ARIS でのプロジェクトとブランチのマッピングについて

ARIS と SAP® ソリューション マネージャの間のデータ転送中に、ブランチの設定のデフォルト メソッド設定の定義に従って必須の階層構造が作成されます。メソッド設定は、SAP® ブランチからのダウンロード、または SAP® 同期が実行されたあと ARIS でのデータベース アイテムをどのように表示するかを決定します。ARIS 管理者は、ブランチのデフォルト メソッド設定をカスタマイズできます。こうすると、BPMN™ 図などでさまざまな要素タイプの使用が可能になります。

階層

ARIS では、SAP® ソリューション マネージャ要素の階層構造は、定義されたアサインメント構造を使用して構成されます。構造要素は、SAP ファンクションによって表されます。階層要素は、独特の [SAP ファンクション タイプ] 属性があるファンクション、データベースの下位グループ、関連する [SAP モデル タイプ] 属性があるモデル別に処理されます。 ファンクションに使用されるデフォルト シンボルは、アサインメントに対して選択されたモデル タイプによって異なります。ファンクションの [SAP ファンクション タイプ] 属性は、アサインされたモデルの [SAP モデル タイプ] 属性と一致する必要があります。このモデルには、1 階層下の SAP ファンクション タイプのファンクション オカレンスのみを含める必要があります。EPC やファンクション割当図などは、同じタイプの複数のモデルを 1 つのファンクションにアサインできます。BPMN モデルを使用する場合、アサインできる BPMN モデルは 1 つのみです。[SAP モデル タイプ] 属性は同期に関連する 1 つのモデルのみに設定され、アサインメント構造が一貫している必要があります。

これにより、すべての割り当てを自動的に作成することができます。

任意の入れ子フォルダー構造に要素を配置して、必要な数のレベルにすることができます。ARIS SAP フォルダーは、下位グループ、[SAP ファンクション タイプ] 属性の値が [フォルダー] のファンクション、[SAP モデル タイプ] 属性の値が [フォルダー] のモデル別に処理されます。 フォルダーを使用して、シナリオ、プロセス ステップ ライブラリ (PSL)、インターフェイス ライブラリを構造化できます。業務プロセス構造下のフォルダーは、下位要素としてシナリオまたはフォルダーのみを持つことができます。上位要素は、フォルダーかルート ノードのいずれかになります。同じルールが PSL にも適用されます。しかし、シナリオやプロセスは PSL では使用できないため、プロセス ステップ フォルダーの下位要素として持てるのはプロセス ステップのオリジナルのみです。

ARIS では、フォルダーが、すべてのほかの SAP 構造要素のブランチ、シナリオ、プロセス、プロセス ステップのように処理されます。 フォルダー アイテムには、新しい [フォルダー]、[プロセス ステップ フォルダー]、[実行可能ファイル フォルダー]、[インターフェイス フォルダー] の SAP ファンクション タイプと SAP モデル タイプを使用できます。

階層

SAP モデル タイプ/
SAP ファンクション タイプ

下位

上位

ブランチ

プロジェクト

フォルダー

プロセス ステップ フォルダー (PSL)

実行可能ファイル フォルダー

インターフェイス フォルダー

-

フォルダー

フォルダー

フォルダー

シナリオ

ブランチまたはフォルダー

シナリオ

シナリオ

プロセス

フォルダー

プロセス

プロセス

プロセス ステップ

PSL オカレンス*

シナリオ

プロセス ステップ

プロセス ステップ

-

プロセス

プロセス ステップ フォルダー (PSL)

プロセス ステップのフォルダー

プロセス ステップのオリジナル (PSL)

プロセス ステップ フォルダー (PSL)

プロセス ステップのオリジナル (PSL)

プロセス ステップのフォルダー

-

プロセス ステップ フォルダー (PSL)

