このセクションでは、Natural バージョン 4.2.5 で導入された変更、拡張機能、および新機能について説明します。
次のトピックについて説明します。
次の変更および拡張が導入されました。
Natural バージョン 4.2.5 では、Unicode 仕様 5.0 とともに ICU バージョン 3.8.1 を提供します。 ICU バージョン 3.8.1 には、さまざまなバグ修正が含まれています。 特に、文字セットの変換のパフォーマンスが改善されました(約 10~15 %)。 このパフォーマンスの改善の一部は、テーブルの使用の増加によって実現されています。 そのため、ICU 3.8.1 では、Natural バージョン 4.2.4 で提供される ICU バージョン 3.6 よりも多くのストレージ(約 215 KB)が必要です。つまり、合計で 420 KB になります。
ICU 3.8.1 は、ユーザー定義コードページのサポートの要件でもあります。
詳細については、http://www.icu-project.org/download/3.8.html の「International Components for Unicode」、「Download ICU 3.8 release」を参照してください。
Data Library Customizer を利用して、顧客は特定のニーズに合わせて ICU データライブラリを簡単に調整できます。 この機能には、IBM によって提供される ICU バージョン 3.8 および Web ベースの Data Library Customizer が必要です。
ICU データライブラリのカスタマイズツールは、ServLine24 のコンポーネントのダウンロードエリア(http://servline24.softwareag.com/public/)から入手できます。
詳細については、『Unicode およびコードページのサポート』ドキュメントの「メインフレームプラットフォーム用の ICU データライブラリのカスタマイズ」を参照してください。
Natural バージョン 4.2.5 以降は、コードページ EDF041
がサポートされます。
DBCS 処理をサポートするために Natural で使用することができた内部機能 CALL CMMPP 'SOSI'
は、同じ機能を持つ新しいアプリケーションプログラミングインターフェイス USR4213N
で置き換えられました。 『オペレーション』ドキュメントの「DBCS 処理用のアプリケーションプログラミングインターフェイス」も参照してください。
次の環境において、REQUEST DOCUMENT
ステートメントによって z/OS で HTTPS プロトコルもサポートされます。
バッチ
TSO
CICS
IMS/TM
Com-plete
Natural の『プログラミングガイド』の「インターネットおよび XML アクセス用のステートメント」にある、「z/OS 環境での REQUEST DOCUMENT ステートメントの HTTPS サポート」を参照してください。
次の変更および拡張が導入されました。
以前のバージョンでは、エラーレポート画面のページが最後までスクロールされず、NEXT
または MORE
プロンプトでピリオド(.)を入力することによって終了された場合、[Error Report]テキストメンバは空でした。 また、[Keep result list]が選択されていない場合でも、0CATALL
メンバが残っていて[Restart of Cataloging]画面につながり、混乱しました。
現在は、CATALL
システムコマンドによって、ユーザーは各ページでエラーリストの表示を終了できます。 そのような場合は、エラーテキストメンバが完全に表示され、0CATALL
メンバは削除されます。
さらに、[Error Report]または拡張エラーレポートを表示する画面のレイアウトが変更されました。 NEXT
または MORE
プロンプトは、コマンド行およびメッセージ行で置き換えられました。 また、使用されていない PF キーは[Cataloging in progress]画面から削除されました。
サブプログラム CATALLU1
を使用すると、デフォルトで[Catalog Objects in Library]画面の機能を選択することができました。このサブプログラムは、オンラインモードおよびバッチモードで使用できるように強化されました。 このサブプログラムは、現在は CATALLU2
という名前になりました。 この変更は、Natural バージョン 4.2.5 以降に適用されます。
新しいオプション CHKRULE
を使用すると、マップのカタログ処理中の検証チェックを有効または無効にすることができます。 詳細については、『システムコマンド』ドキュメントの「CHKRULE - マップ内の INCDIR ステートメントの検証」を参照してください。
次の新しいオプションおよび行コマンドを提供するように、システムコマンド LIST
が拡張されました。
このコマンドでは、オブジェクト名、オブジェクトタイプ、および Natural オブジェクトの CATALOG
