手動タスク

EPC では、[手動タスク] タイプのファンクションが、次のモデル作成の規則に従っている必要があります。

手動タスクの実行者への割り当てには、複数のオプションがあります。

組織要素と [実行する] 接続線による割り当て

手動タスクは、[実行する] 接続線を使用して、自動化に関連する 1 つの組織要素に接続する必要があります。ここで使用できる組織要素は、要員、ロール、役職、組織ユニットです。

[ロール] または [組織ユニット] タイプの組織要素には、[従業員のコミット] 属性が設定されているか、事前定義されたユーザーが存在しない限り、プロセスの自動化がアクティブになっているユーザーを少なくとも 1 人割り当てる必要があります。

手動タスクに [要員] タイプの組織要素を割り当てる場合、プロセス自動化用のユーザーをアクティブにする必要があります。

アクティブなユーザーが見つからなかった場合、エスカレーション責任者に電子メールの通知が届きます。エスカレーション責任者が定義されていなかった場合、手動タスクは [失敗] ステータスになります。

[実行する] 接続線では、必要に応じて [実行者の選択] 属性と [従業員のコミット] 属性を指定できます。デフォルト値は、[1 つのみ必要] と [同じ実行者が必要 (従業員のコミット)] です。

データ フローで、上記の組織要素の割り当てを上書きするほかのデータを割り当てることができます。[実行する] 接続線の [実行者の選択] 属性の値が [事前選択項目からすべて] ではない限り、この状況は避けてください。

[従業員のコミット] 属性を使用した割り当て

プロセス インスタンス内で、同じ組織要素 ([ロール] または [組織ユニット]) に割り当てられているすべての手動タスクの属性値は、[従業員のコミット] または [義務の分離] のいずれかで設定する必要があります。インスタンス内の別の属性値と組み合わせて使用できるのは属性値 [方針なし] だけです。

同じ実行者が必要 (従業員のコミット)

値が [同じ実行者が必要 (従業員のコミット)] の [従業員のコミット] 属性は、[実行者の選択] 属性に値 [1 つのみ必要] が選択されている場合にのみ考慮されます。これは、デフォルト設定に対応します。

この方法で、プロセス インスタンスの最初のタスクを編集しているユーザーが、その後のタスクも実行することが確実になります。同じユーザーが実行した場合にのみ、各タスクはステータスが [完了] になります。ただし、これらのタスクは [担当タスク] でほかの実行者に転送できます (委任、代理の指定)。

プロセス インスタンスの最初のタスクは [QM] ユーザー グループに割り当てられます。これは、組織図の組織要素に割り当てられたすべての要員が、最初のタスクを編集できることを意味します。たとえば、ユーザー A が最初のタスクを編集すると、そのユーザーはプロセス インスタンスのその他のすべてのタスクに割り当てられます。

他の実行者が必要 (義務の分離)

プロセス インスタンスのタスクに義務の分離が指定されている場合は、異なる実行者が各タスクを実行する必要があります。そのためには、プロセス インスタンスですでにタスクを実行した実行者は、プロセス インスタンスの 2 番目の手動タスクの実行から除外されます。ただし、[担当タスク] のタスクを既にプロセス インスタンスのタスクを実行している実行者に転送 (委任) できます。

方針なし

[従業員のコミット] 属性の値が [方針なし] のタスクは、組織要素によって割り当てられているすべての実行者が実行できます。

[従業員のコミット] が指定されている一連のタスクが、[方針なし] 属性値のタスクによって中断された場合は、リソースのコミットがあるその後のタスクが、プロセス インスタンスの最初のタスクであるかのように処理されます。つまり、タスクは、割り当てられているグループの任意のユーザーがもう一度実行でき、その後のタスクについては、リソースのコミットがもう一度指定されます。

プロセス インスタンスに 4 つのタスクがあり、そのすべてが、ユーザー A と B が属している [QM] ユーザー グループに割り当てられているとします。最初のタスクは、2 人とも実行できます。ユーザー A が、[従業員のコミット] と [1 つのみ必要] が指定されているタスクを実行します。すると、2 番目のタスクもこのユーザーに割り当てられます。3 番目のタスクには [方針なし] が指定されています。つまり、ふたたび両方のユーザーに実行が割り当てられます。今度は、ユーザー B のほうが実行するのが早かったので、このユーザーに 4 番目のタスクも割り当てられることになります。

[定義済み実行者のログオン] 属性を使用したデータ フローによる割り当て

この属性では、プロセス インスタンス内のタスクの最初の実行者を指定できます。さらに [従業員のコミット] 属性に値 [同じ実行者が必要 (従業員のコミット)] が指定されていた場合は、その従業員がインスタンス全体の実行者に指定されます。

この事前定された実行者は、プロセスの自動化に対してアクティブにされており、手動タスクに割り当てられている組織要素 ([ロール] または [組織ユニット]) に属している必要があります。[実行者の選択] 属性には、値 [1 つのみ必要] が選択されている必要があります。これらの条件が満たされていると、このプロセス インスタンスでは、この組織要素内のほかの要員に手動タスクは割り当てられません。