実行可能ファイル フォルダー

実行可能ファイル フォルダー

実行可能ファイル フォルダー

実行可能ファイル フォルダー

インターフェイス フォルダー

インターフェイス フォルダー

インターフェイス フォルダー

なし**

インターフェイス フォルダー

*SAP とは異なり、ARIS ではプロセス ステップのオリジナルのオカレンスを、プロセスの下位要素として使用できます。

**SAP とは異なり、ARIS のインターフェイスは構造要素としてはマッピングされず、アサインメントとしてマッピングされます。 この例では、ARIS でこの SAP ソリューションがどのようにマッピングされるかについて説明します。

SAP ソリューション (例)

[DEMO_ARIS Branch] ソリューションの [開発] ブランチが、SAP データベースの下位グループにダウンロードされました。最上位の構造は、必ず [プロジェクト] SAP ファンクション タイプのルート ファンクションで始まります。このルート ファンクションと下位グループはブランチの内容を含み、SAP プロジェクトまたはブランチと常に同じ名前を持ちます。

ルート オブジェクト

下位グループに、階層レベルの内容が保存されます。

ブランチの内容

[業務プロセス]、[プロセス ステップ ライブラリ]、[ロール]、[システム ランドスケープ] 下位グループが含まれます。

デフォルトでは、階層構造は、次のようにメソッド構造を使用せずにマッピングされます。たとえば BPMN™ を使用する場合は、メソッド設定をカスタマイズする必要があります。

SAP ソリューション マネージャ 7.1

SAP ソリューション マネージャ 7.2

プロジェクト

SAP® ソリューション マネージャのプロジェクトとブランチは、ARIS では開始オブジェクトで表現されます。[ファンクション] タイプのオブジェクトが自動的に作成されます。この設定を変更することはできません。開始オブジェクトの [SAP ソリューション タイプ] 属性値に [プロジェクト] が自動的に選択されます。[プロジェクト] SAP モデル タイプのモデルは、開始オブジェクトにアサインする必要があります。

デフォルトでは、[付加価値連鎖図 (VACD)] タイプのモデルと [ファンクション割当図 (FAD)] タイプのモデルは、開始オブジェクトに自動的にアサインされます。割り当てられたアプリケーション システムは、FAD に一覧表示されます。ビジネス シナリオは、VACD に表示されます。モデル タイプにしたがって、ビジネス シナリオのオカレンスを表すシンボルは変わります。[プロジェクト] SAP モデル タイプのこれらのプロジェクト モデルは、ビジネス シナリオのみを含むことができます。デフォルトでは、ビジネス シナリオは [SAP 付加価値連鎖] シンボルを持つ [シナリオ] SAP ファンクション タイプのオブジェクトとして表されます。 VACD の代わりにほかのモデル タイプを選択して、ユーザー定義のファンクション割当図を使用することもできます。

ブランチ

SAP® ソリューション マネージャのブランチは、ARIS では開始オブジェクトで表現されます。[ファンクション] タイプのオブジェクトが自動的に作成されます。この設定を変更することはできません。開始オブジェクトの [SAP ソリューション タイプ] 属性値に [ブランチ] が自動的に選択されます。[ブランチ] SAP モデル タイプのモデルは、開始オブジェクトにアサインされます。

デフォルトでは、[付加価値連鎖図 (VACD)] タイプのモデルと [ファンクション割当図 (FAD)] タイプのモデルは、開始オブジェクトに自動的にアサインされます。割り当てられたアプリケーション システムは、FAD に一覧表示されます。ビジネス シナリオは、VACD に表示されます。モデル タイプにしたがって、ビジネス シナリオのオカレンスを表すシンボルは変わります。[プロジェクト] SAP モデル タイプのこれらのプロジェクト モデルは、ビジネス シナリオのみを含むことができます。デフォルトでは、ビジネス シナリオは [SAP 付加価値連鎖] シンボルを持つ [シナリオ] SAP ファンクション タイプのオブジェクトとして表されます。 VACD の代わりにほかのモデル タイプを選択して、ユーザー定義のファンクション割当図を使用することもできます。

