[BSC 管理ビューの作成] および [BSC 計画・実績比較の実行] レポートの対象範囲では、割り当てられた KPI 割当図の KPI ごとに、実際の期間内の目標達成度が計算されます。この値は、実績値の計画値に対する割合として表現されます。
割り当てられた KPI および KPI の分担率の目標達成度に基づいて、目標または成功要因の目標達成度が計算されます。KPI の目標達成度は、[計画値]、[実績値]、[最小値]、[最大値] の各属性と KPI 評価に基づいて計算されます。
計算された値は、分析された戦略目標、成功要因、および KPI の [目標の達成] 属性に設定されます。
組み合わせた KPI
これらは KPI ツリーでユーザーが定義する KPI です。KPI 割当図の場合、KPI の [実績値]、[計画値]、および [値許容範囲] 属性値は、目標と成功要因の計算時に常に上書きされています。計算に使用される値は、割り当てられた KPI ツリー内の KPI の属性値です。
分担率は、[影響を受ける] 接続線の [分担率] 属性に従って計算されます。直接的な接続線とアサインメント関係を持つ KPI の場合は、アサインメント関係のみが考慮されます。KPI ツリーを既存の KPI に割り当てるときに、この例外が認められます。
[KPI インスタンス] オブジェクト タイプの [KPI 評価] 属性が [比例] に設定されている場合、計画値、実績値、および目標値の目標達成度は次の式で計算されます。
条件:
[KPI インスタンス] オブジェクト タイプの [KPI 評価] 属性が [反比例] に設定されている場合、計画値、実績値、および目標値の目標達成度は次の式で計算されます。
条件:
この例は、[KPI インスタンス] オブジェクト タイプの [KPI 評価] 属性が [反比例] に設定されている場合の計画値、実績値、および目標値の目標達成度の計算方法を示しています。
計画値から最大値までの範囲は 100% 範囲と呼びます。平均スループット時間として、25 時間がタスク処理の計画値として規定されます。許容範囲は 1 時間です。平均スループット時間が 30 時間であった場合、設定された目標は達成されなかったと見なされます。したがって、この例では、計画値から最大値までの 5 時間がちょうど 100% になります。1 時間は目標達成度の 20% になります。30 時間 (最大値) から 26.6 時間 (実績値) を引くことにより、最大値から 3.4 時間という差が得られます。したがって、3.4 x 20% は 68% の目標達成を表します。したがって、KPI は赤い領域に表示され、評価されたオブジェクトには該当する色が付けられるか、それらのシンボルが表示されます。
KPI と戦略目標の達成度は、色付きの棒グラフで表示されます。
赤 |
目標達成度が低い範囲を示します。この範囲は、最小値 (0%) から警報限度までです。 |
黄 |
目標達成度が平均の範囲を示します。この範囲は、警報限度から計画値までです。 |
緑 |
目標達成度が高い範囲を示します。この範囲の下限は、計画値です。計画値は 100 パーセント ポイントを表します。 |
矢印 |
棒グラフ上の黒い矢印は、実績値の位置を示します。 |
青い線 |
青い線は、目標値の位置を示します。 |
KPI の目標達成度のグラフィック表示と、戦略目標の目標達成度のグラフィック表示では、棒グラフの幅が異なります。さらに KPI ごとに、目標達成度の計算に使用される分担率が示されます。