ARIS Scriptについて

ARIS のレポートとマクロ (ARIS Script) 用の API は、JavaScript 言語がベースです。スクリプトを書くのに必要なオブジェクトとメソッドが追加されています。 マクロ ルール意味論分析ルールレポート スクリプトの作成のいずれを定義するかによって、それに指定されているメソッドを使用する必要があります。

JavaScript 標準は、ECMAScript 言語仕様で指定されています。JavaScript 用にしばしば使用されるエンジンが Mozilla Rhino です。JavaScript 言語は Java 言語とは区別されますが、Rhino JavaScript エンジンは Java で実装されています。現在の ARIS バージョンは Mozilla Rhino 1.7.7 を使用しています。サポートされる ECMA のバージョンについては、厳密な定義はありません。Rhino エンジンは JavaScript 1.7 をサポートします。ARIS で使用される Rhino 1.7.7 は、JavaScript 1.8.x の、特に ECMA 5 の一部である JSON オブジェクトの機能をさらにサポートします。Rhino 1.7.7 は、ECMA 6 をサポートしません。

ARIS レポートで固有に許可された Java パッケージを使用するには、共通ファイル フォルダーまたは関連するスクリプトのカテゴリに jar ファイルを追加するか、ランタイム時にスクリプトでこのファイルを強制的にインポートさせます。すると、この jar ファイルのクラスをその他のクラスとして使用できるようになります (var x = new packagename.classname(xyz) など)。

ARIS Scriptのコマンドの説明を表示するには、スクリプトを開き、マウス ポインターをスクリプト コード内のコマンドに移動して <F1> キーを押します。

ヘルプ システムで ARIS のレポートとマクロ用の API のコマンド リファレンスを開くこともできます。

JavaScript の詳細については、http://www.ecma-international.org/publications/standards/Ecma-262.htm を参照してください。

追加の評価スクリプトが必要な場合は、デザイン ビューでレポート出力を作成できます。JavaScript および ARIS Script プログラム言語の知識がある場合は、独自のレポート スクリプトを作成したり、既存の標準スクリプトのコピーを調整したりすることができます。

ARIS では、多くの標準スクリプトが提供されます。スクリプトに対する変更は外部に記録し、更新プロセス中にその記録を使用して正しく組み込めるようにすることを推奨します。

レポート/マクロ/レポート テンプレートおよびファイル

提供される標準スクリプトは変更しないでください。 レポート、マクロ、JS ファイル、その他のファイルはコピーを常に変更してください。 atsall<言語コード>.js ファイルなどの例外はあります。

ARIS の更新中に、すべての ARIS 標準スクリプトとファイルが上書きされ、これらのファイルに対する顧客固有の変更は破棄されます。コピーされたスクリプトとファイル、そしてユーザーが自身で作成したファイルは上書きされません。

提供されたファイルをコピーせずに変更した場合は、更新 (updatesystemdb) する前にエクスポートし、更新後にインポートしてください。これで、以前のバージョンから変更した標準スクリプトを保持できます。ただし、この場合は、ファイルの修正や更新が提供されていても受け取らないことになります。

意味論分析

ARIS の標準ルール タイプとルールが参照される意味論分析には独自のルール タイプとプロファイルを作成することを推奨します。

これは、設定可能なルール タイプ (関係属性ルール、モデル属性ルール、オブジェクト属性ルール、存在ルール、および割り当てのルール) では不可能です。これらのルール タイプにルールを追加した場合は、更新前にルール タイプをエクスポートしてから、更新後にそれらをインポートする必要があります。

詳細情報とスクリプト記述のチュートリアルは、次の ARIS Community で利用できます:

関連項目

マクロの作成

レポート スクリプトの記述

プロファイルの定義 (意味論分析)

ルール タイプの定義 (意味論分析)

ルール タイプのルールの定義 (意味論分析)