コードページのサポート

クライアントとサーバーが異なるアーキテクチャを持つマシン上に存在する異種クライアント/サーバー構成では、Adabas は異なる文字セット(コードページとも呼ばれる)を必要とするクライアントノードに変換用の適切な変換テーブルを提供する方法をサポートします。例として、UNIX マシン上で実行する Adabas ニュークリアスが挙げられます。あるアプリケーションをメインフレーム(EBCDIC コード)で実行し、別のアプリケーションを言語に依存する PC で実行している場合、ニュークリアスは両アプリケーションからのデータを正しく処理するために変換テーブルを 2 つ必要とします。

次のニュークリアスおよびユーティリティでは、コードページがサポートされています。

  • ADANUC(Adabas ニュークリアス)

  • ADACMP(圧縮ユーティリティ)

  • ADADCU(圧縮解除ユーティリティ)

Adabas では、独自のコードページとして単純なテキストファイルを使用することが可能です。この他に、DLL や共有ライブラリも使用できます(詳細については、以下の「コードページユーザー出口」を参照)。使用する変換テキストファイルは、環境変数 ADATRT を使って Adabas に連結されます。このファイルの拡張子は、下記の例のように、.txt(または .TXT)になっている必要があります。

ADATRT = trt.dll		# use code pages with built dll
ADATRT = trt.txt		# use code pages with text file

このようなテキストファイルの構文は次のとおりです。

  • 文字および名前は、大文字と小文字が区別されません。

  • テーブル宣言は、ASCII または EBCDIC のいずれかのコード名で始まらなければなりません。ASCII テーブルは、異なるコードページで実行するリモート ASCII クライアントに使用できます。EBCDIC テーブルは、メインフレームクライアントに使用できます。テキストファイルを使って、それぞれ 1 つずつの ASCII テーブルと EBCDIC テーブルのいずれか、または両方を変換できます。

  • 変換する文字ペアは 16 進表記で指定して、コンマで区切ります。1 つ目の文字はクライアントサイドの値を指定し、2 つ目の文字はサーバーサイドの値(ASCII)を指定します。1 行に 1 つのペアを指定できます。

  • 異なる文字だけを指定する必要があります。例えば EBCDIC の "A" から ASCII の "A" への変換は省略できます。

  • 空白行を含めることができます。コメントはセミコロンで開始します。

次に、独自の EBCDIC 変換ファイルの定義方法の例を示します。

trt.txt:
	EBCDIC
	4A,C4    ; translate EBCDIC Ae (0x4A) to ASCII C4
	E0,D6    ; translate EBCDIC Oe (0xE0) to ASCII D6

注意:
テキストファイルと共有ライブラリは、どちらか一方しか使用できません。