中に設定された、使用されるコンパイラオプションが表に示されます。
Options
列には、CATALOG
の最後に設定されたすべてのオプションが表示されます(最終オプション)。
Natural バージョン 4.2.5 以上でカタログされたオブジェクトの場合、初期のコンパイラオプション(CATALOG
の開始時にアクティブだったオプション設定)または変更されたコンパイラオプション(ソースコード内で変更されたオプション設定)を表示することもできます。
オプションの範囲が指定された場合は、範囲に一致したオプション設定を持つオブジェクトのみが表示されます。
このコマンドでは、オブジェクト名、オブジェクトタイプ、および次に示すような Natural オブジェクトの CATALOG
中に設定された、使用される Natural Optimizer Compiler(NOC)オプションが表に示されます。
NOC Options
列には、カタログ中に設定されたすべてのオプションが表示されます。
NOC オプションの範囲が指定された場合は、範囲に一致した NOC オプションを持つオブジェクトのみが表示されます。
コマンド LIST *
、LIST NOCOPT *
、LIST OPTIONS *
、または LIST EXTENDED *
によって作成されたオブジェクトのリストで、カタログ化オブジェクトに対して次の 2 つの新しい行コマンドを使用できます。
NO
- オブジェクトの CATALOG
中に設定された Natural Optimizer Compiler(NOC)オプションが表示されます。
OP
- オブジェクトの CATALOG
中に設定された Natural コンパイラオプションが表示されます。
カタログされた Natural オブジェクトの場合、LIST DIR
コマンドによって、CATALOG
中に設定されたコンパイラオプションも表示されます。 最初のマップにコンパイラオプション文字列を完全には表示できない場合は、追加マップ Options Usage Display
が、初期オプション、最終オプション、および変更されたオプションが表示される場所に表示されます(Natural バージョン 4.2.5 以上でカタログされたオブジェクトの初期オプションおよび変更されたオプションのみ)。
次の変更および拡張が導入されました。
ソースが変更されなかった場合は、確認ウィンドウを表示しないでデータエリアエディタを終了できます。
詳細については、『データエリアエディタ』ドキュメントの「Exit 機能」を参照してください。
保存されていない変更が現在のソースに含まれているかどうかがアスタリスク(*)で示されます。
詳細については、『データエリアエディタ』ドキュメントの「変更インジケータ」を参照してください。
行コマンド ..L
を使用して、マップフィールドによって使用されている DDM 参照を表示および更新できます。 『マップエディタ』ドキュメントの「DDM への参照のチェックおよび修正」を参照してください。
ソースが変更されなかった場合は、確認ウィンドウを表示しないでプログラムエディタを終了できます。
詳細については、『プログラムエディタ』ドキュメントの「Exit 機能」を参照してください。
保存されていない変更が現在のソースに含まれているかどうかがアスタリスク(*)で示されます。
詳細については、『プログラムエディタ』ドキュメントの「変更インジケータ」を参照してください。
Natural SQL Gateway(製品コード NSB)の使用をサポートするために、SYSDDM
ユーティリティにオプション Z - SQL Services (NSB)
が追加されました。
NSB アクセスの選択後に、次の機能が提供されます。
テーブルのリストからの SQL テーブルの選択
SQL テーブルからの DDM の生成
SQL テーブルの列の表示
『エディタ』ドキュメントの「SYSDDM ユーティリティ」にある、「機能の説明」も参照してください。
次の変更および拡張が導入されました。
NATRJE
ユーティリティで SDF コマンド SET-LOGON-PARAMETERS
がサポートされます。 詳細については、『NATRJE ユーティリティ』ドキュメントの関連するセクションを参照してください。
オブジェクトハンドラには、コマンド NATUNLD
、NATLOAD
、および SYSTRANS
が用意されています。これらのコマンドは、古いユーティリティ NATUNLD
、NATLOAD
、および SYSTRANS
をオブジェクトハンドラに移行するために使用されます。 詳細については、『オブジェクトハンドラ』ドキュメントの「NATUNLD/NATLOAD および SYSTRANS からオブジェクトハンドラへの移行」を参照してください。
オブジェクトハンドラには、アンロード機能で削除命令を処理するための UNDELI
コマンドが用意されています。 詳細については、『オブジェクトハンドラ』ドキュメントの「基本的なコマンド構文」を参照してください。
オブジェクトハンドラには、オブジェクトハンドラ機能 unload
、load
、scan
、または find