シナリオ

[ファンクション] タイプのオブジェクトは、SAP® ソリューション マネージャ ビジネス シナリオとして ARIS に自動的に作成されます。この設定を変更することはできません。ビジネス シナリオの [SAP ファンクション タイプ] 属性に対して、値 [シナリオ] が自動的に選択されます。[シナリオ] SAP モデル タイプのモデルは、ビジネス シナリオにアサインされます。

デフォルトでは、[付加価値連鎖図 (VACD)] タイプのモデルと [ファンクション割当図 (FAD)] タイプのモデルは、ビジネス シナリオに自動的にアサインされます。実行可能ファイル、文書、エンド ユーザー ロール、組織ユニット、またはマスター データは、FAD に現れる SAP ファンクションに接続されます。業務プロセスは、EPC に表示されます。モデル タイプにしたがって、業務プロセスのオカレンスを表すシンボルは変わります。[シナリオ] SAP モデル タイプのこれらのシナリオ モデルは、業務プロセスのみを含むことができます。デフォルトでは、業務プロセスは、[SAP ファンクション] シンボルを持つ SAP ファンクション タイプ [プロセス] のファンクションによって表されます。EPC の代わりにほかのモデル タイプを選択したり、ユーザー定義のファンクション割当図を使用したりできます。

シナリオフォルダー (オプション)

[ファンクション] タイプのオブジェクトは、SAP® ソリューション マネージャ ビジネス シナリオとして ARIS に自動的に作成されます。この設定を変更することはできません。ビジネス シナリオの [SAP ファンクション タイプ] 属性に対して、値 [シナリオ] が自動的に選択されます。[シナリオ] SAP モデル タイプのモデルは、ビジネス シナリオにアサインされます。

デフォルトでは、[付加価値連鎖図 (VACD)] タイプのモデルと [ファンクション割当図 (FAD)] タイプのモデルは、ビジネス シナリオに自動的にアサインされます。実行可能ファイル、文書、エンド ユーザー ロール、組織ユニット、またはマスター データは、FAD に現れる SAP ファンクションに接続されます。業務プロセスは、EPC に表示されます。モデル タイプにしたがって、業務プロセスのオカレンスを表すシンボルは変わります。[シナリオ] SAP モデル タイプのこれらのシナリオ モデルは、業務プロセスのみを含むことができます。デフォルトでは、業務プロセスは、[SAP ファンクション] シンボルを持つ SAP ファンクション タイプ [プロセス] のファンクションによって表されます。EPC の代わりにほかのモデル タイプを選択したり、ユーザー定義のファンクション割当図を使用したりできます。

任意の入れ子フォルダー構造に要素を配置して、必要な数のレベルにすることができます。ARIS SAP フォルダーは、下位グループ、[SAP ファンクション タイプ] 属性の値が [フォルダー] のファンクション、[SAP モデル タイプ] 属性の値が [フォルダー] のモデル別に処理されます。 フォルダーを使用して、シナリオ、プロセス ステップ ライブラリ (PSL)、インターフェイス ライブラリを構造化できます。業務プロセス構造下のフォルダーは、下位要素としてシナリオまたはフォルダーのみを持つことができます。上位要素は、フォルダーかルート ノードのいずれかになります。同じルールが PSL にも適用されます。しかし、シナリオやプロセスは PSL では使用できないため、プロセス ステップ フォルダーの下位要素として持てるのはプロセス ステップのオリジナルのみです。

プロセス

[ファンクション] タイプのオブジェクトは、SAP® ソリューション マネージャ業務プロセスとして ARIS に自動的に作成されます。この設定を変更することはできません。業務プロセスの [SAP ファンクション タイプ] 属性に対して、値 [プロセス] が自動的に選択されます。[プロセス] SAP モデル タイプのモデルは、業務プロセスにアサインされます。

