムなどがあります。これらは、[ビジネス コンポーネント] として表されます。多様なこれらのコンポーネントを調整するには、システムの責任範囲を正確に指定する必要があります。この目的のために、[組織ユニット タイプ] オブジェクトが用意されています。プロセスに関係する従業員のロールも定義できます。これらは、モデルでは [従業員のロール] と呼ばれます。e-ビジネス モデリングでは、接点の統合は特別な要件です。このコンテキストでは、列の枠線はプロセスの参加者同士を結ぶ接点を象徴するため、非常に重要です。これらは、さまざまな観点から表示できます。

重要なポイントの 1 つは、プロセス固有の情報の転送です。これは、XML 形式または HTML 形式が可能な、[ビジネス ドキュメント] の目的です。ビジネス ドキュメントは、文書タイプの定義などのデータ ビュー モデルにアサインできます。また、金銭や商品の流れを [金銭取引] オブジェクトや [商品発送] オブジェクトを使用して表示できます。

さらに重要な観点として、データのセキュリティ、特にインターネットを介した電子決済の安全性を確保する必要があげられます。これに対応するために、SET (Secure Electronic Transaction) や SSL (Secure Socket Layer) などのさまざまな符号化技術が使用されます。セキュリティ要件は、[セキュリティ プロトコル] オブジェクトを使用して考慮できます。トランザクションのセキュリティの責任者も定義することができ、これは [組織ユニット タイプ] で表すことができます。さらに、より技術的な側面の分析、つまり接点でのデータ転送の技術設計に焦点を当てることができます。この目的のため、モデルはさまざまな情報媒体を使用します。個別プロセスは [イントラネット]、[エクストラネット] または [インターネット] を介して接続できます。データ転送は [電子メール] を介して行われます。携帯電話も転送媒体として普及してきています。

e-ビジネス シナリオ図 (オブジェクト)