を実行するときに Natural オンラインヘルプテキストを処理するためのオプションが用意されています。 詳細については、『オブジェクトハンドラ』ドキュメントの「ヘルプテキストの選択」を参照してください。
SYSPARM
ユーティリティは、Natural バージョン 4.2.5 の新規または拡張されたプロファイルパラメータをサポートするように更新されました。「その他の変更と拡張機能」セクションの「プロファイルおよびセッションパラメータ」を参照してください。
SYSTP
ユーティリティは、ロールサーバー情報に関する 2 つの追加ページが含まれるように拡張されました。 詳細については、『SYSTP ユーティリティ』ドキュメントの「Natural サブシステムおよびロールサーバー情報」セクションを参照してください。
Natural モニタリング(SYSMON
)機能が拡張されました。 統計画面に表示されるプログラムまたは端末の範囲を指定できます。 詳細については、『SYSTP ユーティリティ』ドキュメントの「プログラム/端末統計の表示」を参照してください。
Adabas データベースコール用のロギングおよびスナップショット機能が拡張されました。 拡張 Adabas コントロールブロック(ACBX)を使用するコールがサポートされています。ACBX では、複数のフォーマット/レコードバッファのペアがサポートされます。 詳細については、Adabas for Mainframes のドキュメントを参照してください。
Natural DBLOG
バッファに、合計で 2 GB を格納できます。ロギングまたはスナップショット機能で記録されるデータの 2 つであり、Adabas バッファ当たり最大で 32 KB です。 詳細については、『DBLOG ユーティリティ』ドキュメントの「データ処理と格納」を参照してください。
DBLOG
メニューには、選択した Adabas バッファごとに記録されるバイトの範囲を決定するための追加フィールドが用意されています。 詳細については、『DBLOG ユーティリティ』ドキュメントの「Adabas バッファの指定」を参照してください。
デバッガによって、実稼働環境でデバッガの使用を制限できる Natural Security の新機能がサポートされます。あらゆる種類のデータ操作(変数の変更)または通常のアプリケーションフローの変更(デバッガコマンド ESCAPE
および STOP
)が禁止されます。 「アドオン製品」セクションの「Natural Security」、「環境内での TEST コマンドの使用の制御」も参照してください。
次の拡張機能が導入されました。
次の新しい生成パラメータを使用できます。
パラメータ | 目的 |
---|---|
TIOBSZ1 |
バッチ処理のプライマリ I/O バッファのサイズを指定します。 |
TIOBSZ2 |
サーバー処理のプライマリ I/O バッファのサイズを指定します。 |
「Natural TSO インターフェイス」セクションの新しい生成パラメータ TIOBSZ
も参照してください。
ロールサーバーが TERM
コマンドでシャットダウンされるとき、または DEAL
コマンドで停止されるとき、WTO マクロ(ROUTCDE=11
)を使用して JESMSGLG
に統計が書き込まれます。 統計には、ロールアウトおよびロールインアクティビティ、およびロールファイル I/O に関する情報が含まれています。
統計は、通常の操作中に新しい STATS
コマンドを使用して要求することもできます。 詳細については、Natural の『オペレーション』ドキュメントの「ロールサーバーの操作」を参照してください。
さらに、SYSTP
ユーティリティが、ロールサーバー情報に関する 2 つの追加ページが含まれるように拡張されました。『SYSTP ユーティリティ』ドキュメントの「Natural サブシステムおよびロールサーバー情報」セクションを参照してください。
パラメータ ALLOWUSERKEYCSA(NO)
がデフォルトで適用されるか SYS1.PARMLIB(DIAGxx)
で明示的に指定されている場合、Natural グローバルバッファプールはシステムキー内で割り当てられます。したがって、グローバルバッファプールにアクセスする Natural セッションには、そのバッファプールに対する書き込み権限はありません。
これらの Natural セッションでは、システムキー内で書き込み権限が必要な機能を実行するために認可サービスマネージャ(ASM)が呼び出されます。 そのため、認可サービスマネージャのインストールは必須です。
診断の目的で新しいコマンド VLIST
が追加されました。このコマンドを使用すると、認可サービスマネージャにリンクされているモジュールの名前、バージョン、およびアセンブリ時間を表示できます。
パラメータ ALLOWUSERKEYCSA(NO)
がデフォルトで適用されるか SYS1.PARMLIB(DIAGxx)
で明示的に指定されており、Natural グローバルバッファプールを使用する場合、認可サービスマネージャのインストールは必須です。
パラメータ | 説明 |