デフォルトでは、[イベント駆動プロセス連鎖図 (EPC)] タイプのモデルと [ファンクション割当図 (FAD)] タイプのモデルは、業務プロセスに自動的にアサインされます。実行可能ファイル、文書、エンド ユーザー ロール、組織ユニット、またはマスター データは、FAD に現れる SAP ファンクションにアサインされます。プロセス ステップは、EPC に表示されます。EPC の代わりにほかのモデル タイプを選択したり、ユーザー定義のファンクション割当図を使用したりできます。モデル タイプにしたがって、プロセス ステップのオカレンスを表すシンボルは変わります。[プロセス] SAP モデル タイプのこれらのプロセス モデルは、プロセス ステップのみを含むことができます。デフォルトでは、プロセス ステップは、[SAP ファンクション] シンボルを持つ SAP ファンクション タイプ [プロセス ステップ] のファンクションによって表されます。

プロセス

[ファンクション] タイプのオブジェクトは、SAP® ソリューション マネージャ業務プロセスとして ARIS に自動的に作成されます。この設定を変更することはできません。業務プロセスの [SAP ファンクション タイプ] 属性に対して、値 [プロセス] が自動的に選択されます。[プロセス] SAP モデル タイプのモデルは、業務プロセスにアサインされます。

デフォルトでは、[イベント駆動プロセス連鎖図 (EPC)] タイプのモデルと [ファンクション割当図 (FAD)] タイプのモデルは、業務プロセスに自動的にアサインされます。実行可能ファイル、文書、エンド ユーザー ロール、組織ユニット、またはマスター データは、FAD に現れる SAP ファンクションにアサインされます。プロセス ステップは、EPC に表示されます。EPC の代わりにほかのモデル タイプを選択したり、ユーザー定義のファンクション割当図を使用したりできます。モデル タイプにしたがって、プロセス ステップのオカレンスを表すシンボルは変わります。[プロセス] SAP モデル タイプのこれらのプロセス モデルは、プロセス ステップのみを含むことができます。デフォルトでは、プロセス ステップは、[SAP ファンクション] シンボルを持つ SAP ファンクション タイプ [プロセス ステップ] のファンクションによって表されます。

プロセス ステップ

[ファンクション] タイプのオブジェクトは、SAP® ソリューション マネージャ プロセス ステップとして ARIS に自動的に作成されます。この設定を変更することはできません。プロセス ステップの [SAP ファンクション タイプ] 属性に対して、値 [プロセス ステップ] が自動的に選択されます。

プロセス ステップは最下階層レベルを表し、プロセス モデルにのみオカレンスを持ちます。デフォルトでは、プロセス ステップは、[SAP ファンクション] シンボルを持つ SAP ファンクション タイプ [プロセス ステップ] のファンクションによって表されます。

プロセス ステップ

[ファンクション] タイプのオブジェクトは、SAP® ソリューション マネージャ プロセス ステップとして ARIS に自動的に作成されます。この設定を変更することはできません。プロセス ステップの [SAP ファンクション タイプ] 属性に対して、値 [プロセス ステップ] が自動的に選択されます。

プロセス ステップは最下階層レベルを表し、プロセス モデルにのみオカレンスを持ちます。デフォルトでは、プロセス ステップは、[SAP ファンクション] シンボルを持つ SAP ファンクション タイプ [プロセス ステップ] のファンクションによって表されます。

PSL の構造は似ていますが、異なる要素タイプが使用されます。

SAP ID、SAP ファンクション タイプ、および SAP モデル タイプが、同期済みのオブジェクト定義とアサインメント間で適合する場合は、アサインメントが含まれます。

SAP ID がないためにオブジェクト定義がまだ同期されていない場合、および SAP ファンクション タイプと SAP モデル タイプがオブジェクト定義とアサインメント間で適合する場合もまた、アサインメントが考慮されます。SAP ファンクション タイプまたは SAP ID のないアサインメントはすべて含まれません。

BPMN™ を使用するためにメソッド設定をカスタマイズした場合は、デフォルトから逸脱しているアサインメント構造に関する情報を入手してください。