---|---|
DO |
出力データの順序の表示 この新しい Natural プロファイルおよびセッションパラメータでは、双方向データをサポートする端末での表示のためにフィールドを解釈する方法が指定されます。
|
パラメータ | 説明 | |
---|---|---|
DS |
ストレージバッファのサイズの定義
これらの変更は、 |
|
DSIZE |
DBLOG バッファエリアの初期サイズ
可能な値の範囲が拡張されました。 現在は さらに、このプロファイルパラメータでは、Natural |
|
MONSIZE |
SYSTP モニタバッファのサイズ
|
|
RPC |
リモートプロシージャコールの設定
次の新しいキーワードサブパラメータが、プロファイルパラメータ |
|
SRVTERM |
サーバーの終了イベント
Natural RPC サーバーが自動的に終了されるイベントを指定します。 |
|
RPCSDIR |
サービスディレクトリのライブラリ
サービスディレクトリが配置される Natural ライブラリの名前を指定します。 |
|
SRVCMIT |
サーバーのコミット時間
Natural RPC サーバーによって RPC 会話または非会話型 RPC 要求がコミットされる時間を指定します。 |
|
次のキーワードサブパラメータが変更されました。 | ||
RPCSIZE |
Natural RPC で使用されるバッファのサイズ
Natural RPC で使用されるバッファのサイズをダイナミックに調整できます。 アドオンユニットの RPC のセクションの「バッファのダイナミックなサイズ変更(MAXBUFF および RPCSIZE)」も参照してください。 |
|
MAXBUFF |
最大バッファサイズ
バッファの最大サイズをダイナミックに調整できます。 アドオンユニットの RPC のセクションの「バッファのダイナミックなサイズ変更(MAXBUFF および RPCSIZE)」も参照してください。 |
|
SRETAIN |
ソースのフォーマットの保持
次の新しいキーワードサブパラメータが、プロファイルパラメータ |
|
EXCEPTNEW |
新しいソースのコードページ情報
新しい Natural ソースが作成されるときにコードページ情報なしで保存されることを指定します。 |
|
XML |
PARSE XML および REQUEST DOCUMENT ステートメントのアクティブ化
次の新しいキーワードサブパラメータが、プロファイルパラメータ これらのキーワードサブパラメータは、現在は z/OS のみを対象としています。 |
|
RDPS |
SSL プロキシサーバーの URL
(イントラネット)プロキシサーバーの URL を指定します。このプロキシサーバーを介してすべての要求をルーティングする必要があります。 |
|
RDSPORT |
SSL プロキシポート番号
SSL プロキシのポート番号を指定します(SSL プロキシが設定されている場合)。 |
次の新しいアプリケーションプログラミングインターフェイス(API)を使用できます。
API | 機能 |
---|---|
USR4211N |
DBCS 文字の取得
この API では、現在の DBCS サポート、定義されているシフトアウト(SO)およびシフトイン(SI)文字、SO および SI 文字の長さに関する情報が提供されます。 現在サポートされている長さは 1 バイトですが、初期バージョンでは 2 バイトが自動的にサポートされる予定です(Natural でサポートされる場合)。 |
USR4212N |
データエリアの分析
この API では、データエリアがシステムファイル/ファイルシステムから読み取られ、単一のエントリがテーブル内に返されます。 これにより、データエリアエディタで行われた定義の方法に依存することなく、データエリアを分析できます。 また、データエリアを
|
USR4213N |
DBCS サポートの文字列操作
この API を使用すると、文字列をシングルバイトのラテンから DBCS に変換できます。逆の変換も可能です。 さらに、文字列を現在の SO および SI 文字で囲むことや、SOSI 文字を文字列から削除することができます。 |
アドオンユニットのセクションの「新しい RPC 固有のアプリケーションプログラミングインターフェイス」も参照してください。
API | 機能 |
---|---|
USR0330N |
Natural オブジェクトディレクトリの読み取り
この API では、Natural オブジェクトのディレクトリ情報が返されます。 オブジェクトの |
製品ライセンスのチェックで、障害回復ライセンスキーがサポートされます。 新しいパラメータ <DisasterRecoveryCPUIDs>
によって、CPU ID のリストを指定して、"障害回復" マシンを定義できます。 ライセンスのチェックルーチンによって、CPU ID がタグ <DisasterRecoveryCPUIDs>
に定義されているマシン上で顧客が実行していることが認識された場合は、追加の MachineData
はチェックされず、追加のメッセージは発行されません。